戦姫絶唱シンフォギアIF 〜陰る陽だまり〜   作:ボーイS

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でぇじょうぶだ。生きています。

遅れてすまねぇ_(:3 」∠)_
仕事しながらで一回は完成しましたが読み返すと「違うな」と思い最初から書き直してました。だってあのまま行ったら話の流れ上神獣鏡マリアさんが弦十郎のダンナと互角の勝負をした挙句ダンナを倒さないといけないハメになってたんすよ……未来さんたち絶対勝てないやん……


ビッキー「それで遅れた言い訳になってると思います?」
作者「ならない?」
393「ならないです」
作者「ならないかー」(諦め)
※拳と鏡のダブル絶唱。


十六話

 切歌と調からマリアの纏っていたシンフォギア〝神獣鏡〟とフロンティアの事を二人が知っている限りの情報を弦十郎に教え始めてから数十分が経とうとしていた。

 

「──なるほど。あの神獣鏡というシンフォギアは他のギアよりも性能的にはかなり劣っているのか」

「でもその代わりギアとノイズに対しては神獣鏡以上のものは無いと言えるくらい凶悪」

「あのおっぱいの人のアームドギアが消えたのも神獣鏡の能力のせいデス!」

 

 ちなみに、切歌の言う「おっぱいの人」とはクリスの事であるが、二人の後ろにいた未来が苦笑いを浮かべ、奏は吹き出し、翼は自身の胸を見た後何処か遠くを見つめる姿を弦十郎は見てしまい何度目かの咳払いをした。

 真面目な顔できちんと情報を提供する調に対し、切歌は度々要らぬ情報や聞いてもいない事を喋るので実際有用な情報はどれくらいあるのだろうか見当がつかない。

 

「……だが、マリアと言ったか。彼女が使っていた神獣鏡のギアは貴女達が言っているほど弱くなかったが?」

 

 一度ぶつかった翼なら分かる。まともに、真っ正面からぶつかっただけでは自分一人では倒す事が出来ない。

 装者によって多少性能が左右されるとはいえ翼の纏う天羽々斬が既存するシンフォギアの中で何処に位置するかは分からないが、もし調の言った通り神獣鏡がシンフォギアの中でも最弱なのであれば翼一人でもある程度太刀打ち出来たはず。

 だが結果は当時本気を出していたかは定かではないが、クリスの援護と切歌と調の助太刀があっても圧倒された。シンフォギアの性能差の件が本当であればマリアの身体能力は相当なものでなければ話にならない、のだが。

 

「確かにマリアは運動神経は良かった」

「でも、だからって神獣鏡で私たちを圧倒出来るとは思えないデスよ」

「だったらあの眼鏡になんかされたとか?明らかに正気じゃなかったし」

「その可能性も高いけど、それでも装者四人を相手して圧倒出来るほどの何かをされているならかなり負担になるはず。だけど一戦交えた手応えはそんな風には感じられなかった」

 

 切歌と調ですらマリアが生きていたのを知ったのは前回の海上の戦闘の時なため詳しくは知らない。明らかに何かされているとはいえ、その正体が分かる前に別れてしまったので二人が何も知らないのはしかない事だ。

 奏を合わせた四人でうんうんと頭を捻りながら思考するがマリアに関しての情報が少ないため分からず、神獣鏡に関しても二人が知ってる情報が神獣鏡の全てでは無いため憶測の域を出ない。

 

「マリア君と言ったな。彼女と神獣鏡も気になるところだが、今最優先するべき事はフロンティアを今後どうするかという……ッ!!??」

 

 弦十郎がフロンティアの対策に話を変えようとした瞬間、弦十郎でも意識しなければ倒れそうになるほどの衝撃に仮設本部全体が大きく揺れて立っていた者は全員倒れそうになった。

 

「フ、フロンティアから月の方角に向かって謎のエネルギーの射出を確認!それによりフロンティアが浮上し始めました!」

「なんだと!?」

 

 朔也の報告を受けて弦十郎が驚愕を隠さずに立ち上がった瞬間だった。

 今度はモニターに映っていた、フロンティアに向かって派遣されていた海軍の船全隻が突如として宙に浮いたと思えばまるで圧縮されていくように音を立てて潰れて行き、最終的には元の船の形が完全になくなると同時に無惨にも爆散した。乗組員の安否は、残念ながら確認出来ない。

 

「くっ、下から良いのを貰ったようだな!」

 

 気づけば仮設本部は何故か陸上に上がっていた。いや、それは違うだろうか。何故ならさっきまで海の中を潜航していたのに、目の前にはフロンティアと呼ばれる謎の遺跡が陸続きになっているのだから。

 朔夜とあおいの賢明な計測による結果、先程起こった謎の揺れは仮設本部直下からの謎の地殻上昇によるものだった。そしてそれと同じく観測された月に向かって放たれた謎のエネルギーは月にアンカーを打ち込むような事だったらしい。

