流星の配信者   作:メテオG

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一話だけでUAが900越えて評価バーに色がついてました…。ありがとうございます…(震え声)
しかも今日の朝頃ルーキー日間にも乗ってたみたいで。いや本当に読んでくれてる皆様ありがとうございます…!


さて話を変えまして。とりあえずあらすじにはシンフォギア一期と書いてありますが大体何話か気になる方も、もしかしたら居るかもしれないのでここに書いておこうかな、と。今回の話で一期四話と五話の間くらいのイメージです。具体的には五話の前日です。

前書きが長くなりました、では本編どうぞ。


第二話

 

 

 

 

 

 

「ロックマンさん!」

「…何かな、僕は君に用は無いんだけど」

 

 

夕暮れの人気が無くなった商店街。いつもこの時間帯の商店街は活気立って人が数えきれないほど居るのだが、いまはそれが嘘の様に静かで、人の代わりにあるのはノイズが消え去った後の炭。人はここに二人しか居ない。

 

商店街の路地から現れたのは特異災害対策機動部二課所属、立花響。纏うはSG-r03 Gungnir(ガングニールのシンフォギア)。路地から現れた彼女を苦々しい顔で見つめているのはロックマンこと星河スバル。

 

 

「私とロックマンさんって前に会ったことありませんか!!?」

「…へ?」

 

 

いきなり突飛な事を聞いてきた彼女に、思わず肩の力が抜ける彼。何を言ってるのだろうか、口には出さなかったが彼はそう言いたい気持ちで一杯だった。これを通信越しで聞いている二課の面々も同じ気持ちだった。因みに、彼女は二課からロックマンの確保、又はノイズを倒す目的や敵意の有り無しを聞くよう言われている。明らかにこの質問は…あれだった。

 

 

「無いよ…僕らはこれで会うのは三度目。君の勘違いだ。そもそも何処で出会うって言うんだ」

「二年前の、ライブ会場!覚えは無いですか!?」 

「…無い」

「私は貴方を見たことがあるんです!あの崩れてくライブ会場で、奏さんと…」

「しつこいよ、無いって言ってる」

 

 

それ以上言わせたくないのか、彼は話を遮る。そしてため息を一つ吐いて、また何処からともなく取り出したチップ、のようなものをウォーロックへと放る。

 

 

「バトルカード、インビジブル」

 

 

彼の身体が段々と透明に近付いていく。彼の数少ない逃走の手段である。元々ノイズを狩るという目的は果たしていた、ここに居る旨味はないのだろう。

 

 

「待って!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『いいのか?スバル、さっさと逃げてきてよ』

「…うん」

 

 

逃走したあと、恐ろしいスピードで家へと帰宅した彼。電波変換を解除すればしょぼくれた顔で自分の部屋、布団の枕に顔を沈めて項垂れる。その様子はどこからどう見ても疲れきっていた。

 

 

「いや、だって。立花さん、相変わらず話聞いてくれないし。僕は別にあっちと仲良くする気はないんだ…それにしてもずるいよ、なんで歌を歌うだけで僕が見えるようになるのさ…」

『はぁ。どーしてこうロックマンの時と性格が変わるのかね、お前は』

「あれはキャラ作りだよ。少しでも星河スバル=ロックマンに繋がる可能性は減らしたいし」

『んなことしなくてもバレねーだろ』

 

 

ウォーロックが呆れた口調で彼に言う。確かにウォーロックの言う通りでもある、と彼は口には出さないが心の中で頷く。どうやら彼にはそれでも不安が拭えないらしい。

 

 

「やっぱ勢いで物事を始めるのは良くないって分かるね…」

『後悔すんのが遅すぎるだろ…つーか、別にハイシン辞める気もないんだろ?』

「…まあ」

『じゃあうだうだ悩んでても仕方ねーだろ、バレずにハイシンを続けるだけだ』

 

 

ぐうの音もでない、というのはこう言うことを言うのだろう。実際彼はウォーロックのその言葉に何も言い返せないでいた。ロックマンの時は彼の方がウォーロックをあしらっていたが、今はその真逆だ。なんというか、先程までとは完全に別人だった。

 

 

「…お腹減ったからなんか食べる」

『つっても買い置きねーだろ。昨日暴飲暴食したから』

「あ"あ"あ"…そうだったっけ…じゃあコンビニ行こう」

『まだ夕方だぞ、コンビニじゃなくてスーパーでもいいんじゃねぇか?』

「そうかな…」

 

 

