戦姫絶唱シンフォギアIF 〜陰る陽だまり〜   作:ボーイS

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今度は無理矢理詰め込み回。上手く文章調節出来ねぇ。進みも遅せぇ_(:3」z)_

相変わらず、奏さんの私服姿は皆様のご想像にお任せします。ファッションセンス0の私には荷が重い_(:3」z)_

確認のためにG編観てましたが、いくら学園祭でも冷凍うどん堂々と売るかね普通……しかも500円……JKだから許される事なのか?それとも知らないだけで冷凍うどんという料理名があるのか?

歌詞の部分を斜体にしたらそっちの方が歌ってる感あったので過去の歌の部分(と言ってもFIRST LOVE SONGと絶唱くらいですが)も同じように斜体にしました!

※R2.10月05日。思いついた伏線の為少々文章を改変。誤字と思われる部分かもしれませんがお気になさらず(゚∀゚)


七話

 ──学園祭当日。

 

 新設リディアン音楽院は建設されて初めての学園祭、〝秋桜祭〟が開催されていた。

 上級生下級生分け隔たりなく、一般参加した人間も多い。そしてそれに見合うような盛り上がりを見せていた。

 

「ほら、早く次行こうぜ!」

「そんなに焦らなくても学園祭は逃げないよ?」

 

 未来の手を引きながら片手にたこ焼きや焼きそばと言った食べ物が入った袋を持ってクリスは次の出店に急ぎ足で向かっていた。

 最初こそ気乗りしていなかったクリスだったが、未来と一緒に周れるのを良い事にいつもの彼女には見られないような眩しい笑顔を見せていた。それに釣られて未来も自然と笑みが浮かんでいた。

 

 沢山の出店を周りながら歩いていると、見知った顔の二人の姿が見えてくる。

 

「お、小日向と雪音じゃんか」

「二人とも、相変わらず仲が良いのね」

「奏さん、翼さん!」

 

 走り周っていた二人の前にツヴァイウィングとして忙しいはずの制服姿の翼と昨年リディアンを卒業した奏が私服にサングラスと変装しているようでしていない格好で親そうに話しかけてくる。

 

「どうだい、怪我の具合は?」

「はい。まだちょっと動くのが辛いですけど大丈夫です」

「無理はしてはダメよ?雪音も、あまり小日向に迷惑かけないように」

「あたしが迷惑かけるの前提かよ!?」

 

 その場でしばし談笑した後、四人で学園祭を周る事になった。

 奏はクリスに負けず劣らず食い意地が張っているのか次々と食べ物系の店を制覇していく。アーティストのため翼が止めようとするが、久々のお祭りに奏は止まることを知らない。それに負けじとクリスもかなりの量を食していた。

 かき氷の早食いで奏とクリスが同時に頭を痛くしたり、チョコバナナを食べようとした未来を何故かクリスが顔を真っ赤にして止めたり、クリスの頬についた食べ物のカスを未来がそっと取った事によりクリスが目を泳がせる光景を見た奏と翼が何故か口の中が甘くなった気がしたりと、多少ハプニングがありながらも学園祭を満喫していた。

 

 未来は四人で学園祭を周り、久しく忘れていた幸せを感じているとリディアンに建設されている音楽ホールで行われているステージで友人である板場弓美、安藤創世、寺島詩織の三人の出番が近づいていた。

 

「む、もうすぐ板場たちの出番だな」

 

 三人を知らない奏と翼とは残念に思いながらも未来はここで二人と別れようと思い、近くにいた翼の方へ近寄って話しかけようとしていたが翼が腕時計を見て呟いた。その中に、知っている人間の名前が出てきて未来は不思議に思った。

 

「あれ、翼さん板場さんたちのこと知ってるんですか?」

「ああ。共通の趣味の友人のようなものだ」

「共通の趣味?」

「あーいや、気にするな。小日向も知り合いだというのなら共に見に行こうではないか」

 

 翼はクリスの方を一瞬チラリと見ると少し言葉を濁しながら向き直る。

 接点がないと思っていた友人とどんな共通な趣味があるが気になったが聞く前に翼はそそくさと急いで音楽ホールのある方へ向かって行く。

 

「誰なんだい、そいつは?」

「えっと、私の友達なんですが……翼さんと繋がりなんてないと思ってたんですけどね」

「んな事より、見にいくなら早く行こうぜ」

「あ、待ってよクリス!」

 

 翼と弓美たち三人の関係に疑問を浮かべているとクリスが未来の手を優しく握り、翼を追いかけるように引っ張っていく。バランスを少し崩しながらもクリスの隣に立った未来は取り敢えずは今は楽しもうと頭を切り替えて音楽ホールの方へ向かうのだった。

 

「……なんか「付き合ってます」って言われても信じそうだな」

 

