ドラえもんのび太の第四次聖杯戦争   作:テキーラ11

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第9話「戦いと思惑と勧誘と」

「難癖付けられたところでなぁ......イスカンダル足る余は、世に知れ渡る征服王に他ならぬのだが......」

 

アーチャーの無茶な物言いに、頬を掻きながら困り顔でそう返すライダー。

 

「たわけ。真の王たる英雄は天上天下、(おれ)唯一人。後は有象無象の雑種に過ぎん。」

 

ライダーの返しに、唯我独尊といった風情でそう答えるアーチャー。

 

「そこまで言うなら、まず名乗りをあげたらどうだ?貴様も王たる者ならば、まさか己の異名を憚りはすまい。」

 

アーチャーの答えを聞き、ならば名乗れとそう問いかけるライダー。

 

「問いを投げるか?雑種風情が。王たるこの(おれ)に向けて!我が拝謁の栄に浴してなお、この面貌を見知らぬと申すなら......そんな蒙昧は生かしておく価値すらない!!」

 

ライダーの問いかけに、傍若無人に怒りを露にし自身が立っている街灯を足踏みで壊す。

 

そして宝具を展開すれば、その背後には無数の剣や槍がその刃を覗かせる。

 

「ちょっと!顔を知らないってだけで怒るなんて横暴すぎるぞ!」

 

その様子を見ていたドラえもんが、抗議の声を上げる。

 

「そうだ、そうだ!時代が全然違うんだから、知らなくても仕方ないじゃないか!」

 

のび太もドラえもんに続き、アーチャーに対して不満の声を上げた。

 

「この王たる(おれ)に意見するとはな。獣とて許さぬぞ?青狸とメガネザルが。時代が違おうと、王たる(おれ)の面貌を知らぬは罪だ。」

 

アーチャーはドラえもん達の抗議に怒りの声を上げ、背後の刃を向けてくる。

 

「青狸じゃないぞ!!僕は猫型ロボットだ!!この、悪趣味金ピカ成金め!!」

 

青狸とバカにされた事で、さらに頭にきたのかそんな暴言を吐くドラえもん。

 

「ちょっと......ドラえもん、それは、言い過ぎじゃない......?あの人ものすごく怒ってるよ......?」

 

ドラえもんの言葉とアーチャーの様子に焦った顔をしながら、耳打ちするのび太。

 

「この(おれ)に対しての侮蔑......その罪の重さを知れ!!せめて、散り様で(おれ)を興じさせよ、青狸!!!」

 

アーチャーは宝具を発動し、槍や剣など様々な刃をミサイルの様な威力で、ガトリング砲の様に連射してくる。

 

「ひらりマント、ひらりマント、ひらりマント、ひらりマント、ひらりマントー!!」

 

ドラえもんは、自身の宝具である万物往なせし星守護の赤布(ひらりマント)を振り続ける。

 

すると、アーチャーの絨毯爆撃の様な猛攻を難なく斥ける。

 

それどころか、幾つかの剣や槍をアーチャーに弾き返し、街灯を破壊して地面に立たせたのだった。

 

「アーチャーの宝具、あれ程の威力か......!そして、それをマントで全て斥けるとは、なんという武技......フォーリナーはどれほどの武勇を持っているというのだ......!」

 

ランサーはアーチャーとドラえもんの戦いを見守りながら、驚愕の表情を浮かべていた。

 

「なんと素晴らしき強さか!余は何としても彼奴が欲しい!!」

 

ライダーも同じく驚いていたが、目を輝かせながらドラえもんを見据えていた。

 

「痴れ者が......!天に仰ぎ見るべきこの(おれ)を、同じ大地に立たせるかっっ!!?その不敬、万死に値する!!!そこな、青狸よ......!もはや肉片1つも残さぬぞ!!!!」

 

憤怒の表情を浮かべながら、先程の数十倍の宝具を展開するアーチャー。

 

「ギルガメッシュは本気です。さらに王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)を解き放つ気でいます。」

 

「必殺宝具を繰り返し衆目に晒すとは、なんと軽率な...........」

 

「我が師よ、ご決断を。」

 

「令呪を持って奉る。英雄王よ、怒りを鎮め撤退を。」

 

そんなアーチャーを監視している綺礼の報告に、これ以上の情報漏洩を防ぐ為仕方なく令呪を使う時臣。

 

今にも、王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)を放とうとしているアーチャーを令呪が邪魔する。

 

「貴様如きの諌言で、王たる(おれ)に引けと!?......大きく出たな、時臣......!」

 

