ニワカは相手にならんよ(ガチ)   作:こーたろ

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第78局 大将

初瀬はゆっくりと控室までの道のりを辿っていた。

 

廊下を歩いていても、会場の歓声が聞こえる。

 

きっと今頃は、会場でもテレビでも、副将戦のハイライトが映し出されている時間。

映像を見ているわけではない自分ではどの場面で盛り上がっているのかはわからないが、一呼吸ごとに聞こえてくる歓声は、不思議と、自分の胸を熱くする。

 

初瀬は、ぎゅっと自分の手を握った。

 

2回戦では結果が残せなかった。

内容自体は悪くなかったが、それでも結果が全て。始まった時より点棒を減らしていれば、それは負けなのだ。

 

 

しかし、この準決勝は「区間トップ」という結果を残すことができた。

そのことが、初瀬にとってどれだけ嬉しかったか想像に難くない。

 

 

胸を張って帰れる。

 

2回戦の帰り、開きにくいと思った控室のドアは、今はとても開きやすい。

 

 

ようやくたどり着いた控室のドアを開く。

 

 

 

「ただいま戻りました!」

 

 

扉を開いてみれば、入学当初、何度も衝突を繰り返した自分を上手く部になじませてくれた紀子がサムズアップで出迎えてくれて。

 

実際に何度もぶつかった由華がこちらを振り返り、うんうん、と笑顔で迎えてくれて。

 

憧れであり目標だったやえも、椅子に座り、足を組みながら、笑顔でひらひらと手を振ってくれた。

 

 

そして長年初瀬と喜怒哀楽を共にしてきた幼馴染は、いの一番に初瀬の胸に飛び込んできて。

 

 

大それた祝福をしてくれるものだと思いながらも、初瀬が両手を広げて迎え入れようとしたその瞬間。

 

 

腹部に感じるのは、鈍痛。

 

 

 

「ゔえっっ?」

 

 

 

憧から繰り出された拳が綺麗に初瀬の鳩尾へとクリンヒットした。

 

まさか暴力を振るわれると思っていなかった初瀬が思わず後ろへ後ずさる。

 

 

「……ぴょ……?」

 

 

「ぴょ?じゃないわよ!オーラスよオーラス!一本場になる前の!なにあのリーチは?!ほんとにヒヤヒヤさせないでよね?!」

 

半泣きの憧が訴えるのは、オーラス0本場のこと。

 

親である塞の仕掛けに、果敢にリーチと行った場面。

 

途中までイケイケムードだった晩成の控室は、あの瞬間だけは阿鼻叫喚の地獄絵図と化していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ほんの数分前のこと。

 

 

初瀬の大活躍に、わきたつ晩成控室は、誰もがこのまま初瀬の勝利を疑わなかった。

 

が。

 

事件はオーラスに起きる。

 

 

『親の宮守!満貫の聴牌を入れました!待ちの{五八}は山に2枚ですか……それでもツモれば値千金ですね!』

 

『そっちもそうだけどさあ……姫松、とんでもない手入れてるぜ?』

 

『おおっと!姫松の仕事人真瀬由子!ダマで高目跳満、低めでも満貫の聴牌を入れてきました!!』

 

『しかもこの高目の{九}……全山じゃね?知らんけど!』

 

『……!ほ、本当ですね!しかも{三六}も山に2枚!6枚山のダマテンが入りました!!』

 

『かあ~これ決まったら姫松大きいなあ……って……あれえ?』

 

『おおっと?!ここで思わぬ形で晩成高校、岡橋が聴牌!しかしこの役なしドラ無し愚形聴牌……曲げますかね?』

 

『いや~曲げるんじゃねえの?このコなら』

 

『曲げましたあ!リーチです!……あ、あれ?でもこのカン{8}まち……山にありませんね?』

 

『だっはっは!!!こりゃあやべえな!勝ち無しの負けは12000クラスとか笑えねーだろ!』

 

『た、大変なことになってきました……晩成ファンの皆様は岡橋選手が掴まないことだけを祈ってください……!』

 

 

 

 

 

大変なことになったのは、晩成の控室だった。

 

 

 

「ギャーーーー!!!なにやってんのよ初瀬えええ!!」

 

憧が細い腕を全力で振り回してソファの背もたれに手をたたきつける。

 

 

「あ、憧、落ち着くのよ。まだ負けると決まったわけじゃないわ、初瀬はもうオリれないけれど、2人は危険牌を持ってきたらオリるかも……」

 

冷静に場を分析する紀子の言う事はもっともで、鳴いている塞と、現在トップ目の由子にはオリる権利がある。

 

