【疾走騎士】ゴブリンスレイヤーRTA ドヤ顔W盾チャート   作:もふもふ尻尾

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パート9 『じゃあとりあえず、犬の真似してみろ』

 ついに疾走騎士くんが人を殺めるRTA、第九部はぁじまぁるよー!

 前回、鋼鉄等級一党を救出したら、疾走騎士くんが倒れてしまいました。

 なので今回は、ゴブスレさんにいつもの宿まで送ってもらったところからです。ありがとナス!

 

 宿のベッドに寝かされた時点で就寝扱いとなり、起床までスキップされます。

 なので、早く寝かせてほしいのですが……。

 

「ちょ、ちょっと待ってください! 流石に血塗れのまま寝かせるというのは……」

 

 という訳で、ロリ主人に止められてしまいました。

 当たり前ですが、汚れたまま宿に泊まる事は出来ない仕様なのです。

 でも疾走騎士くんは気を失ってるので自分で装備を脱げません。

 どうしましょうかね?

 

「しょうがないわね。ほら、これでいい?」

 

 魔術師ちゃんが、一瞬で疾走騎士くんの鎧をひっぺがしました。えぇ……(困惑)

 充分に熟達した技術は魔法と見分けがつかないと言いますが、こんな技術を熟達されても困るんだよなあ。

 

 そしていつものように、ベッドへ放り込まれて、就寝になりまーす!

 

 

 

 うーんむにゃむにゃ……ゆうしゃぱーてぃーにかったぞー……。

 

 

 

 ハッ、夢か……悪い夢……いや……良い夢……だった……。

 

 どうやら翌日の朝まで寝ていたようですね。

 でも魔術師ちゃんの姿はありません。

 取り敢えず、まずは革鎧に着替えましょう。

 しかし、そろそろ装備の更新を考えるべきでしょうかね?

 魔術師ちゃんなんて、ずっと厚手のローブのままですし。

 

 着替えが済んだので部屋を出ました。

 ……おや? 魔術師ちゃんが居ましたが……何故か鋼鉄等級一党の皆さんもお揃いですね。何やってんだあいつら……。

 

「いやーこんな安くて良い宿があるなんてねー!」

「全くだ、特に羽毛のベッドが素晴らしい」

「お風呂があるのもいいですね!」

「私達も今後、ここに宿泊させて頂きます」

「わぁ! ありがとうございますっ!」

 

 どうやら彼女達も、ここを拠点にするようです。

 まあ、確かにここは良い宿ですからね。

 

「……あっ! 疾走騎……!?」

 

 こっちに気付いた魔術師ちゃんが、驚いた様子で駆け寄ってきました。

 

「ちょ、ちょっと! 兜っ! 忘れてる!」

 

 あれ? 本当ですね。

 いつも着けたまま寝てたので、装備から外れている事に気付きませんでした。

 強引に引っ張られ部屋に戻されたあと、置いてあった兜を渡されます。

 

「昨日私が外して洗ったのよ。汚れてたから……」

 

 うせやろ? 確かに昨日は血塗れだった革鎧も、綺麗になってますね。

 疾走騎士くんがお休み中に洗っておいてくれるとか、やっぱ魔術師ちゃんの……ルートを……最高やな!

 兜を被ったら二人で部屋を出ます。

 すると鋼鉄等級の皆さんに出迎えられ、改めてお礼を言われました。

 疾走騎士くんが白磁であることで逆に疑われたりしていたらしく、森人の魔術師から謝られたりもしましたが、不当な扱いなんて疾走騎士くんからすれば慣れたものです。

 だから会話イベントを発生させてロスを増やすのはやめて?

 

「この御恩は決して忘れません。我々に出来る事なら何でも言って下さい!」

 

 ん? 今何でもするって言ったよね?

 という訳で、当初の目的であった協力関係を築く事に、成功しました。

 ……でも六人部屋にしようとするのはやめろぉ!!

