乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に妹が転生してしまっていた……   作:リベンジ

5 / 22
王子と5番勝負です。

「決闘5番勝負~~~!」

パブパフ、とおもちゃのラッパを隣でキー坊が鳴らす。

俺はエアマイクで叫ぶ。

「さぁー始まりましたカタリナ・クラエス嬢VSアラン・スティアート様の第一勝負、木登り!」

「負けないわよアラン様!」

「それはこちらのセリフだ!」

えー、なんでこんな面白いことになったかと言いますとね。

 

それはある日の昼下がり。

「メアリをみだりに誘惑するのはやめてもらおうか!」

めちゃくちゃ面白いジョークを言われた。

「一体何で」「あはっひゃひゃひゃ、お腹痛い痛いwwwwwゆーわくwwww!それはありえませんよアラン・スティアート様wwwwww!」

駄目だ耐えらんねえ!言い方!!この猿が魔性のオンナみたいな!ねーよ!!!

「おいなんだこの笑い転げている奴は!こいつか!?実はこいつが誘惑してたのか!?」

「ちょっとカー兄!流石に失礼よ!」

「はぁ、はぁ……‥すいません、傑作ギャグを言われたもので……」

しまった、いくらなんでも第四王子に失礼過ぎたか…。

そう、彼の名前はアラン・スティアート。ジオジオの弟の第四王子だ。

先日カタリナの友人にして俺の弟子となったメアちゃんことメアリ・ハントとめでたく婚約したのだが…

「誘っても一緒に居ても毎日毎日毎日毎日カタリナ様カタリナ様、とお前の話ばかり、たまに違う事を話したと思ったら関節技の解説を始めだす!お前の悪い影響を受けたとしか考えられん!」

「はー、家でもちゃんと復習してるんだねえ」

「さすがメアリね」

「無視するな!とにかく俺は迷惑しているんだ!」

「はぁ!そんなの貴方の話がつまらないからじゃないの!?女の子は素敵な人なら着いてくるのよ!あなたの人間性は私に負けたのよ!」

「おい、ちょっと言い過ぎ…」

「なんだと!!!よ、よくもここまでコケに……その暴言、俺への挑戦状と受け取った!カタリナ・クラエス!決闘だ―――――ッ!」

アラン様は使用人から手袋を受け取りカタリナに投げつけて来た。律義。

以上、回想でした。

 

結果、人間は猿に勝てません。…木登りでは。

「く、くそっもう一度だ!」

「なんどでもかかってきてくださって結構です!フーウハハハ!」

ひたすら木から落ち続ける第4王子の姿か…?これが…?

木から落とされ、体を(木屑で)刻まれ、(カタリナに負けるという現実に)潰され…負けを認めぬ醜さ。

……ノーコメント。

しかし2時間近このザマはあんまりにもあまりだったので助け舟を出すことにした。キー坊もいつまで奥方様に対して誤魔化せるかわからんし。

「アラン様、ここは公平に5番勝負と致しませんか?残りの勝負の内容は私が決めさせていただきます。場を整え、正々堂々と戦うのが王族として相応しいと思われます、まだ第一勝負です、引き際も見極めていくのも勝負師の戦術ですよ」

「な、なるほど。誰だか知らんがお前いい事を言うな。なら今日の所はこれで引かせてもらう!」

「え!?ちょっとカー兄!?何アラン様に有利な事言ってるの!」

カタリナが木から飛び降りて問い詰めて来た。おいスカート。

「いや、無難に負けて王子の機嫌取った方が良いだろ。これは破滅フラグに関係なさそうだし」

「えーっ!ここまで来たら勝ちたいわよ!」

「…しょうがないなー、まあ公平に勝負の内容決めるから頑張れ、うん」

適当に励まし、今日は解散した。

 

という訳で翌日午後。第二勝負の日である。

「と言う訳で第2勝負は『勉学』です。二人にはこの問題集の約半分を3時間かけてやってもらいます。解いた問題の数で勝敗が決まります」

「ええええええ!?」

「よし!」

「はい、手が鳴ったらゲームスタートです。はい、よーいSTART」

合図と共に、2人がページをめくりペンを走らせた。

まあ勝敗は言うまでもないだろう。人間は…猿には勉学なら勝てる。

「第二勝負、アラン・スティアート様の勝利!」

「ったぁ――――!」

「うあ――――数学とか全然わかんなーい!」

カタリナ、それは俺の学校の宿題なんだから算数だぞ、もっと勉強しろ。

2人は勝負出来てハッピー、俺も宿題が済んでハッピー。

 

第3勝負の日。

この日はメアちゃんも修行と農園チェックのため来ていた。アラン様は来てから気づいた。聞かされてなかったんだ……。

「第3勝負はメアちゃん提案による口説き文句対決です!審査員カモーン!」

「メアリ・ハントです、二人とも大切なお方ですが贔屓はせず冷静に公正な判断を約束しますわ」

「……キース・クラエスです、やれるだけやってみます」

「そしてこの俺カール・フェボストリアです。じゃあはい、レディファーストでカタリナからどうぞ、メアちゃん、キー坊、俺の順ね」

「ええっ急ね!?えー、えーとえーと」

 

「…貴方と一緒に老いていきたいの、私は死にません、貴方が好きだから‥‥」

…キ、キメラみたいなセリフだ……聞きおぼえがある……。またセリフパクりやがって…。

 

で次はアラン様。

「…わ、私と、結婚…けっ、こ、……してください!」

………照れる純情な少年はかわいいなあ。変な意味じゃなくてね?

 

結果。

メアちゃん『カタリナ様』

キー坊『姉さん』

俺『アラン様』

 

「はい、第3勝負はカタリナ様の勝ちでーす」

「なんかテンション低くない?」

「じゃあ終わったしメアちゃん、今日は寝技の訓練でもする?」

「はい、お願いします!」

「寝技!?!?貴様ッ!メアリとそんないかがわしい真似を!」

「「プロレスはいかがわしく(ねえ)(ありません)!!!」」

「ヒッ」

 

そして第四種目の日がやってきた。今の所は2勝1敗でカタリナが有利である。

「第四種目…それはもちろん!プロレスしかねえ!」

ひゃっほうプロレスが見られるぞ!

大はしゃぎで飛び跳ねる俺は、記憶を取り戻してから初めて心から童心に帰っていた。




ん、アランとニコルの順番が逆?この物語の主人公はカールなので……
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。