俺の変態(ライバル)出現から翌週の始め、今日は始業式。ようは今日から中等科一年と言う事だけど、面倒だな……学校
爆破されねぇかな? 学園長の話が無駄に長くて萎えるんだよ。全く困った学園長だぜぇ~。という事で、
「親父。今日学校爆破するわ」
「ちょっ! おま! マジで言ってるのか?!」
リビングで一緒に朝食を食べている親父こと、三島平八。今年で33才になる。そんな親父ぃ~は俺の言葉を聞いて口に含ん
でいたコーヒーを吹き出しそうになったが、何とか堪えて飲み込んだ。やるな、親父。
「だってさぁ~。学校行ったらアレがアレでアレされちまうからな。……最後に爆破……」
「ちゅうか、あ?! 噛んだわ。まあいい、アレって何だ? それに最後に爆破って何だ?!」
「まぁ、アレって言ったらアレしか無いだろう。親父」
「そうなだ、我が息子よ」
「「エロ本!!!!!」」
今日もいつも通りのバカ親子の朝のバカ風景。そして、爆破は何処に行ったのだ? とそう言いたい。
「一也。今日は午前中に帰ってくるんだろう?」
「そうだよ、親父。ついでだから、新入荷されていないか。スニーキングして帰る予定だから、少し遅くなるかもしれんよ」
「それなら仕方が無いな。進級祝いに、久々に外で飯でも食って帰ろうかと思ったんだ。今日は仕事休みだしな」
「それマジ!!」
気が付けば俺は身を乗り出して、親父に問うていた。外食……もう最高の響き、エロ本と対をなす存在だ。どうすれば良い? ど
うすればいいんだ?! 外食。親父の連れて行ってくれる外食は、絶対に最高級レストラン。だが、俺好みのエロ本が新入荷されて
いるかもしれない。出来るだけ、いや、出た日に快楽を得たい。どうすれば、俺は一体どちらを選べば良いんだ!!!
「じゃあ――――――」
「はぁ~面倒臭い。全くもって面倒臭い」
登校中ずっと官能小説(内容は超ハード物)を読んでいた(当然ブックカバーは透明ビニール)俺は、危うく《歩くチート警察官》
ことおやっさんに掴まるところだったぜ。何? 二つ名が変わっているって……気にしたら負けだ。早速St.ヒルデ魔法学院中等部の方に
着いたのは良いが、生徒数が多すぎてクラス分けの表を見に行けない。お前ら浮き足過ぎだろ! 楽しみなのは分かっているが、俺の後ろ
にはまだクラス分けの表を見れてない奴が居るんだぞ。早く代われや!!
「ちっ」
舌打ちをした俺は、その場で飛び上がった。約3mの垂直跳びに、周りの生徒の視線を一気に集める。しかし、彼と一度でも一緒のク
ラスになった事のある奴だけが、「ああ、ヤッパリアイツ規格外だ。」とか「人外だろ」とか言っていたりする。その言葉はしっかり
俺の耳に入っていたりもする。何が、人外。規格外だよ。俺の親父とコンビニの店長と書店の店長の方がまだ規格外だぞ……アレはチ
ートだな。
しっかり自分のクラスを確認した俺は、早足にクラスに向かった。只、彼にとっての早足は周りで言う肉体強化をしてやっと出せる
位の早さだったりする。当然だが彼は肉体強化なんてものはしていない、素でこの早さなのだ。彼も相当な規格外の存在である。
「フラッシュ! フラッシュ! フラッシュ!!」
彼が早足で行ったら、その場で突風が発生し女子生徒のスカートが捲れ上がる。それを見逃す一也ではない。片手に持った使い捨て
カメラで、スカートの中を撮って撮って撮りまくる。
「今日も沢山の物(パンツの写真)を手に入れたぜ」
ぐへへへへへっと悪代官みたいな笑い声を発している俺は、クラスから冷たい目線で見られている。特に女子からの視線が熱いぜ!!
実際は心を大分抉られています。Sはな攻めるのは好きだが、攻められるのには滅法弱いんだぞ。
俺はカバンの中から、ソフトな官能小説を読み始めた。当然ブックカバーをしている……透明のビニールタイプの奴を…… 表紙は
言わなくても分かると思うが18禁ものだ。周囲の女子から「汚物」とか「変態」「死ね。エロがっぱ」とか色々言われているが、俺は
全く気にも止めない。俺は我が道をゆく、只それだけだ。
でもね、13才の俺にはキツイよ。この状況。大半の女子が敵に回っていて、俺の事を知っている女子は半ばあきらめ状態にあるし、何
か色々と辛いよ。我が道を行くって言っても、女子から嫌われるのは辛い。
それでも、コレだけは止められない!!!!!
担任が来るまで俺は汚物を見る様な視線の集中砲火を喰らっていた。「もう止めて、一也のライフはもう0よ!!」っていう感じだよ。俺
の心理状態は……
そういえば、一応クラス全体を見回してみたけど、一人だけ別格クラスの奴が居たな。まぁ、それはこのクラスの中だけっていう事だけど、
名前は何だっけ? 結構有名なんだよな。たしか、素虎鳥栖(ストラトス)って名前だったよな……ああ、ダメだ。思い出せん!! もうIS
でいいやもう。
本当に滅茶苦茶可愛くて、スタイル良いんだよな。本当に別格だよな。一度で良いから……手を繋ぎたいな。ああいう可愛い子と…………
丁度彼女は、一也の視線に気づいていた。
「(何者ですか彼は? ……一応知っていますが、それはそれで。まるで私を観察するような視線。)」
私は気が気では無かった。あの観察……いえ違いますね。アレは、まるで私の実力を測っているような視線です。やはり、彼は強い。クラス
の中で気付いて居る者は居ないでしょう。彼は相当な手練れです、あの歩き方。纏っている雰囲気を感じ取れれば一目瞭然です。私は気づかな
いうちに右拳を力強く握りしめていました。彼に私の拳は届くのでしょうか? 手合わせを願いたいです。
ですが、何ですかあの本は!! あれはその……あまり言いたくないですが官能小説という物では無いですか?! アレは何ていう物を学校に持
ち込んでいるでしょうか?! 少しは女子の事も考えて下さい。
運悪く表紙を見てしまっているアインハルトは、顔を真っ赤にして俯いていた。全く最悪です。