アクタージュ『銀幕の王』獲得RTA   作:銀幕

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ちょっと改稿したら1万字超えちゃいました。
難産でした。チヨコエルの内面難しすぎんよ……。

RTAパート少し改稿してます。



scene10『ガールズブルー・マスカレード』

 

 

 

 

 

 奇妙な気分だ。

 どこか心が高揚していて、でも酷く冷静で。胸の奥がチリつくような、際限なく冷え切っていくような不可思議な感覚。

 

「ごめんなさい遅れてしまって。これでも撮影急いで巻いたんだけど」

 

 ドアを開ける。

 夜凪景と目があった。

 ……落ち着け、冷静を保て。私は『百城千世子』だ。

 

「……私以外誰も来てないじゃんスターズ。

 こんな日に『顔合わせ』なんてしたら駄目だよカントク」

 

 普段の振る舞いを保つ。私がずっとやってきたことを繰り返す。数百数千万という大衆を相手取ってきた私からすれば、十数人の流れを掴むことはさして難しいことではない。

 

「ま、『顔合わせ』なんてしなくても作品に影響ないからね」 

「大アリだよ! 酷い監督だな。第一皆に失礼だよ、これじゃ」

 

 十三に及ぶ視線が私に刺さった。その空気を感じ取りながら、この空間の軸を私へと移していく。同時に雰囲気を柔らかくしておこう。

 席に座らずに監督と話しながら、全員の視線を計算して立ち位置を算出する。私の笑顔がみんなに見える位置。()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 ──ここかな。うん、天井の蛍光灯の光加減もここなら大丈夫だろう。若干立ち方を調整しつつ机に座ったオーディション組を見渡す。

 くるりとスカートを揺らしながら害のない笑顔を浮かべた。

 

「改めまして、遅れてごめんなさい。

 百城千世子です、よろしくお願いします」

 

 反応はどうかな?

 好意。対抗心。興味。無関心。はたまた猜疑心。

 人の感情には色々な種類がある。なんらかの精神的な刺激を受けて文字通りなんの反応もないというのは身体構造からしてありえない。ある程度ではあるけど、大まかな感情は表情筋の動きから見出すことができる。微表情学、エクマン理論*1というやつだ。

 

 興味を持ってくれたり笑顔を返してくれたりした人は基本的に友好的だ。

 逆に無関心を装っているタイプは特に私に興味がないタイプか、もしくは私自身と知り合いであることが多い。こういう人たちにはいつも通りの振る舞いをしておけば特に問題はないけど。

 

 ポイントは対抗心を持った人だ。そういう人たちを懐柔してしまえば、これからの流れを握りやすくなる。

 眉を下げ、瞳を薄くして此方を値踏みする視線は──あの子だ。

 オフィス華野の源真咲君かな。微笑みを湛えながら視線を動かして、此方を見つめる真咲君の方へと向けた。

 

「あ、源真咲君」 

「え……」

「『ザ・ナイト』の劇場版観たよ!

 ツカサ役すごくハマっててちょっとタイプだった! なんてね。

 でもドラマ『春の歌』の生徒役の時と印象あんまり変わらなかったね!

 演じ分け苦手なタイプ? 私と一緒だ」

 

 ほら、簡単。

 心象が変わった。『知られてる』って重いんだよね。

 私みたいなトップ女優に"自分の過去作品まで調べられていて、何故か好意的な感想を言われる"というのは、だいぶ重たく感じるでしょ? 少なくとも無視できるほど軽いことじゃない。

 私に一泡吹かせようとするの、いい心がけだと思うけど撮影には邪魔なの。そういう余計な力みが色んなところに影響与えちゃったりすることがあるから、ここでそういうのやめてもらえれば後の撮影が楽になるんだよね。

 

「あっ、湯島さんも真咲くんと同じ事務所だったよね!

 子供時代からの出演作全部観ちゃった!