 固定でパーティーを組むわけではありませんからね。

 あくまでも協力関係です。

 最大の難所である牧場防衛戦に彼女達の力が必要なのです。

 それではギルドへと向かいましょう。

 黒曜の認識票の受け取りと、今日の分の依頼も、確保しなければなりませんからね。

 

 移動の間に、今後の方針についてお話します。

 ここからは経験点を中心に稼ぎ、牧場防衛戦に備えて疾走騎士くんを強化していく予定です。

 一応現時点で貯まってたポイントも、割り振っておきましょう。

 主に、盾の技能と隠密関連の技能を強化しつつ、相手の背後から奇襲しやすくなる上、不意打ち攻撃が強化される【死角移動】の技能も、取得しました。

 

 突くゥ~。

 

 ギルドへ着くと依頼の貼り出しが始まる前でしたので、先に黒曜の認識票を受け取りましょう。

 4日目にして遂に黒曜です。かなり順調なペースですし、これは記録に期待が持てますね。

 すると、ここで依頼の貼り出しが始まりました。

 依頼を探すのは魔術師ちゃんにお願いしましょう。

 

「今回はどうするの?」

 

 今回狙う依頼は、『街道に陣取る盗賊の殲滅』ですね。

 原作では、槍ニキが受注して、受付嬢に自慢してたやつです。

 疾走騎士くんと魔術師ちゃんだけでは厳しいので、早速鋼鉄等級一党に頼ることになります。

 彼女達の力量を念の為確認しておきたいのと、疾走騎士くんの対人戦スキルを上げる為です。

 何故対モンスターではなく、対人戦スキルを上げる必要があるかは、後述します。

 

「ほら、これでしょ?」

 

 うーん、このぐう有能。

 予め内容を教えておけば目的の依頼をパパパッと持ってきてくれる彼女の能力は、チャートを安定させる上でかなり役に立ちますね。

 それでは、鋼鉄一党をお誘いします。

 

「私達としても有難い申し出です」

「あーいいねぇー! 悪者退治!」

「悪漢共を懲らしめてやろうじゃないか」

「私も頑張ります!」

 

 彼女達の戒律は『善』ですので、こういった依頼なら、快く引き受けてくれます。

 その為、このタイミングで受注できる依頼のなかでは盗賊退治が丁度良いんですよね。

 

 では工房へ行き、出発の準備を整えます。

 今回購入するのはマントです。

 この盗賊退治の依頼では、疾走騎士くんには隠密行動からの奇襲を仕掛けてもらいます。

 彼が装備している鏡面のカイトシールドは、目眩ましやヘイトを高める利点もありますが、良いペンキの日だとやたら眩しくて仕方がないです。

 

 マンティコアの時は、谷の裏から登ったので発見されませんでしたが、街道では発見される可能性がかなり高くなってしまいます。

 しかし、盾ごと全身を被うマントを活用すれば、隠密モードと戦闘モードを自由に切り替えて戦えるようになり、戦術の幅が広がります。

 素材は革が良いでしょうね。布製は引っ掛けて破れることが多いので……。

 

 ……ありましたね。これとあとは……やはり魔術師ちゃんの防具ですかね?

 彼女にはせめて鎖帷子だけでも装備させたいところです。

 現状紙装甲過ぎて、被弾=死ですからね。

 

「でも流石にこれ以上着るのは色々と辛いのよね……」

 

 んじゃあローブも更新しましょう。なるべく薄いやつが良いよね?

 

「え……そ、そういうのが疾走騎士の好み?」

 

 ……いやそうではなくて(女騎士さん並感)

 たまたま近くにあったビキニアーマーを見て魔術師ちゃんが固まってしまいました。

 ムッツリ魔術師ちゃんはすぐ勘違いするんだから……。

 

「これはどうだ? 動きやすさでいえば悪くない筈だ」

 

 お! 森人魔術師さん! やはり聞くなら先人ですな! 良い装備を持ってきてくれました!

 

「ん……じゃあ着替えてくる」

 

 あくしろよ……。

 しかし、結局宿賃しか残りませんでしたね。

 

「いざとなったら私達の部屋に来る? ついでに先輩のお姉さん達が色々と教えてあげちゃうよ~?」

 

 ほんとぉ? ……と思ったら、圃人野伏ちゃんが他のメンバーに、締め上げられました。何やってんだこいつら……。

 

「疾走騎士、どう……かな?」

 

 あー、良いっすねー! 魔法使い装備故に露出が多めですが、ちゃーんと鎖帷子によって守られています。

 しかしそのせいか、若干くの一っぽい雰囲気にもなってるような? 《分影(セルフビジョン)》は分身の術だった?

 何はともあれ、これで準備万端です! 鋼鉄等級御一行さんの方はどうかな?

 

「失礼、身内が無礼を働きました。では参りましょう」

 

 向こうも大丈夫そうですね。いつの間にか自由騎士ちゃんが兜を被っています。前回での反省点を踏まえて、購入したのでしょう。

 それでは盗賊が陣取る街道へイクゾー!

