TS転生すればおっぱ……おにゃのこと戯れられるのでは?だからチート勇者、テメェはお呼びじゃねえんだよ! 作:Tena
「今から大体100年前……になるね。世界にはとある災厄が存在したんだ」
寝物語のように、母様は語ってくれた。
一糸まとわぬ姿の彼女は、お互い吐息のかかる距離で横になっている。汗をかいてしまってはいるが、相手のぬくもりを離すまいと共にひっつき合う。ふと思い立って軽くキスをすると、母様は意表を突かれたような顔をしてから柔らかく微笑んで口吻を返してくれた。細く、しなやかな指で梳かれる髪が気持ちいい。
ツグミの母親アセビは、最初は隠していた自身のことを母様につまびらかに語り、体力を使い切ったのか再び寝てしまっていた。
夕食を食べ終わった僕らは早々に床に入り、宣言通り母様を心ゆくまで貪った。互いに真名を呼び合うことの出来た今夜は、今までとは比べ物にならないほど格別な一夜となった。
この世界では、真名を呼び合う時点で実質セックスなのである。セックスしながらセックスすることは心身をよく満たした。互いの魔力が絡まり合い、より深く繋がれるのだ。
外に出れば未だ祭りの騒ぎが続いていることだろう。僕らは巫女として役目を務めたあとだし、さらにはアセビとツグミの面倒もあるから帰宅していても不思議がられないが、大抵の人は寝るまで飲んで、起きてまた飲む。
下品な騒ぎ方でなく、音楽を奏でたり詩を吟じたりしながらの祝宴はどこかエルフらしさを感じる。
母様は僕の髪をなでながら語りを続けた。
「そもそも、この森の外っていうのは物凄い動乱に満ちている。一体いつからなのか検討もつかないほど昔から、世界には災厄と、そしてそれを倒す勇者が存在していて、いつの時代も争ってきたんだ」
「最後には、勇者が災厄に勝つのですか?」
「ううん。打倒されることが決まっているものは、災厄とは呼べないよね?」
僕の思う勇者というのはドラクエだとか、あるいはロード・オブ・ザ・リングだとか、絶対的な悪に立ち向かい、力をつけ、仲間を増やして最後には勝利する存在であった。
だが、この世界の”勇者”が指し示す存在は少し異なるらしい。
曰く、魔力はその「量」においても、その「質」においても保存される。そのために、災厄が生まれればその逆の質を持つ存在が生まれ、それこそが勇者であるという。
僕はそれを聞いて自浄作用を思い浮かべた。話を聞く限り、災厄ってのは本当に
それに対応するように勇者が生まれれば、互いが生き残りをかけて潰し合うのだろう。
しかし最初から勇者が勝てる道理もない。多くの場合、他者の力を十全に使える勇者が災厄を打倒するが、その限りではなかった。勇者が敗れれば多くの文明や技術が失われ、時代は100年単位で逆行する。
そうした中で細々と生き残った人の中からまた勇者が生まれ、いずれ世界はまた発展する。しかしいつしかまた失われる時が来てしまい、発展と喪失を繰り返しながら世界は回り続けるのだという。
僕はそれを聞いてゾッとした。つまり、この森の外の世界は100年前も1000年前も、あるいは1000年後も、始まりも終わりもない文明ゲームをひたすら続けているのだ。
そのシステムじみた世界の仕組みへの違和感にデジャヴを感じながら、ふと思った疑問を投げかけてみた。
「勇者と災厄の戦いに対して、エルフはどうしたんでしょう?」
「いい疑問だね。実のところ、私達は中立の立場なんだ」
「中立……?」
母様が丁寧に説明をしてくれる。
存在が魔法そのものに近いエルフからしてみれば、勇者と災厄という質の対立する魔法的存在は、どちらが常に悪いなどと考えることが出来ないのだ。
僕にとって勇者はゲームや物語の中の存在で、いつだって人々を救う性技……間違えた、正義そのものであった。この先入観がよくないのだ。
光と闇、と言ってしまえば日本の人は光を正義と考えがちだろう。しかし、たとえば火と水で考えればどうだろうか。
火は森を焼き尽くしてしまうことさえあり、常に危険をはらむ。だからといって、闇を照らす火を無くしてしまえと、誰が思うだろうか?
水は命をつなぐ大切なものだ。けれども、世界において水の暴力でその命を失った人は一体どれだけいるだろうか?