 どんどん上手になってくから! 面白くて!」

 

 視線を更にずらす。流れを握ろうとしていることを悟られないように、話し相手を複数に拡充する。真咲君の隣に座っている女の子、湯島茜を見遣った。この子は私に好意的だったから特に問題はないんだけど。

 

 相手の呼吸を読む。思考回路をトレースして誘導する。そうやって()()()()()()()()

 第一ポイントだ。オーディション組に、スターズの俳優たちは好意的な考えを持っているということを植え付ける。

 

「てゆーか武光君ナマで見ると本当に大きいんだね! あはは。

 舞台DVDで観たよ、存在感あってすごく目立ってた。ちょっと目立ちすぎなくらい!」

 

 芝居好きな話好きキャラを演じる。笑顔を浮かべ、柔らかい雰囲気を纏う。

 人付き合いにおいて、笑顔は武器になる。無害で自分に好意的な笑顔を向けられてるだけで相手も好意的になってくれやすい。オーディション組に、私に対して友好的に、もしくは敵意が薄くなっていくのを感じ取った。

 

 観察。疑問。期待。

 色々な感情が私を見てるけど、もうここの流れは私が掴んだ。後は追々調整していけば問題はないかな。

 

 各々が私の応対に反応して考え込んでいる。悪くない……けど。

 二人だけ、私が流れを掴み切れていない。元輝君と夜凪景の二人だ。

 相変わらず感情の読みにくい表情を浮かべる彼と、黒曜石みたいな瞳でジッと私を見つめている夜凪さん。一番端に座っている元輝君は、一瞬だけ夜凪さんの方を見て、そのまま私の方に視線を向けた。僅かに眉が動く。

 ジリ……と、心の奥底が焦れる。よくわからない感情が噴出した。押し殺して微笑を維持しつつ仮面を再調整する。柔らかい笑みを浮かべながら、彼女の瞳を覗き込んだ。

 

「あ。夜凪景さん、オーディションの時の映像見せて貰ったの。まさに迫真、ってやつだった」

 

 夜凪景。

 穂村元輝の幼馴染み。よく分からない演技をする女優。

 何か常人にはできないことをしていることだけはわかる、ナニか胸の奥によく分からない感情を湧き上がらせる人。

 

「でもあれお芝居じゃないよね。一体どうやってるのアレ?

 ……お芝居にしては、不自然なくらい自然過ぎたから」

 

 くすりと笑いかける。覗き込んだソレは、夜空みたいな綺麗な瞳だった。

 見つめ返すように、私の底を覗き返すようにしながら夜凪さんが口を開く。

 

「私も聞きたいことがあったの。

 お芝居中の自分をフカンして、コントロールして、()()()()()()()()()()()()()()()()()

 "天使"さんなら出来るって聞いたんだけど本当? 『幽体離脱』」

 

「は?」

 

 ……何言ってるのこのひと?

 僅かな困惑がオーディション組全体に広がっていく。

 

「……ああ。

 私、実は天使じゃないから、ぷかぷか浮いたりは出来ないよ?」

 

 出来るだけ和やかに会話を誤魔化す。真意を図りきれなかった質問にはそのままの反応を返すのは得策じゃない。空気が悪くならないように気を払いながらお茶を濁した。

 

「あははは」

「何あいつ」 

「夜凪、お前今日も変だぞ。大丈夫か?」

 

 クールな見た目とは裏腹にどうやら天然ちゃんらしい。

 

 ……いや、それにしたって末恐ろしい才能だ。

 私が掴んでいたこの空間の流れを、大きな声でもない静かな声で流れを持っていった。私のように人の感情の流れを掴む為に計算して論理立てている訳ではなく、ただその異様な存在感で強引に周囲の人間を引きずり込む。……なるほど。シャクに触るけど、コレは確かに元輝君が褒める訳だ。

 人の目を引く。たったそれだけのことでも、このレベルまで到達していれば、それだけで役者としては稀有な才能なんだ。

 