 知ってか知らずか、未来とクリスが恋人つなぎで歩いていく様子を後ろで見ていた奏は後日糖尿病の検査をしようと決めたのだった。

 

 

 

 

「行ったデスか?」

「みたい」

 

 未来たちが去った近くの物陰から伊達眼鏡をかけた切歌と調が顔を出す。

 

「あの人たち、あっちの建物に向かったね。私たちも……あれ?」

 

 未来たちを尾行しようと物陰から出てきた調だったが、今さっきまで隣にいた切歌がいない事に気づた。

 

「調!あそこのたこ焼き美味しそうデスよ!」

 

 焦って辺りを探そうとすると少し離れた後方で切歌が嬉しそうに満面の笑みで手を振っていた。

 調は呆れが混ざった瞳で切歌を「じ────」と見つめるとその瞳を向けられた切歌は何度か後ろを振り返りながら調の元に戻ってくる。

 

「私たちの任務は学祭を満喫する事じゃないよ、切ちゃん」

「わ、分かってるデス!これもまた、捜査の一環なのデス!」

「捜査の?」

「人間誰しも美味しい物に引き寄せられるものデス。学院内のうまいもんMAPを完成させる事が捜査対象の絞り込みには有効なのデス!」

 

 さも名案というように学園に入るときに配られた「うまいもんMAP」と書かれた地図を調に見えるように出す切歌。その地図にはその名の通り、学園祭で生徒たちが出している出店の場所が書かれた地図だ。

 

「でも、全員一緒に行動してたよ?」

「あう!そ、それは……」

 

 二人の捜査対象である未来と翼とクリスの三人の装者とかつて装者だった奏は共に行動している。であるならばわざわざ別の場所を捜索せずとも後を追って行動するのが理にかなっていた。

 焦って目が泳ぐ切歌に調は頬を膨らませて詰め寄る。追い詰められた切歌は地図を見て一瞬残念そうな顔を見せるがすぐに頭を切り替えて真剣な表情を作る。

 

「……心配しないでも大丈夫デス。この身に課せられた使命は一秒たりとも忘れてはいないデス」

 

 思い出すのは昨日ウェルが話したネフィリムに関しての事だった。

 未来たちがアジトを制圧した事により、ネフィリムの成長に必要な餌である聖遺物の欠片はニ課に押さえれていた。だがウェルが持ち出していた聖遺物の欠片は残り少なく、どの道遠からず補給が必要だった。

 

 そのための対策、それは未来たちが使うシンフォギアのペンダントを奪い、ネフィリムの餌にする事だった。

 

 その話を聞いたセレナは自分が未来たちを打ち倒して手に入れようとしていた。

 ニ課仮設本部に侵入して手に入れるという方法もあるが、潜水艦として水中にある仮設本部に侵入する事自体至難の技であり、その中には未来以上の化物がいるという情報がある以上、半信半疑であれ実行するのは躊躇われるため、戦闘によって打ち倒す事を画作した。

 だがそれを否定したのは他の誰でもない、切歌と調だった。

 

「セレナが力を使うたび、フィーネの魂がより強く目覚めてしまうデス。それはセレナの魂を塗りつぶしてしまうという事デス」

「そんな事、絶対にさせない……!」

 

 いまだ完全にフィーネに魂を乗っ取られていないセレナが一瞬だけ見せた悲しそうな顔が目に浮かぶ。二人はセレナがフィーネになる事を受け入れて悲しんでいると思い、少しでもセレナでいられる時間を伸ばそうと必死になっていた。

 故に、切歌と調が戦う理由は世界をのためではなく、セレナを守るのが二人の戦いと誓っていた。

 

「でも、どうやって手に入れるデスかねぇ……」

「取り敢えず今は追いかけよ?」

「そうデスね!」

 

 何処かの朝の番組の掛け声のような返事をして二人は未来たちが去っていた方を追いかけるのであった。

 ちなみに切歌が道中にあったたこ焼きを買い、調に怒られながらも二人はそのたこ焼きを美味しくいただいた。

 

 ──────────────────

 

 ──音楽ホール内にて

 

 中が暗くなった音楽ホールにて壇上にライトが当てられ、そこに次々と生徒たちが歌や漫才を披露していく。周りには生徒以外にも一般参加してきた地域住人が所狭しと用意された椅子に座っていた。

 未来たち四人は入ってすぐ、丁度四人分の席が空いているを見つけて座る。幸い一番後ろだったのと暗かったためツヴァイウィングの奏と翼が入ってきた事には誰も気付いていなかった。

 

「結構人入ってんだな」

「そうだなぁ。まあみんな女の子見たさで集まってるんだろうけどさ」

「奏。それは偏見よ?」

「へいへい」

「ふふ。あ、次板場さんたちの出番みたいですよ」

 