虚空に向けて苦虫を噛み潰したように睨みつければ、そう苛立つアーチャー。

 

王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)を解除し消し去るアーチャー。

 

「......命拾いしたな、青狸......雑種共!!次までに、有象無象を間引いておけ。(おれ)と間見えるのは、真の英雄のみで良い。」

 

アーチャーはそうとだけ吐き捨てると、虚空へと消えていく。

 

「ふーむ......どうやらアレのマスターは、アーチャー自身程剛毅な質では無かった様だな。」

 

アーチャーの事実上の撤退を見てそんなふうに分析するライダー。

 

「さて、そんな事より......フォーリナーよ---!?」

 

アーチャーが去り、雰囲気がほんの少しだけ緩んだのを見てライダーがドラえもん達を勧誘しようとするが、新たな乱入者が現れる。

 

現れた乱入者は、貌は無く頭部から牛の様な角を生やし、蝙蝠に似た翼を生やした黒い人型の怪物だった。

 

それは、夜鬼と呼ばれるクトゥルフ神話における怪物に酷似した姿をしていた。

 

夜鬼は黒い骨の様な物で造られた剣を持ち、他のサーヴァントを無視し真っ直ぐセイバーに斬り掛かる。

 

その様子を、数kmも先からほくそ笑みながら見ている2つの人影があった。

 

2つの人型の正体はフランチェスカとキャスターの陣営である。

 

「ねぇ、フランチェスカ?」

 

「なぁに?キャスター。」

 

この2人、同一人物である訳だが、ややこしくなるのでこういった呼び方をしている様だ。

 

「なぜだか分からないんだけど...........清廉潔白な純心な人って何故だか貶めたり、汚したりしたくなるよねー♪」

 

「分かる分かる♪最初はジルが呼ばれた聖杯戦争に興味が湧いて、介入したけど、セイバーは凄く素敵だよね。ジャンヌみたいに純白で、どす黒く染められたら、きっと凄く愉しいものが見れそうだよね♪」

 

2人は同一人物であるが故に、趣味も嗜好も全く同じな為に最悪な方向で意気投合していた。

 

そんな2人を他所にランサーとの戦いで片手を強いられているセイバーは苦戦を強いられていた。

 

それは夜鬼の戦闘力が予想以上に高く、黒き骨の剣も宝具に遜色の無い強度を誇っていたからだ。

 

この夜鬼はキャスターが 螺湮城教本(プレラーティーズ・スペルブック)の効果によりこちらに召喚した異界の怪物だった。

 

ジルが使っていた時は、ジル自身が魔術適正を持っておらず宝具任せだった為、海魔しか召喚出来なかった。

 

だが、元の持ち主であるフランソワ・プレラーティに戻った事で本来の使い方を可能にした。

 

螺湮城教本(プレラーティーズ・スペルブック)は本来、召喚術を使う為の魔導書では無い。

 

その本質は、たまたま繋がってしまった外宇宙とのトンネルを阻む門の役割を果たす魔導書なのだ。

 

外宇宙に充満する魔力を糧にその門を保つという仕掛けで、故に魔導書自体が魔力炉であり自己修復出来るのである。

 

そして、魔導書の呪文を読み解く事で意図的に門をほんの少しだけ開ける事で、外宇宙の怪物を召喚出来る。

 

だが、召喚しただけでは制御も使役もできないのでもう1つの宝具を使用する必要がある。

 

螺湮城教本(プレラーティーズ・スペルブック)が戻った事で、|螺湮城は存在せず、故に世の狂気に果ては無し《グランド・イリュージョン》は変質した。

 

それが、螺湮城を讃え、狂気は蹲い謳う(クトゥルフ・イリュージョン)であり、必要なもう1つの宝具だ。

 

螺湮城を讃え、狂気は蹲い謳う(クトゥルフ・イリュージョン)は自身の伝説、血統、幻術に外宇宙の魔力を加える事で昇華した宝具である。

 

世界のテクスチャを騙すだけでなく、外宇宙の存在すら騙し欺く大魔術であり、その効果により外宇宙の怪物を洗脳し使役を可能とした。

 

あくまでも、使役出来るのは下級の怪物のみであり、上位の存在には通用しない。

 

それでも、そんな下級の怪物ですらサーヴァントよりも性能だけで言えば格上であり、宝具こそないものの脅威足り得るのだ。

 

ちなみに、夜鬼をサーヴァントのステータスに当てはめれば、筋力A耐久A敏捷A魔力C幸運D宝具-となる。

 