「ごめんなさい、あなたなら本当に出来るのかもって……」 

「あはは、なんでそう思うの」 

「だって」

 

 

 彼女は、至って不思議そうに。

 人間らしく、人間であるが故の疑問を口にした。

 

 

「テレビで観たあなたも。

 今目の前にいるあなたも。

 とても綺麗で。なのにどちらのあなたも顔が視えないから……人間じゃないみたいだなって」

「────」

 

 

 百城千世子は()()()()()()()()()()()

 

 

 周囲の視線を把握して、自分の振る舞いに反映して。

 撮影に使うカメラを全て理解して、自分の映り方を修正する。

 SNSや掲示板、エゴサーチによって為された統計によって、民衆の望む姿を具現化する。

 観客の望む姿を作りに作って作り続けて、子供の頃から作り上げて。元々の私が何処かに行ってしまうまで繰り返す。

 そうやって生まれたその果てが『百城千世子』だ。

 

 言い換えれば。

 最大多数であるということは、幾つもの大衆の理想を私は切り捨ててきたということを意味する。

 それは男のような演技であったり、はたまた激しいアクションで圧倒するような演技であったり。

 私は男にはなれないし、私のような小柄な体躯ではどんな努力をしても高い身長を活かした演技などは行えない。

 だからそれらの声は切り捨てざるを得なかった。

 

 ()()()()()()()()()()()()

 役そのものに成り切ったような迫真の演技というのも、私が切り捨てた観客の理想の一つだ。

 アリサさんがそういう演技を嫌っていたというのもあるけど、それでも私は幾度となく"そういう役者"の演技を参考にして試行錯誤を繰り返した。

 レコーダーが擦り切れるほど夜凪さんの演技を見て、何度も私の演技に夜凪さんの演技を取り込もうと苦心した。

 けれど、たったの一度も夜凪さんのような演技はできなかった。

 

 『百城千世子は役になりきれない』

 

 大衆が私に望むものを、その統計を自分に反映してきた私が、唯一反映したくても出来なかった演技。例えどれほど望んだとしても、手に入ることのなかったただ一つの技巧。

 仮面を被るという私の演技の対となる素顔そのものを変化させるような演技。人間らしい演技。

 

 神様は残酷だ。どう足掻いたって、凡才は天才になることは出来ない。

 何百時間、何千時間、何万時間とソレに費やしたとしても、天才に容易く抜き去られるという事実があって。

 天才が持っていて凡人が持つことが許されていないものがきっと存在しているということは、とうの昔に気が付いていた。

 

 ……ねえ、夜凪さん。

 私が持ってるスキルは、きっとあなたも手に入れられる。

 だって私のソレは、時間と研鑽によって手に入れるものだから。

 もしもあなたがお芝居が大好きだというのなら。血肉全てを芝居に捧げて、眠ることも忘れてソレに取り組むことができるのなら。そういう人なら誰しもが手に入るものの延長線上でしかない私のソレは、たぶん習得できると思う。

 あなたの演技みたいに、誰にも真似できないようなものじゃないんだよ。

 

 だからね。

 たぶん、あなたは私になれる。

 でも私は、あなたにはなれない。

 

「────っ」

 

 夜凪さんの瞳を覗き込んだ。

 私の笑顔は崩れない。夜凪さんが僅かにたじろいだ。

 

「あなたの芝居はちゃんと人間だよ。私と違って」

 

 私には私が信じてるものがある。

 私を認めてくれた人だっている。

 あなたが私が持っていないものを持っていて、あなたが私を越えようとするのなら。

 私は負けられない。

 『百城千世子』は負けられない。

 

「幽体離脱が何のことかよく分からないけど、一つだけこっそりアドバイス。

 私達俳優の使命は、ウソを本当にして、観客を虜にすること。

 素顔を晒してありのままに演じることを人間と言うなら、だったら私は人間じゃなくていい」

 

