気が付いたら前世のアニメの第一部のボスでした〜かませ犬にならないために〜   作:弥生零

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教会勢力 VI 神に最も近い少女 後編

 視線の先で突然大地が爆発し、爆風が俺の髪を()いだ。

 ……否、突然の爆発ではない。ジルの有する常人ならざる動体視力は、確かにそれを捉えていた。

 

 即ち、何者かが上空から落下し、着地したその瞬間を。

 

「あら」

 

 やがて視界を覆う砂塵(さじん)が晴れ、一人の幼い少女が現れる。少女の蒼い瞳に光はなく、病人のように白い肌もあいまってまるで死人のようで……しかし身を刺すような絶対的な存在感が、彼女が死人であるという可能性を完全に否定させていた。

 

 ───なんだ、アレは。

 

「今代はかなり見込みのある熾天もいるのね」

 

 教会最高戦力とされている熾天どころではない。

 熾天も確かに、人間を超越した神聖さを纏っていた。

 だが目の前の幼い見た目の少女はまさしく───存在としての格が、根本から違っている。

 

「……っ!!」

「うーん。でも才能自体はかなりのものだけど、現時点の実力ではさっきの二人には及ばないみたい」

 

 そう言って笑う少女の言葉に、恐らく表情を歪めたであろうソフィア。

 その顔色は悪く、身体も震えているようで……白銀の鎧から、音が響いていた。

 

「まあ、今回はあなたなんてどうでも良いわ。それより、分かるわよね? だって私の目的は、あなたのすぐ近くにいるんだもの。私は目が見えないけれど、確かにそこに感じる」

「……さあ? 何のことでしょうか。私には分かりかねますね、グレイシー」

「名前で呼ばれたのは久しぶりだわ。色んな意味でとても見込みあるわよ……あなた。これが今じゃなかったら、あなたの相手をしても良かったのに」

「あなたのような危険人物に見込まれるだなんて───光栄ですね」

 

 瞬間、ソフィアの身体が閃光となった。

 人間でいうところの一瞬という概念ですら生ぬるい。世界有数の強者であるキーランですら目視すら不可能な領域に至った彼女は、その手に持つ槍を標的に突き刺ささんと幼い少女の懐に入り、

 

「勘が良いわね」

 

 そして次の瞬間、ソフィアの身体が一転して後方へと吹き飛ばされる───否、身に迫る『何か』を回避すべく自ら吹き飛んでいた。

 猫のように身を(ひるがえ)しながら俺の眼前へと着地した彼女は、その後ぐらりと身体をよろめかせた。

 

「くっ」

「やっぱり、良い才能を持ってる。ふふ、何かきっかけさえあれば、面白いことになりそうね。有望だわ」

「……っ」

 

 右手の人差し指を唇に()わせ、舌で舐めるグレイシー。

 苦悶の表情を浮かべ、自分が神をなんとしてでも守護しなければ、と心の中で叫ぶソフィア。

 

「……」

 

 ……明らかにソフィアを上回る実力を有するその姿を見て、俺の中から物理的に少女を排除するという考えは消え去った。

 

 目の前の少女の存在は、あまりに危険すぎる。

 

 ジルの視界が捉えた、ソフィアに放たれようとしていたグレイシーとやらの一撃。

 あれは、アニメで神々が用いていた攻撃の片鱗(へんりん)に酷似している。しすぎている。

 

 彼女には片鱗しか扱えないのか。それともあえて片鱗しか出さなかったのか。

 ……彼女の存在感から察するに、おそらく後者。だとすると『権能』の有無は別にして、神々にさえ匹敵する出力を有している可能性がある。

 

「……」

 

 ソフィアとしても、俺が神の肉体で降臨していれば少女に殺されるなどと夢にも思わなかっただろう。

 それくらいに、彼女からジル()へと向けられる信仰心は強い。

 

 だが、今の俺はただの人間の身体でしかない。

 如何に神が憑依しているとはいえ人間の体───それも、現時点では熾天にすら劣る俺ではあの少女に殺されるかもしれないと考えるのは当然の理屈だ。

 実際問題俺は神の力の一端を有する人間でしかないので、その推測は正しい。グレイシーと本気でぶつかり合えば、最終的に死ぬのは間違いなく俺の方だろう。

 

「……」

 

 教会の有する天の術式は僅かとはいえ知れた。

 心許ないといえばないが、しかし贅沢を言って死んでしまっては元も子もない。

 

 何より、原作であんな少女は見たことがない。もしや、俺が可能性の一端として危険視していたオリ主か……?