そんなサーヴァントに極めて近い化け物を相手取り、セイバーは防戦に追い込まれていた。

 

すると、ランサーが横合いから夜鬼に斬り掛かり、夜鬼を後退させた。

 

「悪ふざけはその程度にして貰おうか。異形の戦士、そこのセイバーにはこの俺と先約があってな。......これ以上つまらんちゃちゃを入れる気なら、俺とて黙ってはおらんぞ。」

 

ランサーは夜鬼の戦いぶりから剣を扱うだけの知性を感じ取り、そう警告する。

 

「ランサー......」

 

セイバーはランサーを見遣り、敵ながらランサーの騎士道精神に感嘆を覚える。

 

「何をしているランサー、セイバーを倒すのなら今こそが好機であろう。」

 

だが、ケイネスは夜鬼をキャスター陣営の差し金だと考え、共闘してセイバーを消す方が良いと考えた。

 

「セイバーは!......このディルムッド・オディナが誇りを賭けて討ち果たします!!何となれば、そこな異形めも先に仕留めてご覧にいれましょう!!......故にどうか、我が主よ!!」

 

ランサーはケイネスに対して、2人を必ず仕留めるので卑劣なる手を使わせないでくれと懇願する。

 

「......令呪をもって命じる......」

 

「主よ......!?」

 

だが、ケイネスはランサーの懇願等聞き入れぬと令呪を使おうとし、ランサーは苦渋の表情を浮かべる。

 

ケイネスは手袋を外し、令呪を晒せば命令の先を続ける。

 

「その怪物を援護し......セイバーを殺せ。」

 

令呪の強制力により、ランサーはセイバーに斬り掛かるが屈辱と怒りに顔を歪めていた。

 

「セイバー......すまん......」

 

そしてランサーは夜鬼と並び立ちながら、セイバーに尋常な勝負が出来ないことを謝罪する。

 

その様子を見てランサーに令呪が使われたと悟ったセイバーは剣を構える手に力を込める。

 

「アイリスフィール、この場は私が食い止めます。その隙に、せめて貴女だけでも離脱して下さい、出来る限り遠くまで!」

 

決死の覚悟でアイリの壁役となり、なんとしてでも逃がそうとそう意見する。

 

そんなセイバーの言葉に無言で首を横に振るアイリ。

 

「アイリスフィール!どうか!!」

 

もはや一刻の猶予も無いと再度、強く訴えるセイバー。

 

「......大丈夫よ、セイバー!貴女のマスターを信じて!!」

 

そんなセイバーに対して、アイリは毅然とした態度でそう返す。

 

((切嗣がこの場に来ている?))

 

アイリの言葉と態度にそれを読み取り、切嗣に賭けるべきかと思案するセイバー。

 

((切嗣、貴方ならこの状況を勝機に変えるはず!))

 

アイリはただただ夫である切嗣を信じていた。

 

((今この場で、ランサーのマスターを殺れば......状況を打破出来る手段は他に無い......!))

 

切嗣は、サーモグラフィーを搭載した暗視スコープ付きのスナイパーライフルを構え冷静に戦術を練る。

 

「舞弥......僕のカウントに合わせてアサシンを攻撃しろ、制圧射撃だ......」

 

切嗣は無線で舞弥にそう指示を出し、引き金を絞る。

 

舞弥の方も切嗣の指示を聞き、迅速に行動しアサシンを不意打ち出来る場所で待機している。

 

「......6......5......4......3......2......1......!?」

 

カウント終了と同時に引き金を引こうとするが辺りに響く剣戟と雷の轟音にカウントを止め、状況を確認する。

 

今にもセイバーに斬り掛からんとするランサーと夜鬼の前に、ドラえもんとのび太が立ちはだかった。

 

両者の手には、ドラえもんの宝具である機械仕掛けの必勝の刀(名刀『電光丸』)が握られていた。

 

「うわぁぁぁぁっ!!」

 

「せいやぁぁぁぁっ!!」

 

この機械仕掛けの必勝の刀(名刀『電光丸』)は、使用者が刀を振るのではなく刀が使用者に振らせる。

 

故に、ステータスや技量に関係無く武勇を誇るサーヴァントや外宇宙の怪物相手にも打ち負けることは無い。

 

ドラえもんとのび太は機械仕掛けの必勝の刀(名刀『電光丸』)の導きのもと、夜鬼とランサーを後退させる。

 

「アァァララララララァァァイィィィィ!!!」

 

ライダーがそんな雄叫びと共に、ランサーと夜鬼に 神威の車輪(ゴルディアス・ホイール)という雷牛2頭の牽引する戦車(チャリオット)に乗り突っ込んだ。

 

