チヨコエルがCV花澤香菜な毎日。
連日投稿間に合わなかったぜ……。
どうやら私はエセ関西弁にしかならない呪いにかかってしまったようだ……。
「──お風呂って最高ね」
「せやね」
「お風呂って広いだけで気持ちよさレベチですよね。久々すぎて私もテンションあがっちゃいました」
「そうね。こういう温泉、長いこと入ってなかったら。
……うん、やっぱり温泉っていいものね。ルイとレイも連れてきたかったわ」
「おねーちゃんしとるなあ」
「……そうかしら?」
ボディローションを腕に馴染ませている茜ちゃんと、力説しながらぐっと両手で握り拳を作る木梨ちゃん。木梨ちゃんのその様子に笑みを浮かべながら、私はフェイスタオルで軽く顔を拭いた。
軽く水気を絞った髪の毛にタオルを巻き付けて、私は手に取ったローションと乳液を肌に塗った。役者になってから以前よりもスキンケアとかに気を使うようになったけど、未だに正しいやり方がわからない。今度雪さんに聞いてみよう。
一先ずスキンケアを一通り終えて、髪の毛全体をコームで軽く梳かした。そのまま、鏡に自分の顔を写しながらぼんやりとした頭でぶおーと備え付けのドライヤーで髪の毛を乾かしていると、
「……、えいっ」
「ひゃうっ」
髪に指を通して軽く流しながらうなじに熱風を当てていた私の頬を、私の隣でローラーで顔をぐにぐにしていた茜ちゃんが、羨ましいわー、と言いながら軽くつついてきた。びっくりして身を震わせると、驚き過ぎやと笑いながらそのままむにむにと軽く引っ張る。
私を挟んで茜ちゃんの反対側にいた木梨ちゃんも、恐る恐るといった様子で私の頬に人差し指を当てた。むにむにと私が二人の為されるがままになっていると、一頻り私の頬を弄った茜ちゃんが神妙な面持ちで顎に手を当てた。
「……うーむ、このもっちり肌。
何か特別にやってることとかあるん?」
「え、ええと、……何かやってると言っても、特に思いつかないけど。私、こういうのにあんまり聡くないから」
「なんでこんな肌綺麗なんですかぁ……」
「? 茜ちゃんも木梨ちゃんも十分綺麗だと思うけれど」
まあそんな気はしとったけど、と茜ちゃんが薄く笑みを浮かべながらヘアトリートメントを取り出した。
なぜか照れた様子の木梨ちゃんを横目に、さくさくっとボディケアを終えた私はドライヤーでふわふわになった髪の毛をシュシュで軽く束ねる。ポニーテールとまではいかないけど、束ねた髪を前側に垂らした。
……うん、これで大丈夫。
ふんすっと息を吐いて自分の身嗜みのチェックをしていると、ドライヤーで髪を乾かしていた茜ちゃんが、ジーっと私のシャツを見ていたことに気がついた。うーむ、と茜ちゃんが少し唸って、
「ホント不思議なセンスしとるよな、景ちゃん」
「? なんのこと?」
「そのTシャツや」
「そんなに不思議かしら?」
茜ちゃんに指差されて、私は裾を引っ張って白いTシャツをピンと張る。胸元に大きく達筆な文字で『ヤドリギ』と書かれているヤドリギTシャツ。コレ、アサガヤTシャツ*1とデビルTシャツ*2に並ぶお気に入りのTシャツなの。
「いや、不思議というかなんというか」
「これ元輝くんにプレゼントした奴なんだけど」
「…………」
アイツも大変なんやなぁ……と呟きながら茜ちゃんが遠い目をしていた。隣の木梨ちゃんも困り顔で頬を掻いていた。どうしたの?
