流行りに乗ってもいいじゃない
scene1『アラビアンナイト』
皆さん始めまして。鋼の意志を以て演じ続けるのに内心真っ青なままクランクアップRTA、はぁじまーるよー!
(淫夢語録は)ないです。大丈夫だって、安心しろよ〜。
えー、今回持ち出したゲームはこちら。シナリオメーカーの頭の中おかしくなってんじゃねーのと思わず疑ってしまうほどのシナリオ量と自由度を誇るトーキング・アドベンチャー『アクタージュ 演劇綺譚』です。
(頭のおかしい)ルート分岐や他社の追随を許さない豊富なエンド、そして作中に登場する作品のムービーのクオリティが"これもう映画かVシネマだよな"ってレベルの作品群がたくさん含まれてるのが魅力のフリーシナリオ形式を採用したアドベンチャーゲームです。
このゲームでは、原作に登場するキャラクターたちと絆を育んだりバチバチに対立したり、逆に何もせずにぐーたら過ごすだけだったり、はたまた原作キャラをつけ狙うストーカーや暗殺者にまでなることができます。おいこれゲームか?
マジで自由度が高いゲームなので実績解除の数も山ほどあります。というか作品内で作品が出ます。おまえらあたまおかしいよ(褒め言葉)
えー、今回の目標は最短での『銀幕の王』エンド、トロフィー『稀代の一』獲得の最速攻略を目指します。このエンドを普通に攻略しようとすると最短ルートでも開始から十年かかります。
どれだけ多くのドラマ、映画に出演しようとも十年かかります(328敗)
走者がやった中でも一番酷かった時はエンドに行くまでに合計で130本近くの作品に出演しました。単純計算でも一年間に13本のドラマ・映画です。つまり最低でもワンクールの間に2〜3つドラマを並行していたことになります。なんだおまえ痴呆か?
とまぁそんな感じで普通にやっても間に合いません。最速クリアを目指す場合、普通にたくさんの映画やドラマに出演して認知度を高めても『銀幕』エンドを得られないという悲しい事実があるのです。
なので今回のRTAでは多くのドラマや映画に出演するのではなく三大映画祭やアカデミー賞の最優秀作品へのノミネート・受賞を目指します。
チャート通りにいけば高校卒業後からの五年間という最速チャートでクリアできるので問題ありません。
え? 五年間? 長いじゃねーか?
………………。
他に走者がいないから私が世界最速です。異論は認めません。
それでは早速キャラクリしましょうか。容姿は勿論ランダム。RTAじゃなければガッツリ時間をかけたいところですが、今回はRTAなのでスキップです。性別はもちろん男です。当たり前だよなぁ?
勿論、男を選ぶ理由もあります。今作では主人公にも隠しステータスというのがありまして男の場合、筋力・俊敏に補正がかかり、女の場合、器用さや人付き合いに補正が掛かるんです。
なので単純に最速を狙うのであれば女性がいいのですが、色々死にかける必要性がある今チャートではステ的に男を選択します。
名前は穂村元輝、略してホモとします。
それじゃあゲームスタートを押したところから計測開始です。
はい、よーいスタート。
ゲームスタートとともにみんな大好きキャラガチャのお時間です。
主人公の初期のステですが、『魅力Lv5』です。ここだけはこれ以外にあり得えません。初期値込みで菅◯将暉超えのクソイケメンが出るまでリセットしましょう。世の中顔です。顔さえあれば大抵のことは上手くいきますしチャートも安定します。
ちなみに最低値が菅田◯暉超えなのは私の趣味半分チャート上の都合半分です。菅田将◯超えの魅力Lv5の今回の詳細値、実際どのくらいかというと夜凪景の男版くらいの顔面偏差値ですね。クソがイケメンが◯ね。
……。
気を取り直してアビリティを見ていきましょう。
今回のチャートではアビリティは『オーバーフロー』を採用しています。レベルは最低でも3は必要です。
この名前を聞いて頭を痛めた兄貴も多いと思います。
このアビリティ『オーバーフロー』は、各演技で成功度の振れ幅がより大きくなるものです。ジャックポット一発狙いのギャンブラースキルとでもいいましょうか。通常プレイではこんなアビリティクソの役にも立ちませんし、ついでに言えば一歩転けるとチャートも崩壊しかねない非常にリスキーなアビリティです。……が、今回は裏技を利用します。理由は後ほど説明しますので席に御着席下さい。ホモはせっかちなんだから……。
