携帯怪獣地方 ジョウト   作:あたらんて

7 / 15
アカネは激怒した

 

大天使から受け賜わったきょうせいギプスを装着したバンギラスを使うこともなくバクフーンのゴリ押しで勝ってしまった。まあ地味に最後のミルタンクも強かったのだが…レベル90ぐらいあるんじゃないか?あれ。

 

 

「そんな訳で大切なのは相手のポケモンの観察や。動くのか、攻撃してくるのか、はたまたトレーナーから指示が飛んでくるのか。その辺を見極めてウチらトレーナーも指示を出さなアカン」

 

 

ということで本来の目的を全く果たせなかった俺は、アカネにバトルの授業をお願いしている。

授業を頼まれた時のアカネはなんとも複雑な表情をしていた。

 

 

「ウチらジムリーダーは長年の経験でなんとなくそういうのがわかる。せやな、わかりやすく言うなら…ミルタンク」

 

 

ミルタンクが出てくる。

 

 

「ちょっと動いてみ。…単純やけどポケモンの目線で攻撃するのかだったりどっちに動くのか判断したりや。足なんか見てもわかりやすいな。動こうとする瞬間には力が篭るんや。まあウチはそこら辺も見越してフェイントなんかも仕込ませてたりするけどな」

 

 

なるほど。まだ俺には見極めるのは難しいが、視力などを強化すればできないこともない。やはりポケモンバトルのプロである。とても参考になる。

 

 

「まあほんで後はトレーナーを見るのも大事やな。案外人ってのは指示に癖が出るもんや。負け気味のとき賭けに出るか保守的になるかっていうとこだけでも見極められると良いで。ウチがアンタの1匹目を良いようにやれたんも今までの観察のおかげもあるな」

 

「ふむふむ」

 

「そんで…あれやな、ちょっと気恥ずかしいけどポケモンとの絆っちゅうんも大事や。まあアンタはそれを持っとる。そやから大丈夫やとは思うけど…」

 

 

アカネが頬を掻きながら少し恥ずかしそうに言う。

絆か…。確かに俺は自分の手持ちを信頼している。それは前世の魔術師の倫理観に染まってなかった俺を思い出せるからというのもある。本当の昔、俺は純粋にポケモンを楽しんで、この手持ちたちと旅をしてきたんだ。アカネの言葉に少し嬉しくなる。

 

 

「…何ニヤニヤしとんねん。もうええわ!はい、終わり!こんなモンでええやろ。元々いい感じの指示はできとるんや。すぐ強くなるわ。はい、じゃあもうバッジ渡すから帰ってや」

 

 

押し付けるようにバッジを渡されてジムを追い出される。

 

 

「お、おいおい…まあありがとな、アカネ!また何かあったら頼むよ」

 

「もう何もしてやらへんわ!また出会ったら今度こそぶちのめしたるからな!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて。1つ目のバッジを手に入れたが、次はどこの町に行くべきか。

ゲームの順番的に行くならエンジュシティが次のジムとなる。

エンジュシティ。京都をモデルとした古風な町で、ホウオウと強く関係する場所でもある。ジムリーダーはゴーストタイプ使いのマツバ。イベントも中々多く、印象に残っているプレイヤーも多いだろう。

 

 

「よし、じゃあ次はエンジュシティに行くか」

 

「あ、ついでにホウオウのところにも顔を出しますか!」

 

 

…ミュウはホウオウとも関わりがあるのか。伝説ポケモンを味方につけられて悪いことは無い。是非行かせてもらおう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてエンジュシティ目指しギャロップに変身したミュウの背に乗って走る。炎と速度は抑えてもらった。

しばらく走ると、しぜんこうえんが見える。…少し道を変えると、1つの施設がある。

 

 

「…ますたー?急にどうしたのですか?」

 

 

ギャロップの姿のままミュウが喋る。恐らく喉だけ人間の形にしているのだろう。器用なやつだ。

 

 

「いや…ちょっと…血が、騒ぐんだ…」

 

「血、ですか?」

 

「ああ、いやしかし…今そんなことをしてる場合では…」

 

「…ますたー」

 

 

ミュウが真剣な顔つきになる。

 

 

「いいですか。自分がやりたいと思ったことは何が何でもやるべきです。もしそれが今の状況では難しいと思っているのなら私がサポートしましょう。ますたーのトレーナーとしての武者修行など必要ないくらいに私が敵を蹂躙してみせます。

大丈夫です、ますたー。何をされたいのかわかりませんが、やりましょう!」

 

「…!」

 

 

ミュウの言葉に胸を打たれる。自分のサーヴァントがこんなことまで言ってくれているのだ。やらない訳にはいかないだろう。

 

 

「よし、やるかポケスロン!」

 

「…へ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺もかつては熱き戦いを繰り広げたポケスリートだった…。あの戦いは忘れられない。多くのカップを制覇した俺もついぞ全ての記録を塗り替えることはできなかった…。

あのトップポケスリートのみが入れる部屋に置かれた乗せる物無き台座…それを見る度に俺は歯を食いしばり、次こそはとまた大会に挑んでいったものだ」

 

 

会場の受付の前でミュウにポケスロンについて語る。何で嫌そうな顔をしているのだろうか。

 

 

「…それでますたー、本当にポケスロンに参加するんですか?」

 

「ああ。この手持ちの中でもバクフーンはかつて全てのコースを制覇した経験を持つ猛者…俺とバクフーンならまたかつてのようにポケスロンの王者となり、あの『ゆうじょう』の部屋に俺たちの銅像を飾れることだろう」

 

「…そうですか。それなら私の言ったことですし反対はしませんよ」

 

「何をやる気が無さそうにしてるんだ?お前も一緒に参加するんだぞ」

 

「えっ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんとなんとなんとぉぉぉぉっ!!!これは大番狂わせっ!!優勝はなんと赤チィィィィムッッッ!!!カイチームですッッッ!!!全くの無名ッッッ!!!本日選手登録を済ませたこの選手が優勝するなど誰が予想したぁぁぁっ!!??これからのカイ選手の活躍に目が離せなぁぁぁいっっっ!!!

というわけでポケスロンアマチュア部門テクニックコース優勝はカイチームでしたっ!!!

それではポケスローン…」

 

「「「「「「フォーエバー!!!!」」」」」」

 

 

 

久々に滾ってきた。ポケスリートとしての玉座、奪い返してやろう。

 

 




~段々解説する用語も少なくなってきたけどとりあえずやるポケモン用語解説~


・ポケスロン
ポケスロンの歴史は古く、大昔に1人の人と3匹のポケモンがとある島に広がった病気の治療法を伝えるために10の障害を乗り越えて島中を回ったことに由来する。その生涯を模したものを競技として作り、ポケモンと人間の友情を試すのがポケスロンである。


ゲーム内で登場するミニゲーム。ポケモンでスポーツ的なゲームを行う。どのポケモンでも活躍でき、ぶっちゃけ超楽しい。ちなみにダッシュハードル80秒切りってどうやるんですかね…。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。