ビッキーおめでとう!そしてビッキー推しの方々、すまねぇ_(:3」z)_
響「誕生日プレゼントは出番で♡」
作者「あ き ら め ろ」※後で393にアメノハバキリーされました。
──九月十二日
「暇だな〜」
ニ課仮本部となっている潜水艦の通路で奏は一人寂しく歩いていた。
現在、翼とクリス二人はシンフォギアを使った訓練の最中であり、ギアを纏えない奏は参加不要だった。
最初は観戦していた奏だったが観ているだけでは退屈で途中退席した。その結果、暇を持て余す事になったのだ。
「緒川さんはどっか行ってるし、了子さんは最近研究室に篭りっきりだし……ダンナにちょっと鍛えてもらうかねぇ」
実際弦十郎は慣れない司令として一番大変な思いをしているため奏は弦十郎の元に行くのを迷ったが、外出するにせよトレーニングをするにせよ一度弦十郎に会って許可を貰わねばならないためその際に聞こうと直令場に足を運ぶ。
奏は最初は慣れなかった潜水艦の中も今ではすっかり慣れていて最早海の中という普通では見れない外の景色にも飽き飽きしているほど慣れてしまっていた。多少娯楽室はあるもののそれにも既に飽きている。
長い廊下を歩いてようやく直令場につき、開いた自動扉をくぐって中に入った奏が弦十郎を探していると予想外の人物がそこにいた。
「弦十郎さん。明日はお休みをいただいてもよろしいですか?」
「別に構わんぞ。F.I.Sの行動によっては緊急の呼び出しはあるかも知れんが」
「十分です。ありがとうございます」
弦十郎との話が終わり、お辞儀をして未来は直令場から出て行く。その様子を何故か反射的に近くの機械の後ろに隠れた奏はその後ろ姿を見送ってゆっくりと機械の影から出て、弦十郎の元に早歩きで近づく。
「小日向はなんて言ってたんだ?」
「奏か。理由は聞いていないがただ休暇の許可を貰いに来た、といった感じだったな」
「ふ〜ん」
特に何か悪さをする気配も感じなかった弦十郎は簡単に休暇を許可していたが、奏は「面白いものを見つけた」と言うように目をキランと光らせるのであった。
──────────────────
──翌日 九月十三日
太陽が真上にある時間、未来は大手のショッピングモールを歩き回っていた。
主にアクセサリー売り場を見て回っているが頭を捻らせながら中々買うものが決まらずに次の店に向かう。その後ろを三つの影が隠れながら追っていた。
「また違かったみたいだな」
「(じ────)」
「雪音、貴方は少し落ち着きなさい」
立てかけの看板に変装して身を潜める奏と翼とクリスに周囲は怪しそうに目を向けるがそのまま通り過ぎていく。あまり絡みたく無いのだろう。何故なら黙ったままのクリスの目が瞬きを忘れて乾燥しているというのに目を見開き続けて血走っているからに違いない。
昨日、未来が休みを取った事をトレーニングが終わった翼とクリスに話したところ、翼どころかクリスも知らされておらず、その日の夜にクリスが直接未来にその事を尋ねるとはぐらかしたのだ。
全てでは無いにしろ今の未来とクリスは互いに寄り添う事で互いに支え合っている。そう思っているクリスだったが未来の意外な反応に昨晩は一睡も出来ず、気づいたら朝になっていた。目が血走っているのはそれも理由だろう。
未来はしばらくはショッピングモール内を歩いてはアクセサリー売り場を発見すると店に入り、冷やかしのように何も買わずに出てくる。遠目でもがっかりしている姿が見えているので必要なものが見つかっていないのは分かる事だ。
「また店に入ったな」
「いったい小日向は何を買うつもりなのだろうか」
「さぁねぇ。でも、結構真剣に悩んでるのは確かだ」
「(じ────ー)」
「いや、アンタはそろそろなんか反応しろよ!?」
クリスは最早恐ろしさを感じるほど未来の入って行った店を食い入るほど見つめ続けていた。
それから数分後、店から出てきた未来はお目当のものが見つかったのか店の袋を手に持って出てくる。見つかって嬉しかったのか少しを頬を赤くして笑みを浮かべている。足取りも先程より軽くなっていた。
「何を買ったか分からないけどようやく買えたようね」
「だな。……ん?今度は花屋に入ってったぞ」
未来がアクセサリーを買った後に花屋へと入っていくのを見て、未来が今日何をするつもりなのか余計に分からなくなる。