 

「ならフロンティアは引き揚げられたって事か!?」

「あれはそんな事も出来るのか……」

 

 奏と翼は目の前で行われた現実離れした光景に驚愕していたが、自体はそれだけでは済まされず、より深刻な方に傾いていた。

 

「それだけではありません。月が──」

 

 ──────────────────

 

 ──フロンティア ブリッジ

 

 

「ああ、楽しすぎて眼鏡がずり落ちてしまいそうだ!」

 

 徐々に浮上し始めて揺れ動くフロンティアのブリッジの中央、そこに置かれた幾何学的な模様が施された何らかの装置に手をかざしたウェルが恍惚の笑みで空中に浮かんだモニターに映る、無惨にもガラクタになった海軍の船を凝視する。あまりの感情の昂りに装置にかざしてある()()()()()()()()()が大きく脈動した。

 

「Dr.……貴方はいったい何を……」

「見ての通り試運転ですよぉ!」

 

 あっさりと行われた虐殺と興奮して不気味な笑みを浮かべるウェルにセレナは思わず恐怖で身体が震えてしまった。

 ウェルはフロンティアを動かす手段として自身の左腕に聖遺物を取り込むネフィリムの細胞のサンプルから作られた特殊なLINKERを投与する事により、左腕が人間のものでなくなる事を代償に現在フロンティアのコアと融合しているネフィリムコアとリンクする事によってウェルの意思でフロンティアを動かす事が可能となっていた。

 まるで子供が新しい玩具を買ってもらったかのように、フロンティアという圧倒的な力を手に入れたウェルは間違いなく有頂天になっていた。

 

「なれる!これで僕も英雄になれるぅ!この星のラストアクションヒーローだ!やったあああああ!!!」

 

 大きく手を広げて喜びを身体で現すウェル。その姿だけ見れば喜ぶ大人の姿をした子供なのだが、やっている事は大量殺人と変わりは無い。これのいったい何処が英雄に慣れるのだろうか。

 

「ああでも。行きがけの駄賃に月を引き寄せてしまいましたよ」

「なっ!?」

 

 軽い口調でなんともなさげに、むしろ笑みを作りながら呟いたその言葉に、セレナは信じられないものを見る目でウェルを見返した。それもそのはずだ。何せセレナは月の落下から人類を守るためならと思って自身が傷ついても戦った。なのにウェルのやった事はそれを全て水の泡に変えるような事なのだから。

 

「何故そのような事を!?それでは人類が絶滅してしまいます!」

「人類は絶滅なんてしませんよ。僕が生きている限りはね!これが僕の提唱する一番確実な人類の救済方法です!」

「そんな事の為に、私は戦ってきたのでは……!?」

「……」

 

 ウェルの物言いにセレナは思わず怒りを覚えて詰め寄ろうとするが、ウェルを守るようにセレナの前に無表情で瞳に光がないマリアが立ち塞がった。

 

「姉さん!そこを退いてください!早く止めないと人類が、切歌ちゃんや調ちゃんやマムが!」

「……」

 

 一縷の望みを賭けて説得しようとするがその言葉は一切届かず、仕方なく無表情のままのマリアを置いて後ろのウェルに掴みかかろうたセレナだったが、その行動を敵対行動と認識したマリアが光の無い瞳をカッと見開いた。

 マリアは伸ばされたセレナの手を強めの力で払い、右足を叩きつけるように力強く前に出してガラ空きになったセレナの腹部に向かって突き出された拳が深々と刺さった。

 

「ッかは!?」

 

 突如腹部を強く殴られた痛みによって呼吸が上手く出来なくなり膝をついてしまう。そして苦しそうに浅い呼吸を繰り返すセレナをマリアは冷たい瞳で見下ろしていた。

 

「無駄ですよ。どの道月の落下は止められない!貴女はそこでフィーネを演じた頃を思い出して惨めに這いつくばっていればいい!ああそうでした。僅かに残った人類の増やし方は事が終わった後仲良く話し合いましょうよ。ひひひひ」

 

 笑いが抑えきれないウェルはマリアと共に痛みで(うずくま)るセレナを置いてブリッジから出て行く。

 ウェルはネフィリムの力によってフロンティアを完全に掌握しており、LINKERの効果が無くなるまで他の誰かの操作を受け付けない為セレナが何をやってもフロンティアを使う事は出来ない。それはつまり、仮にガングニールのシンフォギアを使おうともこの場でセレナが出来る事は何も無いというものだった。

 

「ねえ、さん……」

「……」

 

