師範との修行は朝の走り込みから始まる。
走り込みの時間は、早朝五時から昼十二時までの七時間を休まずに全集中の呼吸を常に持続させ、途切らせること無く走り続けた。
失敗すれば師範に木の棒で腹に突きをお見舞されていた。
全集中の呼吸をしながらする走り込みが終わると、お祖母様が作ってくれた昼餉を食べる為に一時間休憩をもらい休憩が終わると次はまた全集中の呼吸を常にしながら木刀素振りを5000回して、夜は修行を行わずに師範から何処が駄目だったとか指摘してもらってから眠った。
最初の頃素振りは最高でも1500回だったのだが、全集中の呼吸の持続時間が伸びてから段々と素振りの回数も増えていた。
その修行を2年行い、今では七時間走っても息切れや汗をかくこと無く立っていられるようになり、素振りは10000回を一時間以内で出来るようになっていた。
それだけでは無く、表情は師範と同じく無表情になり、額には師範と同じ痣が現れたり人や物が透けて見えるようになり、この間、走り込みをしていた時、凛々しく美しい女性とすれ違った時に肺に何かが見えて病院に行くように言ったりと他人の健康状態も分かるようになった。
『この2年よく頑張ったな亮壱』
「ありがとうございます.....」
『これからお前に日の呼吸を教える。しっかり覚えてくれ』
「分かりました師範...」
師範から体力や全集中の呼吸を長時間維持出来ている事が認められ、遂に日の呼吸を伝授してくれると言ってくれた。
そして師範は木刀を構えて日の呼吸の型を一つ一つ見せてくれた。
師範が繰り出した型は鮮やかで力強くそれで優雅に見せ俺は一時も目を離さずに型の一つ一つを目に焼き付けていた。
壱ノ型
弐ノ型
参ノ型
肆ノ型
伍ノ型
陸ノ型
漆ノ型
捌ノ型
玖ノ型
拾ノ型
拾壱ノ型
拾弐ノ型
それぞれの型の名前を教えながら見せてくれた師範は木刀を下げて俺の方を見た。
『そしてこれが日の呼吸拾参ノ型......円環だ』
師範は木刀を再び構えると拾参ノ型を始めた。
師範が見せてくれている拾参ノ型は壱ノ型・円舞から拾弐ノ型・炎舞までの型を連続して繋げることが出来て拾参ノ型になると言った。
『亮壱。壱ノ型から拾弐の型、そして拾参ノ型・円環を午前12時から夜明けまで繋ぎ続ける事が出来き、ものにすれば卒業だ』
「分かりました師範。今教えてもらった型を必ずものにしてみせます」
俺は師範にそう宣言をした。
読んでいただきありがとうございますm(_ _)m