 夜凪さん。

 あなたが素顔のまま天使になるというのなら、『観客の望む天使』である私とは分かり合えないよ。

 ……わかった気がする。

 どうしてあなたを見て、こんなにも心が揺さぶられたのか。

 怒りを覚えたのか。心の中に冷徹に燃え盛る炎が激しく沸き立っていたのか。

 

 ──ねえ、夜凪さん。

 

 私、どうにもあなたを好きになれそうにないや。

 

「これでいいかな? 夜凪さん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ようやく始める死地肉林(誤字にあらず)なRTA、はぁじまーるよー。

 

 オーディションも無事合格し、ようやく顔合わせとなりました。

 デスアイランドのオーディションでもそうでしたが、原作キャラが揃っている様は中々オツなものです。ただこれから始まるフラグ管理と修羅場の嵐に胃が痛くなります。あっちこっちに気を使わなきゃいけないとか、これだから(人間関係は)嫌になりますよ……。その点墨字さんとかは楽しそうに生きてますよね。羨ましい限りです。

 

 ということで天使とゴジラの初遭遇な顔合わせとなります。さっさとスターズ事務所の会議室まで全速前進DA!

 

 デスアイランドの顔合わせですが、正直フラグ建設のお祭りみたいなものというのが実情です。特にチヨコエルと景チャン周りでホモくんが関与できるところはほぼありません。……というよりもそれ以前のホモ君の行動で大体決まってしまうのですが。

 基本的にクソ乱数を引かなければこの顔合わせの重要度自体はさして高くありません。

 スターズに所属してチヨコエルと友人関係であり、かつ景ちゃんと知り合いでなければ、チヨコエルが景ちゃんに興味を持つだけですし。

 逆にチヨコエルと知り合いでなければ景ちゃんとのコミュが増えるだけです。両者とも知り合いとかいうことがなければ、フラグ管理に少し気を使っておくだけで血で血を洗う修羅場とか起きることは基本ありません。稀に勃発することがあったらしいですがまあ誤差でしょう。クソ乱数です。

 え、二人と知り合いになってる? こうなったのも全部乾巧って奴の仕業なんだ……!(責任転嫁)

 

 なので出席するのはその他のオーディション組とコミュを取ること以外にあんまりうま味ないんですよねー。

 じゃあスターズ組よろしく、この顔合わせをサボってトレーニングに勤しむか──と洒落込みたいところなんですが、そうするためにはいくつもの下処理をする必要が出てきます。コレをサボろうとする為の下準備はクッッッッソ面倒くさいです。

 

 まずはトップ俳優だったり、それなり以上に知名度のある有名事務所に所属していることが必要です。ペーペーの新人俳優の状態でこの規模の映画の顔合わせをサボったりすると、ほぼ無条件で「アイツ素人童貞なのにサボってるとか何なの死ぬの?」という風な印象を与えてしまい、オーディション組に盛大に嫌われる可能性が爆上がりします(2敗)。

 それなり以上の知名度を持っていたとしても、有名事務所所属じゃない限り、これといった下準備もせずにサボると今度はオーディション組の友好度が足りなくなってしまい、最終的に天使とゴジラの緩衝剤がなくなって結果乙ってNICE BOATエンドまっしぐらになってしまいます(2敗)。

 なので、たかだか三時間の地獄の為に一年近くチャートを伸ばすのは得策じゃないというのが実際のところなのです。悲しいなぁ。

 ……え、でもめんどくさい? (サボっちゃ)ダメです。諦めて出席しましょう。胃薬の準備を忘れるなよ。

 

 それでは心とお尻を引き締め、万全の体調で顔合わせに臨みます。

 今回はチヨコエルと景ちゃんの両方と知り合ってしまっている為、一矢報いる為に景ちゃんと一緒に行くことだけは避けましょう。時間をずらして入室するようにするのです。どっからどう見ても焼け石に水状態ですが、やらないよりもマシです。嘘じゃないヨ、本当ダヨ。