権利がある以上、初瀬の危険牌を持ってきたらオリてくれるかもしれないのだ。

 

 

しかしそうは問屋が卸してくれないようで。

 

 

『真瀬由子選手、当然のことのようにダマプッシュですね』

 

『んまあ~このコも読みに関しては一流だし?本当に危ないところ持ってくるまでは行くだろうねえ……』

 

 

塞は回ったにしろ5800点の聴牌で、待ちは先ほどよりもよくなり。

由子に関しては今の所オリる気配がない。

笑顔で危険牌を切っている。

 

 

オリない以上は、初瀬が山に10枚になった2人の当たり牌を引くか引かないかのガチャ同然。内4枚は12000の地獄行き。

 

瞬く間にとんでもない状況になってしまった対局に、憧と紀子が、すがるような気持ちで由華を見る。

 

すると由華は、涼しい顔でモニターを見つめていて。

 

 

流石初瀬とたくさんぶつかって、それでもしっかりと育てただけあって、余裕があるなあと思ってみれば。

 

 

何かを小声で呟いているのに気付き、憧は耳を傾ける。

 

 

 

 

「掴むな掴むな掴むな掴むな掴むな掴むな……」

 

 

「めちゃくちゃ祈ってる?!」

 

その姿に全く余裕など存在しなかった。

 

 

 

憧の反応に気付いた由華が、自身の不安を振り払うように大きな動作で指をさす。

 

 

「うるさいぞ、憧に紀子も。見ろ、我らがやえ先輩を!!」

 

 

由華がドヤ顔で指し示す先には、ずっと変わらない体勢で、ソファに深く腰掛け、足を組んで頬杖をつく我らの王者。

 

臣下を信頼してやまないといったその後ろ姿は、なるほど確かに王者の貫禄。

 

 

トップに立つやえがこれだけ余裕を示せば、後輩達も落ち着きを取り戻すというもの。

 

 

 

やはりこの人は別格だ、と尊敬の眼差しを向ける憧に対し、ゆっくりと振り返ったやえが、ソファを立ち、こほん、と咳払いして、不安に苛まれる後輩達に一言。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まままままままだあわわわわわわわわわわわわわわわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「めちゃくちゃ慌ててるうううううううう?!!?!?!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなことがあったとは露知らず、初瀬は苦笑いでモニターに映るハイライトを眺めていた。

 

件のシーンを見てみれば、ちょっと場況良いのでは?と思った自身の待ちは山になく、ひたすらに相手の当たり牌を引きに行く自分の姿があった。

 

 

 

 

「ま、あんたなら大丈夫って私は信じてたわよ」

 

「やえ先輩……」

 

 

笑みを浮かべながらひらひらと手を振るやえに、初瀬以外の後輩ズはジト目。

 

 

(((嘘つけめちゃくちゃ慌ててたくせに……)))

 

 

 

そんな和やかな雰囲気の中、初瀬の肩にポン、と手のひらの感触。

 

それは休憩中に様子を見に来てくれた時と全く同じで。

 

自然と初瀬は誰の手なのかを判断することができた。

 

 

「まあ、良いファイティングスタイルだったわよ。初瀬」

 

「……ありがとうございます!」

 

 

初瀬にとって、由華は尊敬する存在。

その由華に褒めてもらえるのは、素直に嬉しかった。

 

 

 

 

そしてその由華が、対局室へと向かう。

 

覚悟を決めた横顔は、初瀬に負けず劣らず強気に満ち溢れていて。

 

 

 

 

 

 

「……初瀬のおかげで、私も負けられなくなったわ」

 

 

 

(……!)

 

 

 

 

 

 

 

 

ビリビリと迸る闘気。

 

 

初瀬の笑みが、苦笑いへと変わる。

 

 

(……本当にこの人は……)

 

仲間なのを頼もしいと思うと同時に、対戦相手に同情するほど、対局へ向かう由華は恐ろしい。

 

 

その頼もしい背に、やえが笑みを浮かべながら激励の言葉をかける。

 

由華が望む言葉を、やえはわかっている。

 

 

 

 

 

「私の要望は……わかってるわね?由華」

 

 

 

 

王からのその言葉に、(ツルギ)である彼女は振り向かない。

その動作は、肯定の意思表示。

 

 

王者の(ツルギ)が、やることは一つ。

 

 

 

 

 

 

 

「最高の勝利を、あなたに届けます」

 

 

 

 

 

 

 

目には鋭く光りが走る。

 

『晩成の絶対王者』に仕える『絶対的忠臣』には、『勝利』の2文字しか見えていない。

 

 

 

 

 

 

