堕天の王   作:危機一発

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19話

2月5日水曜日。今日はB級ランク戦の2戦目が行われる日。ランク戦のブースには夜だというのに既に何人ものボーダー隊員もの姿があった

 

武富「B級ランク戦新シーズン!二日目・夜の部がまもなく始まります!実況は本日もスケジュールがうまいこと空いたわたくし武富桜子がしたいと思います!」

 

ランク戦のブース内に突然女性の声が聞こえてきた。以前、悠が解説をした時にもいた武富桜子である。今日も彼女が進行する様だ

 

武富「解説席には先日の大規模侵攻で多大な活躍をされた東隊の東隊長と草壁隊の緑川くんにお越し頂いております!」

東「どうぞよろしく」

緑川「どもっす」

 

武富の隣には東と緑川が座っていた。どうやらこの二人が今日の解説役のようだ。東が解説するという事で見ようか迷っていた隊員たちも続々とブース内に入ってきた。中には

 

嵐山「彼らがどんな戦いをするのか楽しみだな!」

時枝「ですね」

木虎「・・・・・」

 

米屋「双葉ちゃん!こっちこっち!」

黒江「・・・どうも」

武富「今日の注目はなんと言っても前回完全試合で9点をあげた玉狛第二!注目度の高さからか会場にもちらほらと非番のA級の姿が見られます!」

 

そう。会場には普段はあまり防衛任務などで来ることのないA級隊員が所々いたのだ

 

武富「さて、東隊長。試合開始までまだ時間がありますので今回の注目ポイントはどんなところでしょうか・・・?」

東「やっぱり玉狛ですかね。1試合で9点というのはなかなかないですからね」

武富「それだけ玉狛第二が新人離れしてるということでしょうか?」

緑川「遊真先輩は強いよ。あっという間にB級に上がったし」

 

解説席でそんな話をしている頃後方にいた嵐山たちは

 

嵐山「さて、三雲くんたちがどんな戦いをするのか・・・」

木虎「そうですね。前回は全勝しましたが・・・今回は以前と部隊とは違いますからね」

時枝「荒船隊は狙撃手(スナイパー)だけの遠距離特化チーム。諏訪隊は攻撃手(アタッカー)の笹森を主軸にしたチーム。この異なった二つのチーム相手にどんな作戦を立てて来るか・・・」

嵐山「ああ!彼らの進化が試されるな!」

 

嵐山たちはそう考えていた。するとその時彼らの後ろから聞き覚えのある声が聞こえてきた

 

「ほう。今回はお前たちも見に来ていたのか。嵐山」

嵐山「・・・!君は!」

 

突然聞こえてきた声に驚き嵐山たちが後ろを振り返るとそこには悠が立っていた

 

木虎「悠くん・・・!」

悠「木虎、久しぶりだな。嵐山に時枝も」

嵐山「久しぶりだな、悠くん!」

時枝「ひさしぶり」

木虎「悠くんも見に来たの?」

悠「ああ。今回の相手は修たちにとっても戦ったことのない相手だからな。どんな戦いをするのか見に来たんだ」

 

どうやら悠は修たちが心配で見に来たようだ

 

悠「・・・しかし、今日はずいぶん観客が多いな」

嵐山「ああ!今日は東さんが解説をしてくれるからな!」

悠「・・・なるほど。今日の解説は東と駿か。

嵐山、済まないんだが他に座るところがあまりないらしい。ここに座っても大丈夫か?」

嵐山「ああ!木虎の隣が空いてるぞ!」

悠「木虎。隣に座っても大丈夫か?」

木虎「えっええ。大丈夫よ」

悠「失礼するぞ」

 

そして悠は木虎の隣が空いているのでそこに座った。木虎は隣に悠が座って少しどきどきしていた。木虎はふいに思わず悠の髪に目がいってしまった。以前は黒かった髪が銀色に変わっていれば誰でも気になるものだ。悠は木虎の視線に気づき少し苦笑いをした

 

悠「・・・気になるか?」

木虎「!?ごっごめんなさい。つい見てしまって・・・」

悠「別に構わないさ。突然髪の色が変わっていれば誰だって気になるものだ」

木虎「・・・その髪は大規模侵攻で?」

悠「ああ。そうだ。トリガーを使っていたらいつの間にか変わっててな。俺も戦っている最中は気付かなかった」

木虎「・・・そう」

 

そこで会話が途切れてしまった。木虎はもっと悠と話をしたいと思っているのだがこれ以上彼の事情を訊いてはいけないと思ってしまっていた。自分が訊いても何もできない。その情けなさに木虎は腹が立っていた。その時

 