 

 

 ………………。

 

 …………………………。

 

 

 ……胃が痛え(吐血)。

 いえ、胃に穴が開きそうですが本当に予定通りなんです。何が問題って、この顔合わせイベントだと、チヨコエルと景ちゃん以外にも武光君とか真咲君とかがいるせいで上手いことチヨコエルと景ちゃんの会話から好感度を測れないのが一番の問題なんです。

 

 色んな人がいるからチヨコエルは相変わらず"仮面"を被ってますし、それに景ちゃんもホモくんへの好感度がどの程度だとしてもこのイベントじゃあチヨコエルにご執心ですので好感度はよくわかりませんし。

 いえ、仕様上コレは仕方のないことなんですけどね。

 

 なんにせよ両方とも分かりづらいのが悪い。アキラくんを見習って欲しいですね。分かりやすい上に緩衝剤になってくれるとかマジで天才以外の何者でもないです。(チャートに)優しくしろよぉ頼むよぉ……。

 

「幽体離脱が何のことかよく分からないけど、一つだけこっそりアドバイス。

 私達俳優の使命は、ウソを本当にして、観客を虜にすること。

 素顔を晒してありのままに演じることを人間と言うなら、だったら私は人間じゃなくていい。

 ──それでいいかな? 夜凪さん」

 

 おっ。怖い笑顔を浮かべていますが、いつもギリギリで進行していた顔合わせイベントもどうやら無事終わったみたいですね。

 

 元々は今日の顔合わせでは一応夜まで台本読みをする予定となっていますが、スターズ俳優が集まらなかった場合、殆どの確率でチヨコエルとゴジラの邂逅イベントが終われば即解散となります。

 この顔合わせ、偶にスターズ組の俳優も出席してくれるんですが、基本的には千世子ちゃん以外出席しないのでこうなるのは仕方ありません。むしろキチンと台本読みしてるルート見たことないですね。……余った時間を有効活用しましょう。

 それにしても(無事終わって)よかったです……。

 

 景ちゃんに関しても、彼女のオーディションでの様子は確認できていないのでしっかりした確証を持てていなかったのですが、オーディションでの湯島茜との確執は想定通り出来ていたみたいです。その為この後はほぼ確定で景ちゃんは茜ちゃんとのイベントに入ります。

 

 この後の予定としては、景ちゃんに捕まる前にそそくさと退散する──と行きたい所なんですが、今回のチャートだとそんな簡単にいかないんです。コレも最初に起きたガバが悪いんです。誰だよこんなガバチャート作った馬鹿。私でした。

 

 ということで景ちゃんに引っ張られて行かないように細心の注意を払いながらクソ有能な監督こと手塚由紀治監督とのコミュを行います。

 とはいえコミュと言ってもそんな難しいことではありません。ただ友好度を高めるためのものですのでいつも通りヤればもーまんたいです。ソレをチヨコエルと景ちゃんの両方にバレちゃいけないのがクソ仕様なだけで。

 

「ん、ああ。元輝くんか。…………ふむ。何か問題でもあったのかい?」

 

 >あなたは景が湯島さんを追って外に出るのを目尻に納めながら、手塚監督の方へと歩み寄った。

 >手塚監督はあなたの方を見て、顎に手を添えながら小さく笑った。大仰に手を広げながら胡散臭い笑みをうかべる。墨字さんもそうだが、映画監督というのにマトモなヤツはいないのだろうか。あなたはそう訝しんだ。

 

 

 ……ああ〜、たまらねぇぜ。

 

 

 ホモくんはホモなので、男と話してる方が落ち着くとか当たり前なんだよなぁ。

 手塚監督クソ有能なのでツテを作っておければRTA的にうま味です。だってルーチン化したチャートで安定してクソ速い記録を出し続けてるようなもんですよ? こんな人を逃す手があるか? いやない(反語)。

