「明日10時に○×駅に来て」
部活終了後、俺は幸村部長にそう告げられた。
明日は部活休みだし、特に用事もないから分かりましたと告げる。
俺何かしたっけな?
でもあの様子じゃ怒ってる感じもないから、いいか。
でも言われたのが部活後だったからその会話を他の部員達も聞いていて、赤也が心配して俺の元へ駆け寄ってくる。
「おい桐生、幸村部長に何かしたのかよ?」
「いや、してないけど。まぁ幸村部長も怒ってる感じじゃなかったし、大丈夫だろ」
「・・まぁ、確かにキレてたらすぐ用件言うしな。にしても何の用事なんだろうな?」
「さぁな、明日になればわかるだろ。帰ろうぜ〜」
「お前本当呑気だよなー。つーかマイペース」
翌日、駅に着くと幸村部長から電話がかかってきた。
「桐生?もう駅には着いたかい?」
「はい」
「じゃあ、その駅から直進して、3つ目の交差点を右に50m進んだ所、俺の家だから来て」
「・・・はぁ」
言いつけ通りに道を進むと大きな一軒家に表札が幸村と書かれていた。
家でけ〜、ここか、ここだよな。多分。
思い切ってチャイムを鳴らすと幸村部長の女版みたいな美人さんが家のドアを開けて出迎えてくれた。
「こんにちは。精市の後輩の桐生君よね?」
「あ、はい。お世話になっています。桐生葵と言います」
「精市〜!桐生君がいらっしゃったわよ〜!あ、どうぞ、上がって頂戴。」
その言葉に甘えて幸村先輩の家に上がるとリビング、でもなく部屋でもなく庭に通された。何故庭??
「桐生、よく来てくれたね。じゃあ今からこの種をそこの花壇に植えて、その後はここからここまでこの肥料を撒いて。」
「え、はぁ、分かりました」
言われるがままに種と肥料を撒いていく。
これ、単なる雑用で呼ばれたってことか?
まぁ、赤也みたく休日返上で真田副部長に怒鳴られながら宿題するよりマシか。
幸村部長に分からない所は聞きながら作業を終えるとそのまま幸村部長の家でお昼を食べさせてもらった後幸村部長に花の図鑑と初心者向けのガーデニングの本を借りた。
というか、無理やり持たされた。
まぁせっかく借りたんだし、あの人のことだから後日話題にしてくるだろうから読んでおこう。知識はある分無駄にならないし。そこから幸村部長の言いつけで美化委員になって、自然と部活でも委員会でも休日でも幸村部長と行動を共にすることが多くなった。
週に2、3回は幸村部長のガーデニングの手伝いもさせられてるし、あれ?俺パシリじゃね?
「桐生〜!そういえばお前三強に並んであだ名ついたらしいぜ」
「へ?皇帝とか、参謀とか神の子みたいなやつ?どんなの?」
「神の使徒」
何だその厨二病満開のあだ名は。
ってゆーかつまりそれって幸村部長の使徒ってこと?やっぱパシリじゃねーか。
解せぬ。
だいぶ前にピクシブにのせていたのをこちらでも