悠「・・・大規模侵攻では助かった。ありがとう木虎」

木虎「・・・え?」

悠「お前が修たちの所にいてくれたおかげで修も千佳も誰も傷つかずに済んだ」

木虎「そんな。わたしは・・・」

悠「お前だ。お前がいてくれたからなんだ。本当にありがとう」

木虎「・・・!ええ」

 

木虎は胸の中が熱くなった。『木虎がいたから』。そんな言葉を初めて言われとても嬉しかったのだ

 

悠「今度何か礼をさせてくれ」

木虎「そっそんな!いいわよ別にお礼なんて・・・」

悠「させてくれないか?」

木虎「・・・!それじゃあ。今度嵐山隊の部屋に来て。それで私と戦ってほしい」

悠「・・・・・ああ。わかった。必ず行こう」

木虎「ええ!」

 

そう言って木虎はとても嬉しそうな顔で答えた。そしてついにランク戦が始まる時間になった

 

武富「さあステージが決定されました!玉狛第二が選んだステージは・・・」

 

画面が変わり映し出されたのは傾斜の激しい市街地だった

 

武富「『市街地C』!坂道と高低差のある住宅地ですね!」

悠「・・・ほう」

東「・・・!?」

武富「しかしこれは狙撃手(スナイパー)有利なステージに見えますが?」

東「狙撃手(スナイパー)有利・・・ですね」

武富「道路を間にはさんで階段状の宅地が斜面に沿って続く地形です。登るにはどこかで道路を横切る必要があるので狙撃手(スナイパー)が高い位置を取るとかなり有利ですね。

玉狛には超強力な狙撃手(スナイパー)がいますが高台を取ればあるいは・・・という作戦でしょうか?」

東「う~んどうだろう・・・狙撃手(スナイパー)としての熟練度が違いますからね。そう簡単にはいかないでしょう」

緑川「こりゃあ狙撃手(スナイパー)がいない諏訪さん切れてるだろーなー」

 

その頃それぞれの作戦室でもマップが公開され緑川の予想通り諏訪は切れていた

 

諏訪「はぁ!?市街地『C』!?くそMAPじゃねーか!」

堤「こりゃなかなかきつい・・・」

笹森「玉狛は狙撃が怖くないんですかね?」

小佐野「スタートはバラバラだからまだチャンスあるよ」

諏訪「取られる前に全力で高台取るしかねーな!ここで勝ちゃ上位入りだ!やるぞ!」

「「「おう!!」」」

 

他の荒船隊の作戦室でもマップを見て訝しんだが特に気にせずやることにしていた。そして玉狛第二は

 

宇佐美「よし!みんな!準備はいいね!」

修「あれこれ考えたら逆に混乱してきました」

千佳「いっぱい調べて作戦立てたんだもん。だいじょうぶだよ」

遊真「心配すんなって」

宇佐美「負けても死ぬわけじゃないよ。自分たちが考えた事をしっかりやっといで」

修「はい!

よし・・・行こう!」

 

そしてそれぞれの部隊が市街地に転送された頃、観客席では木虎が難しい顔をしていた

 

木虎「市街地『C』・・・どういうつもりなのかしら。事前に相手の情報は調べているはずなのに・・・まさか狙撃戦で勝てると三雲くんは思っているのかしら?」

悠「修はそこまで馬鹿ではない。何か作戦があるのだろう」

木虎「悠くんはなにか聞いてないの?時々玉狛支部に行っているのでしょう?」

悠「俺もそこまでは聞いてないさ・・・だが、修は作戦も無しに突っ込みはしないだろう」

嵐山「なるほど!楽しみだな!」

 

そんな話をしているとモニターに映し出された映像に動きが出た

 

悠「どうやら諏訪隊は先に上を取られたくはないらしいな」

 

そう。当然だが狙撃手(スナイパー)だけで形成されている荒船隊は当然としてその荒船隊を警戒している諏訪隊も荒船隊よりも先に上を取った方がいいと判断したようだ。だが玉狛は

 

武富「どうやら玉狛は部隊(チーム)の合流を優先したようだ!」

東「転送直後は一番無防備な時間帯ですからね。合流するのはありです」

 

そして玉狛は他よりも先に合流して行動した。その頃少しでも早く上へ行こうとしている笹森は少し焦っていた

 

笹森(このままじゃ荒船隊に上を押さえられる・・・!転送位置が悪かった。急げ・・・!)

