※ルビのフリガナがミスっていた所があった為、修正しました。
「·····! ひ·····! 姫様ァ!」
「·····う、ん···?」
···一体どの位の時間が立ったのでしょうか。朦朧とした意識の中、私は目を覚ました。ゆっくりだけど周囲を見渡す···どうやら、まだ馬車の中みたい。元の状態と違う所があるとしたら横倒しになって位だろう···。リュミエスの方へ顔を向けると、少し涙ぐみながら私を見ていた。
「姫様! ご無事ですか!?」
「え、えぇ、少しだけ、頭がフラフラするけれど大丈夫よ···」
するとリュミエスはとても安堵した表情を見せる。···心配、掛けちゃって申し訳ないなぁ···。
「一体·····どうなったの?」
「いえ、私も正直どうなっているかはまだ分かりません。姫様が目を覚ますまで、ここを離れる訳には行けませんから···」
「そう···心配、させてしまったよね、ごめん」
私がそう言うと、リュミエスはすごい勢いで顔を横に振った。
「いえいえ、姫様をお守りするのが私の役割ですから! ···どうです、動けそうですか?」
「ええ、少し良くなってきたから···っと」
そう言いながら私は立とうとする···が、まだ完全には治ってないみたいで少し目眩に襲われる。すると慌てながらもリュミエスは私を支える。
「大丈夫ですか、姫様?」
「まだ完全じゃないみたい·····申し訳ないけど、肩を貸してくれるかな?」
「はい、どうぞ!」
そして私達は横倒しになった馬車から外へ出る。周囲を見渡そうとしたら、驚くべき光景が広がっていた。街道を走って港町へと向かっている筈だったのに周囲の光景は何処かの街のようで、しかし殆どの建物は傷ついていて、中には壁一体に何かの液体がぶつけられた様に赤黒くシミになっている所もあった。一体何が起きたって言うんだろうのこれは·····私は夢でも見てるのかな···?
「···ねぇ、リュミエス。私達は街道を走っていた筈よね?」
「その筈ですが·····一体、これはどうなっているんでしょうか? 前に居たはずの御者も、馬もいませんね···」
そう言われてみると、先程まで居たはずの御者と馬はまるでいきなり消えてしまったかの様に居なくなっていた。私は周囲に戸惑いつつも、意識を失っていた時の事をリュミエスに尋ねる。
「ねえ、リュミエス。私が意識を失っていた時、何か聞こえたものはあるかな? リュミエス以外の声とか」
そう尋ねるとリュミエスは首を横に振り、私の質問に答える。
「いえ···私も姫様が目覚める少し前に意識を取り戻しましたが、私以外の声は聞こえませんでした」
「そう···では、御者と馬を探すことから始めましょうか。ここに来てからまだ時間が経ってないとすれば、近くにいるかも知れませんし」
「···分かりました。では姫様は、私の傍から離れないようにして下さい。いざと言う時守れるようにしなければなので」
私はリュミエスの言葉に従い、少し距離を詰めながら移動を始めました。周囲の探索を初めて凡そ5分位でしょうか。リュミエスが何かに反応し、私に1度止まるようにと合図を送りました。一体何があったのでしょうか···。
「姫様、この路地を出た所に、何かの気配を感じました。ここからは慎重に行きますよ」
その言葉に私は頷き、少しづつ前へと移動する···。すると路地を出て右側の道路の方に、何やら人影がありました。私達からその人までの距離は凡そ15m位の距離があります。···ですが、何か様子がおかしいです。なんて言うんだろ、その·····そうまるで知性が無い獣の様な雰囲気が···「姫様ッ!」·····え?