 痛みに耐えながらも遠ざかる姉に向かって手を伸ばす。だがマリアは振り返る事も、足を止める事もしないままウェルの後ろについてブリッジを後にした。

 ブリッジにはもうセレナしか残っておらず、宙に浮くモニターには無慈悲にも接近する月が大きく映し出されていた。

 

「私は‥…姉さん‥…姉さんッ」

 

 涙が頬を伝って冷たい床に落ちる。

 その涙を拭う者は誰もいない。

 

 ──────────────────

 

 ──ニ課仮設本部にて。

 

 月にアンカーを打ち込んだフロンティア全体が引っ張られ浮遊した事により、偶然にもフロンティア付近を航行していた二課仮設本部が上昇した大地に打ち上げられた。よって仮設本部となっている新型潜水艦は潜水艦としての機能は完全に死んだ事になるのだが、幸運にも翼達はすぐにでもフロンティア内部に突入出来る位置にいた。

 

「──頼むぞ、翼」

「無茶すんなよ」

「分かっています。奏も心配しないで」

 

 翼は気を引き締めながらも心配そうにしている奏を落ち着かせるために笑みを見せた。

 だが奏と未来はシンフォギアを纏える身体ではなく、クリスは裏切りにより不在。現状二課が保有する戦闘可能なシンフォギア装者は翼のみ。

 対して切歌と調は捕虜として二課で捕縛してはいるがF.I.S側にはセレナと裏切ったクリス、そして翼、クリス、切歌、調の四人がかりでも圧倒していたマリアがいる。戦力差を考えれば絶望的ではあるが、それでも今は翼に賭けるしか出来ないのが現状だった。

 

「クリスの事、頼みますね」

「ああ。少しはやり返すかもしれないが、それくらいは許してもらうぞ?」

「ふふ、お手柔らかにしてあげてください」

 

 不安そうにしている未来を安心させるために少し戯けて見せる翼に未来も笑みを見せたのを確認した後、翼は奏たちに見送られながらも急ぎ格納庫に向かって愛車であるバイクに跨ってハッチからフロンティア目掛けて出撃する。

 そして程なくして、予想通りの事態が起きた。

 

 前方から無数のノイズが統率もされずに一直線にバイクに乗る翼目掛けて突撃してくる。それはソロモンの杖を持つウェルが近くにいるという証明にもなっていた。

 

「お早い歓迎だな。では、こちらもいくぞ!」

 

 

 ──Imyuteus amenohabakiri tron──

 

 

 翼はバイクに乗ったまま聖詠を歌い、天羽々斬のシンフォギアを纏う。そして迫ってくるノイズに向かってアクセルを全開にした。

 

騎馬ノ一閃

 

 バイクの前方部分に巨大な刃を突出させてノイズを切り刻む。それに加えて自身も片手に剣を持ち、見事な操縦テクニックでドリフトしながら己の手でもノイズを切り裂いていく。その殲滅速度はバイクに乗りながらでも戦い慣れていた未来や殲滅特化でもあるクリスにも負けない速度だった。

 

 だが、それでもやはり一人では問題が発生するだろう。

 

「くそ!これじゃ翼の体力が保たねぇぞ!」

「ですがこちらの装者はただ一人。援護もなしにこれから先どう立ち回れば……」

 

 モニターで翼がノイズを薙ぎ払っていく姿を見ながら奏は自分が翼の隣で戦えない事に悔しい思いをしていた。

 弦十郎や慎次もすぐさま援護に行きたいと思っていたが、ノイズ相手では自分たちは逃げる事しかできないと理解しているため歯噛みする思いでモニターを見つめるしかできなかった。

 その中で未来だけは違っていた。

 

「──シンフォギア装者は翼さん一人ではありません」

「……分かっていると思うが、未来君を戦わせる訳にはいかないからな」

 

 クリスに関して未来が黙っているわけがないと思っていた弦十郎は未来の言葉に嫌な予感を感じていた。

 了子の話によれば天羽々斬の浸食は深刻で未来の身体は奏以上に危険な状態であり、無闇にシンフォギアを纏えば更に浸食が進んで戻れなくなると言われている。

 これまで酷使させていたのは自分たちだと分かっていても弦十郎はこれ以上未来に無理をさせるべきでは無いと思っての言葉だった。

 

「戦うのは私ではありませんよ」

 

 ニコリと笑って未来は切歌と調の方に向き直る。切歌は首をかしたげているが調は未来の言いたい事を理解していた。

 

「捕虜に出撃要請するつもり?……本気なの?」

「貴女たちはセレナさんとマムさんとあの人……マリアさんだっけ?を助けてほしいんだよね?でも今は見ての通り私たちだけじゃ二人のお願いを守れそうに無いの。だから手伝って、ね?」

「「は、はい」」

 