 

そう思っている笹森は急いでいたが

 

悠「・・・その焦りは危険だな」

 

笹森が建物の間から出ようとした時後ろから服を掴まれた。次の瞬間目の前に狙撃と思われるトリオン弾が飛んできた。もう少し遅れていれば笹森はランク戦開始早々緊急脱出(ベイルアウト)していた

 

笹森「!?諏訪さん!」

諏訪「飛び出すな。壁に張り付いてねーと死ぬぞ」

 

寸前で諏訪が笹森を助け出していた

 

武富「笹森隊員間一髪!」

東「穂刈の牽制ですね。躱されましたが諏訪隊は進みづらくなった。いい仕事です」

武富「この隙に荒船隊長も脇をする抜けて登っていく!荒船隊が完全に上を取った!」

 

そして荒船が上を取った瞬間下から巨大な砲撃が荒船を襲った。そこを見るとすでに合流していた修たちがいた。荒船隊はすぐさま修たちを撃ったが修がシールドでいくらか防御していた

 

修「・・・もう一発だ千佳!今光った所を狙え!」

千佳「うん!」

 

撃たれていた修は千佳にもう一度指示してもう一発荒船の所に狙撃した。もっとも千佳の場合、狙撃ではなく砲撃だが

 

悠「・・・なるほど。修も考えたな」

木虎「?どういうこと?」

悠「確かに千佳の砲撃は誰から見ても脅威だ・・・だがな、つい最近までC級だった人間をいままで戦ってきた者たちはどう見る?」

嵐山「なるほどな。トリオンは脅威だがはっきり言って狙撃の腕などを総合すると自分たちに比べればまだまだだな」

悠「その通りだ。結局は修もましてや千佳も戦闘においては素人も同然だ。もちろん狙撃もな。それを頭では荒船隊も理解している。

・・・だがな、どんなに頭で理解していてもやはり考えてしまうんだ。『彼女を放っておいては危険だ』・・・とな。だからこそ荒船隊も千佳に思わず注意を向けてしまう。いや、向(・)け(・)ら(・)れ(・)て(・)い(・)る(・)んだ」

時枝「向(・)け(・)ら(・)れ(・)て(・)い(・)る(・)?誰に?」

悠「決まっている。修にだ」

木虎「・・・え?」

 

そして目の前のモニターには予想もしなかった展開がきり広げられていた

 

加賀美【荒船君】

荒船「!」

 

突然加賀美からの呼び声が聞こえ警戒をしたが既に遅かった。なんと千佳に注意を向けていた荒船はその隙を見て上に登ってきていた諏訪に気づくことが出来なかったのだ。諏訪は荒船に散弾銃型のトリガーを放ち荒船は避けたが右足に受けてしまった

 

諏訪「はっはぁ!よォ荒船!!」

荒船「チッ・・・!!『2対1』か・・・!!」

武富「あーっと!!砲撃の陰で諏訪隊が登ってきていた!!」

東「さっきの砲撃は諏訪隊の援護ですね。長距離戦で荒船隊に勝てないのは織り込み済み。ステージの選択から敢えて状況を荒船隊有利に偏らせることで諏訪隊と玉狛第二の利害を一致させた。玉狛第二は地形戦をよく練ってますね」

 

そう。修は元から荒船隊と互角で戦りあおうとは思っていない。相手の有利を逆手に取り諏訪隊とその場限りの共闘をするように仕向けたのだ

 

木虎「・・・・・」

悠「あいつは戦いとは力だけがすべてではないことを分かっている。今回限りだが地形の理解、敵の戦術、そして三つ巴のメリット。それらで自分は戦う、戦えるとわかっているんだ。それが修の戦い方だ」

嵐山「・・・すごいな!三雲くんは!」

悠「ああ。さてここからはお前の出番だぞ、遊真(エース)」

 

そしてここから玉狛、修たちの追撃が始まった

 

修「千佳はここから別行動だ!絶対に顔を出すな!宇佐美先輩の指示を聞いてもしぼくたちがやられたら緊急脱出(ベイルアウト)しろ!」

千佳「・・・うん。わかった!」

修「空閑!点を取りに行くぞ!」

遊真「おう!」

 

そして千佳が修たちと離れて修も遊真と別れたあと荒船は諏訪に狙われていた

 

武富「荒船隊有利から一転!玉狛の砲撃を隠れ蓑にして諏訪隊が獲物に食らいついた」

 

そして荒船は防戦一方だったがその時荒船の後方にあった高めの建物から諏訪の頭に狙撃が入った。諏訪の頭にヒットしたかに見えたが諏訪は自身の顔の部分にのみシールドを張って無傷だった

 

悠「ほう。あの諏訪という奴も中々な男だな」

武富「なんと諏訪隊長!ヘッドショットをピンポイントで防御!」

東「半崎の狙撃の正確さが仇になりましたね」

武富「なるほど!」

 