 小声で談笑しているとステージの端から他の生徒とは違い、何やら特撮物のコスプレをした弓美と創世と詩織が現れた。

 

「ふむ。あれは電光刑事バンか」

「知ってんのか翼?」

「ああ。あれは電光刑事バンというアニメで正義のために悪の改造犯罪者を捕まえる熱い漢の」

「ごめん、全然分かんない」

「何!?あれまさしく防人の本来あるべき姿の「カーン」な!?何故途中で止める!?「『二番が泣けるというのに(っていうのに)!!!』」

 

 歌の途中で無情にも鐘一つが鳴り響き、それを聞いた翼の悲壮な声が壇上で悔しがる弓美の声と奇跡的にハモる。

 世界的有名なツヴァイウィングの片翼である風鳴翼がアニメの曲を最後まで聴けなかった事で膝をつく姿なぞ、誰が想像出来ようか。

 

「……あんたらは何も見なかった。いいね?」

「「あ、はい」」

 

 翼の見たくなかった姿を見てしまったもう片翼である奏の死んだような目を見て断ることの出来なかった未来とクリス。珍しくもクリスでさえ敬語になりながら大人しく頷くのであった。

 

 その後も生徒たちの歌や劇といった様々な催しで場は盛り上がっていた。特に歌に関しては奏と翼がアーティスト目線となり厳しめの審査したりと少し目的が変わりつつも四人も楽しんでいた。

 

「あ、雪音さん!」

「ああん?げっ」

 

 ステージを未来と楽しく見ていたクリスの後ろから突然誰かが話しかけてくる。振り返れば三人の女生徒が立っており、未来は見た事がないがクリスはその顔を見て嫌そうな顔をしていた。

 

「お願い!登壇まで時間がないの!」

「嫌だっつってんだろ!」

 

 三人の女生徒の内一人がクリスに願い出るがクリスはそれを考える余地無しと乱雑に断った。

 

「おいおい。いったいどうしたんだい?」

「雪音さんに勝ち抜きステージで歌ってほしいんです!って天羽先輩!?」

 

 雪音ばかり見ていた三人は近くにいた奏を見て驚きいていた。

 三人はあたふたしていたが今はそれどころじゃないのだろう。少し残念そうな顔を見せたが再びクリスの方に顔を向けて懇願する。

 

「なんであたしが出ねぇといけないんだよ!」

 

 少し大きめの声で怒鳴ったせいで近くの人間が後ろを振り向く。ギリギリなところで未来が奏と翼を自分の身体で隠して騒ぎにはならなかったが、クリスは周りの事を気にせずに怒りをあらわにしていた。

 実はこの話は前からされており、その間もクリスは断り続けていた。未来と共に学園祭を周ろうと思っていたクリスからしたら余計な事で未来と共にいられる時間が減るのは度し難い案件だったからだ。

 楽しい気分を害されて苛々を隠さずに三人を睨む。フィーネに鍛えられたのと捕虜になって荒んだクリスの睨みは一般人であればすぐに逃げ出してしまうほどの凄み(一部可愛らしいという評価を得ている)を持っているが、その睨みを物ともせずに気の弱そうな女生徒が微笑みながら一歩前に出てくる。

 

「だって、雪音さんすごく楽しそうに歌ってたから」

「なっ」

 

 その言葉にクリスは動揺隠せずに目が泳いでしまう。

 今は亡き両親の「歌で世界を平和にする」という周りからしたら馬鹿らしい夢。その夢のせいで両親を失い自身も捕虜として凄惨な日々を過ごしたクリスからしたら歌は憎む対象だった。

 そんな自分が楽しそうに歌っていたと言われて信じられない気分になっていた。

 

 動揺するクリスの手を隣にいた未来は優しくそっと握る。それに気づいたクリスは振り向くと未来は安心させるような柔らかい笑みを浮かべていた。

 

「クリスは嫌い?歌うのは」

「それは……」

「クリスが本当に嫌だって言うなら私からも言ってあげる。でも、少しでも歌いたいって思うなら歌ってみても良いんじゃないかな」

「未来……」

 

 暖かい手で握られながら優しい笑みを向けられ、クリスはまだ心の中に迷いを持ちながらも深呼吸をしてゆっくりと目を閉じる。そしてかつての自分と今の自分を思い浮かべ、迷う自身の心の声に耳を傾け、そして──

 

 

 

 

「さ〜て!次なる挑戦者は!」

 

 司会役の女生徒ステージの方に手を向ける。そこにライトが集まり次の挑戦者が出てくるのを今か今かと待ち続け、そして少し合間があってからゆっくりとステージに立つ決心をしたクリスが緊張しながら出てくる。

 壇上の真ん中に立つとクリスを中心にライトが集まりクリスがこの場の主人公になった。

 イントロが流れ始めるのと同時にクリスは暴れる心臓を落ち着かせ、そしてその雪の音のような声から歌が紡がれた。

 

 

まだ見ぬ本当の自分の事が 自分自身でもわからなくて

 

誰かに手を差し伸べて貰って 傷みとは違った傷みを知る

 

モノクロームの未来予想図 絵具を探して でも今は……

 

何故だろう 何故だろう 色付くよ ゆっくりと

 

花が 虹に 誇って咲くみたいに!