 

(いやオリ主であるかなんてどうでもいい。そんなものは向こうが自ら「俺が最強系オリ主だ」とか宣言でもしない限り、判断する方法がこちらにはない)

 

 そもそもオリ主であろうとなかろうと、現時点における俺にとって格上の存在である事は火を見るより明らかであり、ならばすべき事は決まっている。

 

 即ちソフィアを捨て、キーランとヘクターを回収してとっとと教会から立ち去るという選択。

 

(……いや、しかしジルが真っ先に逃亡を図るというのはキャラ崩壊に繋がるんじゃないか?)

 

 そういう事を言っている場合ではないかもしれないが、しかし……ジルにとって逃亡は死に等しい。ないとは思うが、しかし万が一(いぶか)しんだソフィアや他の教会の連中まで俺の敵に回るのは現時点では困る。

 

 とすると俺が取るべき行動はこの場を如何に口八丁で収めるかに焦点を当てるべき──しかし、ソフィアが攻撃を与えた時点でその手段は望み薄な気が……。

 いや仮にソフィアが攻撃していなくても、グレイシーという少女相手では難しい。何故なら俺は、あの少女を構成しているパーソナリティを一切知らないからだ。

 

 これが俺のよく知る原作キャラ相手であれば、舌戦に持ち込んで穏便な方向かつ俺の威厳を落とさずに場を収める自信はあった。

 格付けとは何も、武力だけで決する訳ではない。神々のように絶対に戦闘が避けられない──もとい避ける気がない──事が明白な連中ならともかく、それ以外であれば極端な話口喧嘩で勝てば良いのだ。

 

 だが、目の前の少女にはそれが通用しない。

 

 行動原理。正確な戦闘力。心理状況。過去。価値観。それらに関して、俺は何も分からないのだ。

 教会勢力だから神を名乗れば解決する? バカを言うな。それで解決するのであれば、ソフィアが真っ先に少女を排除しようと行動を起こしたりしない。

 ソフィアが少女に対して神に対して何事か、とか言わない時点でお察しだ。

 

 どうする? と俺は再度思考を巡らせた。

 

 少女の目的はおそらく俺。それも、言葉の端々から感じ取れる戦闘狂に近い気質からして目的は俺との戦闘。

 

 少女は「目が見えない」などと口にしていた。盲目の可能性……目が見えないのに俺の存在を把握しているとなると、神の力の純度でのみ俺の戦闘力を憶測し、標的認定でもしたのか? 

 

 ソフィアには才能がある程度で済ませて、俺に関しては標的と認識しているとするなら、あの少女は他人の実力を神の力の純度で測っているとしか思えない。

 

 くそ、仮に戦闘が目的だとしたら詰みだ。どうやって穏便な状況に持って行けば良いんだ。

 この状況下で教皇や他の熾天が現れないのも気になる……いや、待て。さっきグレイシーの言っていた「二人」とはまさか熾天の二人か? ならば、既にやられている? 教皇や熾天を叩き潰してでも、俺と戦う気があってこの場に立っていると? それだけの価値を、奴は俺に見出してしまっていると?

 

(……先ほど身につけた神代の魔術を不意打ちで放つか?)

 

 ソフィア曰く、単純な神代の魔術の威力は熾天を上回ってるらしいので、現時点でも効果はあるだろうが……不意打ちがきくのか? 相手は格上だぞ? 

 不意打ちがきいてそのまま押し切れるならともかく、そうでないなら悪手としか思えない。

 

 そもそも現時点のソフィアの実力はおそらく原作登場時より低いだろうに、その彼女の基準で俺の神代の魔術の威力を推定して大丈夫なのか? 

