幽霊に呼吸を習いました   作:星天さん

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主人公:(さかき) 亮壱(りょういち)

年齢:修行前 12歳 | 修行後 15歳

呼吸:日の呼吸

※炭治郎より三つ歳上

誕生日:7月9日


日輪の後継者

師範に宣言してから3年の月日が流れた。

師範に出会ってから3年間、師範が課した数々の修行を全てこなし、俺は師範が生前に使っていたと言う【日の呼吸】を使いこなせるようになった。

【日の呼吸】が使える様になった俺は、師範と初めて出会った頃と同じ満開に桜が咲きほこり満月の光が照らしている日の午前12時に俺は師範と対峙していた。

 

『この3年の成果を見せてくれ亮壱』

 

「分かりました師範」

 

木刀を抜き、肺いっぱいに空気を取り込み、肉体に何度も何度も叩き込んで覚えた日の呼吸の型を壱ノ型・円舞から拾弐ノ型・炎舞の全ての型を、一つ一つ繰り出して師範に見せた。

 

『壱ノ型から拾弐ノ型は合格だ亮壱』

 

「ありがとうございます師範」

 

師範から合格を言い渡され、あまり動かせなくなった表情を少し動かしながら、合格を貰えた事に心の奥底から喜んだ。

師範に壱ノ型から拾弐ノ型を認められ、遂に夜明けまで壱ノ型から拾弐ノ型を長時間繰り出す拾参ノ型・円環を見せる番になった。

 

「始めます師範.....」

 

俺は呼吸を整え、木刀を握り、軽く目を閉じ神経を集中させた。集中力を高めた俺は肺いっぱいに空気を取り込み、壱ノ型から拾弐ノ型を止まることなく繰り出した。

 

 

榊亮壱と言う少年はとても不思議な少年だと初めて出会った時にそう思った。

私はこの世を生きる生者では無いと伝えた時は少し驚いた表情をしていたが直ぐに表情が変わって私に興味があると言い色々と尋ねてきた。

尋ねてきた事に全て答えると次は自分の話を私に語り始めた。

亮壱は8歳の頃に親に捨てられ藤の家の者に拾われて住まわせてもらっていると引き攣った顔をして言っていた。

亮壱が自分の話を終わらせると真っ直ぐ私の目を見て私の未練を代わりにはらそうと言い出したのだ。

 

『何故会って間も無い他人に対してそう出来る?』

 

「それは俺がしてもらったからですよ。薄汚れていて赤の他人なのに拾ってくれたお祖母様がそうしてくれたように俺もそうしようと思ったからです」

 

その時の亮壱の目は今まで見てきたものよりも綺麗で美しかった。

そして私は亮壱に私の全てを教え込んだ。

亮壱は呑み込みが早く私が昨晩に指摘したものは翌日になったら改善されていたり動きが格段に良くなったり亮壱のどんどんと成長していく姿は見ていて楽しかった。

そして今夜は亮壱と出会って丁度三年目で卒業の日だ。

今目の前で亮壱は日の呼吸拾参ノ型・円環を夜明けまで途切らせずにやり遂げる課題を課した。

 

『合格だ亮壱...』

 

亮壱は見事に日の呼吸拾参ノ型・円環を日が登るまでやり切ったのだ。

 

 

師範が見ている前で拾参の型・円環を無我夢中でやり続けて何百何千と技を繰り出していると、暖かな太陽の光を感じ始めた。

 

『合格だ亮壱...』

 

師範から合格を言い渡された俺は円環を止め、木刀を下ろして周りを見ると、東から太陽が登ってきて、円環を始める前の夜空が徐々に明るくなっていた。汗を大量にかいている俺は、汗を手拭いで拭いながら師範のいる方に目を向けると、師範は嬉しそうに優しい表情をして労いの言葉をくれた…。

師範の労いの言葉に俺は、数々の辛い修行が身を結んだと思い、嬉しくて自然と瞳から涙が溢れ出てきた。

 

『よく頑張った亮壱』

 

「ありがとうございます師範...」

 

嬉しくて泣いていた俺は師範に三年間修行に付き合ってくれたお礼を言うとお日様の様に温かい手が俺の頭に触れた。

 

 

亮壱に合格を言い渡した瞬間だった、亮壱は綺麗な瞳から涙が溢れ出て静かに泣いていた。

悲しくて泣いているのかと聞くと私に認められた事に嬉しくて泣いていると言った。

それを聞いた時、亮壱を愛おしいと子を持つ親の気持ちを理解した私は人に亮壱に触れられないと分かっていても亮壱の頭に手を伸ばした時──触れる事が出来た。

 

『よく頑張った亮壱。もう私から教える事は何も無い、最終選別を受けて鬼殺隊士になり私の未練とこれからの未来をよろしく頼む』

 

私は労いの言葉を亮壱にかけながら触れられた頭を優しく撫でた。

 

『もし、日輪の耳飾りをした者に出会った時に手助けをして欲しい。その者は亮壱と同じ様に託したものだから』

 

「分かりました師範!」

 

 

「分かりました師範!」

 

師範は労いの言葉をかけながら俺の頭を優しく撫でて俺に色々と託してからスっと何処かに消えてしまった。

師範から託された思いを胸に3日後に行われる最終選別に向けてどう準備するかと考えながらお祖母様が待つ屋敷へと戻った。

 




読んでいただきありがとうございますm(_ _)m
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