ローラーをポーチに仕舞って、顔に乳液を馴染ませていた茜ちゃんが、首を傾げていた私に何でもないでと少し笑いかけた。
「ま、そろそろ上がろか」
「そうですね!」
「そうね」
小物類を手に取って、入り口でスリッパに履き替えていると、暖簾越しになにやら話し声が聞こえてきた。元輝くんたちも入ってたのね。
何話してるのかしら。少しだけ耳を欹てた。
「──ただの餞別だよ。
明日から二日間、俺ここ出てるからな。こっちのことよろしく頼むってことで、ここは一つ奢られてくれ」
「……ふむ、ではありがたく頂こう」
「悪いな。……ま、二日間だけだろ? なんとかなるだろ。心配し過ぎだよ」
……そうだ、明日から元輝くんいないのね。今の今まで忘れてた。これじゃあ幼馴染み失格じゃない……ちょっと凹むわ。
そうやって若干しょんぼりしていると、髪の毛をポニーテールにしながら後ろを歩いていた茜ちゃんがドア越しに元輝くんたちが話してるのに気付いたのか、なんや、みんなも来とったんかと笑った。木梨さんがその後ろでひょっこりと顔を出す。
頭を振って気持ちをリセットして、私もみんなのところに交ざりに行こうと意気込み、
「百城さんと景がギクシャクしてるからな。
十中八九暴走して問題起こしたりうまく演じられなかったりするだろう。出来ればそういう時に少し助けてやってくれると助かる」
「……ま、確かに不安っちゃ不安だからな。俺たちもある程度気を付けとくよ」
「うむ、確かにそうだ。いいだろう、俺もある程度力になるぞ」
「いやまあ、二人が仲良くなってくれるのが一番いいんだけどな」
「違いねえ」
元輝くんのセリフに。
思わず、手が、止まった。
──友情。
友情。友達。
ともだちって、一体なんなのだろう。そうやっていくら自分に問いかけても綺麗に答えが出てこないのは、私が私自身のことを分かってはいないからだ。
自分のことを知るには、他人の印象を聞くのが一番いいって、なにかの本で読んだ気がするけど。
でもこういうのを元輝くんに聞いたりして元輝くんに友人だよって言われたりするのもなんかダメな気がするし、どうしようかしら。
……うん。
兎にも角にも行動あるのみ。
ルイ、レイ。お姉ちゃん頑張るからね。
とりあえずだけど、私が知ってる友情のほとんどは映画で見たものか、もしくはそれがベースになっているものだ、というのはわかる。
家にある映画にたくさん載ってるアレが、私の知る友情だろう。
友情の、具体例。
……私と元輝くんの友情も、どちらかと言えば友情というよりも親愛だし──何か違う気もするけど。
でもきっと、元輝くんが私の友達ってことに、なんの変わりもない。
たぶん、友達っていうのは。
殺されそうになったら、命の危険があっても、飛び込んでしまうようなもの、かな。
私はきっと、元輝くんのためなら死ねる。
ずっと前から。多分、私が──『夜凪景』という
私は元輝くんのために死ねるのだ。
だからきっと。今、なんとなくわかったけど。
これが、私の友情なんだと思う。
「やっほーみんな」
「あれ、茜さんたちも風呂入ってたんスね」
「せやで」
「ここのお風呂大っきいから長風呂しちゃいました」
ガラッと音を立てながらドアを開けて、茜ちゃんが暖簾を潜った。私と木梨さんとそれに続く。
据置のテレビがチカチカとニュースを報道している前で談笑している元輝くんたちに茜ちゃんが手を軽く振った。髪を湿気らせて頬を微かに上気させた三人がこちらを振り向く。
驚いた表情を浮かべて、煽っていたコーヒー牛乳を元輝くんと武光君が口元から離した。
…………。
元輝くんがコーヒー牛乳を飲みながら茜ちゃんたちと談笑しているのを眺めている。
私は小さく頷いて、元輝くんの近くに寄ると、コーヒー牛乳を持っているのとは反対側のジャージの袖をくいくいと引いた。ぐっと元輝くんに顔を寄せる。
私の行動にきゃあっと黄色い声を上げた木梨さんの様子を意に介さず、クエスチョンマークを頭に浮かべる元輝くん相手に、私は徐に口を開いた。
「……ねえ、元輝くん」
「? どうした、コーヒー牛乳飲むか?」