花は何を買うのか事前に決めていたのかあまり時間をかけずに店から出てくる。手に持ってるのはあまり豪華では無いが誰かに贈るようなサイズの花だった。
「アクセサリーに花……小日向は何をする気だ?」
「まさか誰かにプロポーズ!?」
「なんでそんな発想が出てくるんだよ翼……お、また移動したな」
少々ボケ気味の翼に奏がツッコミを入れていると再び未来は歩き出す。その後ろを追って二人は移動を開始した。
(……あの花の組み合わせって確か……)
全部でなくとも未来の購入した一部の花の姿が見えたクリスはその組み合わせが自分の知る組み合わせに似ていた事に気付いたが、先に進む二人に催促され、頭に浮かんだ考えを端に置いて追跡を続行した。
それからも未来はショッピングモール内を歩いたが既に買う予定のものは買い終えたのか、軽く昼食を済ませた後は特に何処かに寄ることもなく、真っ直ぐにモールを出て近くのバス停に足を運んだ。
ちなみにクリス達もお店で昼食を取れば良いのに、奏が用意していたアンパンと牛乳で昼食を済ませた。勿論、そんなものだけで足りるはずもなく今でも油断した奏のお腹から「くぅ〜〜」と腹の虫が鳴く音が聞こえている。
数分後、バス停にバスが止まると未来は迷わずバスに乗り込む。クリス達もバレないように他の客に紛れ込むようにしてバスに乗車した。
人があまり乗っていないためバレる可能性があったのだが、幸い未来はバスの席に座るとすぐ外に目を向けたため三人がバレることはなかった。
「(次は何処に行く気だろうな)」
「(分からないわ。でも少し嬉しそう?)」
「(あたしには悲しんでるように見えるけどな)」
ヒソヒソと未来に聞こえないように話す三人は窓の外を見る未来に目を向けた。
未来は買った花とアクセサリーの入った袋を抱きしめながら時折少し微笑んでいた。だがたまに見える瞳はその表情とは裏腹に悲しみがあると見て取れる。
未来はただ外を眺めるだけで何もせず、ただ静かな時間が流れる。そして十分ほど経ち、バスが町の郊外まで出た所で次のバス停で降りるために未来は立ち上がった。
(ここは……)
奏と翼は慌てて降りる準備をしている中、クリスは外の景色に見覚えがあった。それもそのはずだ。未来の目的地はほんの二、三ヶ月前に二人で一緒にいたある場所であり、クリスが未来を守ろうと誓った場所。
「ついたみたいだな。でもここって……」
「墓地?」
バス停が止まったのは奏達のいる町と海が一望出来る山道の道路の途中にある墓地。
そして、未来の大切な人が眠る場所だった。
──────────────────
誰もいない墓地を未来は一人で静かに歩く。
この墓地にするのは何度目だろうか。いや、ルナアタック後とその後に何回か訪れただけで言うほどこの墓地に来たことはない。
少し歩き、灰の入った小瓶が置かれた目的の墓の前に立つ。その墓は二年前にツヴァイウィングのライブ会場に現れたノイズによる事件の被害者がまとめて埋葬されている。とは言ってもその墓に埋められているのは全て
「──誕生日おめでとう、響」
ゆっくりとしゃがんでまずは線香を焚いてから手を合わせ、その後墓標の前に先程ショッピングモールで買った花束を添える。本当はちゃんとした仏花を添えるべきなのだが、今日未来がここに来たのは墓参りではなく、大切な親友の誕生日を祝うためなので少し豪華になっていた。
「それで、こっちが誕生日プレゼント」
次に取り出したのはアクセサリー売り場で買った未来の付けている白いリボンに似た大きめの白いリボン。その白いリボンを灰の入った小瓶に巻きつけて墓標の前に置いた。
「もう一六歳だね。でも響なら昔と変わらずに笑ってるかな?」
ふふ、と笑みをこぼす。だが墓標を見つめるその瞳は悲しそうで今にでも涙が流れ出しそうなほどだった。
「……二年もお祝い出来なくてごめんね」
ライブ事件で大切な親友を失ってから未来は精神が不安定になっており、シンフォギアという力を手に入れてからは仇であるノイズを抹殺するために狂っていたためそれも仕方のない事だが、それで納得出来るならここまで未来は傷ついていないだろう。
