プロローグ 黒鉄 景虎
「奥様!、元気な女の子ですよ!」
それが私の耳に入った最初の言葉だった。
え?、どういう状況?、まずは整理しよう、今私は何かにくるまれて身動きができない状態だ、目の前には私を抱く母親らしき人、汗だくで本当に大変だったんだなって、その隣にはメイドらしき人がいる、この人が手助けしたんだろうね。うん、わけわからん。
うん、この時点で私自身に違和感がいろいろと迫ってくるね、まず赤子なのに私という自我が確立してること、次に私自身の記憶がまるでないこと、あえてあるものをあげるのは元の世界(あるかどうか知らんが)の常識だろうか、凄く曖昧なものだと心の中で苦笑する。
「あら?、この子さっきから笑うも泣きもしないで難しい顔をしてるわね」
やばい、どうやら顔に出ていたようだ、母親らしき人が訝しげに私を見ている、ここは泣いて誤魔化すか。
「お、おぎゃあ、おぎゃあぁぁ!」
「おぉ、元気に泣いたわ、うふふ、かわいいわね」
よし誤魔化せた、はぁ……これを後2、3年は続けなきゃならないのか、つら。
○
あれから10年、こちらの世界のことを理解できた、まずこの世界では
そして私は
そして今私は森の開けた場所で、日課の鍛練に勤しんでいた。
「すぅ……はぁ、こい、《
深呼吸の後、そう告げると、強い光を放つ玉が目の前に出現し、私はそれに手を入れた、そこから純白の刀身を持つ刀が引き抜いた、これが私の
「さて……と」
私はリモコンを懐から取り出して、スイッチを入れる、すると四方八方から高速で矢が飛んでくる、あらかじめ設置しておいた時速160キロの矢を射出するそれは、ランダムに配置されている。
私はそれを刀で切り落としていく、何百の矢が絶え間なく5分ほど放たれ、それに耐えるのが私の修行だ、最初こそ4方向だけだったが、今ではあらゆる方向からの矢を打ち落とせる、しかし……これでも足りない。
私は更にもうひとつのボタンを押す、すると鎧の人形が何十体も現れて、手に持った剣で襲いかかってくる。
「──ふぅ」
5分経ち、人形も全て倒れ、矢も止まった、私は何時も極限状態をこの世界で試しまくっていた、ある時は水の中で10分息を止めたり、燃え盛る火の中で刀を振るったり、とても女の子には無理難題のことをしまくった。
なぜこんなことをしてるのかって?、言ってしまうとここは思い出した限りでは小説の世界だ、落第騎士の
「……さて、そろそろ帰るか」
その時、背後から敵意を感じ、身体を回して、後ろにいる者に刀を横に振るう、首筋で寸止めして、その背後にいたのは。
「…まったく、お前は本当に隙がないな、姉上」
野太刀の
「こんなところに何の用かな王馬、ここは今のお前には早い場所だけど」
「ふん、ただ呼んでこいと言われただけだ」
「父かな……まぁ、何時もの媚びへつらうやつだろうねぇ、やだなぁ」
私は女子ではあるが、既に中学生の伐刀者を倒せるほど強くなっている、だからかなのか、黒鉄家の当主の座を誰に渡すかで派閥ができている、王馬か私か、そんな無意味なことが起こっているわけで。
「はぁ……行くよ、これ以上面倒なことにはなりたくないし」
私は大きく跳んで、木々を足場に高速で自分の家までいった、忍者みたいに。
「──はぁーーー嫌だなぁ、権力争い、なんでこんな家に生まれちゃったかなぁ」
私はソファーに寝転んで、愚痴を言いまくっている、一時間も
「もぉ、姉さん、行儀が悪いよ」
そうこうしてると、一人の少年が私のソファーの近くに現れる。
「んー、なんだよぉ
この子は確か落第騎士の英雄譚の主人公、
「うーん、まぁ姉さんがそう言うなら」
「はー……後で稽古つけてあげるよ」
「あ、ありがとうございます!」
前までは少し暗かったが、雪降る中で駆け出していった後、なんか違っていたから何かあったんだろうね、知らないけど。
そして、13の頃、私はあることを実行に移す。
「……よし、中学の問題は全てできてますね、これなら海外に行っても良いでしょう」
私は家庭教師の人からの許しを貰い、準備を進めた、もうこの日本の環境では私は強くなれない、なら、海外なら私が満足できる緊迫した世界があると信じて、今まで修行はすぐに済ませて、勉強に励んだ、まぁ頭がいいほうだったからすぐに覚えられたけど、海外の言葉もだいたいマスターしたし、私は決意する、海外修行を!。
「それじゃあ行ってきます、みなさん」
そして当日、私は空港に集まった妹や弟、使用人、そして母から手を振られて、海外に旅立った。
飛行機の中に入ると、乗っているのが私だけみたいだ、誰もいやしない、まぁ場所が場所だし……ね。
1日ほどで私は目的の場所に到着し、大きなリュックを背負って、飛行機から出た、待っていたのは、たくさんのいかにも悪そうな連中。
「出向かえご苦労様って言えばいいのかな」
「へへへ、こんなところまでご苦労様だぜ、じゃあとりあえず死ねぇ!」
見た感じは悪人の人達は襲いかかってくる、全員固有霊装持ってるけど、こんなのに固有霊装使うのはもったいないな、だから、素手で行こうか。
「ほい」
私は振り下ろされる見た感じの悪人の斧を受け流す、そして空いた腹にはっけいを叩き込む、悪人は大きくぶっ飛んで……何回かバウンドして動かなくなった。やべ、やり過ぎたかな。
「ほらほら、次こい、次」
「な、なめるなぁぁぁ!」
で、数分経つと床には増援合わせて数十人の悪人……いや、ゴロツキと呼ぶだったかしら、まぁそいつらが転がっている。
私は良い準備運動ができたと、スッキリした面持ちで、空港から出ていった。
そこで待ってたのは無法地帯、公然で強盗や暴行、死体が転がったいるまさにヒャッハーな世界が広がっていた。
「……うーむ、聞いていた通り、凄い国ね」
ここが、私を強くしてくれる国。確か名前は、独立無法国家
(´・ω・`)キャラクターを魅力的にするの難しい