転生騎士の英雄譚 リメイク   作:謎のコーラX

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3話 開幕 一瞬

「──さー!、紳士淑女の皆々様!、国になってからだと第2回!、50年に一度のワンロンヂィの開幕です!」

 

うーん、キンキンする、司会役の人のマイクの音量ミスってないか?、まぁこのコロシアムそれなりに広いし、しょうがないのかもね。

 

「では!、出場者の紹介です!、まず──」

 

あー、観客の声が凄い、てかいちいち紹介とかまず耳傾けんわ、半数以上雑魚だし。

 

「そして!、現!、この国の主!年齢はなんと!112歳!、そしてなお現役の伐刀者(ブレイザー)王竜(ワンロン)様です!」

 

それらと比べると明らかに別の次元なんだよね、あの車椅子の爺さん、筋肉ほとんどないのに、わかるやつには放つ気配が酔いそうなほど濃い、化け物かよ、化け物か。

 

「続いて我らが若頭!、もとい王女!、13歳にして森林の美姫(ドリアード)の異名を轟かせる優勝候補筆頭!、(フー)様です!」

 

緑色の髪の色の女の子か、てか異名をこの年齢で持ってるのか、強いとは思っていたが、これはやるあえるのが楽しみね。

 

「次にあの!世界最強の剣士!、比翼のエーデルワイスだぁ!」

 

……え?、それだけか、いや本当に他と比べると少ないな言葉が。

 

「続いてこちらは無名!、フー様と同年代にして、この国のゴミ処理隊長を一任するオールレンジの異名を持ったランシェ様を倒した期待のルーキー!、カゲトラ選手だ!」

 

あの男そんなやつだったのか、どうせならこっちでも戦いたかった人ではあったが残念。

 

「さぁ!この強者揃いの16人が熾烈な争いをするぞ!、では最初の組み合わせを紹介しよう!」

 

司会役が指を鳴らすと、上空にトーナメント表が現れる、それはほぼ白紙であり、そこに2つの名前が浮かび上がる、ワンロンとフー・シャオリ、その名前が出ると観客達は更に歓声があがる、まだ試合すら始まっていないのにな。

 

「さー!、いきなりです!、いきなりワンロン様の試合が見れます!、さぁ他の選手こ皆様は特別観客席に退場してください」

 

そう司会役が言うと、観客席の上の16人分の席がある場所への、透明な階段が現れる。

 

「ふむ、これはまた便利」

 

16人用意されてるということは敗北しても試合は見れはするのか。

 

「……と、ついたな、眺めがいいね、ここからならよく見える」

 

「そうネ、ところでカゲトラ、貴女はどちらが勝つと見てまス」

 

「ワンロン」

 

私はフーの質問に即答で返す。

 

「あら、お早い回答で、まぁ私もそう踏んでます」

 

「なら無意味な雑談だったな」

 

「えぇ、本当二」

 

私達は雑談を終えて、今から始まる試合を見る。ワンロンとシャオリーは規定の離れた位置で止まり、相手を見ている。ワンロンはまだ車椅子のままであり、それで戦うのだろう。

 

「ほほほ、おぬし、四仙(しせん)だと聞いておるが、どうかこのか弱いご老体には手加減してくれますかな」

 

「ふん、いったいどこにか弱いご老体がいるか」

 

「ほほ、そうじゃのう、ここにおるわい」

 

「さぁ!、お二方!、固有霊装(デバイス)の準備を」

 

「では、行くとするかのぉ、《応竜(おうりゅう)》」

 

ワンロンは両手に竜が彩られた籠手を顕現させる、シャオリーもまたデバイスを顕現させて準備は完了だ。

 

「では!、相手が戦闘不能、あるいは降参にて勝利とします、では、試合開始!」

 

(くくく、いったいどんな強力なデバイスだろうと我が《五兵大主》にて相手の能力を得られる、さぁ、こい!)

 

「ほほほ、何をボーとしておる、おぬし」

 

「へ?──なん──だ──お前、いつの間に」

 

パンという何かを破裂したような音の後、ワンロンの右の拳が突き出されたことにシャオリーは気づいた、そしてシャオリーは口から血を吐き出して、地面に倒れる。

 

「し、試合終了!、一瞬です!、一瞬にて終わってしまいました!」

 

「──フー、今のはもしかして空気を」

 

「はい、ご明察の通りに、シャオリー、たぶん近接戦闘してくるとふんでいたのでしょう、まさか()()()()()()()()()とは読めなかったでしょう、それもあの老人が」

 

「こわ、私も刀で真空刃を独力でだせるが、それと似たものを拳で出したわけか、それでシャオリーの心臓を破壊した……うん、やっぱり化け物か」

 

私は冷や汗をかいた、これと戦うと考えるが、今の私がかなう相手かな、うーむ。

 

「職員の方々、シャオリー選手を早くiPS再生槽(アイピーエスカプセル)にお連れして!」

 

あぁここにもあるのか、意外と裕福な国なんだな、それか盗んで……ありそうで怖いな。シャオリーが退場すると、ワンロンさんが車椅子のまま、大きく跳ねて、ここ特別観客席まで飛んできた、なにそれ。

 

「ほほ、いやぁ、四仙と聞いていたがこの程度とはのう、あれくらい反応できんとこの先やっていかないのにのぉ」

 

「お見事でした、ワンロン様」

 

「ほほ、ありがとうなフーよ」

フーが頭を下げると、ワンロンはその頭を優しく撫でた、うーん、こう見るとただのおじいさん……には見えないなうん。

 

「さぁ!、続いての勝負!、エーデルワイスVSリ・ハクンの対決です!」

 

リハクンか、なんだろう、どこかで聞いたことあるような、なんか世紀末してそう。

呼ばれた二人は先程の試合同様の位置につき、デバイスを顕現させる、エーデルワイスは剣、リハクンは眼鏡だ。

 

「さぁ!、試合開始!」

 

そしてこちらも一瞬だった、リハクンは駆け、身体強化して、エーデルワイスに拳を突き出すが、その頃にはエーデルワイスはおらず、背中に十字の傷ができる頃に再びリハクンはエーデルワイスを視認する。

 

「こ、このリハクンの目をもってしても見抜け……」

 

そう言ってリハクンは倒れた、なにこれギャグ?。

 

「試合終了!、神の目の二つ名で知られるリ・ハクンもエーデルワイスの前ではその目をもってしても見切れなかった!、では次です」

 

意外とドライだったわ司会役、まぁ何も言えないよなあんな変態速度。

 

「続いてはシュウハイVSマヒョウエンの試合です、どちらも強者ですから期待できる長試合になるでしょう!」

 

言っちゃったよ長試合って、それ司会役がどちらも同レベルって言ってるもんだろ。

 

「……次の試合まで私、自販機で買ってくるわ」

 

「ここから右いった後に左のほうにありまス、私は緑茶を」

 

「意外と図々しい、はいはい買ってきます」

 

私は特別観客席の後ろのドアを開き、どうでもいい試合を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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