堕天の王   作:危機一発

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9話

 

太刀川「・・・・・」

風間「・・・これは・・・」

当真「おいおい・・・・冗談じゃねえぞ」

三輪「・・・・・っ!?」

 

その場にいた全員が確信した。今、目の前にいる存在がとてつもない()()()だということに。

 

悠「・・・・・・・」

 

自分の(ブラック)トリガーを起動させた悠は冷静に目の前の()を見ていた

 

悠(・・・全員、確かな実力者のようだな)

 

黒銀の武具を身に纏った悠の姿はひときわ異彩を放っていた。それを遠くで見ている迅と嵐山隊は

 

迅「・・・・・」

時枝「・・・・・あれは」

木虎「・・・・・っ!」

嵐山「・・・迅、あれは、いったい・・・」

佐鳥「・・・・・すっげー」

 

嵐山が困惑したように迅に尋ねた。当然だろう。あれは明らかに普通じゃないと見れば誰でもわかってしまう。

 

迅「・・・・・あれは、悠の持っている(ブラック)トリガーだ」

嵐山「!それじゃあつまり、彼が」

迅「いや、ちがう。狙われているのは遊真で今は玉狛にいるんだ」

時枝「ということは、彼らはもう一つ・・・」

迅「・・・・・」

木虎「・・・・・悠、くん」

 

 

 

今、襲撃部隊は目の前の存在にどう動けばいいのか分からなかった

 

風間「さて、どう動く?」

太刀川「・・・どうするか、この()()()

当真「とりあえず、どさくさに紛れて狙撃手(スナイパー)組は下がりますわ」

そして、戦いが始まった

風間隊の3人は隠密トリガー(カメレオン)によってその場から消え狙撃手(スナイパー)組はすぐこの場から離れた。太刀川、三輪、米屋がそれぞれ弧月を持ち悠に切りかかった

 

太刀川「・・・・・!」

太刀川はすぐさま弧月を持っていない左手で()()()()()の弧月を持ち切りかかる・・・が

 

悠「・・・・・」

 

悠は右手に黄金に輝く剣を出現させその一本を片手で持ち太刀川の斬撃を軽々と防いだ

 

太刀川「!・・・・なんだそれ・・・」

三輪「・・・・・!?」

米屋「はあっ・・・!」

 

太刀川の斬撃を防いだ瞬間、両脇から三輪と米屋がそれぞれ刀と槍の形をした弧月で切りかかってきた。悠は防いでいた太刀川を弾き飛ばし左手に朱い剣を出して二人の吹き飛ばした

 

太刀川「・・・・・っ!!」

三輪「・・・・・くっ!」

米屋「・・・・・やべっ」

 

悠はそのまま朱い剣を逆手に持ちそのまま誰もいなかったはずの後ろに突き刺した。そこには徐々に隠密トリガー(カメレオン)が解けていく風間隊の髪が長めの男が悠の剣に突き刺されていた

 

「・・・・・っ!」

悠「・・・・・愚かだな」

 

その男はそのまま緊急脱出(ベイルアウト)していった。悠がその男に気を取られている隙に前方に来ていた風間と隊員の男が悠に切りかかるが

 

悠「・・・フン」

 

悠は右手の剣をひと薙ぎした。ただそれだけで目の前の二人が後方に吹き飛ばされた

 

風間「・・・・・っ!」

「・・・・・!?」

 

二人はなんとか体制を持ち直したが、今の薙ぎ払いで持ってた()()()()()()が砕かれ二人の腹部に大きな裂傷ができそこから大量のトリオンが漏れ出ていた。

たった一度剣を振るわれただけ彼らのトリオン体はボロボロになっていた

 

「・・・風間さん、どうしますか?菊地原が・・・」

風間「あの馬鹿め。相手との力の差も分からないのか・・・未熟者め」

 

実のところ、あの髪が長めの男、菊地原 士郎は隠密トリガー(カメレオン)を知らないであろう悠なら自分が後ろから行けばばれないだろうと高を括っていたのだ

 

菊地原【・・・風間さん、すみま・・・】

風間【謝罪と反省会なら後でするぞ・・・いいな】

菊地原【!?・・・はい・・・】

 

