携帯怪獣地方 ジョウト   作:あたらんて

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難産でした。短めです。


ポケモンたろう

 

―――ヒワダタウン某所にて。

 

 

「ふむふむ、それでその緑色の妖精のようなポケモンと着物姿の男が出てきた後気付いたら森の外にいたと…」

 

「ああ」

 

 

俺は今、ヒワダジムジムリーダーであるツクシに取り調べを受けている。流石に仕事場をウバメの森としている人たちもいる中進入不可能になったら動かないわけにはいかないだろう。

俺はクリプターとしての事情はナツメなどといった協力を要請する人間以外には話すつもりは無いため伏せている。

そしてついでにセレビィと小次郎のことも伝えた。もしポケモンリーグがセレビィたちと敵対すれば万々歳だ。セレビィたちの戦力は凄まじいものがあるが、ポケモンリーグも劣らないものがある。その実力は俺もまだ把握しきれていない。

 

 

「まあ君はマツバさんからバッジも受け取っているし信用できる人間なんだろうから…うん。とりあえずはこんな所で良いかな。ご協力どうもありがとう」

 

 

これで取り調べは終わったらしい。ならば早速ジム戦を挑みたいものだ。

 

 

「…え?ああ、ジム戦かあ…いや実はね、これから森の調査に向かうメンバーの隊長なんだ。ちょっと今は対応できないかな…。そもそもここのジムリーダーに僕が就任したのだって君の言う精霊、まぼろしのポケモンであるセレビィに万が一の時戦う相手として選ばれたのがむしタイプの使い手である僕だからなんだよ。セレビィのタイプはくさ・エスパーだからね。

まあその万が一が来たってことなんだろうけどさあ…気が重いよ」

 

「ならば今は挑むことが出来ないのか」

 

「うーん…確かにそれは申し訳ないなあ…あ!こういう時こそガンテツさんの出番だね」

 

「ガンテツ…?」

 

 

ガンテツというとぼんぐりからボールを作るボール職人のことだろうか。ガンテツが作るボールはいわゆるオシャボというやつで見た目やエフェクトが良いといった理由で好む人が多い。

俺はオシャボ厳選勢では無いものの、すごい人間ということはわかる。

 

 

「うん。この街にはガンテツさんっていうすごいボール職人さんがいるんだけどね、この街のジムリーダーとは深い関わりがあって今でもお世話になっているんだ。

それで先代が今みたいにジムを開けなくなった時の代理をガンテツさんにお願いしたことがあってね。彼はトレーナーの実力を見極めることに関してはかなりの凄腕でね。僕は今までお願いしたことは無かったんだけど…悪いね、ガンテツさんの所に行ってもらえるかな?

あ、結構気難しい人だから気を付けてね」

 

「わかった」

 

 

しょうがない。ガンテツのところに向かわせてもらおう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あぁ!?ジム戦じゃとお!?儂は今デカい仕事が入って忙しいん…じゃ、と…」

 

 

ガンテツのところへ向かうと突然怒鳴られるも、何故かまじまじと見つめられる。

 

 

「…お前さん、かなりのトレーナーじゃな。ふうむ…ならば、儂の頼みを聞いてくれればバッジをやろう」

 

「頼み?」

 

 

何の頼みだろうか。

 

 

「今請け負っておる仕事の材料が足りんくってな…本来依頼人に材料を集めさせるんじゃがそいつが材料の片割れを集めるので必死だと言うんじゃ。

儂も今回請け負った仕事は個人的にやりたくなっておるもんでな…。設計図を見るにかなり希少なとりポケモンのはねが必要なんじゃ。それもほのおに類するヤツの。じゃからそんなポケモンの羽根を適当に集めてきてくれんか?

無理ならまあ素直にツクシが帰ってくるのを待つんじゃな」

 

 

そう言われてしまうと弱い。別にジムバッジ集めは急ぎの要件でも無いし後に回しても良いのだが…正直簡単に依頼を達成できる方法が浮かんでいる。

 

 

「わかった。すぐに持って来よう」

 

 

ガンテツの家を出て裏の森に入る。

 

 

「ミュウ。ホウオウの羽根を作ってくれ」

 

「あ…はい。これで良いですか?確かにホウオウの羽根を上回る材料なんてそうそう無いでしょうけど…」

 

 

やはりミュウは便利過ぎる。ガンテツが欲しがっているポケモンが何かはわからないがホウオウの羽根に勝る材料は無いだろう。というか俺も研究のために欲しい。

 

ガンテツの家へ戻ってホウオウの羽根を差し出す。

 

 

「これでいいか?」

 

「む。お前さん、本当にすぐ戻ってきたな。どれどれ……む。むむむ。おお!まさしくこれならピッタリじゃ!」

 

 

むしメガネを取り出してホウオウの羽根をジロジロと見ると歓喜の声をあげる。

 

 

「おお、なんじゃ!依頼主も儂も頭を悩ませておった問題がこんなにもあっさりと解決するとはな!ええぞ、バッジなんぞ持っていけ!なんならこの仕事が終わったあとならお前さんのためにボールも作ってやるわ!」

 

 

ガンテツは歓喜に震えている。今の所ボールは欲していないがまあコネができて悪いことは無いだろう。

もうこの街に用は無い。さっさと出ていくことにしよう。

 

 

「それじゃあまた。ボールが欲しくなったらまた来るよ」

 

「おう!今回の件は感謝するぞ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ガンテツ!スマン、やはり片割れの羽根を手に入れることは難しそうじゃ…」

 

「おお、信長!安心せい、つい先程何とかなったわい!これでお前さんの言うGSボールとやらも完成するわ!」

 

「なんと!流石じゃな、ガンテツ。これでルギアを捕まえたワシの苦労も報われるというものよ!」

 

 

誰かが力をつける間、他の誰かが力をつけないという保証はどこにもない。

 

 




~ハイパーボールはオシャボに入ると思っているのでポケモン用語解説~

・ウバメの森
ゲーム中でもカモネギと一緒に働いている描写が見られる。
途中のカモネギを捕まえるイベントは普通に難しかった記憶がある。


・ポケモンリーグ
この周りの設定は捏造します。殿堂入りってどういう概念なんでかね…?


・オシャボ
オシャレなボール。見た目とかエフェクトがオシャレ。その多くはガンテツの手によって作られている。


・GSボール
謎のボール。何故かロックがかかっていて使えない。その詳細は不明である。
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