 少々威圧気味の笑顔に切歌と調は思わずうなずいた。

 クリスを信じてはいるが、自分が戦えないという理由とクリスが自分に何も言わずに二課を離れた事に未来は多少なりとも憤りを感じており、早く見つけて一言二言言ってやりたい気持ちになっていた。

 それ故に今回の事件を早く終わらせて二人でお話ししなくてはと思っているため、無理矢理にでも切歌と調を味方に引き入れようとしていた。側から見れば完全に脅しに見えてしまうのだが。

 

「たまーにアンタが怖いよ……」

「そうですか?私はお願いしただけのつもりなんですが」

「(ちょっと命の危険を感じたデスよ……)」

「(あの人は怒らせたらダメ)」

 

 奏は苦笑いを見せ、優しそうに見えて未来が一番の危険人物だと切歌と調は再確認した。特に切歌は心身的に弱っていた未来と言葉を交わした事があるため、今の未来との差が激しくてより困惑していた。

 顔を合わせて困惑している切歌と調に弦十郎は近づき、ズボンのポケットに入れていた二つの赤いクリスタルのギアペンダントを取り出すと二人の前に差し出した。

 

「未来君が言ったように、難しい状況だが協力してくれるのであれば出来る限りセレナ君たちの救出のサポートをする。こちらの手助けを必要としないのであればそれでも構わん」

 

 大人らしく優しい笑みを浮かべた弦十郎は二人に判断を委ねた。

 切歌と調は再び互いの顔を見合わせると迷いなくうなづき合い、決意を込めて弦十郎の方へ向き直った。

 

「こちらがお願いしたのだからそれで構わない」

「私達だけじゃ何も出来ないデスから感謝するデス!」

 

 絶対にセレナ、ナスターシャ、そしてマリアを救うと二人は心に決めてギアペンダントを受け取る。二人の真剣な眼差しに弦十郎は白い歯をニコッと見せて力強くうなづいた。

 

「それじゃ、ハッチまで案内するね」

 

 未来は二人の手を引いて直令場から出て行く。未来の後ろ姿に弦十郎は不安を覚えたが、その勘は残念ながら当たっていた。

 ハッチからアームドギアから巨大な円状の刃を形成し、内側に乗りこんで移動する調に掴まるように切歌と未来が出て行く姿がモニターに映ったのだ。

 

「何をやっている!未来君を戦わせる気は無いと言っただろう!」

『約束はしていませんし、理解はしても了承はしていませんよ?』

 

 未来の減らず口に弦十郎は思わず青筋が立ちそうになるが、その後ろで奏が隠しきれない笑いが耳に入り、振り向けば奏は腹を抱えて笑っていた。

 

「はぁ〜。ダンナの負けさ。小日向が簡単に言う事を聞くような奴じゃないって知ってるだろ?雪音の事もある中で目を離したのが悪いさ」

「だが未来君は」

「そんくらいは小日向も分かってるだろうさ。無理はしても死ぬほどの無茶はしないとあたしは思うよ…………多分」

 

 途中まで自信満々だった奏も最後は言葉を濁してそっぽを向いた。

 これまでの未来から考えれば確実に無茶をするだろう。下手をすればあれだけ注意したのにシンフォギアを纏う可能性すらある。だが、だからと言って未来が簡単に止まる事もないのだと弦十郎は十分分かっているはずだった。

 

「……そうだな。止める事ができなかったこちらの責任だな。未来君。わかっていると思うが極力戦闘行為は避けるんだぞ。回避不能であるなら二人に戦わせるか退避に専念する事。どうしてもシンフォギアを纏わなければならない場合はギリギリまで出力を落とすんだぞ!」

『ありがとうございます、弦十郎さん、奏さん』

「礼なら雪音を連れ戻して、この戦いが終わってからにしてくれよな」

 

 出来るだけ戦闘しないようにと釘を刺す弦十郎だが、未来は本当に分かったいるのか怪しい笑みを見せるながら返事をした。

 その場にいた全員が苦笑いを浮かべるが、実際はまた未来を戦場に出した事による罪悪感が積もっている。そのためあおいと朔夜は全力でサポートしようと動き出した。

 

「──さて、子供ばかりに良い格好させてたまるか」

 

 無茶をする未来に何か火がついたのか弦十郎も不敵な笑みを浮かべた。

 

 ────────────────────

 

 

「──小日向とあの装者が一緒に、ですか?」

 

 あおいからの連絡で協力する事になった切歌と調と共に未来も勝手ながら出撃した事を聞いて翼は呆れるが、翼も案外未来がクリスの事であっさり引いていたのが引っ掛かっていたので納得してしまった。無理に出撃しようとしたら弦十郎に止められるのは目に見えていたため芝居を打ったのだろうと予想した。

 

(まったくあの子は……自分の身体をもっと大事に扱うように説教が必要ね)

 