「後で貰うわ──って、そうじゃなくて」
──『ケイコ』は、物語の終わりに『カレン』を助けて死んでしまう。
助けるために命を投げ捨てられるのが私にとっての友達だから、たぶん千世子ちゃんを友達と思えるようになれればいいはず。
それが、この映画で私が役者としてできるようにならなきゃならないことなんだろう。
ふう、と深く息を吸う。
若干の緊張を孕みながら、私はこちらを見つめるダークブラウンの瞳を覗き込んだ。
「……私たち、幼馴染みよね」
「そうだが。なんかあったのか?」
「ううん、なんでもないの」
頭を小さく横に振って、何かを振り払うように私はぐっと両手を握りしめた。
私は役者だ。
だからちゃんと『ケイコ』を演じるために、千世子ちゃんと仲良くなってみせる。
仲良くなれば元輝くんも嬉しいみたいだし。なおさら私は千世子ちゃんと友達にならないと。
「……大丈夫。
千世子ちゃんとの共演はまだ先だけど……任せて、私、きっと上手く演ってみせるわ」
元輝くんの心配を杞憂にしてみせるわ。ここは私にどんと任せなさい。
ちゃんと千世子ちゃんと友達になってみせるわ。
ふんすーと鼻から息を吐いた。
「……不安なんだが」
「ウチもや」
デスアイランドからの脱出を図るRTA、はぁーじまーるよー。
はい、てことで映画『デスアイランド』撮影11日目の早朝になりました。時刻は朝の5時半ですね。まだ日も昇り切ってないですが、『ウルトラ仮面』撮影のためにこの時間には島を出なければなりません。
……ようやく。ようやくです。
ようやっとここで(連絡を除けば)なんのストレスもないドラマ撮影でひたすらにステ上げを図ることができます。ここまで長かったなあ……(クソデカため息)
今回の撮影では一日目は横浜市内、二日目は埼玉方面で行うスケジュールとなっています。一応予定では帰宅する時間はあるのですが、念には念をということでリュックに二日分の着替えだけ詰め込んでおきましょう。備あれば憂いなしです。
外に出ると、ロケバスの前で堀君が待ってくれていました。どうやら堀君は既に準備を終えていたようですね。セッカチかお前は(違う)
「それじゃあ行こうか」
>アキラの言葉にあなたは頷くと、朝早くから今日の撮影の準備をしていたスタッフさんが回してくれたロケバスに乗り込んだ。わざわざありがとうございますとあなたがそう言うと、これも仕事だとスタッフさんがニヒルに笑った。
>あなたも知ってはいたが、やはり映画撮影というものは心身共に相当に酷使するらしい。
────わかるわぁ(熱い同情)
映画撮影って……身体(物理)と精神(SAN値)、両方とも酷使するよね……。え、酷使する理由が違う? おい嘘だろバーニィ……。
はい、ニヒルに笑ってるスタッフさん(疲労)に感謝しつつロケバスに乗り込んで港に向かいましょう。
港に着いたら販売機で始発のチケットを買います。購入した始発のフェリーは、この島で数少ない横浜市内の港への直行便です。撮影開始に間に合わせるためにはどうしてもこの時間のフェリーに乗る必要があったんですね。
運良く直通便に乗れたので、このまま長いこと波に揺られていればいつの間にか港に着きます。
なので吐き気を堪えつつLINE等で向こうの様子を逐次確認しながら目的地へ向かいましょう。時間は有限です、有効活用していきます。
…………。
……………………(脳死)
……あ、チヨコエルからLINEですね。えーと、内容は『おはよ。そっちは大丈夫?』ってLINEですね……相変わらず彼女への返信は緊張しますが。『こっちは問題ありません、そっちのことは頼みます』──と。うん、こんなところでしょう。
稀にチヨコエルからの電話が来ますが、これは絶対に出ます。ていうか出て下さい。
ゴジラの方は真咲くんや武光くんがある程度ケアしてくれるのですが、この二日間は堀君もホモ君も撮影にいない以上、何かあった時にチヨコエルをフォローできる人が(デスアイランドには)ほぼいない為、時間と体力とフラグが許す限り千世子ちゃんのケアは必須となってしまいます。背に腹は変えられません。
