もしも、ヒロアカの世界にねぷねぷがいたら、って感じで作りました。
ヘドロヴィランあたりの話です。

1 / 1
両作品ともちゃんと触れたわけじゃないのでうまくできてるか不安ですが、気楽に読んでいただければ幸いです。


ねぷのヴィーナスアカデミア

 中国で「発光する赤子」が発見されたという報道があってから、世界中で超常現象が確認されるようになった。

 やがて総人口の8割が能力を持つようになったころには、その能力は“個性”と呼ばれるようになっていた。

 そして個性を持つ悪人“ヴィラン”が現れ始めると、警察や軍人の代わりに“ヒーロー”が脚光を浴びるようになった。

 “ヒーロー”は職業としても一躍有名になり、“ヒーロー”に憧れる子供たちが増え、なりたい職業ナンバー1にもなった。

 ヒーローを志す若者のために学校はヒーロー科を新設、または学校を新築し、今日も今日とて若者たちはヒーローを目指している……

 

 だがこの話の視点はそことはややずれて…

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁっ!」

 

 

 ズバアァッ! と勢いよく振り落ろした剣が激しい金属音を奏でる。しかしその音に反して攻撃を受けた“ヴィラン”に深い傷はついていない。

 レオタードのような衣装を纏い、機械的な羽を持つ彼女の名は、

 

 

「パープルハートだ!」

 

「パープルハート様が来てくれたぞ!」

 

 

 ヒーローネーム“パープルハート”、またの名を“ネプテューヌ”である。

 

 

「ふうっ、ヴィランの鎮圧完了っと…」

 

 

 仕事を終えたパープルハートはヴィランを護送車に連れ終えると、その姿を変えていく。

 彼女は光に包まれていき、十字キーを二つ頭につけたパーカー姿の少女が現れた。

 

 

「よ~し! 早速ゲームセンターに行こ~っと!」

 

 

 …本SSの主人公である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ネプテューヌは、所謂孤児である。

 しかし捨て子だったわけではなく、気が付いたら既にそこにいたのだ。

 “ネプテューヌ”という名前だけを持って。

 これには政府も困惑するしかなく、新たに戸籍を作ることとなった。

 その後の個性診断では初め、『変身』と名付けられるも、その時近くにいた子供に「女神さまだ~」と呼ばれた経緯があって『女神化』と呼ぶことになった。

 ネプテューヌは、孤児院からの援助もあって見事雄英高校に入学、卒業し、プロヒーローとして大成したのだった。

 

 

 

 それはパトロールしているときだった。

 町はずれにある無人の館…はないけどとにかく町はずれで、戦闘の音がした。

 いや、戦闘というには少し音が足りないことから、おそらく一般人が襲われているのだと推測した。

 その結論にいたるとすぐに、ネプテューヌは音のするほうへ走り出し、人に見られない辺りで変身した。

 飛び上がって上空から探すと、ヘドロ状のヴィランと襲われている緑色の髪の少年を見つけた。

 パープルハートはヴィランに接近すると、握っている大剣でヴィランを切りつける。

 

 

「ぐあああ!」

 

「あ…あなたは! パープルハート!」

 

「そこのあなた、怪我はないかしら?」

 

「あっ…はい! 大丈夫です!」

 

 

 ヴィランが倒れたのを確認すると、警察に連絡をして少年へ向き直る。怪我は少なそうだ。

 

 

「よかった。でもこんなところ、一人で歩くなんて危険よ? 次からは気を付けてね?」

 

「あっ、あの…! パープルハート…!」

 

「何かしら?」

 

「…サインください!!」

 

「……えっ…えぇ、いいわよ。」

 

 

 いきなりのことで戸惑うパープルハートだった。

 

 無事(?)サインをしたところで、少年は口を開く。

 

 

「パープルハート、ひとつ聞いてもいいですか?」

 

「? いいわ。聞かせて。」

 

「無個性でも……個性がなくても、貴方みたいな…ヒーローになれますか!?」

 

 