 苦笑いを浮かべてため息を吐く翼だが、僅かな間でも肩を並べて戦った未来が存外元気そうで肩透かしを食らったように力が抜けてしまう。

 

「了解しました。直ちに合流します…………ノイズを深追いしすぎたか。少し戻って、むっ!?」

 

 通信を切り、翼の元に向かっている未来達と合流しようと乗っていたバイクをUターンさせようとしたが翼は直感に任せてバイクを捨てた。その直後、今さっきまで翼が立っていた場所に無数の矢が刺さりバイクを破壊したが、幸い翼は爆風に飲まれることもなく無傷で着地する事ができた。

 

「そろそろだと思っていたぞ──雪音」

「…………」

 

 翼の視線の先には崖の上から翼を見下ろすようにボウガンを構えたクリスが立っていた。

 ただじっと翼を見つめるクリスの表情からは何を思っているのか翼は読み取る事が出来なかったが、自分と戦うつもりだというのは伝わってくる。

 

「貴女に何があったか知らないが、戦うつもりなら……私も本気で行かせてもらうぞ」

「はっ!敵をぶっ倒す気もねぇのに戦場に出るんじゃねぇ、よ!」

 

 クリスは崖から跳躍して降下しながら剣を構える翼に向かってボウガンをハンドガン型に変形させて正確無比な連射。

 襲いかかってくる銃弾を神経を研ぎ澄ませて翼が切り払っている隙にクリスは着地後、すぐさま翼の元に走って銃弾を放ちながら近接戦闘を試みた。

 

「これはっ!?」

「遠距離からしか攻撃出来ねぇと思うんじゃねぇぞ!」

 

 遠距離から攻撃を得意とするイチイバルであえて翼に近づき近距離戦を持ち込んだクリスの戦闘技能は幾度か訓練で戦った時には見せなかったものであり、初見で全てを見切る事は翼でも困難だった。

 ただ銃を撃つだけではなく、体術を組み込む事で翼の得意な距離での戦闘でもクリスは一歩も譲らず、むしろ僅かでも隙を見せれば銃弾が翼を貫く可能性すらあるほど(ひっ)迫していた。

 それに加えて、無理矢理でも一度距離を取ろうとすると今度はイチイバルの得意距離になりミサイルの雨が降ってくる。一撃一撃の火力はともかく、気を抜かない接戦が続く。

 

「おら!どうした!?本気を出すんじゃなかったのかよ!!!」

「くっ!」

 

 多少のダメージを覚悟で翼は突撃するがクリスはそれを読んでいたかのように跳躍して回避。空中で体勢を変えながら翼に向かって銃弾をお見舞いする。

 技術面では翼は負けてはいないがそれを差し引いてもクリスの戦闘能力は翼の想像の斜め上を行っていた、が。

 

(なんだ、この違和感は?)

 

 多少押されて気味ではあるが、クリスとほぼ互角でギリギリの勝負を繰り広げる中で翼は何か違和感を感じていた。

 どちらも油断ならない戦況で感じる違和感のせいで集中力が切れかけるが、その前に予想外方向から声が響いた。

 

「まったく、何ちんたらしているのですか?」

「貴様、ウェル博士!」

「……」

 

 違和感の正体を探っていた翼とクリスから少し離れた場所の大きな岩の上から既に神獣鏡のシンフォギアを纏ったマリアを横に控えさせ、ネフィリムの細胞の投与による浸食が起こっているのか顔に血管が浮かび上がったウェルがソロモンの杖を持って立っていた。

 

「早くしないと、素っ首のギアスが爆ぜてしまいますよ?」

「なっ!?」

 

 ニヤニヤと不気味な笑みを浮かべるウェルの言葉を聞いて翼はクリスの首元を見る。クリスの細い首にはギアを纏った時には無いはずの機械的な黒いチャーカーのような装置が取り付けられており、赤く点滅していた。

 仲間を裏切って味方になりに来たクリスをウェルは信じるはずもなく、首に爆弾をつけさせる事によって自分を裏切らないように首輪を付けたのだ。爆弾の威力は弱くとも、例えギアを纏っていても首元をゼロ距離で爆発されればシンフォギア装者でも命は無い。

 仮に対抗しようとしてもウェルの近くには翼たち四人がかりでも止める事が出来なかったマリアが常に付き添っており、ウェルの命令が無くては近寄ることすら出来ない。

 

 クリスが本気で戦わないのは首元の爆弾のせいだと翼はすぐさま理解したが、それでもまだ違和感は拭いきれない。

 

「仕方がありませんねぇ。僕に感謝してくださいよ?いけ、マリア」

「YES。Dr.」

 

 マリアは少し身体を屈めると跳躍してクリスの真横に静かに着地する。

 現在ウェルは一人ではあるが、近くに別の装者もいなければクリスは命令を聞かないと首輪が爆発するため脅威では無い。今のウェルにとって一番の脅威は目の前にいる翼だけ。

 

