「──さー!、紳士淑女の皆々様!、国になってからだと第2回!、50年に一度のワンロンヂィの開幕です!」
うーん、キンキンする、司会役の人のマイクの音量ミスってないか?、まぁこのコロシアムそれなりに広いし、しょうがないのかもね。
「では!、出場者の紹介です!、まず──」
あー、観客の声が凄い、てかいちいち紹介とかまず耳傾けんわ、半数以上雑魚だし。
「そして!、現!、この国の主!年齢はなんと!112歳!、そしてなお現役の
それらと比べると明らかに別の次元なんだよね、あの車椅子の爺さん、筋肉ほとんどないのに、わかるやつには放つ気配が酔いそうなほど濃い、化け物かよ、化け物か。
「続いて我らが若頭!、もとい王女!、13歳にして
緑色の髪の色の女の子か、てか異名をこの年齢で持ってるのか、強いとは思っていたが、これはやるあえるのが楽しみね。
「次にあの!世界最強の剣士!、比翼のエーデルワイスだぁ!」
……え?、それだけか、いや本当に他と比べると少ないな言葉が。
「続いてこちらは無名!、フー様と同年代にして、この国のゴミ処理隊長を一任するオールレンジの異名を持ったランシェ様を倒した期待のルーキー!、カゲトラ選手だ!」
あの男そんなやつだったのか、どうせならこっちでも戦いたかった人ではあったが残念。
「さぁ!この強者揃いの16人が熾烈な争いをするぞ!、では最初の組み合わせを紹介しよう!」
司会役が指を鳴らすと、上空にトーナメント表が現れる、それはほぼ白紙であり、そこに2つの名前が浮かび上がる、ワンロンとフー・シャオリ、その名前が出ると観客達は更に歓声があがる、まだ試合すら始まっていないのにな。
「さー!、いきなりです!、いきなりワンロン様の試合が見れます!、さぁ他の選手こ皆様は特別観客席に退場してください」
そう司会役が言うと、観客席の上の16人分の席がある場所への、透明な階段が現れる。
「ふむ、これはまた便利」
16人用意されてるということは敗北しても試合は見れはするのか。
「……と、ついたな、眺めがいいね、ここからならよく見える」
「そうネ、ところでカゲトラ、貴女はどちらが勝つと見てまス」
「ワンロン」
私はフーの質問に即答で返す。
「あら、お早い回答で、まぁ私もそう踏んでます」
「なら無意味な雑談だったな」
「えぇ、本当二」
私達は雑談を終えて、今から始まる試合を見る。ワンロンとシャオリーは規定の離れた位置で止まり、相手を見ている。ワンロンはまだ車椅子のままであり、それで戦うのだろう。
「ほほほ、おぬし、
「ふん、いったいどこにか弱いご老体がいるか」
「ほほ、そうじゃのう、ここにおるわい」
「さぁ!、お二方!、
「では、行くとするかのぉ、《
ワンロンは両手に竜が彩られた籠手を顕現させる、シャオリーもまたデバイスを顕現させて準備は完了だ。
「では!、相手が戦闘不能、あるいは降参にて勝利とします、では、試合開始!」
(くくく、いったいどんな強力なデバイスだろうと我が《五兵大主》にて相手の能力を得られる、さぁ、こい!)
「ほほほ、何をボーとしておる、おぬし」
「へ?──なん──だ──お前、いつの間に」
パンという何かを破裂したような音の後、ワンロンの右の拳が突き出されたことにシャオリーは気づいた、そしてシャオリーは口から血を吐き出して、地面に倒れる。
「し、試合終了!、一瞬です!、一瞬にて終わってしまいました!」
「──フー、今のはもしかして空気を」
「はい、ご明察の通りに、シャオリー、たぶん近接戦闘してくるとふんでいたのでしょう、まさか
「こわ、私も刀で真空刃を独力でだせるが、それと似たものを拳で出したわけか、それでシャオリーの心臓を破壊した……うん、やっぱり化け物か」
私は冷や汗をかいた、これと戦うと考えるが、今の私がかなう相手かな、うーむ。
「職員の方々、シャオリー選手を早く
あぁここにもあるのか、意外と裕福な国なんだな、それか盗んで……ありそうで怖いな。シャオリーが退場すると、ワンロンさんが車椅子のまま、大きく跳ねて、ここ特別観客席まで飛んできた、なにそれ。
「ほほ、いやぁ、四仙と聞いていたがこの程度とはのう、あれくらい反応できんとこの先やっていかないのにのぉ」
「お見事でした、ワンロン様」
「ほほ、ありがとうなフーよ」
フーが頭を下げると、ワンロンはその頭を優しく撫でた、うーん、こう見るとただのおじいさん……には見えないなうん。
「さぁ!、続いての勝負!、エーデルワイスVSリ・ハクンの対決です!」
リハクンか、なんだろう、どこかで聞いたことあるような、なんか世紀末してそう。
呼ばれた二人は先程の試合同様の位置につき、デバイスを顕現させる、エーデルワイスは剣、リハクンは眼鏡だ。
「さぁ!、試合開始!」
そしてこちらも一瞬だった、リハクンは駆け、身体強化して、エーデルワイスに拳を突き出すが、その頃にはエーデルワイスはおらず、背中に十字の傷ができる頃に再びリハクンはエーデルワイスを視認する。
「こ、このリハクンの目をもってしても見抜け……」
そう言ってリハクンは倒れた、なにこれギャグ?。
「試合終了!、神の目の二つ名で知られるリ・ハクンもエーデルワイスの前ではその目をもってしても見切れなかった!、では次です」
意外とドライだったわ司会役、まぁ何も言えないよなあんな変態速度。
「続いてはシュウハイVSマヒョウエンの試合です、どちらも強者ですから期待できる長試合になるでしょう!」
言っちゃったよ長試合って、それ司会役がどちらも同レベルって言ってるもんだろ。
「……次の試合まで私、自販機で買ってくるわ」
「ここから右いった後に左のほうにありまス、私は緑茶を」
「意外と図々しい、はいはい買ってきます」
私は特別観客席の後ろのドアを開き、どうでもいい試合を後にした。