 

 考えて考えて考えて。

 ……そこまで考えて、俺は───

 

『……逃げて下さい、神』

 

 ───俺は。

 

『ここは私が、必ず抑えてみせます』

 

 ────。

 

「……」

「えっ……」

 

 ───俺は。

 ソフィアの横に並んで、幼い少女と対峙すると決めた。

 

「……確かにこの身は唯の人間でしかない。神の肉体を有していた時よりも、私は格段に落ちるだろう」

 

 決して、ソフィアに対して情が湧いた訳ではない。

 単純に考えて、ソフィアと手を組むのが最も勝算が高いという話だ。

 

「だが見くびるなよ。───私は、決して、目の前で切り捨てなどせん」

「────」

 

 仮に威厳が落ちないことを祈って外まで逃げたとしよう。しかしその逃げた先まであの少女が追ってくるのなら意味がない。

 俺一人で目の前の少女の相手をするより、ソフィアと協力する方が勝利の可能性は見えるなんてのはバカでも分かる。ならばここで少女を叩くのが、俺の生存戦略としては最も確率が高いはず。

 

 ……そして何より、あの少女はちょうどいい試金石じゃないか?

 

(いずれ邪神や神を相手にするのに───ここでビビってどうする?)

 

 こんなのは強がりでしかない。そんな事は分かっている。

 しかし、俺は神々に下剋上する男だ。

 最終決戦時における神の領域に片足を踏み入れた状態とやらにすら至っていない俺では時期尚早も尚早だが……やるしかない。

 

 ここに来て、俺は初めてポーカーフェイスを崩し───見る者全てに余裕すら感じさせる笑みを浮かべた。

 

「────」

 

 そしてそれを見た、ソフィアの瞳に活気が宿る。

 

「───はい! ()()()!」

 

 先ほどまで震えていた彼女は、今は槍を構えて笑っていた。

 今ここに、俺と彼女の心は一致したのだ。

 俺は彼女の心を読めるので、コンビネーションは悪く無いはず。即席コンビとしては、かなりの実力を発揮出来るだろう。

 活路が見えた事で、心にゆとりが生まれた。

 

(……ん?)

 

 心にゆとりが見えた事で、先ほどまで見えていなかったものが見え始める。

 その中で最も俺の脳裏に浮かんだ疑問。それは、

 

「……」

 

 それは口を一向に開かず、行動を起こそうともしていないキーランの存在だった。

 狂信者筆頭のキーランならば、俺に対する脅威と判定したら真っ先に少女に『加護』を用いて攻撃しそうなものなのに。

 

(……?)

 

 とてつもない違和感が、俺を襲っていた。

 

(……なんだ?)

 

 俺はキーランへと視線を向ける。

 そのキーランは、不思議そうな顔でソフィアを見ていた。

 

「……何をしている、小娘?」

「下がっていて下さい。彼女は私とジル様が───」

「下がる? 何故だ?」

「……何故だも何も、分からないのですか? 目の前にいる少女の存在が」

「ああ、美しい少女が一人いるな」

「……でしたら───」

「───ところでジル様。あの少女はジル様のご息女か何かでしょうか?」

 

 は?

 

「は?」

「お前には聞いていないぞ、小娘」

「え……いや、何を……え、は?」

「……まさかここまで愚鈍だとは。熾天とは愚者の集まりなのか? 程度が知れるぞ、小娘」

 

 やれやれ、と呆れた様子でキーランは嘆息する。

 待て。なんだ、何を言っている。

 

「あの少女から溢れる神聖さは、ジル様のそれと酷似している。加えて、彼女の放つ雰囲気。ジル様に信仰を抱いているオレには分かる。アレは、親族相手に放つ雰囲気だ」

「え、は、え?」

「仮に彼女が何者かに向けて殺意のみを放っていようと、オレの目は誤魔化せんだろう。それ程までに分かりやすいというのに、貴様の目は節穴か? かの少女は間違いなく、ジル様に連なる存在───ですよね、ジル様」

 

