エロ本こそ我がバイブル   作:Vergil

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5.変態と親父とレストラン

 やっと家に帰る事の出来た俺は、直ぐに自室に入り私服に着替えた。やっと堅苦しい制服から解放されたぜ。にしても親父はまだ

帰って居なかったな。何処に行ってんだ? 今日の夕食は一緒に食べに行くのにな。親子二人の久々の外食なだけあって、楽しみに

している一也。その辺はまだ、子供らしい所である。只……変態級のエロを持っているが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方の父親の平八はというと……

 

 

 「だからさ、何度も言うように俺はもう管理局に戻る気は全く無いですよ。」

 

 モニター越しに誰かと話しているようだ。その相手は見た目老婆というか、妖怪婆だ。

 

 

 『アナタの決意が揺らがないのは分かっていますけど、それでも今は彼方の力が必要なんです。』

 

 「そう言われてもな。正直困るよ。ミゼット義母さん……もう、俺は平和に過ごしたいんだ。」

 

 『ええ、それは分っています。それは分っているのですが……ゴメンなさいね。』

 

 バツの悪そうな顔で頭を下げるミゼットお義母さん。

 

 

 

 ミゼットお義母さん……俺もバツの悪い表情になった。

 

 

 

 

 それから、少しだけ世間的な談笑をして俺はモニターを切った。JS事件の影響がまだ続いている今の管理局が大変なのは重々分っ

ているが、俺は今の平穏を大切に過ごしたい。命に危機に関わる様な所に戻るなんて以ての外だ。

 俺は思案顔のまま、ビデオショップの18歳未満は立ち入り禁止という暖簾の向こう側から出てきた。さっきまでの会話は何処でし

ていたのかって? そりゃあ当然。

 

 

 

 ビデオショップの暖簾の向こう側だが、何か? 少しというか、大分呆れていたよミゼットお義母さんは……にしても、俺以外の客

が此方側に入ってこなくて助かった。もし来られたらある意味、大変な事になっていたからな。

 

 そんな事を考えながら、レジに向かった。

 

 

 

 

 

 「さて、今日も良い物を収穫できた。」

 

 俺の腕の中には暖簾の向こうで発見した俺好みのDVDを借りてきた。数はたったの10本位だ、何時もの俺に比べたら少ないだろう。

俺は腕時計で時間を確認した……ヤバイ!! 一也がもう帰っている時間じゃないか!! しまった。今日の夕飯は食べに行くから早め

に帰ると約束したのに、やらかした。

 

 俺は全速力でダッシュをした。帰る途中で警官に追われたが、気にしている暇はない。急げ、俺!!

 

 

 

 一方。取り逃がした警官は後日こう語っていた……

 

 『肉体強化の魔法を使わず。生身で車より早く走れる人間なんて、マンガだけの世界だと思っていたよ。』

 

 『生身で、車の速度を図るスピードメータがぶっ壊れたんだ。正直人間ワザとは思えないな。』

 

 『平八。あんなに全力で走るなと、言っておいたのに……マジで子供共々俺に仕事を増やす家系だ。全くコッチノ身にもなれって

んだ。』

 

 若干一名は、平八の親友である警官が語っていた。

 

 

 

 「ただいま。一也! 帰っているか?!」

 

 ドタドタっと二階から降りてくる足音が聞こえた。帰っているな。それが確認できた俺は早速借りてきたDVDを自分の部屋に持っ

て行って、服を着替えて直ぐにリビングに向かった。そこにはソファーに座って俺の事を待っている一也が居た。早く早くっていう

のが表情を見ただけで分かるし、目がキラキラしている……そういう所は似ているな。ティアに……

 

 「さぁ、行くぞ一也。」

 

 「うん、親父早く。見せてくれよ、今日借りてきたエロDVD。」

 

 「帰ってからじっくり見ような。」

 

 「うん、ヤバイ。超楽しみだ!!」

 

 本当に俺そっくりだ。コイツは……俺は一体何処で育て方を間違えたんだ!! ていう思いは当の昔に捨てている。今は一也の好き

なようにさせている。そのせいで、こうなってしまったんだがな。

一也が女性を痴漢や強姦、レ●プをして捕まる様な事になったら絶対に俺のせいだよな……まぁ、なる様になるか。

 

 

 「じゃあ、準備は良いか?」

 

 「イエッサー!」

 

