これはシャンフロ界のチートモンスターことアトランティクス・レプノルカ“三位一体”君の活躍を願って書いたものです。本業ですね。
アトランティクス・レプノルカはいいぞ(挨拶)
内容はともかくまとまった文章が書けたので投稿しちゃえの精神
アトランティクス・レプノルカはいいぞ
シャングリラ・フロンティアにおける深海とは怪物達の魔境である。
海とは生命の母。その根源となったのは二つの極点。超銀河カルピスとも称されるそこに棲む「奴ら」は、海が持つ物理的環境も相まって屈指の強さを誇る。
例えば、雷撃により全てを焼き尽くす、深海の帝王。アトランティクス・レプノルカ。
例えば、生態系をその背に宿す、全ての生物の天敵。アーコリウム・ハーミット。
例えば、数多の眷属を従え、圧倒的物量でもって敵を殲滅する巨大空母。スレーギヴン・キャリアングラー。
深海における食物連鎖の頂点たるこの三体こそ、深海三強。それぞれ三竦みをなす絶対捕食者であり、その強さは通常のモンスターとは一線を画す。
そして彼らはあくまでもノーマルモンスターだ。海に棲む彼らは世界観的に「強い」が、とあるカテゴリに位置するモンスターもまた、世界観的に「強い」。
色竜──捕食性マナ粒子の化身。自らの血により生態系を汚染することで、その生態系を支配する特殊なモンスターたち。
その一角、青竜エルドランザ。海こそ彼らの起源であるが故に、そこを拠点にする青竜は色竜にて最強。
その恐ろしさは深海へと潜るほど、起源へと還るほどにそのステータスを増大させるというところにある。
まさしく大海の覇者であったはずの彼はしかし、愚かしくも三強に喧嘩を売った結果、その身を砂浜に打ち上げることとなる。
例え相手が「竜」であったとしても、深海の頂点が覆ることは無いのだ。
そして彼らは唯一の「個」では無い。レアモンスター、二つ名、エクゾーディナリー……彼らはあくまでも最強
そして、そして。
深遠なる海、その最深層。
それら全てを些事として、静かなる海底、孤独に生きる王がいる。
生命の存在を許さぬ超極限重水圧。それは世界の真実へと近付くものを振り落とすふるいであり、それを何のことない日常として、それは君臨する。
もし、水圧の試練に耐えうる生物が居たのなら、幸運にして不運なる勇者は、その目に神を見るだろう。
美しき深蒼を身に纏い、自ら産み出した魔力眷属を侍らす
そして出逢えたのならすぐに踵を返すと良い。間違っても戦いを挑んではいけない。その眠りを妨げるは何よりも不遜であるがゆえに。
その分体生成能力により食物連鎖の循環から外れた彼にとって、エサという基準はない。故にこそ、唯一単純明快な基準にそって王は他の生物を見定める。
すなわち、敵か否か。
否であるならば、見逃そう。
しかし、敵であるならば。その種族に、決闘を挑むものがいるならば。
かつての話、何の皮肉か、またしても青竜。三強に敗北を喫したエルドランザの先代もまた、遥か深海にて自らを滅ぼす王に逢う。真っ向勝負を挑んだ彼は、質、量、メタを極めた暴力の前に成す術なく敗北した。
正しく『最強』
最早手に負えないと、それを見た二柱の創造神により封印された怪物。
冥王たる鯱、その
白き神の性質を持ちながらも黒き神のごとく、個の極点へと至った、シャングリラ・フロンティアにおける最強のノーマルモンスターである。
故に。その日、世界は恐怖に包まれた。
□□□
数日前から魚人族の英雄ル・アラバは言い様の無い恐怖に襲われていた。
原因は何だ? 近海一帯を探せど、原因はおろか、魚一匹見つからない。その事実がますます恐怖を掻き立てる。広大な海において魚がいないということがどれ程異常なことか。
日に日に増す嫌な予感。それが頂点に達したのが今日であった。
海を一望できる広場に出て、様子を伺う。今日も海は、その青だけをこちらに向けている。そこにモンスターの影は無い。
