アクタージュ『銀幕の王』獲得RTA   作:銀幕

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最近はスタ◯ミにハマっています
twichおもれえ。


scene23『ぼくらは』

 

 

 

 

 

 

 

 みんな死んでしまった。

 殺されてしまった、というべきなのか。

 雨が降っている。まだ、雨が降っている。

 バシャリと、水溜りを弾く音がして、元輝(カツミ)は億劫げに振り向いた。

 白い髪と、長い黒髪が乱立する針葉樹の真ん中に立っている様が、元輝の瞳に映った。ぶるぶると手を震わせながら、千世子(カレン)が元輝を睨んでいた。水に濡れたその瞳が強い光を灯している。

 

「――どうしてこんなことをしたの、カツミくん……!」

 

「おいおい、どうしたんだよ――カレン」

 

「カツミくん……! なんで、どうしてこんな……」

 

「あーあー二人とも怖い顔して。せっかくの可愛い顔が台無しだにゃー……」

 

「ッ……」

 

「仕事だよ、仕事」

 

 瞳に血に濡れた手を映す、薄く笑ったカツミに、カレンが問いかける。

 

「ふ、ふざけないでよ! なんで、どうして! あなたが! ……あなたが……!」

 

「どうして……なんで、みんなで生き残る道を探せばきっと」

 

「無理だよ。わかってるだろ、お前も。このゲームは一人しか生き残れない。

 ああ本当にクソゲーだ。なぁ、お前もそう思うよなァ!!」

 

「そんなことない! 私は、あなたにだって!」

 

「ケイコ。……どうして、こんなことをしたの?」

 

 ぎゃーぎゃーうるせえなあ。

 ハッと、鼻で笑いながらカツミが銃を手で回した。

 

「これなら、そのクソ野郎をぶちのめした時に……ついでにやっときゃよかった」

 

 ぞくり、とカレンの背に怖気が走る。

 思わず一歩後ずさる。隣で、ケイコが息を呑んだのがわかった。決して見てはいけないとわかっていても、見ざるを得なかった。

 恐る恐る後ろを向く。はっきりとソレを視界に捉えた――だが、カレンはそれが何かわからなかった。

 いいや、わからなかったのではない。脳みそが、本能的に理解を拒否していた。

 

 ひん曲がってしまっているソレが、人の指で。

 

 嫌に鼻につく鉄の匂いが、流された血液だと理解して。

 

 カツミの顔についているケチャップのようなソレが、人の残骸であって。

 

 だらりと大きく開けられたその口から、銃弾を撃ち込まれたことを理解して、

 2人は思わず口を塞いだ。

 

「なん、で」

 

 銃弾。

 火薬が弾ける。カレンの横の木が弾けた。ケイコがカレンを咄嗟に引っ張って、射線から遠ざける。チッ、舌打ちと共にカツミが日本刀を引き抜いた──和歌月さんの、刀だ。

 

「ッ、そんな──」

 

「カレン!」

 

 きゅっと口元を絞めながら、カレンとケイコは走り出した。

 

「かれん、こっちよ!」

 

「ケイコ!」

 

 あーあー。――悪いが、俺は手負いだ。手加減は出来ない、そう呟くと同時、薄暗い闇の中。

 雨の中に生まれた獣に、カレンが問いかけた。

 

「……ねえ、どうして、こんなことをしたの?」

 

「アンタに言ってもわかんねーよ」

 

「でも――今までのあなたは、こんなことをする人じゃなか」

 

 

「うるさいな」

 

 

 雨が落ちる。

 カツミに追いかけられ、逃げ場を失ったカレンとケイコは目の前の猛獣に、何も為すことができなかった。ジリ、カツミが一歩つめる。

 もはや数メートルとないその間を詰めながら、カツミが口を開いた。

 

「しょうがないだろ。ころせ、ころせ、ころせって。殺さなきゃお前が死ぬ。殺さなきゃ俺が死ぬ。じゃあ殺すしかないじゃないか。それをお前は、誰も殺さないでと。どこまでも綺麗にいるからって。そりゃそれができたら最善だろうよ」

 

「じゃああなたも一緒に――」

 

()()()()()()1()()()()()()

 

「そんなの、やってみなきゃわかんないで――」

 