 

放課後のチャイムに 混じった風が吹き抜ける

 

感じた事無い居心地のよさに まだ戸惑ってるよ

 

ねぇ こんな空が高いと 笑顔がね……隠せない

 

 

 最初は小さかった声が少しずつ大きくなっていく。それに合わさるように歌に感情が入り、張りも響きもただの歌の上手い女生徒という枠組みから逸脱し始める。

 

「これは……」

「ああ。なんか心があったかくなるな」

 

 クリスの歌声を聴いてプロである翼と奏も思わず感嘆する。シンフォギアが纏えるだけのフォニックゲインを有した声だとかそんな不粋な考えは無く、むしろこの時ばかりは二人からシンフォギアの事は頭から消えていた。

 観客も似たような物なのだろう。クリスの歌を聴いて呆然としながらも皆優しい笑みを浮かべて聞き惚れていた。

 

 

なぜだろ?「大丈夫だよ」って言葉 教科書のどこにも載ってなくてさ

 

あのとき どうしたら良かったのか 夢を半分こした今ならわかるよ

 

「信じるってこと」「大切なもの」 やっと見つけられた ダカラ行ク……

 

陽だまりと 温もりと 厳しさも 繋がりも

 

ぜんぶ ぜんぶ くれた場所を守る為に!

 

憧れの制服 鞄には流行りのキーホルダー

 

普通の女の子みたいな時間をありがとう…みんな

 

ねぇあたし 似合ってたかな

 

友達を……出来たかな……?

 

 

「ふわぁ……」

「凄い……」

 

 未来たちから離れた位置に座る切歌と調も壇上で歌うクリスの歌に聴き惚れていた。

 セレナもプロのため歌は上手く、シンフォギアを纏う二人もそれなりに歌が好きだった。だがここまで心が躍り聞き惚れてしまう事は無く、最後に歌を心から楽しいと思ったのはまだ幼い時だった。

 倒すべき敵だと分かっていても壇上で歌うクリスから目が離せず、どんどんその歌にのめり込んでいく。

 

 

笑ってもいいかな……許してもらえるのかな……

 

あたしは あたしの せいいっぱい、せいいっぱい……

 

こころから、こころから… あるがままに うたってもいいのかな…!

 

 

(……楽しいなぁ。あたしは、こんなに楽しく歌を歌えるんだ……)

 

 クリスは歌っている間に、この学園への日々を思い出していた。

 ほとんどは未来と一緒にいる記憶だが、その中には未来以外との記憶もあった。

 両親が亡くなってからというもの、親しい友人なぞ出来るはずがなく他人を信用する事が出来なかったクリスが転校という形でリディアンに来た当初、周囲の空気に馴染む事は出来なかった。

 それでもクリスに話しかける生徒は多く仲良くなろうとしてくる生徒も多々いたが、人付き合いを学んで来れなかったため距離感を掴めず突き放すような言葉を投げかけた事もあった。

 

 そんなクリスでも、仲良くなろうと歩み寄る女生徒はいた。三人の女生徒もその一部だ。

 少しずつ雪が溶けるように、他人を受け入れて未来以外にも笑みを見せる事が多くなり、どんどんクリスの魅力が増していったのだった。

 

 

太陽が教室へとさす光が眩しかった

 

雪解けのように何故か涙が溢れて止まらないよ

 

こんな…こんな…暖かいんだ…

 

あたしの帰る場所

 

あたしの 帰る場所……

 

 

 歌いきり、何処かスッキリした顔でクリスは天井を見上げる。そして僅かな合間の後ホールを揺らすほどの拍手と喝采が響き渡る。

 

(……そっか。ここはきっと、あたしがいても……いいところなんだ。そうなんだろ、未来)

 

 ライトのせいで観客席は暗く未来のいる場所は分からなかったが、未来がいる方に向けて見た人を惚れさせるような眩しい笑顔を浮かべる。それに釣られるようにクリスの付けている赤い雷のような形のヘアピンもキラリと光っているのだった。

 

 

 

 

 クリスが歌い終わり、ホール内が拍手喝采の中。遠くの観客席でクリスの歌に聞き惚れていた奏と翼も心からの拍手を送っていた。

 