ランサーはそれに気付き飛び退く事で避け、夜鬼はまともに轢かれ再び立ち上がろうとするも呼び戻される。

 

「ほう、中々どうして根性のある奴。」

 

ライダーはブレーキを掛け、止まりながら夜鬼の様子を見てそう呟く。

 

「......と、まぁ、こんな具合に異形の戦士にはご退場願った訳だが......ランサーのマスターよ!!何処から覗き見してるか知らんが......下衆な手口で騎士の戦いを汚すでない!!ランサーを退かせよ。なお、これ以上そいつに恥をかかすと言うのなら......余はセイバーに加勢する。」

 

ライダーは虚空を睨めつけながら、ケイネスに対してそう宣言する。

 

「「僕達も、セイバー(さん)に加勢するよ!!」」

 

ライダーが言いたい事を言ってくれたので、加勢する意思だけ表明するドラえもんとのび太。

 

「......4人掛りで貴様のサーヴァントを潰しに掛かるが......どうするね?」

 

ライダーはドラえもん達を見遣り、また視線を戻すとニヤリと笑って問いかける。

 

「くっ......撤退しろ、ランサー。今宵はここまでだ。」

 

ケイネスは苦虫を噛み潰したような顔になりながらも渋々、了承する。

 

「......感謝する、征服王。それに、お前達にも感謝する。のび太、ドラえもん。」

 

ランサーは、ライダーとドラえもんとのび太に感謝の言葉を述べる。

 

「なぁに、戦場の華は愛でる質でな。」

 

「気にしないで、僕は卑怯な事が許せなかっただけだから。」

 

「僕もドラえもんと同じだよ。それに、ランサーさんが辛そうな顔をしてたから。」

 

ランサーのお礼に、ライダーは爽快な笑みを浮かべ、ドラえもんは照れ笑いをし、のび太は優しく微笑んだ。

 

最後にランサーはセイバーにアイコンタクトを送り、セイバーも頷いてそれに答えれば、ランサーはその場を去った。

 

「さて......さっきは遮られてしまったが、のび太にドラえもんよ......」

 

ライダーの改まった真剣な態度に、ドラえもんとのび太は生唾を飲み込んだ。

 

「うぬらの武勇には誠に感服したぞ!アーチャーの猛攻に1歩も引かないあのマント捌き!ランサーと異形の戦士を相手どって勝るとも劣らない剣術!いやぁ、実に見事であった!どうだ、余の臣下に加わり、朋友として世界を征する快悦を共に分かち合わんか!?」

 

豪快な笑みを浮かべながらキラキラした目でドラえもんとのび太を褒め讃えながら、勧誘するライダー。

 

「あ、えーと......ど、どうしようドラえもん?」

 

ライダーの言葉に照れながらも、どうすべきか迷いドラえもんにふるのび太。

 

「うーん、あの、ライダーさん。僕達の願いは元の世界に帰りたいって事なんだ。......だから、ずっとはこっちに居れないし......ライダーさんの事も詳しく知らないし......とりあえず、友達という事でどうかな?」

 

元の世界への帰還が目的であり、家来になると命令を聞かなければならないという理由からそんなふうに答えるドラえもん。

 

「なるほど......つまり、余の臣下に加わるに値するか見極める為にも、同盟から始めたいというのだな?......あい、わかった!ならば、うぬらのマスターにも挨拶せんとな。よし、2人とも乗れ。」

 

ドラえもんの提案をそう解釈して、 神威の車輪(ゴルディアス・ホイール)に乗せるライダー。

 

「あ、そうだった。......セイバーよ、先ずはランサーめとの因縁を精算しておけ。その上で、貴様かランサーか、勝ち残って来た方と相手をしてやる。では、騎士王!しばしのお別れだ!次に会う時はまた存分に余の血を熱くしてもらおうか!」

 

ライダーはセイバーにそう別れの言葉を掛け、マスターであるウェイバーにも何か言わせようと振り向く。

 

「マスターさん!大丈夫!?」

 

「しっかりして!?おーい!!」

 

先程の 神威の車輪(ゴルディアス・ホイール)での突撃の恐怖に気絶してるウェイバーを心配するドラえもんとのび太。

 

そんな様子のウェイバーの襟首を片手で掴み、溜息を吐くライダー。

 

「......もうちょっとシャッキリせんかなぁ、こいつは?」

 

そして、セイバーの方を向き笑みを浮かべれば、セイバーも笑みを返す。

 