 

 はい。終わりました。

 オーディションでも少し話していたのもあってもーまんたいに進みました。予定よりすんなり目標の友好度まで行きましたね。

 チャート通りとかなんて素晴らしいんだろう(感覚麻痺)。その上以前オーディションで一緒になったこともあって武光君ともコミュを行えました。素晴らすぎて涙が、で、出ますよ……。

 

 そんなこんなで数日後に衣装合わせがあり、それが終わればすぐさま南の島へれっつらごーです。

 

 ようやくデスアイランドの撮影が始まります。多くの走者を諦めさせた第一の関門が目の前に迫ってきているのです。あかん吐きそう。

 バスと船を乗り継いで長いこと揺られていればいつの間にかデスアイランドに着きます。オーディション組なのでバスは景ちゃん達と同じバスですね。できることならアキラ君がいる方でコミュしながらステ振りをしたかったんですが、スターズ俳優ルートではないので仕方ありません。甘んじて現実を受け入れましょう。

 

 えっとー、今回の席順は……一番奥の席ですね。並び順は一番端に茜ちゃん、真咲くん、景ちゃんときて一番左がホモくんとなっています。

 (全員同じ列とか)マジかよお前……。いえ、真咲君が茜ちゃんと景ちゃんの間に座ってくれてる幸運に感謝しましょう。真咲君は犠牲になったんだよ、犠牲の犠牲にな。

 

 ということで移動時間とかいう短縮要素もなければひたすらにSAN値と体力を削るだけのクソイライラタイムを凌げば映画『デスアイランド』撮影スタートとなります。

 

 >『デスアイランド』クランクイン。

 >久々の映画撮影だ。張り切っていこう。あなたは意気込みと共に、周りを見渡した。

 >今回の撮影地は南の島を部分的に借りて行うとのこと。湿気った風が肌を撫でた。

 

 原作『デスアイランド』での舞台は北マリアナ諸島北の無人島です。当然そんなところで撮影を行える筈がありませんので、今回の撮影地は国内の南の島を部分的に使って行われます。こういう無人島を舞台とした映画では沿岸地に山を重ね合わせて行うこともありますが、デスアイランドの製作費は約6億円。役者自体もスターズの売れっ子俳優を使ってきているので今回の撮影地は妥当なところではないでしょうか。

 こういう撮影地だと軍艦島*2とかはやっぱり有名ですよね。まあ既に世界遺産に登録されているので撮影とか出来ないんですけど。爆薬の一つでもボンバーしたら一瞬で崩れ落ちかねませんし。

 まあ南の島の地盤も決して丈夫というわけではないので爆薬の扱いには注意が必要なんですけどね。

 

 ということでホモくんも出番があるまでは暇です。なので手塚監督の作業を見ながら時間でも潰しましょう。ここでホモ君に今回の撮影での手塚監督の目的が分かってもらえたりすると、後の撮影にうま味なので出来ることならやっておきます。ここは誰かとコミュを取っても構いません。

 

 撮影アクトについてですが、ホモ君はチヨコエルと一緒にスタートする組ですので最初の撮影では基本的にチヨコエルとの共演がメインとなります。いえ、共演というほどガッツリ演じるのは数えるほどしかないんですけどね。

 ただチヨコエルと共演できるのは中々にレアなイベントです。コレを逃すと羅刹女までできないことが多いので、彼女との共演を有効活用しないという手はありません。『百式演技術』のランク向上のためにも死に物狂いで活用しましょう。"映画撮影"という大義名分があるのでなりふり構わずに活用していきます。おばあちゃんも言っていました。理由があればどんな悪行も許される、と。

 

 そんなことをしていれば、なんやかんやで一日目の山場がやってきます。

 チヨコエルとゴジラの初共演──共演というよりかは、カメラの中に一堂に会する生徒24名が校舎前に集まるシーンですが。タイトルコール前の1番の見せ場ポイントですね。

 