「マリアを貸してあげます。なのでちゃちゃっと終わらせてください」

「……」

 

 無言のままクリスが翼に向かって銃を構えるのと同時にクリスの横に着地したマリアが地面強く蹴って翼に向かって一直線に突撃する。

 マリアはアームドギアを召喚して手に持ち、翼に向かって力任せに振り下ろす。それを剣を横に構えて翼は防ぐがやはり切歌と調が言っていたような「シンフォギアとしては最弱」とは思えない力で翼を押し潰すほどの力で鍔迫り合う。

 

「だが、力任せだけで私に敵うと思うな!」

 

 鍔迫り合いの状況から剣を僅かに傾けさせて軌道を逸らす。それによりただ上から押さえつけるように力を入れていたマリアのバランスは崩れる。そのほんの僅かな間があれば翼の腕前ならマリアに手傷を与えると算段をつけての行動は一対一であれば正しかっただろう。

 

「あたしを忘れんな!」

「っ!」

 

 完全に意識外からマリアの隙を潰すようにクリスが後方からミサイルによる援護射撃で翼を襲う。幸いダメージは無かったが翼は後ろに退がる事を余儀なくされるが、そこで翼は再び違和感を感じた。

 体勢を整えたマリアが飛び退く翼を神獣鏡の能力の一つである浮遊する鏡をいくつか自身の周りに作り出し、その鏡から細いレーザーのような光線で翼を攻撃しながら自身も追撃する。更にクリスが再びミサイルを撃って着弾時に砂煙を巻き上げて目眩しと、クリスの援護の浮遊する鏡の支援もあって翼はどんどん窮地に追いやられていく。

 その中で、翼は先程までの違和感の正体に気がついた。

 

(──わざと外している?)

 

 少しずつ追い詰められ、短時間で無数の斬撃と銃弾と光線が飛び交う中、翼は一対二とはいえ自身も僅かな隙間を縫って反撃転じていた。それにより互いにかなりのダメージを負っていても仕方がないはずなのだが、体力的な疲弊はあってもギアの損傷は少なく、特にクリスからのものは微々たるものだと気づいた。

 それに加えて、幾度もの交戦の中で翼の邪魔をしていたクリスの援護射撃は、見方を変えれば翼を援護しているように見えた。

 

「……」

「しまった!?」

 

 余計な考えが翼の頭によぎった瞬間、対峙するマリアの下からの全力の切り上げが襲いかかり、急いで剣で防ぐが完全には防ぐ事ができずに身体を浮かせながら後方に吹き飛ばされてしまい、身体を強く地面に叩きつけられてしまった。

 急いで起きあがろうとする翼だったが立ち上がるよりも一歩早く、追撃する為に追いかけて来たマリアの持つアームドギアが翼の眼前に突きつけられる。さすがの翼でもマリアが隙を見せない限り回避する事は出来ない。

 

「待ちな」

 

 今にでも翼の首を刎ねようと構えたマリアを後方でアームドギアを構えていたクリスが呼び止めた。

 

「なんのつもりですかねぇ?」

「あたしが止めを刺す」

「……妙な真似はしないでくださいね?」

 

 訝しむウェルを無視してクリスはアームドギアを構えたマリアの右横に立ち、片膝をついた攻撃しようにも不安定な状態の翼の前で見下ろすやつに立つ。

 

「……あたしはさ、ソロモンの杖を手に入れるためにあいつの側に立ったんだ」

 

 じっと翼を見つめたままクリスは淡々と口を開く。

 突然のクリスの行動に身構えていた翼は先程まで戦闘をしていたクリスと様子が違うため耳を傾けた。

 

「あれは争いの種になる。人だけを殺せる兵器なんて、人が持っちゃいけねぇんだ。例え……未来に嫌われる事になっても、未来の幸せを奪って、こんな世界に引き込むきっかけになったあれだけはあたしが破壊しないといけねぇ。それが、ソロモンの杖を起動させたあたしの責任でケジメだと思ってた」

 

 どれだけクリスが未来の事を想っていても、その根幹には二年前のライブ事件の時に使われたクリスが覚醒させたソロモンの杖の存在があった。

 二年前の事件が無ければクリスと未来が出会う事は無く、未来の親友は生存していて幸せに生きていたかもしれない。今のようなノイズや世界の為に戦うような殺伐とした世界に未来が来ることもなかった可能性もある。だがそうならずに未来が苦しい想いをしているのは、やはり自分がソロモンの杖を目覚めさせた事にあるクリスは思っていた。

 故に、二課を裏切る形でウェルに近づきソロモンの杖を奪取して破壊する。それがクリスが考えていた作戦だった。

 