レベルはLv1〜Lv5まで存在しますが、ホモくんのレベルは……
『オーバーフロー Lv5』
――ウッソだろお前!! 通常プレイでも見ねぇよ!! ……失礼取り乱しました。Lv5はちょっと色々とやり過ぎですね……。うーん、不味いかもしれませんねクレワァ……。……あれ、説明が読めん? ……? ウィキにも載っていませんがまぁいいでしょう。誤差の範囲内です(鼻ほじ)
気を取り直して魅力の方は……ウッホ、狙い通り菅田◯暉似のイケメンですね。死ね(直球)
まぁ特に意味はないので重要じゃありません。
ちなみにアビリティを加味したホモくんの素のステータスですが……なんと銀河鉄道の夜編終了時の夜凪景とほぼ同じステータスです。ステ振りを上手くやれば夜凪景最終形態くらいになるんじゃないでしようか。もっと砕けばスカウターがイカれるレベルです。強スギィ!? 映画こわれちゃ~う。
なんだこれ。このスキル持ちでもおかしい値ですねコレ……どういうことなんでしょうか……? まぁ悪いことではないので続行します。
今作ではプレーヤー周りの環境設定はランダムで決まります。『二世』や『芸術家系』といった環境面におけるアド持ちか、『一般家系』かのどちらかです。
ここはもちろん『芸術系一般家系』一択です(125敗)
噛みそうな名前ですが、親類に業界人がいることでデビューのし易さがグッと下がります。『芸術家系』単体でもいいじゃねーかと思わないこともありませんが、様々な要因のせいで意味わからんうちにデビューするのが遅れるので要注意です(15敗)。なので今チャートではこちらを選択します。
OP映像をスキップ。飛ばすことのできないラスト部分が流れます。
頼む一般家系かつ親類芸術家系でオナシャス! センセーショナル!
>あなたはカーテンから零れた朝日によって目が覚めた。
>普通のベッドから起き上がると、寝ぼけた顔を洗いにリビングへ向かう。
これは……
>あなたは壁に貼ったポスターを目にした。叔父の映画撮影、資金繰りは大丈夫だろうか?
>あなたは頭を振る。このままでは遅刻してしまう。
や っ た ぜ !
やりました! 一般家系で親類に撮影関係の人材がいます! しかもその文面からおそらくは監督に近い役職です! あとはこれで主人公の育成で演技等を組み上げれば完璧ですね。いやー、2文目の普通という所からただの一般家系に生まれたのかと思いましたが、どうやら大丈夫そうですね。もうこの際文句は言っていられません。これでいきましょう(125敗)
因みに『芸術家系』単一では百城千世子や星アキラと知り合いになることができ、『一般家系』単一では夜凪景と知り合いになることができます。
ここで『芸術系一般家系』だとその両方の知り合いになることが出来、かつ夜凪景のスキルを最初期に得やすいので非常にうま味です。
本作の特殊スキル獲得の仕様上、どうしてもどちらかの演技を生で見なくてはいけません。なのでこの点においてこの『芸術系一般家系』というのはRTAにとても最適という訳です。
ですが……。
>あなたは制服に着替え、手早く朝ご飯を終えた。
このチャートで唯一と言っていいほどに気をつけなくてはならないのはフラグが立つ前に百城千世子と夜凪景に同時に鉢合わせないということです。フラグ回収しきる前にコレやると(業界で)死にます(38敗)
制作側もソレを危惧したのでしょう。同時期に知り合いになってる確率は芸術系一般家系で1%、一般家系で0.3%、芸術家系で0.3%です。
わりと致命的なデメリットがある気もしますが、やはり切れる手札でも最高レベルのものを増やすことが早期かつ容易であるということはデカいですね。特に業界入り前に多少なりとも『メソッド演技(EX)』を取得できるのはデカいです。
>文化祭も終わり、高校ももうすぐ終わる。あなたは僅かな寂寥感と共にホーム画面の写真を見つめた。
>時間がないことに気づき、あなたはすぐに準備を整えた。
さて、長々と解説しましたが無事にスナイプも出来ましたのでさっさと取得させましょう。遭遇条件は既に割り出しているのでパパっとやって、終わり――
>準備が終わったと同時、インターホンが鳴った。
ん?