……こういう移動時間は短縮要素もなければひたすらにSAN値と体力を削るだけの代物ですが、このクソイライラタイムを凌げば『ウルトラ仮面』の撮影開始です。張り切っていきましょう。
>『ウルトラ仮面』クランクイン。
>あなたにとって、こういう連続ドラマの撮影ははじめての経験だ。張り切っていこうと、あなたはアキラにそう言いながら息巻いた。
今日の『ウルトラ仮面』の撮影で撮るシーンは大きく分けて二つです。
一つは堀君が敵キャラを倒して大団円を迎えてる様子と、そしてそれを見つめる不穏な
そして二つ目がホモくん自身が堀君たちの目の前に姿を現して、変身して初戦闘を飾り、ウルトラ仮面をフルボッコだドン! して無言のまま立ち去る不気味なカットでワンカットです。
一応ここで堀君演じるウルトラ仮面とオニキスの殺陣も撮影するのですが、素材の仕上がりとホモ君と堀君二人のスケジュール調整の関係上、明日の晩にはアテレコをする予定となってしまい、中々に乱雑な強行スケジュールとなってしまいました。
その為二日目は家に帰ることなく撮影とアテレコを終えたら即デスアイランドへと帰島します。
もっとこっちにいたかったZE……。
撮影自体は特にこれといって気にすべきことはありません。アビリティやスキルの獲得のために観察しなくちゃいけない相手もいませんので、撮影アクトにのみ専念して問題ありません。
とりあえず脚本はこの二日間で十二分に読み込んでおいたのでもーまんたいです。ただ脚本の時間設定の都合上、最初に撮影するのは二つ目の堀君の目の前に現れるシーンとなります。
さて、それでは。
『メソッド演技』よし。
『百式演技術』よし。
さあ────ショータイムです。
……ふい〜。
いい仕事、しましたねえ(小並感)
これでロケ地をちょっと移動して夕方に一つ目のシーンを撮影すれば一日目終了です。
帰宅するためルイとレイにも会うことができる可能性が浮上してくるのが『デスアイランド』抜け出して外部の撮影受けることのメリットですよね。ここで二人が無事に過ごしているのがわかれば景ちゃんにも帰島後の撮影で安定性に微量ですが上昇補正入りますし、ここで会えるのはうま味です。これも景ちゃん幼馴染みルートの特権ですよね(満面の笑み)
堀くんは──やっぱりというか、予想通りではありますが、流石にちょっと落ち込んでるみたいですね。ホモくんの主演を喰うような演技を見たらそういう類の才能を欲している彼からすると中々にクるものがあるのでしょう。
ここでうまいこと好感度だったりフラグを調整しておけば、巌爺のトレーニングなしで堀君の"なすりつける"助演としての演技──いわゆる
せめてホモくんとの共演で彼のステが少しでも上がると後々楽になってくるので助かるんですが……(人間の屑)
ま、これについてはどうこう言っても仕方ありません。お茶でも買って堀君のケアをしてあげましょう。
ケアといっても、チヨコエルにしてるような大層なものではないのですが。お茶かなにか買ってすこしコミュを取るだけです。こういうタイミングで堀君とのコミュを取れば堀君のステータスの伸び率に上昇補正が入ることがあります。
うん、堀君にお茶でも買ってきてあげましょうか────
「……すみません、道を聞きたいのですが」
そうやって自販機に向かったホモ君のところに、キャンバスノートを抱えた眼鏡美人が────
────………………はい?(幼児化)
ウルトラ仮面の内容が思い浮かばなかった作者。安価でも取るかと頭狂い始めた模様。
6/1から諸事情により死ぬほど忙しくなるので今後は投稿数がグンっと減ってしまいます。
ちゃんと完走するつもりですので気長にお待ち頂ければ。夏までには1話出したいなあ……。
ギャンブル
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銀河鉄道編メイン
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とりあえず先進めて修羅場やっちゃう