 敬礼をする俺の息子。エロいがノリは良い。

 

 

 我が家のスーパーカーに乗り込み、一也を助席に乗せて発進させた。少しだけ、遠出になるから今回は車を使う事にした。久々に

乗る車の感覚は良い物だ。この人が急に飛び出して轢くか轢かないかの瀬戸際の緊張感が堪らない……俺は何を考えてるんだ。

 

 

 「なぁ、親父。ラジオがつまらないから何か流していい?」

 

 やっぱり子供にラジオは辛いよな。昔の俺がそうだったらか良く分るぞ。

 

 「良いぞ。」

 

 俺の了承を得た一也は一枚のCDを取り出して挿入し、再生ボタンを押した。車のスピーカーからは、

 

 

 「あぁん! 良い! もっともっと! あっあん! 激しく!! もっと奥まで!!」

 

 女性の良い声の喘ぎ声と生々しい音が大音量で流れた。俺はハンドル操作を誤り危うく反対車線に飛び出しそうになったが、持ち

直した。おいおい、此処まで持ち込んでくるか我が息子よ……筋金入りのエロだな。

そういう俺も人の事を言えないがな。

 そう思いつつ俺は、俺が用意していたCD(R18)を取り出すのを止めた。まさか、一也と考えていることが被るとは……思ってい

た事だ。流石俺の息子だ。

 

 

 

 「一也。流石に音量は下げてくれ、面倒な事になるのは避けたい。」

 

 「りょーかい。親父。」

 

 そう言って一也は半分ぐらい音量を下げて、こちらに視線を向ける。「この位で良い?」っと語っているのが分かる。それに向けて

俺はウィンクで返し、それを確認できた一也は子供らしい笑みを浮かべた。この笑顔を見れただけで、俺は十二分に満足していた。

 

 

 それから、約一時間後に目的のレストランに着いた俺は早速駐車場に車を止めた。車から降りた俺と一也のズボンが少しだけ湿って

いた事だけは割愛させていただこう。

 

 

 

 

 

 

 「予約していた三島です。って言っても仕方ないよな。」

 

 「いつもありがとうございます。」

 

 俺らはここの常連。月に最低でも二回は来ているお気に入りの所だ。最高級のレストランと言われたらそうでもないが、高級じゃない

わけじゃない。偶に雑誌にも載るし、人気も高く、料理の値段も張る。

 

 

 「何時もの席でお願いするわ。」

 

 「かしこまりました。ふふふ、もう空けていますよ。」

 

 「そうかい、分ってるじゃん。」

 

 「三島様はお得意様です。」

 

 ちょくちょく話をしながら何時もの窓際の席に着いた。

 

 

 「ご注文は何時もので宜しかったですか?」

 

 「ああ、それで良い。問題ないよな一也。」

 

 「モーマンタイ。」

 

 なぜお前がそんな死語を知ってるんだ?! そんな事は右から左に受け流す。

 

 

 

 

 

 「今のクラスはどうだ?」

 

 「いつも通りだった。」

 

 一也の発した「いつも通り」という言葉にはまた居なかったようだ。同年代で一也とまともに渡り合える人物が居なかった。だけど、

次の瞬間には俺の予想外の事を言い出した。

 

 「だけど、結構やりそうな人がクラスに一人だけいた。」

 

 「うお?! それはマジか。」

 

 「マジだよ。親父。まぁ、当然だが俺に敵うわけないが、鍛えれば相当なレベルになるよ。確信できる。」

 

 ほほう。一也に此処まで言わせるなんて相当な手練れのようだな。俺自身大分興味が湧いてきたぞその人物に対してだが、更に次の

言葉がどんな事よりも俺の度肝を抜いた。

 

 「しかも、学校内でも一位二位を争うぐらい美少女だよ。名前はあいーんなハルト・巣虎鳥栖(ストラトス)。」

 

 「それは、物凄いヤバそうな奴だな。」

 

 「そうだよ親父。」

 

 「「名前からしてヤバそうだ。あいーんなハルト・巣虎鳥栖(ストラトス)だなんてな。」」

 

 「どう考えても。」

 

 「狙ってるな。」

 

 「「絶対に強者だろう。」」

 

 

 こうして、一也の学校について話も終わり運ばれてきた料理を食べる。

 

 

 

 

 今日も一日平和に過ごせました。

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