 いや、何言ってるんだお前。

 いや確かにジル()にも親族はいるかもしれないが、教会勢力は完全に外界と隔絶した勢力だぞ。いやめちゃくちゃ昔にまで遡ったら先祖が一致しているとかそういうのはあるかもしれないが、それがなんなんだ。それはもう人類皆家族理論でしかない。少なくとも娘なんてのは絶対にあり得ない。

 

 少しは状況を見ろ。あの少女の脅威が分からんのか? そんな世迷言を口にするような状況じゃないだろうが。

 

(まさかここまでキーランの頭がおかしいとは思ってもみなかった)

 そんな風に脳内でキーランを袋叩きにしていると、先ほどまで動かなかった少女が口を開く。

 

「……ねえ」

 

 その声音に戦意は一切感じられず、それを感じ取ったソフィアはどこか困惑しているようだった。

 それは俺も同様であり、内心で眉を顰める。

 ……なんだ、何が起きている。ソフィアが先手で攻撃したというのに、あの少女は本当に戦意がない、のか……? 

 

「貴方は……私のお爺様になるのかしら? ね、ねえ。良かったら教えてくださらない?」

「……」

「……」

 

 なんだ、これは。

 

「フム。外見年齢を考慮し……お兄様とお呼びするのが形としては合うかと」

「そ、そう? 分かったわ。ええと……」

「キーランと申します。ジル様の臣下にして、ジル様の素晴らしさを伝導する役目を担う者です」

「そう、キーラン。覚えたわ」

「私にはもったいないお言葉です」

 

 膝をつき、頭を深く下げるキーラン。

 どういうことだ、これは。

 

「ど、どういう事ですかキーラン殿」

「まだ分からんのか? 先ほどから言っているだろう───グレイシー様こそ、神たるジル様の妹様であると」

 

 お前は何を言っているんだ。

 

「何故お前は槍を構えているんだ。本気で意味が分からんぞ」

「さ、先ほどまで明らかに戦闘に入る所だったはずでしょう! 私達は共にグレイシーを相手に神話の戦いを繰り広げる寸前だったのです! わ、私とジル様の心は完全に一致していました! 私には分かります! 私とジル様の心は一つになっていたんです! 今なら、今なら私の戦闘力は三倍くらいになってるはずです!」

「……(いや)しい女め。やはり頭の中はピンク色だったか」

「い、いやし……っ!?」

「貴様の脳内フィルターではどのように映っていたのか知らんがな、貴様の言葉は全て思い込みでしかない。貴様はジル様の意図を何一つ汲み取れていないのだ」

 

 呆れたような声音で、キーランは続ける。

 

「大方先ほどのジル様の言葉が自分に向けられていると思っていたのだろう。まあ、気持ちは分からんでもない。何せ、神たるジル様のお口から紡がれる親愛の込められたお言葉なのだから。自分に向けて頂ければと不遜にも妄想するのは必定だろう」

「な、なにを……」

「まだ分からんのか? ジル様のお言葉はお前に向けられたのではない。妹様に向けられていたのだ」

 

 違う。全く違う。

 

「神より劣る肉体という謙遜なされたお言葉は、妹様の胸に僅かにあった『この方は本当にご先祖様なのか?』という不安を払拭させる為の言葉だ」

 

 お前は何を言っているんだ。

 そんな言葉、俺は勿論グレイシーとかいう少女にとっても意味不明すぎるだろうが。場を引っ掻き回すんじゃない。

 俺はキーランの言葉を訂正すべく、口を開こうとして。

 

「ええ。お兄様のお言葉のおかげで、私の胸の不安が消え去ったわ。なんで人間の肉体なのかは、分からないけども」

 

 なんで正解してるんだ。

 

「切り捨てはしない。これもまた、妹様に向けられたお言葉だ。おそらく崇高すぎるお力を有していた妹様は教会の愚か者達によって恐れられ、封印されていた。だが、親族であるジル様にそんな事は関係ない。故に、ジル様は彼女を受け入れるという意味を込めて、このお言葉を口になさったのだ」

「私……嬉しかったわ……受け入れられたのは、その、初めてだから……」

 