 

―――――東家 晩成高校 巽由華

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごめん!」

 

パシン、と乾いた音と共に、両手を合わせた塞が頭を下げた。

 

 

 

宮守女子高校控室。

 

塞は副将戦で大きく点数を減らして、大将の豊音へつなぐこととなった。

 

そんな塞の謝罪に対しても、宮守の面々はいつもの雰囲気を崩すことはない。

 

 

「……ダルいから、謝らなくていいよ。私より点数減ってないし……」

 

「いやいや……シロは相手が悪すぎたし……」

 

白望の励ましともとれる発言に続き、ホワイトボードを手にしたエイスリンと、白望の膝の上に乗っていた胡桃が塞に近寄る。

 

 

「ダイジョーブ!」

 

「ほら、塞には期待してないって!」

 

「それはそれでひどくない?!」

 

 

たとえ点数が凹んでいても、いつもの雰囲気は崩さない。

元々団体戦に出れる予定もなかったのだ。

それがこんな夢にまでみた舞台まで上がれている。

 

 

”このお祭りを、楽しまなきゃ損”

 

 

宮守の面々にはそういった意識が芽生えていた。

 

いつも通りの仲間の様子に、徐々に心に余裕が出てきた塞。

 

その背中に、宮守の大将である少女が立つ。

 

 

「だいじょーぶだからー?あとは私に任せて?」

 

 

「豊音……」

 

高身長にハットをかぶった少女は、塞に柔らかく笑う。

 

宮守の全員に恩義を感じている豊音だが、最初から友好的に迎え入れてくれた塞には、特別恩を感じていた。

 

塞の暖かさがあったからこそ、豊音は部に入ることができた。

 

 

 

「塞にも、たーくさんお世話になったからー、まだまだプラスすぎ?」

 

そう、たくさんお世話になったのだ。

 

 

 

言い終えると、豊音が対局室へと向かう。

 

その背に、監督である熊倉トシが声をかけた。

 

 

「相手全員、超高校級の打ち手よ……最初から、全力でおやりなさい」

 

 

 

豊音が挑むこの大将戦は、前評判から激戦必至と言われている。

 

相手のレベルも桁違いだ。

 

 

 

では、負けても仕方ないのか?

 

いいや、違う。

 

豊音の表情が、真剣なものへと変わる。

 

 

 

 

「皆とー、このお祭りの最後を、見届けるんだ」

 

 

 

 

豊音の言葉に、全員の表情が明るく弾む。

 

 

そうだ。楽しむことはもちろんだが、負ける気は毛頭ない。

 

 

 

 

 

 

さあ、この最高のお祭りを最後まで楽しもう。

 

 

 

 

 

 

―――――南家 宮守女子高校 姉帯豊音

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

姫松高校控室。

 

 

「ただいまなのよ~!」

 

戻ってきた姫松の仕事人は、明るく控室のドアを開けた。

 

洋榎は回転する椅子に座ってぐるぐると回りながら、由子を迎え入れ。

 

ハイライトを眺めながら雑談していた漫と多恵も、由子の帰りに気付いて入口へとやってきた。

 

 

「お~おかえり~」

 

「おかえり!流石由子だねえ~」

 

「由子先輩!お疲れ様です!」

 

 

ぴたり、と。

 

元気に帰ってきた由子が、何故か洋榎の前で立ち止まる。

そのまましばらく顔を眺めているので、不審に思った洋榎。

 

 

「どうした由子?ウチの顔がイケメンすぎて見惚れてもうたんか?」

 

「いやまず可愛い方向に行きましょうよ女子高生なんですし……」

 

 

可愛いよりもかっこよくあろうとする洋榎らしさはとても良いのかもしれないが、それでいいのかと思う漫の意見もわからなくはない。

 

しかし由子の言いたかったことはどうやらそういったことではないようで。

 

 

「宮守の臼沢ちゃん……最後の方だけやけど、洋榎ちゃんと打ってるような感覚だったのよ~」

 

「……へえ……?」

 

終局間際。

2連続で勝負手をかわされた由子が感じていたのは、塞の守りの意識。

 

見つめた相手の手を塞ぐ、ということは知っていたが、自ら相手の手をかわし、和了りきる力があるとは思わなかっただけに、由子はそのあたりの打ち回しを洋榎に似ていると感じた。

 

 

「まあ、臼沢は宮守の中では一番麻雀歴長いみたいやしな?」

 

 

話に参加してきたのは、恭子。

これから戦いに向かうため、心の準備をしていた恭子だが、ついに覚悟は決まったようだ。

 

 