──何となく、その理由がわかった気がする。今さら、というべきなのか。彼らはその本能で身の危険を感じ取ったのだろう。逃げたか、または隠れたか。深海の彼らにそこまでさせるソレは一体何なのか。
もはや覚悟を決めるしかない。ふと気付けば里の仲間も広場へと集まっていた。皆も不安に怯え、すがるようにこちらを見ている。
「アラバ様……」「ル・アラバ様……」「おねがいします……」「どうか……」
そうだ、自身は英雄なのだ。怯えていてどうする。仲間を、里を守らなくてはならない。
例え相手があのアトランティクス・レプノルカであったとしても、決して人が勝てない相手ではないことを彼の友人は証明して見せただろう。あの頃から自分もまた成長した。ならば、海の王であっても恐るるに足らず。
彼は愛刀大海峡に住む精霊、ネレイスを呼び出す。マナの塊たる精霊である彼女は、微弱なれどもマナを感知することができるはずだ。何か異変があるならば気づくことだろう。
「ネレイス、君は何か……ネレイス? ネレイス?」
彼女の様子がおかしい。出てきてくれたはいいが、普段の冷静な態度はどこへやら。彼女もまた、何かに怯えていた。
「アア……アラバ……」
「どうしたというんだ、教えてくれネレイス。何が起こっている? 一体、何が原因なんだ?!」
「アア、わタしニハわカラなイ……同類、いや、余りにモ大キイ……余リニも恐ロしい。アア、逃げナくテハ…! アア、アア……!」
──ダメだ。
アラバは瞬時にそう判断する。ネレイスはまともに話せる状態ではない。ネレイスを頼ることはできないとなると、自力で探るしかない。
「得意じゃないが、仕方ないか……!【アクティブソナー】!」
半径三十メートルを探索する魔法、脳内に周囲の生命体の座標が表示される。当然ながら仲間の反応が数多、しかし敵の反応は──
「ァ────来ル!」
アラバがそれに気づくと同時、ネレイスが叫ぶ。が、しかし。それがもはや手遅れであるということは、新たに浮かび上がった余りにも巨大な反応が、これ以上ないほどに伝えていた。
次の瞬間、異様な重圧を伴って、魚人族の里を暗闇が襲った。
それは紛れもなく影だったから。上に何かがいる、皆が皆、そう思うのも当然だった。
何かがこの里の真上を横切っている。何が起こっているのか確かめなければならない。事態を認識し、対処することこそが、知恵あるものの武器だから。
そう、そうしなければならないはずなのに、彼らは頭を垂れる他にない。
絶対的な恐怖が本能を呼び覚ます。知性など今や何の役にもたない。たかが一魚人に過ぎないものが、王に謁見できるはずもない。資格無きものがその姿を見ることは死を意味すると誰もが知っていた。
故に唯一、魚人族の英雄が、不遜なる勇者ル・アラバだけが、その星が如き偉容を見た。
あれは何だ。
通常個体の軽く五倍は行く巨体。より蒼く、眷属を従えて泳ぐあの王の姿は。
ああ、世界の終わりだ。
掛け値なしにアラバはそう思う。
あれを倒す? ふざけるな。あれは星なのだ。星の運航を人ごときが止められる訳がなく、そもそも、届くことすら叶わない。
そんな超越者が、何故今目覚めたのか。否、そんなことは重要ではない。王は今動いている。 自らそのヒレを動かし、上へと、海面へと向かっている。その信じ難い事実だけがそこにある。
あの友にならえば、海とは天の如く。海底を天上とするならば、彼の王の上昇は大地へと向けた星の落下に他ならない。
そんなもの、世界の終わりとしか言えないではないか。
「嗚呼、神よ……大いなる神獣リヴァイアサンよ……!どうか……!」
王への拝謁が叶ったのは僅か5秒。勇者もまた、重圧に堪えかね、地に膝をつき頭を垂れる。
無力な彼は、魚人族は。ただ祈ることしかできなかった。
アトランティクス・レプノルカいいよね……
このあと適当な始源眷属・族でもかませにしようかと思ったんだけど、展開が思いつかないぜ。