そして、風間は通信を切った。菊地原に対して呆れているというのもあるが悠相手に通信をしている余裕なんてなかった

 

風間「・・・歌川、俺たちはいったん下がって体制を立て直すぞ」

歌川「・・・了解・・・」

 

風間と歌川と呼ばれた男はもう一度隠密トリガー(カメレオン)を使いその場から姿を消した。今悠の目の前には太刀川、三輪、米屋、そして太刀川と同じ隊服をきた男がいた。その男が

 

「アステロイド」

 

そう呟くと男の両手に巨大な立方体(キューブ)が現れてそれが細かくなり悠の方に向かって飛んで行った。彼の名前は出水 公平。太刀川隊のもう一人の戦える隊員である

 

悠「・・・・・」

 

しかし、悠は左手の剣を一度消し向かってくる小さなトリオンの砲撃に対して手を翳した。その手からは巨大なトリオンの壁ができそのトリオンをすべてかき消した

 

出水「!?おいおい、勘弁してくれよ・・・」

 

今の出水の攻撃は彼自身がかなりのトリオンで創ったものだったにも拘わらずそれをすべてかき消されてしまった。そのとき彼らのはるか後方にいた3人狙撃手(スナイパー)がそれぞれ一発ずつ狙撃をしてきたが悠はそれを避けると同時に後方にあった廃墟の屋根に飛び乗って

 

悠「・・・・・消えろ」

 

彼は左手からとてつもないトリオンを3つに分け狙撃手(スナイパー)に撃った。すると

 

当真「・・・ケンカ売る相手、間違えたんじゃねーの?」

奈良坂「・・・・・!?」

古寺「・・・そんな!!」

 

後ろの3人も緊急脱出(ベイルアウト)した

 

出水「マジでこれ、冗談にならないぞ・・・槍バカ」

米屋「ああ・・・マジでサシでやれる状況じゃないな・・・弾バカ」

三輪「・・・・っ!!?」

太刀川「・・・やばいな」

 

そして、襲撃部隊が動かないでいると、悠が左手に再び朱い剣を出して、廃墟から降りた。そして初めて悠が自分から動いた。一瞬で太刀川たちの背後に移動し彼らを左手の剣で切り払った

 

太刀川「・・・・っ!」

出水「・・・・・うそだろっ!?」

米屋「・・・・・はやっ!」

三輪「・・・・・くっ!?」

 

太刀川たちを切った直後に今まで隠密トリガー(カメレオン)により姿を消していた風間隊の二人が後ろから攻撃をしてきた・・・だが

 

悠「・・・・・下らん」

風間「・・・・・っ!?」

歌川「・・・・・!!」

 

悠は右手の剣を後ろにまわし二人の攻撃を防ぎ、そのまま二人を切り捨てた

 

風間「・・・・・!」

歌川「・・・しまった!?」

 

そして二人が緊急脱出(ベイルアウト)して残りは目の前にいる太刀川たちだけになった

 

太刀川「・・・ははは、マジか」

出水「やばいっすね・・・太刀川さん」

米屋「・・・つえー」

三輪「近界民(ネイバー)・・・!?」

 

そして太刀川たちは意を決して悠に向かった。最初に三輪が鉛弾(レッドバレッド)を悠に向かって撃ち、出水がメテオラと呼ばれる爆発する炸裂弾を撃ったが悠はそれらをかわし隙を突いて切りかかってきた太刀川と米屋を両手の剣で切り裂いた

 

太刀川「・・・・・っ!?」

米屋「・・・・・!?」

 

二人が緊急脱出(ベイルアウト)をし出水が二人に気を取られている隙に剣を消した左手で出水にトリオンの砲撃を撃って出水も緊急脱出(ベイルアウト)した。残ったのは

 

三輪「・・・・・くそっ!!?」

悠「・・・・・」

 

三輪だけとなった。自分以外の全員がやられたが三輪の目は悠に対する憎悪でいっぱいだった

 

三輪「・・・何故だ!?何故おまえらは平気な顔をして人を殺せる!!おまえたちが来なければ・・・!」

 

三輪は怒り狂っていた。その理由は悠も知っていた・・・・・だからこそ

 