頭の中では毎日でも通いたいと思っているが、それに比例して大切だった親友がこの世にいないのだと現実を突きつけられてこの場所に来る事を心が拒否しているのだ。それだけ未来にとっての大の親友、立花響は今でも未来の心の中に強く住みついていた。
「まだ自分の足で立つのは辛いし、響がいなくなったあの日を思い出すたびに苦しくて胸が凄く痛くなるけど、クリスが、奏さんが、翼さんが、弦十郎さんが、二課のみんながいるから頑張れてるよ」
二課に保護されなければクリスや奏達に出会う事も無く、今この場に自分はおらずこうやって祝うために墓地に訪れる事も出来なかった。
響と一緒の時間を過ごす事が出来ず、自分だけ幸せになって本当に良いのかまだ迷いはあった。
それでもフィーネとの戦いで会えた響とした「辛くて痛くて悲しい思いをして、それでいっぱい笑って楽しんで幸せに生きる」という約束がある限り今感じている胸の痛みも受け入れ続けて生きて行こうと誓う。それが生き残った自分の罰と思いながら。
それから嬉しい事や悲しい事も含めて最近の事やクリスや奏の事を楽しそうに話す。その横顔はかつての楽しかった頃の光景を思い出して暖かな笑みを浮かべていた。
「──さて、もう出てきてもいいですよ」
話したい事を言い終えた未来が立ち上がり、近くにあった木に向けて言葉を投げかける。すると木の影から隠れていたクリス、奏、翼の三人が気まずそうに目を彷徨わせながら出てきた。
「あ〜気付いてたんだな」
「当たり前ですよ。別にやましい事をしているわけではなかったので反応しなかっただけです」
「わ、私は最初から分かっていたぞ!」
「嘘つけ。誰かにプロポーズするのか!って言ったのは翼だろうが」
「な、なんで言うのよ奏!?」
「私まだ高校生なんですが……」
顔を赤くして慌てる翼と声に出して笑う奏を見て未来も笑みを浮かべている中、クリスだけは笑わずに未来がさっきまでいた墓標の前に立ち、手を合わせた。
「──アンタの代わり、なんて高望みはしねぇ。それでも、あたしはあたしのやり方で未来を幸せにしてみせるからな。だからこれからも未来を見守ってやってくれよ」
あまり人には見せない、未来にも負けない優しい笑みをクリスが浮かべる。その胸に深く決意を刻みながら。
「……翼、プロポーズってのはあれの事を言うんだぞ」
「そうだね奏。私が間違えてた」
「ッッッ!?き、聞いてんじゃねぇ!!!」
「やべ、逃げるぞ翼!」
「承知!」
口の中が甘くなりながらクリスに生暖かい目を向ける奏と翼の視線に気づいたクリスが顔を真っ赤にしながら二人に殴りかかり、二人はアスリート顔向けの速度で走って逃げていった。クリスも追いかけるが体力的に追いつくのは不可能だろう。
「もう、クリスったら……うう」
思いがけないクリスの告白に顔を赤く染める。心臓の鼓動も早くなっていた。
まだまだ未来の心の傷は深く、過去から完全に抜け出していない。
それでもその傷は少しずつ癒えており、こうやって墓参りに来ても過去を思い出して涙を流す事は無くなっていた。それもクリスのおかげである。
「私、頑張るからね。響の分も沢山辛い思いをして幸せに生きていくから。私がそっちに行ったら沢山話そうね」
もう一度墓標に笑みを向けてから未来は走り去ったクリスを追いかけて歩き出した。
その日の太陽は眩しく輝いていた。
誕生日回でなんで墓参り書いてるんでしょうね?
本当はセレナさん達も参加させたかったんですがまだG編終わっていないので……チクセウ_(:3」z)_
未来(シンフォギア装着済み)「私の誕生日までに響に会えるようにしないと……どうなるか分かってますよね?」
作者(既にアメノハバキリー済み)「分かってますがまだGXとAXZ編があるから100%無理……待って何処へ連れて行くんですか嫌だやめてください許して……HA☆NA☆SHE!」※近くにいたバーローと防人とうたずきんの証言によると禍々しい獣のような雄叫びと悲鳴が聞こえたそうな
セレナ「私の誕生日までにG編終わります?」
作者「無理なんじゃないの〜?(某料理人カワサキ調)」※後でマリアさんにアガートラームされました。
ビッキー誕生日おめでとう!(瀕死)
響(ハイライトOFF)「なんで私の誕生日に未来とクリスちゃんをくっつけてようとしてるの?」
作者「ふ、不可抗力というやつでして……はっ!?この気配はまさか世界蛇のーー」※音信不通となりました。