 クリスの言葉を聞いて翼が何かを言おうと口を開くが、それよりも先に「でも」とクリスが割り込む。

 

「未来やあの赤髪やおっさんたちといたからかな。あたしもお人好しになっちまったみたいだ。やらなきゃいけねぇ事があっても、誰かが泣いていたら何とかしてやりたくなっちまったんだよ」

「貴女、何を言って」

 

 翼が言い切る前にクリスは一瞬だけ翼に笑みを見せた後すぐさま真剣な表情に戻り行動に移った。

 左手に持っていたアームドギアを即座に消し、スカート型の装甲の間に隠しておいた拳銃型の注射器を手に持つと真横にいたマリアの首元に突き刺し引き金を引いた。

 

「ッア!?」

 

 マリアの短い悲鳴が翼の耳に入ると同時にマリアは拳銃型の注射器を持つクリスに向かってアームドギアを横に薙ぎ払うようにして振るうが、それを予期していたクリスはすぐさまマリアから距離を取って翼の真横に並んだ。

 

「立てるか、()()

「雪音、マリアに何をやった?」

「それは……ッあぶねぇ!」

 

 クリスが喋ろうとする前にマリアが浮遊する鏡を用いて二人に光線を放つが先程までと違い狙いが甘く、殆どが全くの別の方向に向かって放たれる。

 

「が、あう、ぐうううああああ!」

 

 呻き声を上げながら狙いも定めずに避ける必要が無いくらい無茶苦茶に鏡の光線を乱射して周囲の岩を破壊していく。中には後方にいるウェルのすぐそばを通過するほどだ。

 

「ひいいいい!お、お前ぇ!いったい何をしたんだ!」

「Anti LiNKERだったか。LiNKERとは反対にシンフォギアの適合係数を下げる薬さ。アンタの方が知ってるだろ?」

「な、何故それをお前が!?」

「あのばぁさんに渡されたんだよ」

「あのばぁさん?……あのクソババァかああああ!!!」

 

 クリスの脳裏に思い出されるのはフロンティアのジェネレータールームで去り際にナスターシャに渡された瞬間だった。

 その時のナスターシャが何を思ったのかクリスには分からないが、ナスターシャ自身が感情を上手く隠せる人間でない限り、見ただけで相手が何をしようかある程度分かる観察眼はあると言っていた。となれば、マリアを助けられずに涙を流すセレナを見てクリスの考えが変わったのも察したのだろう。そしてマリアを助ける僅かなチャンスをものにする為に前から密かに手に入れたAnti LiNKERをクリスに託したのだ。

 

「だぁが!そんな事をしてタダで済むと思うんじゃぁないですよぉ!?」

 

 不気味に顔を歪ませてウェルは白衣の下に隠した何かのボタンを取り出してクリスの前にヒラヒラと見せつけるように突き出す。

 

「これがなんだが分からないわけないですよねぇ!?貴女の首に付けた爆弾を爆発させる為のスイッチ!!!こんな裏切り、許されるはずがありませんよねええええ!!??」

「ッ雪音!」

「もお遅いんですよおおお!!!」

 

 勝ち誇ったかのように狂った笑みを浮かべるウェルに翼は急いでクリスに駆け寄るが、それよりも早くウェルはニヤリと笑みを浮かべてボタンを押す。そしてクリスの首に付いた爆弾は容赦無く爆発──しなかった。

 

「……は?」

 

 最低でも人間の首を軽く吹き飛ばせる事が出来るはずの爆弾は全く微動だにせず、ウェルは急いでボタンを何度も繰り返し押すが何の反応もない。

 クリスは焦るウェルを放っておいて自身の首についた首輪型の爆弾に指を掛けると、無理に外そうとすると爆発する仕掛けもつけていたはずの爆弾をあっさりと引きちぎった。

 

「な、なんで爆発しない!?」

「あのばぁさんがそこまで読めねぇわけないだろ」

 

 実はナスターシャがクリスにAnti LiNKERを渡す際、もう一つクリスに渡したものがある。それがウェルの所有していた首輪型の爆弾の解除コードだ。

 ウェルは隠すのが苦手なのだろう。ナスターシャはクリスに何かしらの仕掛けを施す事をウェルの顔から読み取り、先んじてウェルの所有物から首輪型の爆弾を見つけ出してその解除コードを入手していたのだ。

 そしてナスターシャの読み通りクリスの首には手に入れていた解除コードで外せる首輪型の爆弾を付けらてしまうが、クリスはすぐさまナスターシャから貰った解除コードを使って爆弾を解除していたのだ。

 今まで取らずに付けていたのはマリアにAnti LiNKERを投与する為の隙を作る為の演技だったのだ。

 

「馬鹿な、お前にマリアを助ける意味なんて無いはず!?」

「言ったろ。お人好しになっちまったみたいだ、て」

「雪音、貴女は……」

 