 黙れよ、と。

 そう言いたげに四発目の銃弾がケイコの足元に撃ち込まれた。

 

「このゲームにはボスがいる。これ見て笑ってるクソ野郎に一発でもぶち込まねえと俺の気もおさまらねえ。

 誰かがやらなきゃいけないんだ――じゃあ、俺がやるよ」

 

「そんなこといって……カレンを殺させるのは……!」

 

「邪魔だって言ってるだろ」

 

「きゃっ!」

 

 鬱陶しげに掴みかかってきたケイコを振り飛ばし、その足元に銃弾を撃ち込んだ。

 ひっ、と恐ろしげにこちらを見るケイコを一瞥して、カツミは銃口をカレンに向けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私がやるよ。負けたくない。

 君も、ケイコも。なんにも負けたくなんだ。

 私がわたしであるために――だから、あなたにも負けてあげられない」

 

 >そう、か……じゃあ、ゲームオーバーかな、これは。そうあなたはつぶやいて首元のチョーカーを撫でた。

 >千世子の脳天に向けていた拳銃を下す。銃を撫で、あなたは前を向いた。

 

「いいか、カレン。ここの島の中央にある塔の上に、ここを仕切ってるクソ野郎がいる――そいつをなんとかしろ」

 

「じゃあ、カツミくんも一緒に……」

 

「ああいや、そいつは無理な相談だな」

 

「なんで――」

 

「ケイコ、お前に会えてよかったよ。いっつも変な話して、ダメなことはしなくて。無駄に怒られたっけな。いやーに、小言ばっかり言われたけどさ。早いとこ、そゆのは直せよ」

 

「なんで、そんなすぐに死ぬみたいなこと、いうのよ、かつみ」

 

「なんでって、そういうものだからだよ。――お前と会えてよかったよ、なんとか生き残れよ……ケイコ」

 

 >けらけらと笑いながら、そういうあなたに、景は嫌な予感がすると、声を荒げた。

 >それを横目に、あなたは千世子に向けて口を開く。

 

「カレン、このゲームをなんとかできるのは、お前しかいない」

 

「君も、いっしょに、なんとかして――」

 

「それは無理みたいだ。

 早く行けよ、これからの。あんま見せたくないから」

 

 

 >そういって、あなたは千世子たちに背を向けた。後ろから、声が聞こえる。

 >早く行けよ、と。そういうと、千世子が景を起こして、島の中央へと向かっていく。

 

 

「あー、これで終わりか。

 しょーもねーな、まじ」

 

 

 >火が、弾けた。

 >首元のチョーカーが点滅したかと思えば、首から上が消えて飛んだ。体から力が抜け、倒れ込む。掠れる意識の上、景の悲鳴が聞こえた。

 

「――そんな、どうして」

「ああ、あ。ああああぁぁ――――!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「カット!! 終了! 早く撤収するよ!!」

 

 ――くうぅぅぅ。これにてラストシーン終了です! いやぁ、ゴジラに仮装友達と幼馴染の2人のどっちかを切り捨てるのを迫るのは最高に気持ちがいいですねえ!!!(メシうま)(最低な役者)

 

 さっさと撤収しちゃいましょう! 色々ケアしなきゃいけないことはたくさんです。

 今回のチャートでは、昨今の様々なチャートでやられているホモくんに千世子ちゃんの仮面を剥がしてもらうルートではなく、原作通り景ちゃんに剥がしてもらうチャートを採用しています。

 

 これはですね、今回のチャートですとどちらの好感度もこれ以上上げたくないため、景ちゃんに取ってもらうことで千世子ちゃんのホモくんへの好感度を制限するという目的があります。本来であればホモくんに剥がしてもらう予定だったのですが、どっちも知り合っていたため仕方のないヤツでした。え、オリチャー? ばかめ、これは賢い選択ってやつですね。

 

 いえー、なんにせよ、これにてデスアイランドの主な作業は終了となります。

 

 本来であれば、ここでデスアイランドから離脱し、ウルトラ仮面の撮影へと移りたいところですが、今回のチャートではデスアイランドの最後まで付き添うものとします。いえーこれも最後まで確認しないとちよこえる&ごじらが破滅しそうということへの予防線ですね。あとはこれ見ないで放っておくと刺されますのでね(15敗)。

 