だが諏訪も荒船や半崎に気を取られすぎたのか真横からの穂刈の狙撃を避けきれず左足を失ってしまった

 

武富「さらに一発!今度は防げなかった!目の前の荒船隊長に追いつけない!しかしこれで荒船隊は全員の居場所が割れた。この距離でこれはでかいですよ」

東「諏訪も脚の一本くらいは必要経費と思っているのでしょう」

 

そして半崎の元に堤が追いつこうとしていたがその前に

 

加賀美【下から来る!気を付けて!】

半崎「見えてますよ。堤さんでしょ?」

加賀美【違う!玉狛よ!!】

 

すでに遊真がバックワームで身を隠し迫ってきていた。遊真は高速で半崎に近づき斬りかかるが半崎はすでに遊真の動きを映像で見ていたからギリギリ躱せていた

 

半崎「うお。速っえ!」

遊真(急所を外された。もう一発・・・!)

 

だが、堤もすでに到着していた。半崎と遊真に対してまとめて仕留めようとしたが遊真は避け半崎だけが緊急脱出(ベイルアウト)した

 

武富「半崎隊員緊急脱出(ベイルアウト)!」

東「狙撃手(スナイパー)は寄られるとこうなります。寄られちゃだめですね」

 

そして堤は遊真も仕留めようとした。遊真は素早く避けながら徐々に堤に近づいていた

 

堤(速い・・・!でもそのくらい動けるのはもうしってるんだよ)

 

堤は遊真の行動を先読みし遊真は空中に飛んだ先に照準を合わせた。だが、遊真はその時突然元居たところに軌道変更してそのまま堤に近づき堤を真っ二つにした

 

武富「おおお!?今の動きはグラスホッパー・・・!?空中機動を可能にするジャンプ台トリガー!前回は使っていなかった気がしましたが・・・!?」

緑川「オレが教えました。昨日」

 

悠「遊真も新しいトリガーを使ってきたか」

時枝「昨日の覚えたてにしては随分うまいね」

悠「あのトリガーはあいつが持ってる黒(ブラック)トリガーに似たような物があるからな」

 

そして遊真はそのまま荒船たちが戦闘を行っている所に向かって走り出したが、その途中で遊真に一本の弧月が襲い掛かる

 

遊真「こ(・)っ(・)ち(・)で来たか・・・まあそれはそれで」

荒船「クソ生意気な新人(ルーキー)だ。ぶった斬ってやるぜ」

 

そして荒船と遊真のエース同士の斬りあいが始まった

 

武富「さあ!剣も狙撃もマスタークラス!武闘派狙撃手(スナイパー)荒船隊長!

攻撃手(アタッカー)から狙撃手(スナイパー)という異色の経歴の持ち主です!たしか私がB級に上がった頃には荒船隊はすでに狙撃手(スナイパー)3人部隊だったと記憶していますが・・・」

緑川「荒船さんは8ヵ月前まではバリバリの攻撃手(アタッカー)で順位もかなりよかったよ。今もたまに弧月でランク戦やってるし」

 

嵐山「彼が攻撃手(アタッカー)を辞めたと知った時驚いたものだ」

悠「ほう?そんな経歴があったのか」

木虎「そうね。わたしも最初はどうしてと思ったわ」

 

荒船は遊真と斬りあいをしていた。遊真の持つスコーピオンと荒船の持つ弧月では刃の硬度が違い遊真は積極的に行けずにいた。そして遠くにいた穂刈も荒船の援護に狙撃をしている

 

加賀美【諏訪隊の2人がレーダーから消えてる。奇襲警戒!】

穂刈「登ってこれねーだろ諏訪さんは。吹っ飛ばしたからな片足。来るとしたら・・・」

 

そして穂刈の元に諏訪と別れていた笹森が来ていた

 

笹森「穂刈先輩をマークしました!」

穂刈「この野郎。忙しいんだよオレは」

 

そして戦場は徐々に傾き始めていた

 

武富「諏訪隊も二手に分かれそれぞれ得点を狙う!状況が混沌としてきた!」

東「各隊ここが勝負所ですね。荒船隊は二人ともマークされていて諏訪隊もバラけた。これは玉狛が当初から狙っていた状況にかなり近いはず。

最大のチャンスをものにできるか、逆にそれを跳ね返せるか、あるいは自分たちのチャンスに変えられるか。荒船と空閑のエース対決を中心にしておそらくここで決まります」

 

そして荒船と遊真の対決は佳境に差し掛かっていた

 