 クリスの思いがけない行動に一瞬思考が停止していた翼だったが、クリスが戻ってきてくれたと言う事は理解して立ち上がり、そして呻き声を出して苦しそうにしているマリアに警戒してハンドガン型のアームドギアを向けていたクリスの後頭部を強めの力で殴った。

 

「ッてぇな!何しやがる!?」

「これは私からの罰だ。心配かけたのだからそれくらいは当たり前だろう?」

「っああもう!分かったよ!あたしが悪ぅございました!」

「ちなみに叔父様と奏からは別だから」

「なんでだよ!?」

 

 目の前に敵がいる状態で漫才を始める翼とクリスだが、さっきまでのギスギス感が霧散して完全に背中を任せる仲間に戻っていた。緊張をほぐす為の翼の演技が功を成したのだろう。

 

「こ、こんなところで捕まる訳にはいかない!マリア!僕を連れて逃げるんだ!」

「い、YES、Dr.……」

 

 予想外の出来事に旗色が悪くなったと察したウェルはすぐさまマリアを呼び戻してその場から撤退する選択をする。完全なマリアならクリスと翼相手でもどうにか出来たのだが、Anti LiNKERを投与された事によって神獣鏡のシンフォギアの適合係数が落ちた事に比例して戦闘力が落ちたマリアでは部が悪い。

 

「まてウェル博士!」

「逃がすわけが……ッ!」

 

 飛び退いてウェルの元に戻ろうとするマリアを追おうとする翼とクリスだったが、その前に二人の眼前に緑の光線が走ったかと思うとその場所から無数のノイズが姿を表した。ウェルがソロモンの杖を使ってノイズを召喚したのだ。

 

「貴女たちはノイズと遊んでいればいいんですよ!」

 

 それだけ言い残してウェルはフラフラのマリアに担がれた状態でその場から立ち去った。

 ノイズを無視すれば十分追いつく事はできたのだが、最悪残ったノイズが弦十郎たちの元に向かう可能性がある。それに、ノイズを無視すると言う選択肢は二人にはない。

 見渡す限りのノイズに囲まれた二人は背中合わせになってアームドギアを構える。何かきっかけがあればノイズは一斉に襲いかかってくるだろう。

 

「まだ戦えるな?」

「当たり前だ!先輩の時は本気を出してなかったからな!」

「ふ、減らず口を……そうだ、雪音」

 

 油断出来ない状態だというのに、ある事を思い出した翼は笑みを浮かべて後ろで真剣な表情で目の前のノイズを睨むクリスに声をかけた。

 

「貴女さっき「小日向に嫌われても」、と言ったな?」

「……ああ」

 

 翼の言葉にクリスは自分で言った言葉に深く傷つく。言葉ではああ言っても未来の事を大切に想うクリスが自分が未来に嫌われたらと考えると思わず瞳が潤んでしまうが、背中でクリスの心情を察した翼がますます笑みを浮かべているのを本人は知らない。

 

「その心配はない」

「……え?」

「雪音が本当に裏切ったと私たちが思っていた中、小日向だけは貴女を最後まで信じていたぞ」

「未来が……」

 

 何か理由があってニ課を抜けたと思ってもその理由を知らないはずの未来だけはクリスが本当に裏切ったとは思っていないと近くにいた翼は見えた。二人には自分と奏との間にあるような確かな絆があるのだと翼ははっきりと目で見えた気がしていた。

 

「愛されているのだな」

「はあ!?あ、愛とかそんなんじゃ!」

 

 顔を真っ赤にするクリスだが、嬉しさの方が優ってニヤケが止まらず少しだらしない顔になっている。今この場でカメラが無い事を翼は割と本気で後悔していたが、今はそんな場合じゃない。

 二人の話が終わるのをお行儀よく待っていたノイズが会話が終わるのを合図に一斉に敵意を持って二人向かって動き出す。

 

「お客だ。背中は任せるぞ、雪音!」

「あんたこそ、しくじんじゃねぇぞ!」

 

 悪態をクリスだがその顔は笑みを作っており、命令されるのもそんなに嫌がってはいない。

 大量のノイズに囲まれるという一般人であれば絶望的な状況だが翼とクリスは抜群のコンビネーションで路傍の石の如く薙ぎ払っていくのだった。




んー未来さん主人公のはずなのにクリスちゃんもなかなかやりますなぁ!マムもちょっと優秀にしすぎた……

クリスちゃんの言う『赤髪』は奏さんの事です。翼さんの事も『青髪』って感じの呼び方ですね。他に良い呼び方無かったのかクリスちゃry「う、うるせぇ!」ダインスレイフ!?(右ストレート)」



次回! ぶつかり合う姉妹

原作で言えばビッキーVS未来さん、かな?まだ一悶着ありますが。
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