悠「・・・姉が、近界民(ネイバー)に殺されたらしいな」

三輪「!?何故きさまがそれを・・・!!」

 

三輪は驚いていた。悠は続けた

 

悠「訂正する気はない。お前の言う通り近界民(ネイバー)は簡単に人を殺す」

三輪「・・・・・!?」

悠「恨むのならば恨み続けろ・・・・・だが、俺にもあいつらとの約束がある」

 

「死ぬわけにはいかない」、悠はそう言って三輪の首を切り落とした

 

 

襲撃部隊は全滅した。たった一人の男によって

 

その光景を見ていた迅と嵐山隊は

 

嵐山「・・・とてつもないな」

時枝「・・・本当に一人で・・・全員倒しちゃいましたね」

佐鳥「しかも、ほとんど・・・一撃でしたね」

木虎「・・・・・」

嵐山隊は全員が今見たことが本当に現実なのかと疑っていた。自分たちよりもランクが上のチームを約4部隊相手にして圧勝してしまったのだから。そして迅は

 

迅「・・・・・っ!?」

 

とても申し訳なさそうにして顔を俯かせていた。そして決心したように顔を上げて悠に近づいて行った。そんな迅に続いて嵐山隊も悠に近づいた

 

悠「・・・・・」

 

悠はトリガーを解除して迅達の方を向いた。その彼に迅は近づいて

 

迅「・・・悠、本当にすまな・・・あだっ」

 

迅がいきなり謝ろうとしたのを悠は迅の頭に拳骨をくらわせる形で阻止した。その光景に嵐山隊は呆然としていた。悠は謝ろうとした迅に対してため息をして

 

悠「難儀なものだな、未来視ってのは」

迅「・・・えっ・」

悠はやれやれといった感じで

 

悠「『未来視』、確かに便利な力ではある」

迅「・・・・・」

悠「そして、それ以上に・・・・残酷な力だな」

迅「・・・・・」

 

迅は目を見開いた

 

悠「見たくもない未来を無意識に見て、そして勝手に期待される。この上なく残酷な力だと思わないか?」

迅「・・・・・」

悠「・・・それでも、お前は前に進むつもりか・・・」

迅「・・・ああ、そうしておれは『最良』の未来をつかむつもりさ」

悠「・・・そうか」

 

悠はそれだけ行ってどこかに行こうとした。彼は後ろを向いて

 

悠「・・・早く来い」

嵐山「・・・えっ?」

悠「迅、本部に行くんだろう。俺も行くから早くしろ」

迅「ああ、そうだな。行くか!」

そして悠と迅は本部に向かった

 

嵐山「まっ待ってくれ!」

時枝「・・・・・」

佐鳥「待ってくださいー」

木虎「・・・・・!」

 

その彼らに嵐山隊のみんなは続いた

 

 

 

 

 

 

 

鬼怒田「・・・一体どうなっとるんだ・・・」

 

指令室で鬼怒田が困惑していた。いや、鬼怒田だけではない。根付、唐沢、城戸、そして迅に救援を出した忍田もみんな困惑していた

 

鬼怒田「迅の妨害はあった、嵐山隊の玉狛についた・・・だが、それよりも・・・たった一人の近界民(ネイバー)精鋭部隊(トップチーム)がが敗れた?」

無理もない。(ブラック)トリガーにも対抗できるやつらばかりを集めた精鋭部隊(トップチーム)がたった一人の男に壊滅させられたのだから

 

鬼怒田「そもそも・・・忍田本部長!!何故嵐山隊を玉狛側につかせた!?なぜ近界民(ネイバー)を守ろうとする!?ボーダーを裏切るつもりか!?」

 

鬼怒田はそう言って忍田に言った。だが忍田は憤慨していた

 

忍田「・・・精鋭部隊(トップチーム)を倒した男についてはあとで迅に聞くとしよう・・・だがな

『裏切る』・・・?論議を差し置いて強奪を強行したのはどちらだ?」

鬼怒田「・・・・・!」

忍田「もう一度はっきりと言っておくが私は(ブラック)トリガーの強奪には反対だ。ましてや相手は有吾さんの子・・・これ以上刺客を差し向けるつもりなら、

次は嵐山隊ではなくこの私が相手になるぞ、城戸派一党」

鬼怒田・根付「「・・・・・」」

 

