携帯怪獣地方 ジョウト 作:あたらんて
FGOの描写が欲しいので長めの番外編を挟んで時間を稼いでいこうと思います。
この話は主人公の夢の中のお話で本編には関係ない…予定です。
クリプターをやっていたと思ったらいつの間にかガラルに入国していた。
な…なにを言っているのかわからねーと思うがおれも何をされたのかわからなかった…。
「とりあえず手持ち無しでワイルドエリアはヤバい」
今現在、俺はキテルグマ3匹に囲まれている。
キテルグマは今まで数多くの化け物を登録してきた図鑑が「ヤバい」と連呼するぐらいヤバいポケモンだ。ぶっちゃけ命の危機である。
「馬鹿野郎お前俺は勝つぞお前!!」
渾身の強化魔術を自身にかけ、今までで最大の命の危機に立ち向かう――!!
「勝った…勝ったぞおぉぉぉーーー!!!!」
まさか途中で増援が来るとは…一瞬ヨノワールが見えた。二重の極みを習得していなかったら俺は今頃死を迎えていただろう。ここでかくとう道場での修行が活きるとは俺も思っていなかった。
「さて…これからどうするか」
ぶっちゃけ死にそうである。今すぐ何か腹に食べ物を入れたい。しかしきのみを取るにはまたヨクバリス辺りと戦う必要が出てくるだろう。
本気で困っていたその時、こちらに向けられた視線に気づく。かなり前から見ていたのだろうが戦いに必死で気が付かなかった。とりあえず声を掛けてみる。
「そこで見てるのは誰だ?」
「!」
出てきたのは小っちゃい褐色の女の子。何か見覚えがある気がする。
思い出そうとしている中その女の子から出てきた言葉はとても衝撃的なものであった。
「あ、あの!弟子にしてください!!」
「…は?」
「それでキテルグマの住処に入り込んでしまった私は隠れて震えることしかできませんでした…その時です!師匠がやって来たのは!」
サイトウちゃんだったでござる。それと同時に年代の特定も結構できたでござる。
どうやら今はダンデたちぐらいの世代がジムチャレンジするような時代であり、ララテルタウンの現かくとうタイプのジムリーダーはサイトウちゃんの父親のようだ。
「師匠のあの体さばきと言ったらもう!抱き着こうと腕を回すキテルグマにどう対応するのかと思えば目にも止まらぬ素早さで後ろに回り拳の一撃!あれには痺れましたね…」
何故唐突にガラルに来ているのかはわからないが、これからどうしていくべきだろうか…?とりあえずこの世界にもジョウト地方は存在するだろうが、そこに行ったところで状況が変わるとも思えない。
「特に最後に現れたぬしとの決戦を私は見れて本当に幸せですよ…ねえ、師匠聞いてます?」
いやむしろあのクリプターとしての立場から解放されたのなら元に戻る必要なんてないのでは…?後悔は割となくもないが、大令呪は消えている。
最早元の世界との繋がりは消えていると見ていいだろう。
「ねえ、師匠…グスッ、聞いでぐだざい゛よ゛お゛ぉ…」
「あーわかった!聞いてやるから、な?泣き止めよ。後俺は師匠じゃねえから」
「ありがとうございます師匠!」
「ダメだこりゃ…」
ただそれ以上にダメなのは今の俺の境遇である。
「ハー…これからどうすっかなあ…」
「もしかして師匠、流浪人ってやつですか!?」
流浪人…確かに今の俺はそう言えるかもしれない。
「まあそうかもな」
「じゃ…じゃあ!私の家に来てください!師匠の実力なら私の家の道場で先生とかやれますよ!」
それ、案外良いかもしれない。多少お金を稼がせてもらったらすぐに出て行こう。
そうすればポケモンを捕まえてバトルでお金を稼いでガラル中を旅できる。結構夢が広がるな…!