「さらば!!」

 

ウェイバーを適当に寝かせ、手網を握り雷鳴を轟かせれば、別れの言葉と共に空を翔けるライダー一行。

 

その全ての様子を数km先から眺めていたフランチェスカとキャスターは満面の笑みを浮かべてた。

 

「今回は性能テストも兼ねて、戦わせてみたけど上々だね。それにしても、どうやって可憐で清廉潔白な騎士王様を貶めようかフランチェスカ♪」

 

「まぁ、その辺は様子を見ながらじっくりと考えて愉しもうよ♪」

 

セイバーをどう汚しどう貶めようかと盛り上がる同一人物達。

 

物語はまだ始まったばかりであり、戦いもまた始まったばかりなのだ。




今回のフランソワ・プレラーティの宝具の設定を書いておきます。

ところどころ、オリジナル設定や独自解釈が含まれますのでご了承ください。

螺湮城教本(プレラーティーズ・スペルブック)
ランク:EX
種別:対理宝具
射程:9999
有効人数:-人
プレラーティが自ら調合した薬で理性を飛ばしながら魔術を行使した結果、天文学的な確率で『繋がってはいけない場所』と繋がってしまった為、魔術礼装であった白紙の経典にその理をイタリア語で記し、『繋がりそのもの』を封印した。
故に二度と再現はできず、唯一の繋がりを開けるのがこの魔導書。
以前は盟友である騎士に譲渡していたが、その騎士が完全に救われた事で、魂レベルでの放棄、すなわち返却が行われた事でプレラーティの手に戻った。
この魔導書は『繋がってはいけない場所』との『繋がりそのもの』を封印している、いわばトンネルの前に設置された門の様なもの。
その『繋がってはいけない場所』というのは、この宇宙のさらに外側にある『外宇宙』の事である。
そしてこの『外宇宙』には異邦の神々が存在しており、プレラーティが繋げてしまったトンネル自体は極小の状態である為、異邦の神々も気付かなかったが、放置してトンネルが広がってしまえば、異邦の神々がこちらに来れてしまう為にプレラーティは人類や宇宙の為にもこのトンネルを封印した。
そして、その『外宇宙』には地球上とは比較にならない程の魔力が存在していて、それを糧にしている為、この魔導書自体が魔力炉に成りえている。
膨大な魔力が充満した空間との繋がりを持っているという意味ではある種の聖杯とも言えなくもないが、言わずもがな危険度は桁違いである。
また、このトンネルの門をほんの少しだけ開けることで、『外宇宙』の魔力を引っ張ってきて利用する事も出来る。
さらに、異邦の神々の下僕の下僕の下僕程度の下級の存在であれば召喚する事も可能である。
とは言え、そんな下級の存在でもステータスだけ見ればバーサーカーや3大騎士クラスの力を持っている。
そして、制御も使役も何もかも度外視すれば、『外宇宙』の魔力を使いトンネルを広げる事で異邦の神々を召喚することも可能と言えば可能である。
呼び込まれた異邦の神々はこの宇宙の理を書き換える事も破壊する事も自在である。
故に、この魔導書は対理宝具と呼ばれ、その威力だけで言えば宇宙全てを破壊可能とも言える。
だが、プレラーティはそれを望んでいないし、それをしない。
また、『外宇宙』の資源を使いランクE〜Dクラスの宝具に匹敵する武器を作るという使い方も出来る。


螺湮城を讃え、狂気は蹲い謳う(クトゥルフ・イリュージョン)
ランク:EX
種別:対軍宝具
射程:1~80
有効人数:20
盟友にベルゼブブの姿を見せた、あるいはプレラーティ自身がベルゼブブの化身であるという伝説が、プレラーティが元来もつ幻術や血統と組み合わさりそこに『外宇宙』の魔力が組み合わさり昇華された宝具。
環境すら飛び越えて世界のテクスチャそのものを騙す大魔術であり、相手を固有結界の中に閉じ込めたと錯覚させる事すら可能。
さらには、『外宇宙』にいる異邦の神々の下僕の下僕の下僕の下級の存在であれば完全洗脳して使役も出来る。
言わば、サーヴァントを使役する為の令呪にも似た効果を異邦の存在に使う事ができる。
この性質上、上記の宝具と合わせて使えば、宝具を持たない高ステータスのサーヴァントもどきを最大20体までなら使役可能という事になる。
また、世界のテクスチャの方を騙せる性質上、周囲に満ちた魔力を消失させて対象を底なしの奈落に落下させることも出来る。
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