 特に今回だと結構引っ掻き回してるのでしゃーないです。お前らホントメンヘラやな。雪ちゃん見習えよまじで(クソデカため息)。

 

 あ、千世子と景ちゃんから逃げてる間に撤収作業もほぼ終わったみたいですねー。それでは今から2人のメンタルケアです。あーこれやってらんねえなまじで。このメンタルケアなんですが、できる限り早くした方がいいのですが、今回のチャートですとメンタルケアをどちらに見られるのもマイナス評価なのでしゃーなし個人でのメンタルケアが必要になるわけですね。とはいえ、今回の演技アクトでの経験値が非常にウマアジなので耐えるものとしましょう。

 

 じゃあーまずはチヨコエルから行きましょう。ちよこちゃ〜ん、お話ししましょー。

 

「……あはは、変なとこ見られちゃったなー」

 

 おっとぉ。これ結構凹んでるパターンですね。めんどくさ――くないですね。もはやかわいすぎるまでありますね、ハイ。

 

 考えられる要因としては、おそらく景ちゃんの演技にめっちゃ喰らってるパターンか、ホモくんとの恋愛パラメータをバチミスると発生する案件です。今回の場合は当然景ちゃんの演技にバチ喰らってるパターンでございます。

 こーゆー時はとりあえず話聞いて頷いて褒めとけばなんとかなります。最悪今度メシ行くくらいのダメージはコラテラルです。ぐぬぬぬ……

 

「夜凪さんいたら私要らなそうな気がしてきたよ。君は、どう思う?」

「結構違うと思いますけどね。アイツの芸幅がいくら広がっても、百城さんと差別化はできるんじゃないですか?」 

「似てるって、言ってたくせに。なかなか難しいこというんだね」

 

 あーこれ、結構ダメージくらってますね。ダメ感的にも結構な下振れを引いちゃった感あります。

 

 

 大丈夫だって! 諦めんなって! まだお前ならいけるって! 修造も言ってるって……!

 

 

「……うん、ちょっと、疲れてたかも」

 

 あーもうほんとに。チヨコエル疲れを顔に出さねえから疲れ度合いが本当に読めないんでコミュがずっとむずいんですよねー。でもデスアイランドでは主演ですから、ここでラストシーンで下振れを引いてもらうと困っちゃうので、ここでのコミュは必須です。がんばれよ……お前まだまだいけんだろ……! せいちょう!!!

 

 まーでも、ゴジラの暴走、監督の好き勝手を上手いこと引き取って、ホモくんの経験値稼ぎに一番役立ってもらってるのでこれくらいの身銭は切りましょう。今回の撮影で、一番多い撮影と一番多い出番をこなしてますしね。ここでやりすぎて休止とか入られると困るので……(25敗)

 

 じゃけんホモくんとの心休まる時間を楽しんでもらいましょうねー(ど畜生)。

 

 

 そ れ で は (ねっとり)。

 

 

 チヨコエルとのコミュの間に、デスアイランド周りの現状等を説明しましょう。

 

 今回のデスアイランド、ホモくんがオーバーグラウンドに名前を知ってもらうために、ある程度のビッグヒットとなってもらわないと困ります。

 

 具体的には30-50億程度の売り上げが理想ですね。実写版るろけん程度には売れる作品を完成させないといけないわけです。このクソみたいなシナリオで。

 マージでやってられません。チヨコエルがいるためある程度の収益は見込めますが、その上でショートや口コミでの後発的なヒットが必要不可欠です。なんだこれクソゲーか?

 

 一応そのためにホモくんの名演技(爆笑)を挟むことでホモくん自体の売名のタスクは達成しています。次に必要なのはチヨコエルのメソッド演技を含む"素"の部分の発露、それを生み出すゴジラの名脇役演技が必要なわけです。

 そのためにもこのメンタルケアが必要ってわけですねー。デスアイランド終了までにある程度の友好関係にまで持っていくことが必要というわけです。お前ら仲良くしろよ……。

 

 それでですね、次はスケジュール的な面からです。

 

 前述の通り、二個も台風が来るというクソ状況である以上、これまで予定されてた撮影全てをキャンセルして、無理して撮影スケジュールを詰めないといけないわけです。一応今回の撮影でホモくん含む部分の山場は終了している形になります。

 