「いやぁ。まさか雪音がこんなに良い歌を歌うとはねぇ。なぁ、翼?」

「うん。この時間の間は私たち負けてたものね」

「だな。有名になって調子乗ってるつもりは無かったけど……はは、こりゃ負けらんねぇな!」

 

 予想以上のクリスの歌に二人は正直にこの時間の間はその歌唱力に負けていたと認めていた。それくらい、今のクリスの歌はみんなを虜にしていた。

 

 クリスの歌に触発されて奏と翼は謎の気合をいれる。だが拍手の嵐の中ただ一人だけ、二人からは顔が見えない位置で未来はクリスの立つ壇上を見つめるだけで拍手も何もしていなかった。

 

「?どうしたんだ小日向、ってっ!」

「おま、なんで泣いてんだよ!?」

「……ぇ」

 

 未来の顔を見て二人は驚く。未来は二人に言われて初めて気がついたというように自分の頬を触れると大粒の涙を流しているのに気づいた。

 未来は涙を何度も拭おうとするが涙は止めどなく溢れ、更に未来の頬を濡らしていく。そして耐えられなくなったのか、拍手喝采の中で顔を赤くしながらも笑顔を見せるクリスを放っておいて走ってホールの玄関に向かって走り出した。

 

「小日向!」

「ッ翼はここにいてくれ。あたしは小日向を追う!」

「でも……ううん。分かった任せる」

「おう!雪音にも戻って来たら伝えておいてくれ」

 

 そう翼に言い残して、奏は未来が走り去った後を追うのであった。

 

 ──────────────────

 

 まだ人通りが多く、学園祭を謳歌している生徒や一般人が楽しそうに笑いながら歩く中、未来はホールから近い、建物の影に隠れて今は人がいない広間を一望出来る場所で手すりに手をついて俯いていた。

 

 涙を止めようとしても脳裏に浮かぶクリスの歌う姿と声を思い出して再び涙が未来の頬を濡らす。何度も目元を拭いた事で少し赤くもなって来ていた。

 

「小日向!」

 

 遅れて未来を探して走っていた奏が未来を見つけて走りやってくる。若干汗で服が張り付き、少々艶やかな姿になっていたが汗を拭く事もせずにゆっくりと未来の方に歩く。

 

「どうしたんだよ。急に泣いて。何かあったのかい?」

「……なんでもありません」

「おいおい。何でもない事はないだろ?」

「…………大丈夫です」

「いや、でも」

「放っておいてよ!」

 

 心配した奏が未来の肩に触れようとした瞬間、未来は大声で叫んで奏の手を強く振り払う。直後、未来は自分が奏の手を叩いた事に気付いて一瞬涙を溜めたままの顔の目が見開いてた。自分でも驚いているようだ。だが未来は奏に謝ろうともせず、顔を見せないように気まずそうに背を向けた。

 

「……大丈夫ですから。今は……一人にしてください」

「…………分かった。取り敢えずあたしはホールに戻るよ。なんかあれば連絡くれよな」

 

 あまりにも普通でない未来を心配する奏だが、今は下手に刺激ない方が良いかもしれないと思い、未来を見つけた事を良い事にその場を去って行った。

 

 奏が去って行く気配を感じ、完全に消えた後、未来は制服というのを気にせずにその場に座り込んでしまう。そして再び流れた涙はコンクリートの地面に落ちる。

 

「ッ……響……響ぃ……」

 

 今はいない、かつて自分の命と同じくらい大切だった親友の名前が震える口から漏れる。そしてダムが決壊するように大声で泣き叫んだ。その声は幸か不幸か先程の音楽ホールから漏れる、クリスの次の生徒であろう歌がかき消している。

 

「ごめんね……私……やっぱり響がいないと……」

 

 クリスの歌を聴いて未来も最初はその歌声に聞き惚れていた。

 まるでクリス自身を歌っているような曲に暖かくなる心を感じ、心の底から感動していた。だが今は亡き親友の形見である赤い雷のような形のヘアピンをつけたクリスが楽しそうに歌っている姿を見て未来は思った。思ってしまった。

 

 

 ここに響がいればもっと楽しかったのに。

 

 

 そう思ってしまった事に気づいた未来は急いで落ち着こうとしたが、一度決壊したダムは簡単に止まる事は出来なかった。

 

 響がクリスの歌を聴いたら何を言うのだろうか。

 響がクリスと仲良くなったら二人はどんな感じになるのか。

 響がクリスと歌ったらどんな曲になるのだろうか。

 響が奏や翼と並んでいればどんな話をするのだろうか。

 響と一緒に学園祭を周ったらどうなるのだろうか。

 響が……

 響が……

 

 もう訪れる事のない()()()を考えて未来は何度も涙を流す。

 考えてはいけないと思っていても壊れた心の隙間からこぼれ落ちた感情が止めどなく流れ落ち、そして抑えきれない想いが涙となって未来の瞳から落ちる。

 目元は痛く、喉もカラカラで痛い。そんな身体になっても涙は流れて悲しい雄叫びが響いていたのだった。

 

