TS転生すればおっぱ……おにゃのこと戯れられるのでは?だからチート勇者、テメェはお呼びじゃねえんだよ!   作:Tena

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いつも言っている通りプロットがありません。
対戦お願いします。(たすけて)

そんなわけで新章です。


争奪編
第174話


 気だるさと安心感を共に抱いて目を覚ます。

 身の望むままにもう一度眠りたくなるような感覚を覚えるが、カーテンの隙間から差し込む朝日に気を取り直しなんとか体を起こした。

 

 安心感の正体は、天使のような寝顔の少女。抱きしめたまま眠っていたらしい。

 気だるさの原因もまた、同じ少女。昨夜も悪魔のように淫らにコルキスを嬲った。

 

 その時のことを思い出して反射的に身震いする。それと同時に、下腹部がどうしようもなく疼いた。

 なまじ精神力が強いだけに、完全に気をやる直前までのことをコルキスは覚えてしまう。

 夢心地で乱れることができたらどれだけ楽だろうか。抗い、葛藤し、屈辱と背徳に脳裏を埋め尽くされながら、心は歓喜で満たされてしまう。その全てを知覚し、記憶してしまうのは、逃れようがなかった。

 

 決して望んで抱かれているわけではない。

 今日こそは抱くのだと。少女の心を屈服させるのだと意気込み、寝室で雰囲気を楽しみながら会話していると、いつの間にか気持ち良くしてほしいだなんて気分になっているのだ。

 少女の話術が巧みとまでは思ったことはない。祖国の伏魔殿には、もっとタチの悪い誘導を気づかせず狙ってくる貴族もたくさんいる。

 

 ふと、今ならば好き勝手できるのではないだろうかと考えた。

 少女はまだ眠っている。寝込みを襲うのは卑怯に違いないが、このままでは自分が自分でなくなってしまうと言う焦燥感の方が優先された。

 少女が自分の宝であることは間違いない。しかし、宝とは所有物だ。コルキスはいま、己が少女を支配(所有)しているのか、少女が己を支配しているのか曖昧になっていると感じていた。

 

 少女に頭部を触れられると抗いようなく屈してしまう。

 ならばと少女の両腕をまとめ、左手でその手首を頭の上側に押さえた。右手と口で優しく愛撫をすると、眠り姫は眠ったままたちまちに蜜を溢れさせる。

 

「……っ❤︎❤︎ は、…………っ❤︎」

「なァ、こんなクソ雑魚■■■じゃねえか……なのにさァ」

 

 弱い部分ももう過分なほどに知っている。いや、知らなくたってこの少女を達させることくらいなら誰でもできるのではないかと思うほどに感度が高い。

 声が漏れ始めたあたりで右手でねちっこく掻き乱すと、腰を上げてつま先まで足を伸ばしながら少女は痙攣した。指を包む肉が意思を持っているかのように不規則に収縮する。

 

「……??❤︎ ……ぉ、……ぅ?❤︎」

 

 寝ぼけ眼でありながら、少女は意識を滲ませた声を漏らした。

 状況が理解できていないのだろう。疑問符を浮かべながらの喘ぎであった。

 

「おはようございます、アンブレラ様」

 

 コルキスはその場に似つかわしくない上品な微笑みを浮かべる。

 女の身の回りの人々、特にファンを名乗っているような一部の層であれば卒倒してしまうような、そんな蠱惑的な笑みであった。

 

 その笑みを向けられた少女もまた。

 視界に映るのがコルキスであると理解するやいなや、表情をゆるりとほころばせ、子供が親に向けるような無垢な笑みを浮かべた。

 

「おはよう、ございます……❤︎ えへ、■っちゃいましたぁ」

 

 ──その瞬間。

 

(嗚呼)

 

 胸中に去来するのは、際限なく溢れる愛情であった。

 

 乱暴に犯されたのだから、怒ればいい。驚けばいい。悲しんで、コルキスのことを嫌ってしまえばいい。

 そのほうが支配のしがいがある。

 

 それなのに、コルキスを視界に収めたことを喜ぶかのように笑顔を浮かべ、健気にも言いつけを守って絶頂を報告して。

 気味が悪い。何もかも委ねたくなるほどに。自分の全てを曝け出したくなるほどに。

 君が悪い。壊されてしまった。愛さずにはいられない。

 

 手首を縫い止めていた左手を外して、アンブレラの首元に顔を埋めながら抱きしめた。

 柔らかく心の安らぐ香りに包まれながら、涙をぽろぽろと染み込ませる。

 

「好き。好きです。大好きです、アンブレラ様……。言葉では、伝わらない。抱きしめても足りない。逢瀬も、愛撫も、口付けも、きっと子供を孕むことすらも、足りません。ひとつになれたら、このまま溶け込んでしまえたら、どれだけ嬉しいか」

「怖い夢でも見ましたか? ふふ、最近は少し泣き虫なのですね」

「あなたが悪い」

「……そ、そうなのですか? 申し訳ありません……」

「……好き」

 

 食べてしまいたい。あるいは、食べられてしまいたい。文字通り。

 アンブレラを抱きしめるたびに何度も思ってしまう。でもきっと食人(それ)も本質とはまた違う。限りなく近いけれど、愛の近似止まりだ。

 

「好きです。アンブレラ様。大好き。好き」

「……ふぁ……っ❤︎ ……んっ❤︎」

 

 耳元で、今まで出したことないくらい甘い声で何度も何度も囁いてみる。

 アンブレラはくすぐったそうに喘いでいる。これだけで感じるらしい。

 

 ふと、アンブレラが流し目のように横目でこちらを伺っていることに気がついた。

 なんだろうと思うが、アンブレラが頬を上気させて少し嬉しそうにしていることしかわからない。

 

「……きれい、です。こういうしあわせもあるのですね」

 

 嗚呼、なるほど。

 快楽を「視れる」少女には、今のコルキスの快楽も視えているらしい。

 

「ええ。幸せで、とても気持ちいいです。それこそ、絶頂以上に」

 

 人体が生体反応から生み出す快楽と、心が生み出す快楽。

 そのどちらもが同じ体で起こることならば、あるいは本質からして同じであれば、どちらの快楽がより優れているというものでもないのかもしれない。

 

 もうこの少女を手放せない。離れられない。

 最良の日々は過ぎ去ったとばかり思っていた。事実、母上が殺された時失ったものだ。

 

「アンブレラ様。私から、離れないで。ずっと側にいてくださいね」

 

 誰にも奪わせない。

 祖国にも、学園都市にも。

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