忍田はまるで鬼のような顔で彼らを睨みつけた

 

唐沢(忍田本部長はA級1位太刀川 慶に剣を教えた師匠。ボーダー本部においてノーマルトリガー最強の男

怒らせたのはまずかったかな、やはり強硬策より懐柔策を・・・)

 

唐沢がそんなことを思っていると

 

城戸「なるほど・・・ならば仕方ない、次の刺客には天羽を使う」

忍田「!!?」

鬼怒田「なっ・・・」

根付「天羽くんを・・・!?」

 

みんなが驚いていた。それも無理はない

 

唐沢(S級隊員『天羽 月彦』・・・!迅 悠一と並ぶもう一人の(ブラック)トリガー使い。素行にいろいろと問題はあるが単純な戦闘能力では迅 悠一をも凌ぐという

城戸司令はとことんケンカするつもりだな)

根付「い・・・いやしかしですねぇ城戸司令・・・彼を表に出すとボーダーのイメージが・・・

なんといいますか天羽くんの戦う姿は少々()()()()しておりますからねぇ・・・万が一市民に目撃されると非常にまずい・・・」

城戸「A級トップ全員を単体で倒した近界民(ネイバー)に忍田くんが加わるとなれば、こちらも手段を選んでおれまい」

忍田「城戸さん・・・街を破壊するつもりか・・・!!」

 

そんな感じで司令室の中が緊迫していると

 

迅「失礼します」

城戸「・・・・!?」

迅「どうもみなさんお揃いで会議中にすみませんね」

 

入ってきたのは迅であった

 

鬼怒田「きっさま~~~!!よくものうのうと顔を出せたな!」

迅「まあまあ鬼怒田さん、血圧上がっちゃうよ」

城戸「何の要件だ迅。宣戦布告でもしに来たか」

 

城戸は厳しい顔で迅に言った。それに対して迅は

 

迅「ちがうよ城戸さん。今回は少し会ってほしいやつがいるんだ」

城戸「・・・・何?」

迅「・・・入ってきていいぞ」

 

迅がそう言うと後ろの扉が開いた。そして入ってきたのは

 

鬼怒田「・・・・・なっ!!」

根付「・・・・・っ!?」

唐沢「・・・これは・・・」

忍田「・・・・!」

城戸「・・・迅、その男は・・・?」

 

そう言って城戸は迅に問いかけた。それに対して迅は笑顔で彼を紹介した

 

迅「うん、紹介するよ。こいつはもう一人の近界民(ネイバー)で今回太刀川さんたちをボコボコにした悠だ」

悠「・・・よろしく・・・とだけ言っておく」

 

全員が驚愕する中迅は司令室に入ってきた青年、悠を紹介した。

 

 

 

 

 

 

 

悠side

 

鬼怒田「・・・どっ」

 

迅が俺の事を紹介し終えると左に座っている肥満体系の男が

 

鬼怒田「どういうつもりだ!迅!!

 

とても大きい声で俺と迅に言ってきた・・・やれやれ、やかましいな

 

迅「まあまあ、だから落ち着きなよ鬼怒田さん」

鬼怒田「ふざけるな!これが落ち着いていられるか!どういうことだ、近界民(ネイバー)をこの基地内に連れ込むなど!!」

迅「それも、事情があるんだって」

鬼怒田「おまえの事情など・・・!」

城戸「・・・落ち着きたまえ。鬼怒田開発室長」

 

憤慨する鬼怒田と呼ばれた男を中央に座っている顔に傷のある男がなだめた

 

鬼怒田「!?城戸司令!!しかし・・・」

城戸「いいから落ち着きたまえ。・・・迅、どういうことだ。説明はあるんだろうな」

迅「うん。もちろんですよ」

 

そして迅はどうして俺がここに来たかを説明した

 

迅「今回は交渉しに来たんだ」

鬼怒田「交渉だと・・・!?裏切っておきながら・・・」

唐沢「いや・・・そこの彼が本部の精鋭を撃破して本部長派とも手を組んだ。戦力で優位に立った今が交渉のタイミングでしょ」

迅「こちらの要求はふたつ、うちの後輩空閑 遊真のボーダー入隊を認めて貰いたいのとこいつとこいつの(ブラック)トリガーの安全だ」

 