>あなたは玄関に向かって扉を開けるとそこに立っていたのはぴょんと跳ねるふわふわの白いショートヘアー。周りから目を隠すためか大きめのハットに、目元を隠していたサングラスから透き通るような瞳が覗いていた。
ヌゥン!
「
>可愛らしくおどけた表情をする彼女はあなたの友人である百城千世子だ。
オ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ!!!!!(大迫真)
――
パントマイムは「全てを真似る人」「役者」を意味する古典ギリシア語pantomimosであり、その起源は古代ギリシアに遡る。
ただし、このころのパントマイムは、私達が「パントマイム」という言葉で想像し、使う技術としてのものよりは、仮面舞踏に近いものであったのだという。
――『パントマイム』
説にもよるが、2200年以上前から存在する演劇の基本。"肉体の芸術"と呼ばれるもの。
口を使わず、体の動きだけで何かを魅せる技術。
所作一つ。
動作一つ。
小さく手を動かし、姿勢の向きを動かし、目を自然に見開いて。
たったそれだけのことで、
少し体を動かし、少し演技をしただけで、人を操る。感動させる。
まるで、催眠術か何かで操ったのかと思うほどに。
何をすれば、それを見た人間の心がどう動くか。
そこまで把握できてこその
――それが私の仕事。
一秒の演技が、観客の足を完全に止める。
刹那の動きが、一人の心を完璧に動かす。
……『ソレ』を見たのは偶然だった。
あの監督の親類が文化祭で演技をする。
アリサさんは嫌がるかもしれないけれど、少しの好奇心と冒険したさ。それにオフだったということも相まって、私は文化祭に足を運んだ。
あの人が認めた、頂に届きうる俳優の卵。それなら、少しは『百城千世子』の足しになるかと思って。
――その横顔に。思わず、目を奪われた。
ガツンと、頭をかち割られた。そんな感覚だった。
真っ白なシーツの、大きなベッドの上で。
私は、食い入るようにその映像を見ていた。
何度も。何度も。何度も。
「……うん。やっぱり」
私は『百城千世子』だ。
芸能事務所『スターズ』に所属するトップ女優だ。
「ほんと、どうしてこんな演技が出来るんだろう」
その表情を。目の微かな動きや指先の動きまで見落とさないように。隅から隅まで分析する。
私は『天使』だ。
演技と立ち振る舞いを評して『天使』と呼ばれているのはわかっている。
絵画の中の天使のように。或いは地上に降りてきた天使のような。そういった評価が得られるまで緻密なエゴサーチと統計から血の滲むような努力でここまで押し上げてきた。
そういう風にプロデュースしてきた。
「…………」
だからコレは私のエゴだ。
『百城千世子』であるために必要なことだ。
「――――アリサさん、一人、おもしろい子がいるの」
だからごめんね。
私が私である為に、貴方を利用させてもらうの。
悪く思わないでね。
穂村元輝の見た目の詳細を訂正しました。
景さん男版くらいだと思っていただれば。申し訳ない。