周りの環境の苛まれながら彼女は生きていく
これは既にBADENDが定まっている物語
私には好きな人がいる。
だけどそれは絶対いけない恋なのだとわかった。
彼には実際に彼女がいるしそんな中私がいきなり付き合って欲しいなんて言っても絶対無理に決まってる。むしろ先輩である彼に引かれる違いない。
だけどそんな私に彼はこんなふうに相談をしてきた。
「最近彼女とうまくいってないんだけど女性の目線から見てどうしたらいいのかな……」
そんなありきたりな恋愛相談を。
話してはいなかったが私と彼は幼馴染の関係だ。
幼い頃からいつも一緒にいて、正直親も顔馴染みのため大体朝いつも一緒に登校してくることが多い。
だから正直告白できるタイミングはいつでもあったのだ
登校の時間だったり下校の時間、部活の時間だってあった。
さらに幼馴染ということもあってか私の同級生の女子が彼に近づくために私に話しかけてくることも多かった。(多分上の学年ということもあり話しかけずらく、渋々私に声をかけてきたのだろう。) というか ほとんどの女子はそういう目的で話しかけてくる。ほんと嫌になる。連絡先とかなんて、私だって知りたいくらいだ。
「なぁ、聞いてる?◯◯?」
「・・・・・ん、ごめんちょっと考え事してた」
そんなことを考えていると先輩いや彼は 少し苦笑しながら「お前ってそういうところあるよな」って少し微笑んで見せた。そんなところがすごくかっこよくてすごく愛おしくて やっぱり
今日は彼が相談事があるということで毎週一度の定例会議みたいなものを某ジャンクフード店で行なっていた。ポテトをつまみながら私は彼の話を聞く。今週はどうやら彼女の方がデートをドタキャンし何も連絡してこなかった彼が怒り少し連絡が疎遠になりそれを彼が申し訳ないと思ったらしく私に相談してきた。
正直酷い女だと思う彼の彼女は。
私だったらそんなことは絶対にしないしドタキャンであろうと絶対連絡を入れるそれがマナーだ。
相談を受けて間もない頃私は一度「そんな子とはもう別れちゃいなよ」といった。
だけどそんな私に彼は「今でも惚れた弱みって言うかさ、まぁ大切な人だから」と少し照れながらそう言った。
そんなこと言われたら断りづらくなる。そう分かって言ってるのか少し怪しいが鈍感の彼のことだ絶対分かっていないだろう。
「でもそれは相手側にも問題があることで◯◯は謝らなくてもいいんじゃない?」
「前にも言ったけど、そこを許容できてない俺も悪いんだしまぁ今回も俺が悪いってことでこっちから謝るよ。」
そしてまた彼は彼女のことを庇った。もう毎度のことだから彼女のことに関してはこうは言ってももう諦めている。
そこから私は、彼の話を聞きながらのらりくらりと話しをした。正直に言おうとても楽しかった。彼が私を見て話してくれている、たとえそれが
前々から思っていたのだが、やはり私は少しずれているのだろう。それか、精神がどこかおかしいのだろう、そんな気がする。普通好きな男が別の女の子と話しているだけで、多分一般的な女性は少し気分を害するだろう。だけど、私はこんなにも話しているだけで高揚している。
そうしていつの間にか時間が過ぎていてお開きになった。だが帰る方向が一緒なのでまだまだ一緒に居られる。・・・・・・・・そう思っていたのに。
「あ、〇〇く〜ん!それに〇〇ちゃんもこんばんわ☆」
女の私でも甘ったるいと思うぐらいの、聞き覚えがある声が聞こえてきた。あぁあの女だ。彼の彼女がこちらに向かって走ってきている。実に腹立たしい上にわざわざ「あっれれ〜?偶然だね〜?」見たいな顔しやがって。さっきからこっちの様子をジロジロ見てただろうに。
「〇〇?こんな所で奇遇だな!
今大丈夫か?ちょっと話しをしたいんだけど」
「え〜、話ってなに?
ま、時間はあるからいいんだけどね☆
あでも、ちょっと〇〇ちゃんとお話ししてもいい?」
そう言って私の腕に絡みつき彼に懇願する女。
気持ち悪い。何よ☆ってあざと過ぎて吐き気がする。
彼も彼で私とコイツが仲が良いように見えているらしく「もちろんいいよ!」と了承する。この女に関して彼の眼を疑わなかった日は最初に会ったとき以外なかった。
「じゃ、ちょっとお話しよ?〇〇ちゃん?」
ここでこの女は私が断らない、いや
「わかりました、ちょっとまってて。」
「あぁ!大丈夫だよ!
ゆっくりでいいからね?」
ゆっくり?あぁ確かに少し長引くかもしれない。
そうして少し歩いて彼の姿がギリギリ見えない所で彼女が止まった。
「ねぇ、○○さん。」
彼女は腕を後ろで組んで可愛らしい仕草でこちらを向く。
少し近づいてきて顔を耳元に近づけた。
「なんでまだ○○くんとつるんでるノ?私言ったよ?「もう近づかないでね」ってなのにどうしてまだいるのかな?それなのに毎週毎週二人で集まって話してなんなの?私が彼女で貴女は友達、それなのになんでなの?」
「……いや、そんな事言われても。」
「そんな事?私にとってはそんな事に収まらないんだけど?あっそっかぁ貴女○○くんと付き合ってる私に対して嫉妬してるんだぁ。だよねだよね!あんなに素敵な彼氏、しーかーもー?だぁい好きな幼馴染を取られちゃったとか思ってるんじゃない?」
「ッ!そんな事………」
「いやいやナイナイ!ありえないから!貴女みたいな冴えない人眼中に無いって!彼の横に入れるのは私みたいな人なの、わかる?まぁ分かるわけないか!わからないから今も○○くんとつるんでたんだもんね?
ほんとに酷い女。」
………この人はいつもいつも私に対して彼への事を言ってくる。
私はこの人で初めて人がここまで醜く厭らしい顔を出来ることを知った。気持ち悪い、吐き気がする、こんなにも嫌悪を感じることは今まで無かった。
「………すみません、私が間違ってました。
もう○○とはつるみませんので。」
「え!?そうなの!?
わかったわ!貴女がそこまで言ってくれるなら許して上げましょう!
ほら、じゃあさっさと帰ってくれない?ここからは彼女の私と、彼氏の○○くんの二人で帰るから!
付き合ってる2人の健全なお付き合いに首突っ込まないでね?」
帰る?朝方まで外にいて一体何をしてるの?
高校の頃からそんな爛れた生活してて健全なんて良く言えたわね。
「はい、失礼します。」
そうして私は今日も逃げる。
現実に、リアルに、そして彼らに。
心の雨はまだ降り止まない。
彼女はきっとどんな世界でもこの結末になるだろう。
これは復讐劇。
BADENDにしかならず、報われない。
彼女の雨は 降り止まない