そして迅が本題に入った

 

鬼怒田「何ッ!(ブラック)トリガーだと!?」

根付「彼も持っているのですか!!」

迅「太刀川さんが言うには本部が認めないと入隊したことにならないらしいんだよね」

唐沢「なるほど・・・『模擬戦を除くボーダー隊員同士の戦闘を固く禁ずる』・・・か」

 

迅がそんな事を言っていると

 

城戸「私がそんな要求を飲むと思うか・・・?」

 

城戸と呼ばれたこの男がばっさり切り捨てた。

 

迅「もちろん、タダでとは言わないよ」

 

そして迅が切り出した。手札を見せるなら今だな。迅は自分が持っている『風刃』を机に置き

 

迅「かわりにこっちは『風刃』と・・・・・悠を本部に渡す」

 

城戸「・・・・・!?」

鬼怒田・根付「「な!!?」」

忍田「・・・何を!?」

 

さあ、手札は切った。あとは迅次第だ

 

忍田「どういうことだ、迅!お前は何を言って・・・!」

迅「本気だよ。こっちは『風刃』と悠の身柄を本部に渡す」

鬼怒田「・・・本気か!?迅!」

根付「なんと・・・!!」

 

城戸「どういうことだ迅?風刃を渡すのはわかるが何故その男をいきなり本部に渡す気になった?」

 

城戸がそう言った。それはそうだろうな。今まで渡さないと言っていた男をいきなり渡すと言い出したんだからな

 

迅「なにも悠を渡すのはそっちで処分してくれとかそういう意味で渡すんじゃないよ」

忍田「どういうことだ迅?」

迅「・・・悠を本部所属のS級隊員にして欲しいんだ」

 

迅があり得ないことを言ったと思ったのか

 

鬼怒田「何をバカげたこと言っている迅!そいつを本部のS級隊員にしろだと!?」

根付「いくら君でも考えがおかしいと分からないのかい?」

城戸「そのようなふざけた事を私が許可すると思っているのか?」

迅「城戸さんさ、この後最悪天羽刺客にするつもりでしょ?」

城戸「・・・・・!」

迅「はっきり言う。天羽でもこいつには勝てないよ」

城戸「なんだと?」

 

そして迅はそのまま話す

 

迅「それどころかボーダーの全勢力でこいつを倒そうとしてもこいつには勝てない」

鬼怒田「・・・・・なっ!!」

根付「それは本当かい!?」

迅「はい。おれのサイドエフェクトがそう言っています」

 

そして迅があることを話し始めた

 

迅「おれが前に言ったことがあるけどもう少しすると大規模侵攻があるって前に言ったでしょ」

城戸「・・・それがどうかしたのか?」

迅「はっきり言って、こいつがおそらく一番のキーマンになるんだ。おそらくこいつがいるのといないのじゃ、市民の生存確率も全然違う」

根付「・・・それはっ!?」

 

そして迅は城戸に

 

迅「それに、こいつは城戸さんの()()()()に絶対に役に立つよ」

城戸「・・・・・」

迅「おれのサイドエフェクトが・・・そう言ってる」

 

 

 

 

迅「ふぅー、緊張したなー」

悠「・・・そうか?そんなふうには見えなかったが?」

俺と迅は司令室から出て廊下を歩いていた

 

迅「そんなことないさ。実はめちゃくちゃ・・・ん?」

悠「・・・・・」

 

そして歩いていると目の前に俺がさっき戦った二人がいた

 

太刀川「・・・・・」

風間「・・・・・」

迅「ようお二人さん・・・ぼんち揚げ食う?」

悠「・・・はあー」

 

 

 

 

 

俺と迅は二人を連れて外に出て自動販売機のところで話していた

 

太刀川「・・・まったくお前は意味不明だな。なにあっさり『風刃』渡してんだ。しかも、こいつを本部に所属させるとか」

 

どうやら俺の情報はもう伝わってるようだな。太刀川がぼんち揚げを食いながら俺を見て言った

 