 大体の流れはこうなっています。

 まず、主人公カレン(百城千世子)が11人のクラスメイトを引き連れて校舎前に現れる。

 そして茜さんが演じるキャラもカレンと同時に11人のクラスメイトと共に到着する。

 そこで生徒達は出会い、お互いの安全を確認する。

 そして島全体の形を画面に写してタイトルをドーンと映し出す、という流れになっています。これまた王道の演出ですね。

 

 会話自体はチヨコエルと茜ちゃんの二人しかありませんが、このシーンは景ちゃんがチヨコエルの本質に気づく重要なシーンですし、それに『百式演技術』ならではのミスのカバーもあります。一度で二度効くコンバットみたいなものでしょう。

 

 撮影には千世子ちゃんとのコミュをしっかり取ることに注意しつつ臨みます。

 今回のようにデスアイランド開始以前にチヨコエルとゴジラの両方の知り合いになってしまっていると、チヨコエルがある程度の確率でナイーヴ状態になっていることがあるので気を付けなきゃいけないんですね。ただ彼女自身はソレをホモ君に一切悟らせてくれません。

 ここもフラグ管理の重要ポイントです。チヨコエルは意外と繊細なのでやんわりとメンタルケアはしっかりしてあげましょう。NICE BOATを避けるためです。手段は選んでいられません。

 

「本番、よーいっ」

 

 カチンコの音が鳴りました。

 撮影アクト開始です。

 

「良かった、皆生きてたんだね。

 生き残ったのは私達だけかと……本当に良かった!

 大丈夫!? ケガはない?」

「うっ、うん。私達は大丈夫。皆こそ──」

「私達も大丈夫! 皆で協力すればきっとこの島から生きて帰れるよ!」

 

 千世子ちゃんか咄嗟に振り返って"後ろの人に呼びかける"演技を加え、共演者のミスをカバーします。これが絶対NG出さないマン、『スターズの天使』ならではのモノ。

 自分の映るアングルを理解しているからこそできるこのカバーには本当に脱帽です。まあホモ君にも後々出来るようになってもらうんですけど。現時点じゃあ流石のホモ君も撮影慣れが十分じゃないのがネックですね。

 

 ──はい。無事撮影アクトが終了しました。

 

 これで『デスアイランド』一日目終了となります。

 

 あとは最低限スターズ組の演技に打ち拉がれてるオーディション組へのカバーを含めたコミュと夜凪・烏山組の『目指せ俯瞰獲得レッスン』に顔出せば一日目は大丈夫です。アキラ君と少し話したりしましたが、さくっと終わったので睡眠を取りましょう。

 

 それでは本日はここまでです。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 

 

 

*1
ポール・エクマン博士が提言した人間の表情に関する理論。西洋文化圏から隔絶された文化圏の人々が、西洋文化圏の人の表情の意図を読み取ることができるということから、そして彼らの表出する表情もまた西洋文化圏のものと共通であることを見出した。基本的な6つの感情(怒り・嫌悪・恐怖・喜び・悲しみ・驚き)を表す普遍的な表情があるというもの。

*2
長崎県長崎市にある島。明治時代から昭和時代にかけて海底炭鉱によって栄えていた。撮影地としてその名を馳せた島である。ここで撮影した作品は『007』や『進撃の巨人』など。2015年に世界遺産に登録された。






 今作では原作開始時点を4/29と仮定。
 なので5/28にオーディション締め切り、6/18が三次オーディション当日となっています。クランクインが7/10。
 まあ夏ですしこんなところでしょうか。相変わらずガバガバですね私……。
 というか原作読み返したら10話で顔合わせしてました。RTAとは一体何だったのか。

 ホモ君が観測できないガバが現れてきたので失踪します。

ギャンブル

  • 銀河鉄道編メイン
  • とりあえず先進めて修羅場やっちゃう
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