TS転生すればおっぱ……おにゃのこと戯れられるのでは?だからチート勇者、テメェはお呼びじゃねえんだよ!   作:Tena

32 / 181
家系でラーメンの食べ方の作法はしっかり学んだから自信を持って二郎に行ったら、注文の時点で根本から全てを否定された男の話…する?

エルフといえば弓、弓といえばエルフ。

 

どこで根付いた考え方なのか分からないが、それは僕らこの世界のエルフには当てはまらない。

 

森の中で巨大な木を住処として暮らす僕らは、魔法を駆使しながら農業を発達させ、現在では安定した穀物の供給が保証されている。

といっても土が勝手に肥えた土壌になるだとか、自動で栽培の管理をしてくれるような文字通りの魔法があるわけではない。土を耕す手間や、水を行き渡らせる配慮、変動する気温なんてものに対して、普通より少し気を抜いて向き合えるようになる程度だ。

ああ、種蒔き前の奏巫女の祈祷では、奏の魔法によって多少土も肥えているのかもしれない。窒素固定菌が応援されて頑張ってくれるイメージ。

 

しかし動物性タンパク質なんかも人体には必要なわけで、森で狩猟をする狩人というのは一定数存在する。

けれど、あくまで「一定数」なのだ。

 

肉を食わなければたちまち死んでしまうわけではない。それどころか、村人全員が狩りに出るようになったら森が死ぬ。

だから、狩猟をするためのライセンスのようなものがある。それを持っている人こそが本物の狩人というわけだ。

 

ではそれ以外はというと、弓はもはやスポーツとして受け入れられている。

移動の足や戦いの手段として用いられた馬がのちに乗馬という文化になったように、食事情の改善された現在、趣味という枠が良い収まりどころだったのだ。

 

元々は森で使うものであったから、和弓のような大きな弓は一般的でない。木を主要な材料とした、モンゴル弓とほぼ同型のものを使う。

また、森の中には鉱物を産出する洞窟があるらしいが、無駄遣いできるほど金属資源が豊富ではない。剣術よりも槍術や棒術の方が発展しているようであるし、弩や金属板を用いた合成弓は量産されていない。

狩猟をする際は、その分魔法によって威力や貫通力を上げるのだ。対象の魔法塊は空気と弓本体、そして自分自身である。

 

と言っても、今回は狩猟だの弓術大会だの血気盛んでむさ苦しい話をするわけではない。

 

たまの家族の日常。

遊戯用の弓を触れるくらいには成長した僕の、初めての弓術教室だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「父様、これだと少し弱いかもしれません」

「本当かい? アンブレラは意外と力があるんだね。そうなると、念の為に作っておいたこれが使えるかな」

 

設計・父様の、僕の体に合わせた短弓をいくつか軽く引っ張って試す。

少女だから非力と思われているのだろう。最初に受け取ったものは弓と呼ぶにはあまりに引き心地が軽く、矢を飛ばせるかも怪しいシロモノであった。

 

華奢な見た目をした僕ではあるが、村の男の子たちとレンとして相撲(っぽい力比べ)をとったときにそこそこ勝てる程度には鍛えてある。あと10年もすればすっかり逆転してしまいそうではあるが。

筋肉コンプレックスとか飽くなき強さへの探究心を備えているわけではない。

 

今生、僕がする努力はほとんど母様とのラブラブえっちのためのものなのだ。

この身体はあまりに体力がなさすぎる。だからといって母様を不完全燃焼にしたまま眠ってしまうのは甲斐性に欠ける。だから、体力だってつけるし最低限の筋肉もつけるのだ。

 

しかし父様何本弓作ったんだ……?(困惑) いくら設計のHENTAIとはいえ、建物と弓はまったく違うだろう。こんなぽんぽん弓作ってたら本職の弓師が泣くぞ。

 

「ははは、まさか。矢を前に飛ばすだけのものは成人したエルフなら誰にでも作れる。今度作り方を教えてあげよう。弓師ってのはね、矢のブレ、勢い、見た目の良さ、弦音(つるね)すら考えて弓を作っているんだ。一種の芸術家だよ」

 

へえ。どこの世界にもHENTAIは存在するってことなんだろうなぁ。

さっきもちらっと言ったが、魔法のおかげで農耕関連の話は割と楽できるようになっている。だから文明の発展度の割には農業従事者の人口の割合も低く、芸術家やサービス業者も存在しているのだ。

 

さて、前世トークをひとつしよう。

実のところ、僕は弓道の嗜みがある。親がやっていたので自然と教わる機会があったのだ。

勿論父様と母様はそんなこと知らない。ちなみに今この場には暇を持て余した乳母様(おっぱい)もいるが、彼女も当然知らない。アイリスはアルマの面倒を見ているので仲間はずれだ。

 

まあ、そんなわけで、新たにレインちゃんの天才神話を作っちゃおっかなー、と。

初めて弓に触れて皆中!? それにどれも正鵠を射抜いたって!? やはりうちの子は天才だ! ……そんな声が今から聞こえてくるようだ。

 

さてさて、じゃあ引こうかね。大丈夫、練習なんていらないよ。

あ、流石に日本と同じ的はない? じゃあしょうがないね、正鵠云々は忘れて、矢所を揃えることだけ考えていこうか。

 

え、弓懸(ゆがけ)ないの? 弦引けんやん?

 

人差し指と中指の間に矢を挟めって? 離れられなくない?

 

左手(ゆんで)の矢の位置は弓の左側!? ファッ!?

 

 

 

 

……さて、今日は初めて弓に触れる日だ。

僕はド素人なので何も分からないし、大人しく経験者の教えに従おう。

 

このあと滅茶苦茶エルフ式弓術教わった……あのさあ……。

 

 




レイン「あの、違うんです、引けるんです。懸さえあれば、百発百中なんです。違うんです、ポンコツじゃないです」

乳母フェリシア「しかし、弓は胸当てなしだと身体に引っかかってしょうがないね」
胸当てなし美乳母様「……」スカッスカッ

**連絡欄**
弓道着にパーカーってめちゃくちゃ可愛いんだよ。

主要キャラ人気アンケート:"好き"と"性癖"は違うと思うので、ひとまずは一番応援したいキャラへヨロシクゥ!

  • テレサ(女神母様)
  • ヘリオ(神(笑))
  • キバナ(ょぅι゛ょ)
  • アイリス(乳母娘)
  • ルーナ(エセ女神)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。