「カイ殿、改めて我が娘のサイトウを救って頂き感謝申し上げます」
「「「「申し上げます!!!」」」」
「アッハイ」
「つきましてはどうやら住居にお困りのご様子。道場なぞがある我が家でよろしければいくらでもご滞在くだされ」
「「「「ご滞在くだされ!!!」」」」
「アッハイ」
「そしてサイトウの話を聞くにカイ殿が扱われる武術はカラテのご様子。
厚かましいお願いではありますがそのキテルグマの群れを打倒したという武術の腕を見込んで我らが道場にて少々稽古をつけてくださればと」
「「「「稽古をつけてくださればと!!!」」」」
「アッハイ」
「聞いたか皆の者!カイ殿はご快諾くださった。急ぎお部屋の準備をせい!!!」
「「「「はい!!!」」」」
「アッハイ」
「それではカイ殿もお疲れでしょうからまずは風呂でもいかかがでしょうか。お連れいたしましょう。ついでに私にも少々キテルグマとの戦いについて聞かせてくだされ」
「アッハイ」
…はっ!思ったより大分家がでかくて門下生とサイトウのお父さんの重圧によってただ頷くのみのマシーンとなっていた。
俺の家は魔術一辺倒で時計塔からはちょっと嫌われているため実は貧乏だったりするのだ。そのためこういう重圧には弱い。
「ふむふむ、それは素晴らしい…カントーという地で培った技術だったのですね。
ところでカイ殿、サイトウをどう思いますかな。あれでも結構良い所があるでしょう?帰って来てからずっとカイ殿の話ばかりしていましてな…いやなに、あの子は器用ですから家事などもすぐ覚えるでしょう」
あの状況でちょっと金稼がせてもらってすぐ出ていきますなんて言える俺じゃなかった。
それにしても何か外堀を埋められている気がする。これ以上縛られるのはごめんだ。なるべくしがらみは解いておくに限る。
「そうですね、将来は良い旦那さんを見つけるでしょう」
「HAHAHA、ご冗談を」
一体どこを冗談と受け取ったのだろうか…。
「まあサイトウはカイ殿のことを師匠と慕っているご様子。稽古だけでもつけてやってくれませんかな?無論衣食住、そして月謝だって用意致しましょう」
む…それを言われると辛い。結局俺は今一文無しなのだ。…まあ、ちょっとくらいなら良いかな?
「それくらいなら喜んで」
「そうですかそうですか、それは良かった」
何だか笑顔が怖い。やっぱり断っておけば良かったか…?
「師匠、本日も稽古ありがとうございました!」
「「「「ありがとうございました!!!」」」」
まずい。何かずるずるとサイトウの家にお世話になり続けてしまっている。もう半年が過ぎた。皆からすっかり一門の仲間みたいな雰囲気を感じる。
「師匠のあの技はいつ見ても素晴らしいです!あの軽い一撃からどうしてそこまでの破壊力が生まれるのか…私にはわかりません。いつかその技を伝授して頂けるようになるまで、日々精進していきます!」
何か途中からもうこのままで良いかな~みたいなことを考え始めてしまっていた。
いや実際結構幸せな生活が続いているしこのままで良いのでは…?
「やっぱり師匠はすごいです…ところで師匠、つぶあんとこしあんどちらが好きですか?」
「こしあん」
いやいかん。俺はガラルを旅する生活に憧れていたんだ。俺は決意した。
「そうなのですか…私もこしあん派になりますね!」
「サイトウ!俺は決めたぞ!」
「ひゃっ!な…何をですか?」
「ポケモンを捕まえに行く!サイトウも着いて来てくれ!」
「…!師匠、ついにジムリーダーを継ぐ決心をしてくださったのですね!これで父も肩の荷が降りるというものです!」
何かものすごい勘違いをされている気がしないでもないが、旅にはポケモンが必須だ。ワイルドエリアに向かうことにした。
さてやって来たワイルドエリア。どんなポケモンを捕まえようか…。
「師匠は何のポケモンを捕まえるご予定ですか?ルカリオですか、ジャラランガですか?私のオススメはカイリキーです!」
何で候補がかくとうタイプばっかりなのかが気になるが、そういったポケモンたちも良い。
思えば異聞帯では新しいポケモンを捕まえようという試みはしていなかった。新しくポケモンのソフトを起動したような心持ちでなんだかワクワクする。
「よし、じゃあとりあえず色んなところを回ってみるか!」
「はい!」
「何でまたキテルグマに囲まれてるんだよ!!!」
「師匠、まだまだ来ます!」
何故かまたキテルグマの住処に迷い込んでしまったらしい。
「サイトウ!ポケモンは!?」
「はい!連れてきてないです!」
「なんでだよっ!!!」
意味が分からん。この子俺がいればどんなポケモンが来ても大丈夫とか思ってるんじゃないだろうか…。
「しょうがねえ、サイトウ!道を切り開くぞ、着いて来い!」
「はい、師匠!」
「お前…半年前の、ぬしか…その目の上の傷、覚えてるぜ」
「Guooo…」
「師匠…私、もう、限界です…」
「ああ、休んでろ。すぐにケリをつける」
キテルグマの謎の連携によって脱出を防がれた俺たちは結局全員倒すことになった。そして最後の一体。半年前に戦ったキテルグマのぬしである。
サイトウもよく戦ってくれた。やはりポケモン世界の住人である。幼いながらもかなりの力を有している。
「行くぜキテルグマ、毛皮の貯蔵は十分か――!!」
「Guoooooo!!!!!!」
「師匠、頑張ってください――!!!」
「ああ、キテルグマ。お前の言いたいことはわかってる。これから一緒に旅をしよう」
「Guoo」
「へへっ、何だよお前。案外良い奴なんだな。じゃあ、捕まえるぞ」
「うっ…殴り合いによって生まれる友情がここまで美しいとは…。特に最後の師匠自ら技術を捨てた殴り合いには不覚にもサイトウ、涙が零れました…!」
「おいおい、サイトウ。こんなところで泣いてちゃいけないぜ?まだまだポケモンたちを捕まえに行くんだから」
「はい、師匠…!