太刀川「というかお前、(ブラック)トリガーだったのか。どーりでやばかったわけだ!よし、また俺と勝負しろ!」

悠「・・・そのうちな」

迅「ははは、この人、戦闘狂だから勘弁してやってくれ、悠」

太刀川「戦闘狂ってどういうことだ!」

風間「そのままの意味だろう」

 

そう言いながら風間がぼんち揚げを食いながら

 

風間「(ブラック)トリガー奪取の指令は解除された・・・『風刃』を手放す気があったなら何故こいつを本部に渡すんだ?」

 

風間がそういうと迅は少し言いずらそうにして

 

迅「・・・実は本当は俺と嵐山隊で太刀川さんたちに勝って『風刃』の()を上げるっていうのが当初の俺のやろうとしてたことなんだ」

太刀川「何ィー!おまえなー!」

風間「・・・だが、それをこいつが来て状況が変わったと」

迅「・・・ああ、こいつが未来を無理やり変えてくれたんだ。それで太刀川さんたちを一人で圧倒してくれたこいつが本部に行くと言ってくれたんだ」

悠「・・・・・」

 

俺にもまた・・・守りたいと思うものが出来たからな

 

太刀川「そうやって『風刃』とこいつを売ってまで近界民(ネイバー)をボーダーに入れる目的はなんだ?何を企んでいる?」

迅「・・・・・その玉狛(うち)に新しく入った遊真ってのとこの悠はけっこうハードな人生送っててな、おれは遊真に『楽しい時間』を作ってやりたいんだ」

太刀川「『楽しい時間』・・・?それとボーダー入隊がどうつながるんだ?何か関係あるのか?」

迅「もちろんあるさ」

 

迅がとても楽しいことを思い出すように言った

 

迅「おれは太刀川さんたちとバチバチ戦り合ってた頃が最高に楽しかった」

太刀川・風間「「・・・・!」」

迅「ボーダーにはいくらでも()()()()がいる。きっとあいつも毎日が楽しくなる。あいつは昔のおれに似てるからな。

そのうち()にあがってくると思うから、そん時はよろしく」

太刀川「へえ・・・そんなに()()()やつなのか。ちょっと楽しみだな」

 

そんな話をしていると

 

風間「・・・そいつは『楽しい時間』と言ったな。それならこいつ・・・名前はなんだ?」

悠「・・・・・悠だ。よろしく頼む、風間」

風間「・・・おまえ、その制服中学生だろう。おれは今21だぞ」

悠「そうなのか?小さいから俺よりも下だと思っていたよ」

太刀川「ブフッ!?」

迅「~~~~~!?」

 

太刀川と迅がなにやら笑いをこらえていた。目の前の風間は

 

風間「・・・・・本部所属になったのなら、おれがおまえに年上に対する礼儀を叩き込んでやる。覚悟しておけ」

悠「すまんな、敬語は使ったことがないんでな。よろしく頼むよ」

 

俺の受け答えに風間は青筋を立て太刀川と迅はいまだに笑いをこらえていた。そして風間は気を取り直して

 

風間「悠は何故ボーダーに入れる必要があった?あとおまえ苗字も何で名乗らない」

迅「!そっそれは・・・」

悠「いや迅、いい。俺の事だからな。俺が話そう」

 

そして俺はこいつらにも俺の今までの人生を話した。そして俺が静かな平和な暮らしを求めてこの国に来たことを。この話に二人は

 

太刀川「・・・悪い」

風間「・・・・そういう事情か」

悠「別に構わない。それに・・・もう決めたからな」

 

静かで平和な暮らしをするために。そして、守りたいものたちを守るために・・・

 

風間「・・・理解した。だがこの国で暮らすにはおまえは物事を知らなさすぎる。まず俺がおまえに年上に対する礼儀を教えてやる」

悠「・・・ああ、風間。よろしく頼むよ」

風間「まず、おれの名前の後ろには『さん』をつけろ。まずはそこからだ」

悠「ああ、わかった。風間・・・さん?」

 

風間さん?はそれに納得したようだ

 

太刀川「おれは敬語とかいいからさ、また戦ってくれよ!な!」

迅「太刀川さん・・・」

悠「さっきも言ったがそのうちな」

 

そんなこんなで(ブラック)トリガー争奪戦は幕を閉じた

 

 

 

 

 

 

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