グシャっという音と共に目の前に何か赤い液体が撒き散らされた。その赤い液体が目の前の地面いっぱいに広がると、周囲に鉄臭い臭いが広がった。
「姫様! ご無事ですか!?」
「え、えぇ大丈夫·····だよ」
リュミエスの言葉に気の抜けた返事を私は返した。そして、状況をやっと私は理解し始めた。目の前で潰れているこの人が、私目掛けて飛びかかってきたんだ。そしたらそれに反応したリュミエスは腰に差していた
「いっ、いやああああぁぁぁぁあ!?」
目の前で起きた惨状に、私は叫んだ! 何せ、人が死ぬのなんて、今まで生きてきて1度も見たことが無かったからだ。こんなのに····耐性がある訳が無かった。
「ひ、姫様!?」
「な、何よ、何なのこれぇ!?」
「姫様、どうかお気を確かに!」
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私、リュミエスこと、リュミエス・カーグライトは後悔していた。先程まで15m程先に離れていた筈の男が、急に姫様に襲いかかろうとした。その為、私は躊躇せずにその男の頭を
「いやあ!? いやああああああぁぁぁあ!?」
「姫様、大丈夫です! もう危険はありませんから!」
····何が大丈夫だ。結局、この事態は自分の判断ミスで引き起こした癖に···クソっ! 自分のせいで姫様が·····!
「何なのこれは! もういやぁ!?」
「大丈夫です姫様! まずは落ち着きましょう!」
その直後だった。後方から足音が聞こえたのは·····。
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「何だこれは···」
俺···アキト・ラングレーは、目の前の状況を見て率直な感想がそれだった。
目の前には赤い軍服のような服と、ロングスカートを身に付けている赤髪のポニーテールの少女が何やら錯乱していて、もう一人の少女は白銀の甲冑···と言うには少し装甲が薄いか。まあ、白銀の鎧と両腕に
すると、俺が見ているのに気づいたのかこっちを鋭い目付きで睨み、大剣をこっちに向けてきた。·····何でこいつこんなに睨んでくんだよ。つーかなんで俺は大剣《クレイモア》なんか向けられてんだ。そう思っていたら、その少女が口を開いた。
「貴様ッ! 一体何奴だ!」
「何奴って···
「···? 何だそれは。聞いたことも無いぞ! それより、貴様は何をしに来たのだ!」
(うわぁー···面倒臭ェタイプだこいつ···)
正直に、目の前の少女に持った思いはそれしか無かった。こういう奴って大抵堅物なんだよなぁ···俺が1番嫌いのタイプだわ。···と言うか
「····俺ら
「生存者····? セーフゾーン····? どのような状況かは知らないが、姫様に危害を加えるつもりは無いんだな?」
「あァ····つーか危害なんざ加えたらこっちが困るんだっつの」
そう言うとその少女は大剣を向けるのを止めた。すると、こっちに対して頭を下げてきた。
「済まない、今少し取り込んでいてな····気がたっていた。本当に済まない!」
「まあ、謝罪してくんだったら別に問題ねェよ····んで、一体何があったんだ?」
「ああ、それは·····」
そう言って俺は少女に状況の説明を求めた。·····ざっくり彼女の言っている内容をまとめると錯乱してる少女は俺の知らねェ国のお姫様で自分は護衛の者。んで、彼女曰く魔人族と亜人族と一緒に未開の大陸の調査に参加する途中でここにいたらしい。それで周辺の探索中に運悪く感染者に遭遇し、赤髪の少女を守る為に感染者をぶっ殺したらグロ耐性なくてアボン·····と言った感じだ。
正直な所疑問しか無かった。特にそう思ったのが俺の知らねェ国の姫様ってとこと魔人族と亜人族って所だ。なんだよ魔神族って。ファンタジー過ぎて何とも···それに姫様って何だよそれ。こいつらが日本から来たコスプレイヤーとかだったらまだ納得出来そう···でもねェな。わざわざ安全な日本を離れて自殺みてェなこと普通しないしな。····取り敢えずは信じておくか····っ!?
「ん? どうしたのだ····ッ!? この気配は·····!」
「のんびり話しすぎたか·····おい、あんたら動けるか?」
「·····あぁ、しかし姫様が·····」
「姫様がどうしたんだ····あァ、そういう事か」
気付いたら姫様とやらは気を失っていた·····ショック受けすぎたってか? この状況じゃあお荷物にしかなんねェじゃんかよ·····。しょうがねぇ、
一旦区切りにします!次回からは戦闘描写を書いていくつもりですが、色々と至らない点もあるかもですけどどうかよろしくお願いします!改善点等ありましたらぜひ感想欄にてコメントを残していただけるとありがたいです!では、次回をお楽しみに!
※フェリエラの錯乱描写ですが、ちょっとやり過ぎかなーと思いましたが、多分目の前に死体があればきっとこんあ感じかなと思ったからこんな感じの描写にしました。