気だるそうに布団から起き上がる彼。服装は先程家を出たときと変わってないので着替える必要はない、彼はスマホと財布だけ持って家を出る。勿論行くのはコンビニだ、彼曰くこの時間帯のスーパーは人が多くて苦手らしい。

 

 

『スバルはマジでトッキブツと会った後は金遣い荒いよな』

「会うだけで怖いからね。下手したら取っ捕まって身バレだよ?そんな危機を乗り越えたらそりゃ金遣いも荒くなるよ…またバイト入れなきゃ」

『太るぞ』

「うるさいやい」

 

 

軽口を叩き合いながらコンビニまでの道すがらを歩く彼。因みに彼の家からコンビニまで徒歩十分、その間他人から見ると彼は虚空に話しかけ続けている様に見えるので、相当引かれていた。そんなことを気にする彼では無かったが。

 

 

「…うわ」

『?どうした、スバル』

「嫌なものが見えた」

『は?』

 

 

思わず近くの電柱に身を隠し、指を指す。そこには、先程会ったばかりの少女、立花響とその友人と思わしき黒髪の少女の姿があった。

 

 

「小日向さんも一緒か…こっからリディアン寮は近くないはずなのにな…」

『右のはあれだろ、さっきのシンフォギア。その隣のは知らないが…もしかして知り合いなのか?』

「あー…そういえばロックに話したこと無かったっけ。あの二人、ロックと会う前まで良く話してた人たちなんだ、一応」

『へぇ…話しかけねぇのか?』

「意地悪言わないでよ。あっちだってそんな事望んじゃいないさ」

『へえ、そりゃまた。…でもよ、ロックマンの時は全然話しかけてるじゃねーかよ』

「あれは別に話しかけてる訳じゃないよ!それにロックマンの時はこう、僕であって僕じゃないというか…」

 

 

ウォーロックの意味深げな視線を受けながら彼は来た道をUターンしようとする。戻ってもコンビニがあるわけでもないのだが、相当彼女達に近付くのが嫌らしい。

 

…さて、だがしかし。あんなにも周りの目を気にせずに大きな声で虚空に語りかける彼が、果たして声量を抑えているとお思いだろうか?答えは否だった。彼は気付いていなかったが、二人の片割れ。小日向未来は彼の方をチラチラと見ていた。

 

 

『おいスバル』

「なにさロック、大丈夫これからロックの言う通りスーパーに行くよ、無駄遣いはいけないもんね」

『そうじゃねぇ。後ろ見てみろ』

 

 

はて、と後ろを振り向く。彼女達は完全に彼に気付いていなかった。

 

…何故ウォーロックは声をかけたのだろうか、そう思っている最中。ウォーロックが小石を握っていた。電波体といってもある程度は現実に干渉できる。彼は非常に嫌な予感がした。ウォーロックはニヤリと笑って、その握った小石を抜群のコントロールで彼女達の足元に転がすように投げた。

 

いきなり足元に小石が飛んできて驚く二人、自然な流れで彼女達の視線が小石が来た方向に向く。そこには当然彼がいる。

 

 

「…スバルくん?」

 

 

「ロォォォォックッッ!」

『お前は人と関わることを覚えた方がいいと思うぜスバル』

 

 

声をかけてきたのは当然彼が話題に出してた人物の一人、立花響である。いきなり怒鳴った彼に驚いて後退るものの、躊躇わず彼に近づいていく。それに比例して、どんどん青ざめていく彼の顔。その青ざめ方は、気分が悪くなっていると言うよりは、何か近付いてくる彼女に後ろめたい事があるような顔だった。

 

 

「ひ、久しぶりだね!元気だった?」

 

 

ぎこちない笑顔で立花響が彼に問いかける。恐らく彼女を知っている人間が今の笑顔を見たら違和感を覚えるのだろう、彼女は普段なら花の様な暖かな笑みを浮かべる人間だ。その彼女が、旧友に不自然としか思えないような笑みを浮かべている。彼女の後ろの小日向未来がやってしまった、と言わんばかりの顔をしていた。彼女と彼には、何かがあるらしい。

 

 

「──っ」

 

 

ぴしり、と彼の顔がヒビが入ったかのように固まる。ロックマンとしてならば彼女と話す時はもっと饒舌に、皮肉を織り混ぜながらでも話せると言うのに。星河スバルのままでは、言葉を吐き出すことさえも出来ていなかった。

 

 

「わ、私スバルくんに会いたかったんだ!ほ、ほら!あの日以来全然会えなくて、話も出来なかったでしょ?だから…」

 

 