エルフ達は変化を嫌う。閉じた共同体の中でその命を繋ぎ続け、代わり映えのしない生活をのどかに楽しむ。僕は今だって彼らが性的なことにハマっていない理由が分からないくらいだ。
そうして、外の世界で起きている背反する魔法の諍いを観測し、クラウドさんばりに「興味ないね」という態度で不干渉を貫くのだ。
「だけど、100年前は違った。当時の災厄は狡猾で、勇者が生まれたら赤子のうちに魔物をけしかけ殺していたんだ。そうして力を蓄えていたけれど、遂にある赤子の命を奪い損ねて、成長したその勇者に葬られた」
「結局、勇者と災厄の繰り返しは続いたんですね」
「うん。だけど……力をためた災厄に、勇者が簡単に勝てたわけじゃ、ない。私達が、手を貸したんだ。勇者は脅威でない……って考えた災厄が、私達に、目をつけたからっ……ね」
なるほど。勇者は赤子のうちに殺せればモーマンタイと気付いた災厄が、そっちを片手間にエルフに侵攻を始めたわけだ。んで片手間にした分勇者暗殺にガバが出て、恨みを買ったエルフにも殴られ死んだ、と。はあ、どうしてガバはなくならないのか……(RTA走者並感)
しかしなんか、母様の息が荒立ってきてエロいな。言葉も途切れ途切れだし、目も潤み始めててムラムラしてくる。真面目な話をしているのに申し訳ないけど、エッチなことしか考えられなくなってきた。
「
顔を真っ赤にしながら母様が言う。
え、と思って目線を下げると、なんと僕の手が勝手に、母様の慎ましやかだがハリのある美乳を弄くり回していた。なんだこれは! ヌードの母様がエロすぎて、思考を超えて体が先に動いていただと……!?
母様の腰が、おそらく意識とは無関係のところで僕の身体にこすりつけられる。ここに触れてくれと主張するかのように、下腹部を突き出して幼女の脚のあたりにぐりぐりと押し付けてきた。当然母様は下も着ていないのだ。見なくてもそこが今どんな状態かよく分かる。
「…………れぃん、お願い」
「テレサ、愛してる……」
無意識にしていた焦らすような動きから、
体の奥から漏れたかのような濃い溜息を聞いた。
祭りの夜は、長く深い。
日を追うごとにアセビの容態は悪くなっていった。
魔力を見ていれば分かる。身体から常時魔力が抜けていっているのだ。エルフのような体の構造をしていないとはいえ、こんな風に絞られ続ければ肉体的な影響も出る。医療的な話を持ち出せば、免疫もかなり衰えていることだろう。
エルフは中立の立場であるが、母様とアセビの協議の末、16までツグミを巫女の第二子として育てることが決まった。その後は森を出て、人間たちの中で災厄を倒すための準備を自分でしてもらうのである。
今度の災厄も、ツグミがどこに逃げてしまったかは分からないのだろう。転移という手段の末恐ろしさはそこにあると思った。
母様に、なぜ中立の立場なりにツグミを見捨ててしまわないのかと問えば、
「どんな赤子にも罪はない、自分で考えて行動できるようになるまでは、誰かが面倒を見てやらないといけないんだ。それに……最愛の人の前では、優しいふりをしたくなるものだよ?」
と言っていた。すき。かあさまだいすき。すき。結婚ちゅゆ。すきー、えへへ♪
ツグミはついこの間離乳食を使うようになったばかりらしい。まあ、母乳が絶対必要な状況じゃなくてよかった。粉ミルクなんてないから、誰かの手を借りる必要が出てくる。
実を言えば毎晩僕(数え年6歳)が飲んでいるから母様もまだ出るのだが、絶対他のやつに飲ませたくなかったので、もしツグミが卒乳できていないなら乳母様に犠牲になって貰う予定だった。
まあ幼児ってのは普通に良いものだ。ツグミが容姿に恵まれたほうなのもあるだろうが、何をやっても可愛らしい。全身もちもちぷにぷにだし、あらゆることに新鮮な反応を見せる。
母様と一緒にアセビから勇者にまつわる話(将来ツグミに伝える必要がある)を聞いたり、乳母様がツグミの面倒を見ているところに突入していって乳母っぱいを頭に乗せながら一緒にツグミを可愛がったり、あるいは母様や父様と祭りの出店を回っていく。
そんな日々が続く中、ついにアセビが危篤を迎えた。
放置ヘリオ「にいろ来ないかなぁ…暇だなぁ…」
幼児退行レイン「かあさますき。結婚ちゅゆ。えへへ♪」
発情母様「私もレインの子供孕みたい!」
お祭り父様「いやうちの娘可愛いんだよみんな聞いてくれ3日は語れる!!」
民衆エルフ「「いいぞー! もっとやれー!」」
**連絡欄**
20000UAありがとう!
特に話に影響させるつもりはないけど、兄貴たちの物語展開の好みを知りたい!きっと千差万別だよね。
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急展開でシリアス&エロス
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急展開でまったり&えっち
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緩展開でシリアス&エロス
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緩展開でまったり&えっち
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ちんちん(結果開示しろ)