そしてその恭子のいつもと変わらない恰好に、多恵が目敏く気付く。

 

 

「……恭子……罰ゲームは?」

 

そう。「いつもと変わらない」のだ。

本来はこの準決勝、罰ゲームとして可愛い制服姿で出る予定であったのに。

 

 

「善野監督も見とるんや!恥ずかしいやろ!流石に!」

 

「私はめちゃくちゃ可愛いと思ったんだけどなあ……?」

 

「やめややめ!もう行くで!」

 

恥ずかしさを振り払うように、出口へと向かう恭子。

 

 

そそくさと出ていこうとした恭子に、誰に言っているともわからない風で、洋榎が大きな声をだした。

 

 

 

 

「今から大将戦かあ~!あんなバケモンども相手に、自称凡人の姫松の大将が勝ったら、ホンマにかっこええやろーなー!」

 

 

 

 

ピクリ、と、恭子の足が止まる。

 

 

それは大将戦を不安に思う恭子に対する、洋榎なりのエール。

 

 

 

「なあ。多恵?」

 

ニヤリと、洋榎が笑う。

 

 

 

「……そうだね。もしそんなことができるなら……最高にかっこいいね?」

 

その問いに、多恵も同じく笑みで返した。

 

 

 

 

 

 

「……やってやろーやないか」

 

 

 

相手の大将3人は、もはや人間の域に無い。

 

 

それでも。相手など関係ない。

 

 

凡人にできるのは、ひたすら頭を回すこと。

 

 

誰よりも人間らしい常勝軍団姫松の大将が、準決勝の舞台へ足を運ぶ。

 

 

悲願の全国制覇を達成するためには、こんなところで止まれないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

―――――西家 姫松高校 末原恭子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰もいなくなった対局室に、目を閉じて余韻に浸る少女が一人。

 

 

(少しは……近付けたでしょうか)

 

今の半荘。和にとっては収穫の多い半荘だった。

 

何か月も何年も。パソコンに向かって平らな麻雀牌達とにらみ合うだけの麻雀を、必死に現実に落とし込もうとしていた。

 

それが、何か違うと感じながらも。

 

高校に入り、決して勝てないような壁が現れて。

テレビで、圧倒的な力を振るうプロを見て。

 

自分がやっていることが正しいのかどうかわからなくなる日もあった。

 

 

しかし、それは杞憂だった。

 

自らの師は、確かに言ったのだ「デジタルに未来はある」と。

 

 

感傷に浸っていると聞こえてきたのは、この3ヶ月何度も聞いた声。

 

 

「和ちゃん!」

 

「……咲さん……」

 

 

少し茶色がかった髪をショートに揃えたこの少女は、和の前に立ちふさがった壁であり……かけがえのない仲間でもあった。

 

 

「すみません。あまり、点棒増やせなくて」

 

「そんなことないよ!……これだけあれば、十分」

 

 

十分。自動卓の点棒表示を見ながら咲が発したその言葉が意味する所は、和もよく知るわけで。

 

相変わらずとんでもない同級生だなと嘆息する。

 

 

しかし今は、それがとても頼もしい。

 

 

 

咲がゆっくりと、和に右手の小指を差し出す。

 

 

 

「和ちゃんとの約束……必ず果たすから」

 

 

「……お姉さんに、会うんですよね?」

 

咲の小指を同じく小指で握り返しながら発されたその言葉を受けて、咲が目を閉じる。

 

 

咲の中を駆け巡るのは、この3ヶ月の思い出。

 

そして、姉である照との思い出。

 

 

 

 

 

(そうだ。お姉ちゃんに会うまで。誰にも……邪魔はさせない)

 

 

咲の目に、光が走る。

 

 

 

「うん。全部……倒す」

 

 

はっきりと言い切ったその姿は、とても1年生とは思えないほど頼もしく。

 

咲が戦う理由は、もう自分一人のためではない。

 

高校に入って、かけがえのない仲間を得た。

県予選で、様々な人の想いを背負った。

 

だから。負けたくない。負けられない。

 

 

高校麻雀界に現れた魔王が、準決勝の舞台へ挑む。

 

 

 

 

 

 

 

―――――北家 清澄高校 宮永咲

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日は落ちた。

 

極めて静かに、戦いの()が開く。

 

 

 

 

「夜の帳が降りてきた。……さあ、(ツワモノ)どもよ。衣に、最高の宴を見せてくれるな?」

 

 

 

会場の外、とある灯台の上で、”金”の少女が、楽し気に嗤う。

 

 

 

 

 

さあ、役者は揃った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――準決勝第二試合大将戦。開始。

 

 

 

 

 

 

 

 

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