木虎「悠くんは荒船さんと空閑君、どっちが勝つと思う?」

悠「さてな。俺は遊真の戦闘能力は知っているが荒船は狙撃手(スナイパー)としての実力しか知らない。

・・・だが、そうだな。純粋な戦(・)い(・)というものに関して言えば遊真の方が知っているだろう」

嵐山「・・・?それはどういう」

悠「見ていれば分かる」

 

そして修はある程度の距離にいて自分がいるという精神的攻撃を与え下手に荒船隊の2人に動かせないようにしていた

 

穂刈(三雲の射線がジャマで制限されてるな、逃げ場が。追いつかれるぜ)

 

事実、穂刈も修に意識を持っていかれ下手に動けなかった

 

穂刈「・・・おい、笹森。いいのか?諏訪さんについてなくて・・・それとも外(・)さ(・)れ(・)た(・)か(・)?戦力的に。お前じゃ勝てねーもんな荒船には」

 

穂刈は笹森にわざと声を掛けイラつかせようとしたが

 

笹森「そうすね。でも、今は穂刈先輩をおさえるのがオレの役目なんで」

 

笹森は冷静に穂刈の問いに答えた。知っていると。穂刈も以前から知ってはいるからこんなに冷静な男だったかと意外に思った

 

穂刈「・・・こりゃ死んだなオレ」

 

穂刈はそう言いながら咄嗟に遊真に銃口を向けて撃った。遊真は突然の狙撃に対処しきれず左肩の部分をもろに受けた

 

武富「穂刈隊員捨て身の狙撃!?」

 

今この瞬間会場の誰もが遊真が負ける。そう思った

 

緑川「まだだよ」

悠「やれやれ」

 

・・・この二人を除いて。遊真は自身の後ろに上に飛ぶようにグラスホッパーを設置した

 

荒船「逃がすか!!」

 

だが、これは遊真の罠だった。遊真はそのままグラスホッパーを踏むと思わせてそのまま後ろの壁を蹴り一気に荒船に近づいて両足を斬り飛ばした

 

緑川・東「上手い!」

 

【警告。トリオン漏出莫大】

荒船(この場面でフェイントのためだけにグラスホッパーを・・・!?このチビ、戦い慣れしすぎだろう・・・!!)

 

そしてその場に諏訪も現れ二人を一気に倒そうと思っていた。遊真はすぐにその場を離れ家の屋根に登ったが

 

修「空閑!笹森先輩がそっちに向かった!カメレオンを起動!宇佐美先輩サポート頼みます!」

宇佐美【OK!遊真くん真後ろのちょびっと左!すぐ来るよ!」

遊真「了解」

 

そして遊真は笹森が攻撃しようと顔を出した瞬間に殺そうと考えていたが、その時突然遊真に誰かに抱えられたように浮き上がった。笹森がカメレオンのまま遊真を抱えたのだ。遊真は背中から刃を出し笹森を倒すが緊急脱出(ベイルアウト)するまで少し時間があった

 

笹森「諏訪さん!!止めました!!」

諏訪「よくやった日佐人。吹っ飛ばす!!」

 

諏訪は笹森諸共遊真を倒すという手段を使うつもりのようだ。だが

 

悠「勝つために手段を選ばない。いい選択だが、どうやら玉狛の方が一手先の様だ」

 

次に瞬間、今まで隠れていた千佳が諏訪に向けて砲撃を食らわせた。というよりは諏訪たちのいた家を吹き飛ばしただけだが。まだ生きていた荒船はすかさず居場所が割れた千佳を撃ち千佳と先ほど遊真にやられた笹森が緊急脱出(ベイルアウト)した

 

武富「笹森隊員と・・・雨取隊員が緊急脱出(ベイルアウト)!狙撃の隙は逃さない!荒船隊が1点もぎ取った!」

 

そして諏訪は残った遊真に向けてトリガーを撃っていた。諏訪は左足が無く満足に動けないが遊真が攻撃するには寄るしかないから遊真から諏訪に近づくが諏訪は堤との戦闘を知っているため次に遊真が取る行動を先読みして遊真は諏訪の銃口に捕らえられた

 

武富「読み切った!」

東「勝負ありですね」

 

そして諏訪の左側に既(・)に(・)移(・)動(・)し(・)て(・)い(・)た(・)修がいた

 

悠「玉狛の勝ちだ」

 

修はそのままアステロイドで諏訪に撃ち放った。諏訪も最後の抵抗で遊真を撃つが遊真はシールドを展開しギリギリで耐え、諏訪は修のアステロイドで緊急脱出(ベイルアウト)した

 

武富「諏訪隊長・荒船隊長が緊急脱出(ベイルアウト)!!ここで決着!最終スコア6対2対1!

玉狛第二の勝利です」

 

 

 

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