 

 移動中の間、今回の盗賊退治について、説明します。

 この依頼に出てくる敵は、21人の盗賊です。

 街道に陣取って、通行人からお金をせしめようとするTDN悪人集団ですね。

 もし負けたら魔術師ちゃん達も暴行されちゃうことでしょう。ゴブリンと大差ねぇな……?

 作戦は、まず隠密モードの疾走騎士くんに奇襲させ、数を減らせるだけ減らします。

 疾走騎士くんに相手が気付いたら、自由騎士、圃人野伏、女僧侶の三人に増援に来てもらい、引きチク戦法で削りながら引き付けます。

 魔術師ちゃんと森人魔術師さんには予め隠れておいてもらい、二人が居るポイントまで盗賊達を引き付けたら、魔法の集中放火をドバーっと浴びせましょう。

 

 奇襲! 奇襲! 奇襲! って感じで……。

 

 さて、街道が見えてきましたね。それじゃあ他の皆さんには、待機しておいてもらいましょう。

 疾走騎士くんはマントを被り、道から外れた場所にある草むらや、岩に身を隠しながら接近します。

 盗賊達が屯していますので、単独で動いているヤツから始末しましょう。

 

「ん? 誰だ!」

 

 クゥ~ン……(子犬)

 

「何だ犬か……」

 

 ウッソだろお前、警戒ガバガバじゃねえか。

 じゃあ、死のうか。

 

「ぐほっ……」

 

 まずは一人。見付かったのかと焦りましたが、咄嗟の機転が功を奏しましたね。さて次は……。

 

 

 

「頭領がビンビンでいらっしゃるよ、咥えて差し上げろ」

 

 ……なにやら怪しい話し声が聞こえてきましたね。

 

「もっとしゃぶってやれよオラア!」

「気持ちいいだろオラア!」

 

 えぇ……こいつらホモかよ。

 どうやら盗賊同士で、お楽しみのようです。汚い盗賊団だなあ。

 疾走騎士くんが、別の意味でピンチな気もしますが、ここで退くわけにはいきません。

 という訳で奇襲します。俺も仲間に入れてくれよ~。

 

「ヌッ!(斬首)」

「オォン!(撲殺)」

「ホアーッ!!(刺殺)」

 

 よし! これで四人だな! 頭領らしき奴も倒せましたね。

 

「なんだこのオッサン!(驚愕)」

 

 ファッ!? バレてしまったなら仕方がないです。

 システム、戦闘モード。マントを翻し、正面突破じゃー!

 

「う、羽毛……(死亡)」

 

 五人倒した所で、他の盗賊達が集まって来ました。街道に逃げましょう。

 

「お前達の悪行もここまでだ!」

「私はやりますよぉ! やりますともぉ!」

「大丈夫ですか!?」

 

 ここで自由騎士ちゃん、圃人野伏ちゃん、女僧侶ちゃん、三人の増援が到着です。

 疾走騎士くんと自由騎士ちゃんで敵を阻み、女僧侶ちゃんと圃人野伏ちゃんの援護を受けつつ後退します。

 

「《裁きの司よ、意思のみでは果たせぬ故、どうぞ力をお分け下さい》」

「《賦活(バイタリティ)》!」

 

 おっと、ここで女僧侶ちゃんの《賦活(バイタリティ)》が、疾走騎士くんに飛んできました。

 

 《賦活(バイタリティ)》は対象の消耗を回復するという、使い所さんが満載な、便利奇跡です。

 流石僧侶だけあって、回復の専門家なのでしょうね。

 圃人野伏ちゃんの援護も素晴らしいです。回り込もうとした相手を一人ずつ的確に、射抜いています。

 自由騎士ちゃんも大丈夫そうですね。いざとなったら疾走騎士くんを盾にしていいのよ?

 

「! ……はい、貴方の心遣いに感謝します!」

 

 指定のポイントに到着したので、《聖壁(プロテクション)》を使い、盗賊達と距離を離しましょう。

 あとは隠れてた森人魔術師さんと魔術師ちゃんが、ありったけの《火矢(ファイアボルト)》を連射してくれます。ホラホラホラホラ。

 どうやら、森人魔術師さんの呪文行使は三回、限界突破(オーバーキャスト)して四~五回って所でしょうか。

 残った残党も、疾走騎士くんが処理して工事完了! 悪は滅びた!

 鋼鉄等級の皆さんは、戦力としてかなり信頼出来るものですね。下手したら青玉くらいの強さかも?