 この質問にやや面食らったパープルハートだったが、気を取り直すとこう問いかける。

 

 

「あなたがヒーローになりたいのは何のため?」

 

 

 少年は少しばかり逡巡するとこう答えた。

 

 

「困っている人を助けたい…! みんなを助けられるヒーローになりたいです!」

 

「そう…だったら心配はいらないわね。大丈夫、その気持ちさえ忘れなければ立派なヒーローになれるわよ。あとは行動あるのみ。ね?」

 

「…! はい!」

 

「うん、いい子ね。名前は?」

 

「緑谷 出久です!」

 

「出久くんね。あなたがヒーローになってまた会えるのを楽しみにしてるわ。」

 

 

 そう微笑み、パープルハートはその場を去ろうとしたが…

 

 

「ヴィランがいない…!?」

 

「えっ!? ほんとだ!」

 

 

 話をしているうちに、捕縛したヴィランが逃げ出していた。

 

 

「もうっ、面倒なことを…!」

 

 

 するとちょうどその時、商店街の方で爆発音が聞こえた。

 

 

「! 行ってくるわ!」

 

「待ってください! 僕も行きます!」

 

 

 駆け付けた先では先ほどのヘドロのヴィランが金髪の少年に纏わりつき、一進一退の攻防を繰り広げていた。

 

 

「かっちゃん!」

 

「知り合い? (まずいわね…うかつに近づいたら何をされるかわからない…!)」

 

 

 どうしようもできずに立ち止まっていると、隣にいた出久は勢いよく走り出した。

 

 

「出久くん!?」

 

 

 覚悟を決めたような表情だった。

 命を顧みない行動に驚くパープルハートだったが、気を取り直して後に続く。

 

 

「口だけじゃなくて安心したけど、自分のことをもっと考えなさい。…私が攻撃するからその隙に彼を引っ張っりだして!」

 

「はい!」

 

 

 パープルハートは出久を追い抜き、ヘドロヴィランに切りかかる。

 

 

「クロスコンビネーション!!」

 

 

 パープルハートの連続攻撃がヘドロヴィランに命中し、ヴィランが打ちあがる。打ちあがったヴィランを追いかけ、パープルハートはヴィランを地面へ向けて叩きつける。

 

 

「私たちを甘く見たのが運の尽きよ」

 

 

 ヘドロヴィランは無事警察によって連れられ、事なきを得た。

 出久は勝手に先行したことこそ怒られたが、その度胸を褒められ、まんざらでもない様子だった。

 パープルハートは変身を解き、出久の前にやってくる。

 

 

「出久くん! 君の活躍見事だった!」

 

「ありがとうございます…ってパープルハートですか!?」

 

「うん、そうだよ~! 私の姿を見せるのは、君が初めて…だったらよかったけど違うんだな~これが! それにしてもよく私だってわかったね!」

 

「変身したときの面影があったものですから…。それに、僕が飛び出せたのは貴方なたの言葉があったからです。ヒーローになりたいとばかり思って、今まで何もしてこなかった…。僕は、貴方のおかげで変われたんです!」

 

「…ありがとう。そういわれたらヒーロー冥利に尽きるよ。なれよ! 立派なヒーローに!」

 

 

 そう言い、二人は別れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それが僕が雄英を目指すきっかけかな。僕がオールマイトと一緒に尊敬する人だよ。」

 

「お前パープルハート様の本当の姿見たことあるのかよ! くそ~! うらやましいな~!」

 

「ねぇ、パープルハートの本当の姿ってどんな感じだったの?」

 

「……チッ。」

 

「それは言えないよ。約束したからね。」

 

「か~~っ! ずり~~!!」

 

 

 あれから彼女に会ったことは一度もない。今はどこにいるのだろうか。

 そんなことを考えながら、クラスメートのみんなを見る。

 僕、立派なヒーローになってまた会いに行きます。だから、待っててくださいね! 

 

 

 

 

 

 

 

「ね~ぷ~♪」

 

 


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。