 そして十分間か、あるいはそれ以上泣き叫んだ未来は泣き疲れて、まるで精魂尽き果てたかのように疲れ果てた瞳で空をボーッと見つめていた。

 

「…………もどろう」

 

 勝手にホールから去った事をクリスが怒っているかもしれない。

 咄嗟だったとはいえ奏の手を振り払った事を謝らねばならない。

 心配しているであろう翼にも会わないといけない。

 そんなネガティブな考えしか思い浮かんで来ないままホールに戻ろうと思い振り返った。

 

「あうっ!」

「ッ」

 

 突然、横から現れた少女とぶつかり、互いに尻餅をついてしまった。

 すぐ謝らなくてはと思い立ち上がろうとするが、足が言うことを聞かず立ち上がらない。

 

「いたたた……だ、大丈夫デスか、ってお前は!」

 

 横から現れた少女、暁切歌は自分の臀部(でんぶ)をさすりながら立ち上がりぶつかった人物が敵である未来だと気づくと数歩後ろに下がって警戒態勢に入り、いつでもシンフォギアを纏えるように赤いクリスタルのペンダントを握る。

 警戒する切歌に対して未来は座り込んだまま動こうとしなかった。

 訝しげに思って警戒しているとチラリと見えた未来の頬が濡れていたのに気づいた。

 

「?なんで泣いてるんデスか?」

 

 質問した直後、何故自分が敵対する未来にそんな質問をしたのか分からず切歌は混乱した。

 

「……私ね、大切な友達がいたの」

 

 混乱する切歌を置いて地面を見つめながら未来は正気が抜けたような顔でポツリと呟いた。

 

「幼稚園から一緒でね、人助けが趣味だったの。それで怪我したりして私も全然安心出来なくてあの子の周りのお世話をなんでか私がやってた」

 

 未来も何故そんな話をするのか自分で理解できていなかった。だがきっと、誰かに自分と立花響の話を聞いて欲しかったのだろう。誰かに話すだけで、それこそ敵である切歌に話すだけで心が少し軽くなって行くのだから。

 

「ずっと一緒だと思ってた。大人になって、結婚して、お婆ちゃんになっても、響とはずっと友達と思ってたの。でも……」

「……死んじゃったんデスか?」

「……」

 

 黙ってしまう未来を見て切歌は自分の言葉が合っているのだと確信する。そして悲しみに沈む未来の姿が、かつてのセレナと重なって見えた。

 ここで未来を捕まえる事も、倒す事も可能と分かっていても切歌はその手段を取らずにペンダントから手を離した。

 

「……大事な人がいなくなるのは、とても悲しい事です。私も調やセレナやマムがいなくなるなんて耐えられないと思うです。でも」

 

 警戒はしながらも未来に近づいた切歌は何を思ったのか未来の頭に手を置いて撫で始めた。

 急な事に未来は少し驚き顔を上げると、目の前の切歌は今は亡き親友と似た眩しい笑顔を作っていた。

 

「私だったら調やセレナには生きていて欲しいと思うです。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()って思うですよ」

「ッ!」

 

 その言葉を聞いて未来は目を大きく見開く。切歌の言葉はかつてフィーネとの戦いにおいて夢と現実の狭間で見た響と同じ言葉だったからだ。

 

「私がそう思うから、もし調やセレナに同じ事を言われても頑張ろうと思うです!私の大好きな二人が好きでいてくれる私でいられるなら、どんな苦難も乗り越えてやるです!」

 

 やる気に満ちている切歌の言葉にボロボロになっていた心が暖かくなるのを感じた。

 切歌がどんな人生を送って来たのか未来は知らない。だが、目の前にいる切歌の答えはかつて自分も出した答えと同じだった。その答えに至るだけの切歌にとっての苦難があったのは予想出来る。

 

「アナタにとっての大切な人がどう思ってるのかなんて知らないですが、アナタの知ってるその人は今のアナタを見てどう思うんですかね?」

 

 かつて未来が敵対していたフィーネに向けて言った最後の言葉を、何も知らないはずの切歌に言われて動揺するも、その言葉は今の心にスッと当てはまった。

 

 きっと響が生きていれば今の自分を抱きしめるだろう。励ましてくれるだろう。涙を拭ってくれるだろう。そして前に進もうと手を引いてくれるだろう。そうするのは容易に想像出来た。なんせ長い間共にいた大の親友だったのだから。

 そんな優しい親友が今の自分を見ればもう思うか。それも前から分かっていたはずの答えだった。

 自分でたどり着いていたはずの答えを自分で見失っていた事に羞恥を覚えて顔が赤くなる。だがいつの間にか先程まであった心を押しつぶすような悲しい気持ちは霧散していた。

 