 ですが、これらの影響で原作以上にラストシーンの撮影がギチギチになってしまっています。満員電車もびっくりなギッチギチ具合です。ラストシーンでの一度の失敗すら許されない撮影となると、俳優にもスタッフにも緊張感を与えてしまうために、最悪の場合緊張のせいで連鎖的に撮影が失敗する可能性があります(5敗)。

 

 これをするにも、余裕を切り詰めて、休みも減らして、失敗してやり直す余裕が無い中、他のスタッフや俳優が絶対に失敗しないと信用して撮影する必要があるわけです。

 

 しかし今回はアクシデントの塊みたいなゴジラがいるわけですねー。

 

 ゴジラは名前の如く、うまく使わないと作品がぶち壊れます。言い換えれば、作品のバランスが非常に景ちゃんに寄ってしまうわけです。彼女の演技の良さと作品全体の出来の悪さのアンバランス差が如実に出てしまうわけですね。

 「彼女の演技は良かったが作品の出来は良くない」というヤツです。

 

 じゃけんこのコミュでは、夜凪っちも作品の出来考えてるのは同じだから協力しよなーということを前面に押し出しましょう。でもチヨコエルのこともめっちゃ心配だから難しいというのを話すわけです。

 

 これによってチヨコエルのプロフェッショナル魂に語りかけるわけです。いやー天才的な発想ですねコレワ。

 

「……もう。そんなに言われちゃ仕方ないなぁ。今回は、貸しってことにしといてあげる」

 

 お手柔らかにお願いシマス……。

 ほな景ちゃんのコミュにいきましょねー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――あ、はぁ」

 

 今回の演技で、私は。

 もときくんに、うらぎられる、シーンだった。

 勝手に、大丈夫だと。思っていた。……ずっと、一緒にいたから、なのかもしれないけど。

 

「は、ぁ――」

 

 落ち着け、落ち着いて。

 元輝くんは、いつだって私の味方で、()()()、いつだって、支えてくれる。そんな存在だった。

 たとえどんなことがあっても、変わらず私と一緒にいてくれるって、そんな風に。思っていたのかもしれないって。

 

 別のことだというのは、わかってる。

 もときくんがそんなことをしなくて、わたしが、見捨てたりなんてしてなくて。何かを託して、なんて。

 フラッシュバックする。

 嫌な記憶が、点滅したライトみたいに差し込んでくる。

 お腹が、焼けるみたいに熱い気もして。でも脳みそは冷静に、まるで、地獄みたいに。

 

 もときくんが、クソ野郎にみえて。

 千世子ちゃんが、もときくんにみえて。

 でも、なぜか、クソ野郎は、最後は私たちを見捨てなくて。千世子ちゃんの顔が崩れてきて。

 ――負けないって思ってたから、撮影が終わってから。逃げ帰るようにこっちにきてしまっていた。嘔吐、過呼吸。

 息が、うまく、できなくて。

 

 私は、もしかして、無意識に。

 

「けい」

「もとき、くん」

「おちつけ」

 

 ふと目を向ければ、ベッドで震えていた私の横に、元輝くんが座っていた。

 元輝くんの目が私を見る。

 何かを見通したみたいな、透き通った目。おもわず、本音が漏れる。

 

「こわい、こわいの。また、ああなっちゃうんじゃないかって。わたし、あなたがいたからおねえちゃんに、なれたの。あなたがいたから、ひとになれたきがするの」

「大丈夫……大丈夫だ」

「見捨てないで。捨てないで。いや、いやなの……」

 

 元輝くんが、私を抱き寄せて、頭を撫でてくれる。

 元輝くんは、すごく優しい。

 こんなにルイとレイのこと心配してくれて、私のことを大事にしてくれて。家族みたいに私のことを信じ続けてくれて。

 ……私も本気で心配されてて、それもなんだか、嬉しくて。

 

「俺は、ここにいるよ」

「――あ」

 

 

 

 夜は、更けて。

 

 

 




ごめんなさいデスアイランド次話完結&次章突入します。
次話でデスアイランド最終周りサクッとやって修羅編前の準備に入りますん。

感想くれたら執筆早くなるよ……(小声)

ギャンブル

  • 銀河鉄道編メイン
  • とりあえず先進めて修羅場やっちゃう
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