 疾走騎士くんの対人スキルも問題なく向上していますし、今回は完全にチャート通りの攻略が出来ましたね。

 んじゃ帰りましょ。

 ギルドへ戻り、依頼の報告を済ませ、報酬を受け取ります。

 

「我々は折半で構いません。実際、盗賊を討伐した数も凡そ半数ずつでしたからね」

 

 ありがとナス! という訳で、報酬は疾走騎士くん側と自由騎士ちゃん側で、それぞれ半分こになります。

 それじゃあ依頼を終えたので、鋼鉄等級の皆さんと一旦別れ、ソロ稼ぎに移りましょう。

 魔術師ちゃんは魔法を撃ちきりましたので、休ませがてら魔女さんに預け、呪文のお勉強ですね。

 牧場防衛戦に向け、新しい魔法を覚えて欲しい所さんです。

 

 それでは一人になったので、ソロ稼ぎにイク「ゴブリンか?」

 

 ……ゴブスレさんに、声を掛けられました。

 そう言えばこのタイミングだと女神官ちゃんが神殿に籠ってるので、彼もソロの状態でしたね。

 下水道に行こうかと考えていましたが、ゴブスレさんとのゴブリン周回は、ゴブスレさんだけでなく、受付嬢の評価もうまあじです。

 

 予定を変更し、ゴブスレさんのゴブリン討伐RTAに参加しましょう(やわらかチャート)

 このゴブリン討伐依頼に関しては、前回とあまり変わりませんね。男二人でゴブリン塗れになろうや……。

 くっそ単純で、最適化された巣穴潰しが繰り返されるだけなので、倍速でーす。

 

 倍速の間に、疾走騎士くんではなく、魔術師ちゃんの今後の強化予定についてでも、お話しましょうかね。

 先程魔女さんに預けた魔術師ちゃんですが、今彼女に欲しいのは、纏めて複数の敵を攻撃できる広域攻撃呪文です。

 お目当ては《突風(ブラストウィンド)》辺りでしょうか。

 範囲内の敵を吹き飛ばしつつ、ダメージを与える強力な呪文で、対象を転倒状態にすることも出来ます。

 

 そう、『転倒状態』にする事が出来るんです。

 

 転けた相手を地面に押し付ける疾走騎士くんの《聖壁(プロテクション)》にコンボを繋げることが出来るうえ、しかも複数の敵を巻き込めるとなれば、それはもう狙うしかありませんよね?

 あと、呪文以外にももう一つ攻撃方法を持たせるのも有りかなと考えています。

 候補として考えているのはクロスボウです。大した筋力も要らないので、彼女にも扱える便利な武器ですね。狙って撃てばいいだけさ!

 

 《火矢(ファイアボルト)》と併せて、射出援護に特化した構成となります。

 

 杖の持ち手側を槍にして、魔槍術師にする事も考えたのですが、彼女のステータスが足りそうに無いんですよね。

 話をしているうちに、ゴブリン討伐が終わりましたね。

 ゴブリン討伐依頼が綺麗になくなった事により、受付嬢さんもニッコリです。

 

 それじゃあゴブスレさんとも別れたので、今日はもう、お休みですね。

 

「すみません、少し宜しいでしょうか?」

 

 おや? 次は自由騎士ちゃんですね。会話イベントかな?

 微ロスですが、好感度維持の為には仕方ないので、聞いてあげましょう。

 

 

 

「貴方の戦い方を私に指南して頂けないでしょうか……!」

 

 

 

 ……止めてくださいよホントに!

 そんなのロスになっちゃうだルルォ!?

 

「私は先のゴブリン退治で、仲間を護ることすら出来ませんでした……」

「そんな私の前に貴方は現れた! これは神からの啓示(ハンドアウト)に違いありません!」

 

 

 

 …………は?

 

 

 

 おいちょっと至高神っ!? RTAの妨害は流石に違反行為なのでは!!!?

 

 

 

 ……え? 彼女の妄想?

 

 

 

 …………あああああああもうやだああああああ!!

 

 

 

 申し訳ないですが、教えることは出来ません。真似するなら勝手にして、どうぞ。

 

「本当ですか!? ありがとうございますっ!」

 

 …………あれ? バグかな? 断った筈なのに感謝されちゃったよ?

 

「では早速手合わせをお願い致します! それが一番手っ取り早いですからね!」

 

 流行らせコラ! ライダー助けて! RTA壊れちゃーう!!

 

 

 今回はここまでです、ご視聴ありがとうございました。

 

 




Q.盗賊団討伐の難易度上がってない……上がってなくない?

A.盗賊団がホモ化して疾走騎士くんの貞操を守る難易度が上がっていたようですね。

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