 だからなんで正解しているんだ。

 いやそもそも、封印ってなんだ。どうしてそんな推測に至ったんだ。そしてなんでその推測が正しいんだ。

 キーランの心の声で推測が成り立った理由を探ろうにも、己の推理が正しいという謎の自信に溢れている事しか分からない。

 異端審問の時「俺が神である」という主張のみを一辺倒に信じこみ、理論展開していた時と同じだ。こいつ、己の中で定まった結論──ジルと少女が親族である──が正しいという前提の元に状況を推理して、理由付けしてやがる……。

 

「分かったか小娘。お前は一人で勝手に盛り上がっていた道化でしかない。この舞台はジル様と妹様の感動の逢瀬であり、お前は脇役以下だ。背景だ。路傍の石だ。いや己の役割を理解し、それに徹する路傍の石の方が信仰心があると言えるだろう。何故背景が自己主張をしている。頭が高いにもほどがある。分かったなら、その槍を収めろ。妹様に槍を向けるなど、いつからお前はそこまで偉くなった? お前がやるべきはジル様と妹様に首を垂れて信仰を捧げる事だろう。……お前のせいで私までもが背景に徹しきれていない。分かるか? この状況における我々がどれ程の不敬なのか、お前は分かっているのか? 理解したならば早く跪け。お前は何様のつもりなんだ」

「…………」

 

 捨てられた子犬のような瞳を、ソフィアが俺に向けてきた。

 

「……」

 

 状況は一応、理解出来た。

 キーランは俺とグレイシーとかいう少女に繋がりを感じ取り、グレイシーを神に連なる存在であると断定。

 そこから逆算して、推理をした。

 そして偶然にも、グレイシー視点でもキーランの言葉は全て正しいものであり、それが余計にソフィアを孤立させた。

 ……成る程確かに、少女の体を巡る力は限りなく俺が取り込んだ『神の力』に近い。純度が非常に高いと言えばいいのか。

 

「……」

 

 だがしかし、俺は違う。

 俺視点では、キーランの言葉は正しくない。

 俺視点では、ソフィアの言葉こそが真なのだ。

 グレイシーが俺の妹とか訳が分からないし、俺はソフィアと揺るぎない結束を固めていた。

 あの瞬間。確かに俺達は熾天だとか神だとかその他諸々を抜きにして、脅威に立ち向かおうとしていたのだ。

 

 故に俺は、俺だけは、ソフィアの味方でいよう。

 

「安心したわ。お兄様の言葉がその女に向けられた言葉だったら、会って早々兄妹喧嘩ってやつをするところだったもの」

「フン、戯けた事を言うな。私が自らに連なる存在であるお前を、正しく認知出来ないはずがなかろう」

「!?」

 

 妹の味方をしない兄なんてこの世界に存在する訳がないだろいい加減にしろ。

 

「そ、そんな……」

「だから言っているだろう、小娘。お前は信仰心が───」

 

 この場で兄妹喧嘩なんてしようものなら、確実に色々と恐ろしい事になる。

 せっかく良い感じに場を収める事が出来たのだ、ならば俺から言う事は何もないだろう。

 全て丸く収まった。

 良かった良かっ───

 

「……死にます」

 

 ───涙目で槍を自らの喉に向けたソフィアを、俺は全力で止める。

 そしてキーランは、後からやってきたヘクターによってしばき倒されていた。

 




・ジル
 主人公。決死の覚悟をしたけど無駄撃ち。その覚悟は後にとっておけ。

・キーラン
 こいつがいれば大体なんとかなるかもしれないしならないかもしれない。なんとかなるかどうかはオレが決めることにするよ。

・ソフィア
 戦闘力三倍!
 ──嘘である。この少女、単純にジルに対して本人も気付かないなんらかの心境の変化が起きただけ。

・グレイシー
 お兄ちゃんが出来ました。


なろうで「私が天に立つ」してキーラン映像化させて、全裸待機がマジで全裸待機になる社会現象起こすって自分の中に誓った。好きなものを書きたいから作風を変えるとかそういうことはしたくないんですが、マーケティング(とも呼べないお粗末なものですが)は頑張ろう……。
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