「……ふふ、ありがとう。励ましてくれて」

「いえいえ。こんな事で……ってなんで私は敵を励ましてるんデスかね?」

 

 本気で分からなかったのか真面目な顔で考え込む切歌の頭に大きなハテナマークが浮かんでいるように見えて噴き出す直前で耐える未来であった。

 

「切ちゃん何をやって、って貴女はっ!」

 

 切歌が現れた通路から黒髪ツインテールで小柄な少女、月読調が現れる。そして未来を見るなりギアペンダントを握りシンフォギアを纏おうと口を開こうとしたが、その直前に切歌に口を押さえられて歌う事はできなかった。

 

「こんな所で悪目立ちしちゃダメデスよ!?」

「ん、でもあの偽ぜ「おい、待ちやがれ!」ッ切ちゃん!」

「わわわ、お喋りする時間なんてなかったの忘れてたデス!逃げるデスよ調!」

 

 切歌は調の手を引いてその場から走り去っていく。

 その後ろ姿を未来はただ呆然と眺めていると、通路から奏と翼が走って現れた。

 

「ちい!すばしっこい!」

「まだ遠くに行っていないはず!私は正門の方に周るから奏は追いかけて!」

「おうよ!小日向も手伝ってくれ!」

「あ、えっと、私」

 

 何やら急いでいる奏と翼の剣幕に未来は一瞬十中八九敵である切歌と調を追いかけていると分かっていてもどうしようか迷ってしまい、オロオロしてしまう。

 

「……なんで泣いていたかは話せるときに話したらいいさ。今は取り敢えず、アイツらを見つけないと!」

 

 そう言って奏は切歌たちが走って行った方に向かい、翼はリディアンの正門の方へ走っていく。未来はまだ混乱していたが取り敢えずは奏の言う通り二人を追うために軽くなった身体を立ち上がらせて走ろうとすると、前から肩で息をしているクリスが現れた。

 

「ゼェ、ハァ、未来!アイツらは何処へ行きやがった!?」

「向こうへ走って行ったけど奏さんが追いかけてるから私たちは他のルートで行こう」

「そうか!なら早速」

「その前にいいかな」

 

 少しふらつきながらも走り出そうとしていたクリスを未来は呼び止める。焦ってたため少し変なポーズになっているのはご愛嬌か。

 

「今日、話したいことがあるから時間作れる?」

「……なんの話か知らねぇが、未来の頼みならぜってぇ時間作る」

「ありがとう」

 

 未来は今自分が抱いている気持ちを、抱いてしまった気持ちをクリスに話そうと思った。

 未来にとっての一番今も響ではあるが、クリスも大切な友人の一人であり、響とはまた違った特別な人間でもあった。故に切歌の言葉で目が覚めたのもあり、クリスを悲しませてしまうような隠し事をしたくはなかった。もし、これで自分の事を嫌いになってしまうのであれば、それを受け入れる覚悟もしていた。

 

「んじゃさっさと追いかけるぞ!」

「うん!」

 

 明るさを取り戻した未来はクリスと並んで切歌と調を追いかけるために走り出すのであった。

 

 ちなみ、当然の如く途中でクリスの体力が尽き、未来にお姫様抱っこされて顔を赤くしたのは秘密、になる前に弓美たち三人娘に見つかっているのを知らないクリスであった。

 

 ──────────────────

 

 未来たちが切歌と調を追いかけてものの数分。完全にリディアンの地形を把握し切れていない二人は前方に翼、後方に奏、そして脇道の所から現れた未来と未来にお姫様抱っこされたままのクリスに囲まれて身動きできなくなる。

 

「追い詰めたぞ!観念しやがれ!」

「うう、囲まれたデス(なんであの人お姫様抱っこされてるデス?)」

「失敗(なんであの人、お姫様抱っこされてるんだろう?)」

「おっと、無駄な抵抗はすんなよ?(なんで雪音はお姫様抱っこされてんだ?)」

「お前たちには聞きたいことがある。素直に我々について来てもらうぞ(カメラを持っていればよかった!)」

 

 少々場の空気に合わない事をしている未来とクリスに目が行ってしまった四人だが、すぐさま頭を切り替えて真剣な表情を作る。

 

「……数の上では貴女たちに分がある。だけど、ここで戦う事で貴女たちが失うものの事を考えて」

 

 チラリと横を見る調の目を追えば、今未来たちがいる場所は正門近くの人の出入りする場所。もしここで戦闘にでもなれば装者の事が明るみに出る事以前に怪我人だけでは済まなくなる可能性が大いにある。

 

「てめぇ、そんな汚ねぇ事を言うのかよ!さっきあんなに楽しそうに歌ってたのに!」

 