ふう…。何をしているんだろうか、俺。
結局この後もサイトウの案内に従ってポケモンを探していたらかくとうタイプとばかり出会って殴り合いによって捕獲するという流れが続いた。
「なあサイトウ、何でかくとうタイプばっか出会うんだ?」
「え?かくとうタイプのジムリーダーなんですからかくとうタイプを捕まえるのは当然じゃないんですか?」
なんかジムリーダーになって1年が経った。
「なあネズくん。俺、ジムリーダー止めて旅に出たいんだが」
「え…センパイ、何だかんだでバトルの時とか超ノリノリじゃないですか。去年のチャンピオンとの戦いの時とか本当に楽しそうでしたよ。
今年からジムリーダーになる俺なんかよりずっとジムリーダーに相応しいですよ。センパイのゴロンダとか本気でクールです」
去年俺は何故か流れでジムチャレンジに挑まされてそのままかくとう統一でチャンピオンカップに出場。
どうもダンデやらソニアやらルリナたちが挑む年と同じだったようで、チャンピオンカップの決勝戦でダンデと当たるもほぼかくとう統一の状態では勝てず敗北、そのままサイトウちゃんのお父さんからジムリーダーの座を引き継いだ。一体どこで道を間違えたのだろうか。
「大体俺一番好きなタイプっていったらでんきタイプなんだよね。次点ではがね。何でかくとうタイプのジムなんてやってるんだろう」
「それサイトウちゃんが聞いたらブチ切れますよ…」
この1年で大きくジムリーダーが変化した。
原作にいる今のメジャークラスのジムリーダーはキバナ、ネズ、ヤロー、ポプラ、メロンだ。カブさんは今マイナー落ちの時代でマクワはまだジムチャレンジに挑んで無いらしい。ルリナはまずはマイナーからスタート。10歳でチャンピオンになるダンデの方がおかしいのだ。オニオン君はわからなくてサイトウちゃんは何故か俺のジムのジムトレーナーを目指して今日も特訓している。
後10年弱でもすれば主人公たちの世代がやって来るだろう。
「うん。さっさとサイトウちゃんにジムリーダーを譲って旅に出よう」
「無理だと思いますけど…」
コイツ俺のこと舐めてんな。いざとなったら失踪してでも自由を手にしてみせる。
~番外編とはいえびっくりするぐらいFate要素無いのでポケモン用語解説~
・ガラル
ポケモンソードシールドの舞台。モデルはイギリス。リストラの件で発売前は相当アンチが多かったけれど発売後の評価はうなぎ登り。
作者はいつまでもバクフーンの登場を待ってます。
・ワイルドエリア
結構剣盾の象徴になっている。野生のポケモンがたくさんいるサファリゾーン的なとこ。
普通に危険なところであるということを作中でも匂わせており、断じて子供が1人で入るような場所ではない。
ストーリーを進めずにここで時間を潰した人は手を上げなさい。私です。
・ジムチャレンジ
これまた剣盾の象徴。今までの作品と違いスポーツの大会みたいな感じが強くなった。ジムリーダーについて結構掘り下げられてて嬉しい。この世界ではスポーツ選手的な感じなのであろう。
ぶっちゃけ小説書くにはこういう風に設定の描写があった方がありがたい。
・メジャークラス
剣盾のジムリーダーはメジャーとマイナーの二つのクラスに分けられる。ジムチャレンジにジムリーダーとして参加するのはメジャーである。結構シビアな設定であり、負けが込むとマイナーに落とされたりする。
剣盾の片方でしか出ないジムリーダーはもう片方ではマイナーに落ちていると考えられる。
昔のメジャーかマイナーかというのだったりジムリーダーのジムチャレンジ挑戦時期だったりは捏造です。ダンデ・ソニア・ルリナが同世代ということしかわからんよ…。