入学
俺は前世でハンターをしていたが任務中に殺され、今世では異常なまでに平和な世に生まれた。
おかげで性格も大分丸くなり、もともと本を読むのが好きだった俺は学校の成績でも優秀で運動も得意だった為学校では生徒からも先生からも信頼を集める優等生となった。
対して同級生の切原赤也というやつは、運動神経がよく明るい性格から友達は多かったが、成績が悪く、よく先生に怒られていた。
どちらかと言うと大人しい優等生の俺とトラブルメーカーの切原は関わり合いになることもなかったのだが
「なっ?頼むよ!!」
「・・・まぁ、いいけど」
切原はどうしてもテニスが全国区の立海大附属中学校に行きたいらしく、勉強を教えてほしいと頼まれた。
「じゃあ、とりあえず切原の学力知りたいからこの間あったテスト見せてよ。」
「まじか!?あんがとな!意外と桐生って優しいんだな。あ、えっとテストは、これこれ!」
そう言って切原は笑顔でテストの答案を渡してくる。
「じゅっ、15点・・・・?」
「おう!」
「立海ってついでに頭いいの?」
「はぁ?当たり前じゃん!バカだったら桐生に勉強教えてなんて頼まねーよ」
そこからは2人で学校の先生に立海の過去問を貰い、毎日のように放課後居残り、時には土日に家を往き来して勉強を教えてやったり、休憩としてたまにゲームをして遊んだりした。
そういうしていく内に俺と切原は段々仲良くなっていった。
「なぁお前も立海行こうぜ!」
そう言われて、悪い気はしない。
「それもいいかもな」
学力は問題ないから先生と親に言ってみればあっさりとOKが貰えた。
中学校の入試は勿論学年トップで、入学してからの全国模試でもトップだった。赤也とは同じクラスになって、切原と桐生だから出席番号も近い為、ずっとつるんでいた。
「なぁ、お前部活はやんねーの?」
「部活かー、めんどいな」
「ってかさ、お前いつも体力テストとか手を抜いてるだろ。」
「おー、赤也なのによく分かったな。」
「馬鹿にすんじゃねーよ!!だって体力テストの時いつも俺の方見て大体俺と同じ結果出すじゃねーか。しかもお前が息切れしてるところ見たことねーし」
「へー、お前そういうところは鋭いんだな」
「へへっ、まぁな!なぁ、一緒にテニス部入らねー?お前運動神経いいしさ!頭いいからルールだってすぐに覚えられるって!」
「まぁ、赤也が覚えられるくらいだからなぁ」
「おいっ!どういう意味だよ!!」
「まぁでも、それもいいか。」
こうして赤也に誘われるままテニス部に入り、球拾い、トレーニング、素振り、周囲のペースに合わせてこなしていく。
まぁどれもハンターの頃に比べたら朝飯前のトレーニングだけど。
「集合!」
そう言われて俺達は駆け足で副部長と部長の元へ駆け寄る。
「よし、では今から1年の実力を測る為1年と2年で試合を行う。まず経験者とそうでないものに分かれろ!」
赤也は経験者だから別々になるな。
「じゃ、また後でな赤也」
「おう」
未経験者組は最近ようやく球に触らせてもらえるようになったばかりだし、それで試合って正直キツくね。
まぁ、1年から下手に目立つのもアレだし、無闇に点取ったりせずにとりあえず打ち返してればいいか。