残念ながら彼女の言葉は彼には届いていなかった。彼の頭の中は逃げ出したい、その感情で一杯だった。しかし逃げ出していいのかも分からない。彼の小心者な部分が完全に爆発していた。彼女も彼女で、彼の顔が青ざめているのに全く気付いていない、というか彼の顔を見て話せていない。完全にテンパっている。

 

…誰が見ても分かるような悪循環がここに生まれていた。

 

 

「それで、あの、私、スバルくんに謝りたくて───」 

「ひ、響!」

 

 

彼女がテンパりながらも必死に伝えたかったことを伝えるその寸前で、今まで黙っていた小日向未来が止めに入る。

 

 

「響!ちゃんとスバルの顔見て!」

「み、未来…?」

 

 

彼女の肩を掴み、冷静に彼の顔を見るように諭す。小日向未来は、この現状を不味いものと捉えたらしい。それは正しかった、親友の言葉を聞いた彼女は、初めて彼の顔を直視した。その顔は先程よりも青く、まるで死人の様に青ざめていた。それを見た彼女の顔も連鎖するように青くなっていく。

 

硬直。それを見かねたウォーロックが、彼の肩を軽く揺らす。するとその刺激でハッと正気に戻った彼、同時に顔を下げて彼女達に背を向けて走り出す。

 

 

「ごめん」

 

 

最後にそう言い残した彼へと彼女は思わず彼に手を伸ばしかける、だがそれを小日向未来が止める。彼は全く見ていなかったが、ウォーロックがそれを見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

未来とコンビニにお菓子を買いに来てただけなのに、どうしてこんな事になったのだろうか。

 

 

「う、あ…」

 

 

彼のあんな顔は見たくなかった。私は何か間違ったことをしてしまった?何を間違えた?そんなネガティブな考えがぐるぐると回る。

 

 

「響!大丈夫?」

「み、く…うん、大丈夫だよ…」

 

 

嘘をついた。すぐにバレるような嘘を。また未来に嘘をついてしまった、罪悪感が湧いてくる。

 

 

「…スバル、どうしたんだろうね。まるで別人だった」

「うん…」

 

 

未来はスバルくんと一番付き合いが長い。私が未来と出会った時には既に、スバルくんは未来と友達だった。最初の頃は呼び捨てで呼ばれているスバルくんが羨ましかったんだよね、なんて事をどうしてか今思い出した。

 

 

「…ほら!行こう?コンビニでお菓子、買うんでしょう?」

 

 

この場に居てもどうにもならないよ、暗にそう言ってくれている未来は私の手を優しく包んで歩き出す。私もそれに釣られて足を進める。歩くペースは思ったりよりも早め、やっぱり、未来も久々にスバルくんに会ったから、私ほどじゃないにしても動揺してるのだと思う。

 

…スバルくんがいきなり転校して、私たちの前から何も言わず姿を消して二年が経とうとしている。その時彼を一番心配していたのは未来だった。未来はそれを表に出そうとは絶対にしなかったけど。

 

 

「大丈夫だよ響、きっとまた会えるから」

「え?」

 

 

未来がいきなりそんな事を言った。

 

 

「響、何かスバルに話したいことがあるんでしょ?」

「う、うん」

「響がスバルに何を言いたいのかは分からないけど、スバルならきっと聞いてくれるから。今日はきっと体調が悪かったんだよ」

「そう、なのかな」

 

 

違うんだよ未来、そう言いたかった。きっとスバルくんは私が嫌だったんだ、私があの時あんな事を言ってしまったから。彼の心を傷つけてしまったから。苦々しい思い出が私の脳裏に過る、忘れたくて首を振るおうとしたけど、これは忘れちゃいけない事だからとそれを抑えた。

 

 

「でも、また会えるかなんて」

「会えるよ。だってここでばったり会ったって事はここら辺に住んでるかもしれないんだよ?」

「えー」

 

 

確かに、とも思う。スバルくんはあんなにラフな格好で遠出するような性格じゃない、むしろ家から近い時にするだらしなさだ、あれは。

 

 

「ね?だから大丈夫」

「…そうだね!」

 

 

未来がそう言ってると、確かにそうかもと思ってしまう。きっとまたチャンスはある、その時こそ!諦めちゃいけないもんね!

 

 

「よーし!未来!コンビニまで競争しよう!」

「なんでそうなるの!?」

 

 

…それでも、晴れない気持ちも少しはあった。あとで師匠に夜も修行出来るか聞いてみようかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 







一話投稿が土曜の1時で今が日曜23時…つまり日間投稿だな…。早めに投稿出来るように頑張ります。あと文を書くのって難しいです。上手い文章が書きてぇ。
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