 怒りを隠し切れていない奏が調に向かって言う。

 道中未来がクリスから聞いた話では、未来が音楽ホールから出た後クリスの次の挑戦者というのが切歌と調の二人であった。何か目的があったらしく勝負してその何かを成し遂げるつもりだったようだ。

 そして二人は奏と翼の前でツヴァイウィングの曲である『ORBITAL BEAT』を歌い会場を湧かす。そして結果発表の際、二人は突如急いでホールから走り去って行った。それをクリスたち三人も追いかけている途中、未来と切歌がぶつかりさっきの話の流れとなった。

 

 聞けば歌っていた二人も楽しそうに歌っていたらしく、それ故に会場の湧きもクリスに迫る勢いだったらしい。

 

「……私たちは戦わないといけないの?」

「うっ」

 

 未来は真っ直ぐ切歌の見る。その目を直視した切歌は先程の大切な人を失った悲しみで涙を流していた未来の姿を見て思い出し、簡単に「敵だ」と言えず口ごもってしまった。

 

「こ、ここで今戦いたくないだけ……そうデス決闘デス!然るべき決闘を申し込むのデス!」

 

 咄嗟に出た子供じみたこの場での戦闘の回避方法に調も含めて唖然としてしまう。だが人のいる前で戦う事が出来ない未来たちからしたら受け入れるしかなかった。

 

「決闘の時はこちらが告げる。だから」

 

 調は切歌の手を取ると翼の隣を通り抜けてい堂々と正門の方へ歩いていく。ここで二人を捕まえようとしても人目がある以上無用な混乱を呼ぶ事を考えれば今この場では二人を見逃すしかなった。

 何も出来ずに歯嚙みする思いで二人の背を見つめる奏の通信機が震える。取り敢えず繋げてみればよく知った声が通信機から聞こえた。

 

『四人とも揃っているな?』

「弦十郎のダンナか」

『ああ。先程ノイズ反応パターンを検知した。ほどなくして反応は消失したが念のために周囲の調査を行う。奏も本部で待機してくれ』

「あいよ。──って事で、今はあの二人は放っておいてあたしらは仕事をしに行きますかねぇ」

 

 奏は頭の後ろで手を組んで見た目では納得したような風を装い、正門の方へ歩く。あれほど楽しそうに歌っていた切歌と調が悪い奴らとは到底思えなかった。

 

「仕方ない。小日向と雪音もいいな?」

「はい」

「ま、仕事だし仕方ねぇな」

 

 奏と似たような事を思う未来たちも奏の後を負って正門の方へ向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んでさ、いつまで雪音はお姫様抱っこされたまんまなの?」

「ッ!!??」

 

 奏に言われて切歌と調と話していた時からずっと未来にお姫様抱っこされたままだったクリスは耳まで真っ赤にしながら急いで未来に降ろしてもらう。未来も未来でさも当然というようにクリスをお姫様抱っこしていたので何故か周囲に奇異の目で見られなかった。世の中不思議である。

 

「これが『尊い』というものなのか……」

「……」

 

 翼が変な方向に成長している気がしていたがあえて何も言わない奏であった。

 

 ちなみに後日、学園祭で未来にお姫様抱っこされているクリスを()()発見した仲良し三人娘のうちの一人である寺島詩織が()()持っていたカメラで二人を()()写した写真を翼が高値で買い取っている姿を見て、奏は何故か故人を見るような目で空を見上げていたという。

 そしてその憂いを感じる姿が評判となり、天羽奏個人の評価が爆上がりし、その理由を考えてまた死んだような目になる奏の姿が度々見られるようになったのだった。




実は行室モノクロームでクリスちゃん推しになった作者です。30分近くリピートして30分近く涙腺崩壊して脱水症状になりかけましたわ。

少しずつ弓美ちゃんに毒されていく翼さん…あれ、影で全く考えてない予定外の設定が出来たぞ?てか一番キャラ崩壊起こしそうな流れだ!?でもアニメくらいでキャラ崩壊なんて……あ、弦十郎のダンナと同じ風鳴の血を引いてるんだった……いや、これ以上翼さんをネタキャラにする訳には……。

翼「残念ではあったがなかなか良い歌だったぞ、板場」
弓美「ありがとうございます!風鳴先輩!」
翼「うむ。ところで他に何かオススメのアニメはあるか?」
弓美「風鳴先輩なら剣が似合いそうなのでーー」
作者「おま、それ以上はヤメロォ!」

その後、慎次すら見たこともない剣の型を練習していた翼がいたとか。


風鳴翼の趣味

修行
クリス観察
アニメ鑑賞←New!

次回! 神剣、再び黒に染まりて 

どれだけ精神が安定しようと悪魔(作者)の魔の手からは逃れられない……
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