<Infinite Dendrogram>~クソゲーハンター、クソゲーに挑まんとす~   作:折本装置

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すいません。
どうしても間に合わなかったので、今日も閑話です。


閑話:外道達が行く!

 □アルター王国・ノズ森林

 

 

 アルター王国にあるノズ森林。

 ここは、いわゆる初心者狩場の一つである。

 

 

「UUU、UUUUUUUUUUU」

 

 

 初心者狩場といっても、一応はボスモンスターがいたりする。

 ここノズ森林で言えば、熊型のモンスターである。

 そんな熊のボスモンスターの一体が、悲惨な状況になっていた。

 四つある手足がすべて、地雷でも踏んだかのように吹き飛ばされており、動けない。

 加えて、目をはじめとした敏感な場所を攻撃されている。

 

 

「うーん、結構たまってきたかな」

「UUUU、UUU、UUUUU」

 

 

 地面に倒れ伏した熊を見下ろしているのは、一人の女性。

 下半分だけでも端正だとわかるそのマスクの上半分を、白い仮面で隠していた。

 服装は、動きを阻害しない軽装鎧であり、手にした短槍で、熊の目や鼻を突き刺している。

 

 

「「「AAAAAAAAAAAAA」」」

「「「「OOOOOOOOOOOOOOO」」」」

 

 

 加えて、彼女の傍には何体かの【スケルトン・ソルジャー】や【リビングアーマー】が武装しており、それらも攻撃に加わっていた。

 そして、彼女の体を、オーラが覆っていた。

 オーラといえば、この世界では《竜王気》というスキルが有名だが、それとは違う。

 彼女の纏うオーラは、雄々しい赤ではなく、禍々しい黒紫色だった。

 そして、それはスキルではなかった。

 --それは、【怨霊支配 ディストピア】という銘の<エンブリオ>だった。

 真昼間でありながらアンデッドが動けているのも、彼女の<エンブリオ>--配下運用を能力特性の一つとするーーのスキルゆえである。

 

 

ペンシルゴン(・・・・・・)。周辺のモンスターは片づけたよ』

「了解、カッツォ君」

 

 

 体高五メテルほどの、機械仕掛けの人型から、声が聞こえてくる。

 機械の国ドライフを連想させるが、違う点がいくつかあった。

 一つ、パワードスーツである【マーシャル】と比べても大きすぎる点。

 二つ、なぜか四つものカメラアイが前方に取りつられている点。

 三つ、それがTYPE:チャリオッツの<エンブリオ>である、という点。

 

 

『随分と、色々得られたよ』

「PKしてもペナルティがないって面白すぎるよねえ、このゲーム」

『外道だ……』

「お互い様でしょ」

 

 

 その二人の名は、アーサー・ペンシルゴンと、ソウダカッツォというプレイヤーネームの二人組のパーティーだった。

 

 

「ああ、そうだ。カッツォ君、回復魔法お願い」

『……本当に悪趣味だなあ。《セカンドヒール》』

 

 

 ソウダカッツォが自身の<エンブリオ>の腕を倒れ伏した熊に(・・・・・・・)向け、回復魔法を使った。

 それでHPがいくらか回復したが、部位欠損まで回復するわけでもない。

 当然、動くことも反撃することもできない。

 そのまま、何度もペンシルゴンによって短槍で突かれ、嬲り殺された(・・・・・・)

 

 

「うんうん。結構貯まったね」

 

 

 結界型の<エンブリオ>に取り込んだ怨念(・・)の量を見ながら、ペンシルゴンは満足げにつぶやく。

 

 

『本当に外道だよね……ペンシルゴンってさ』

「いやいやしょうがないじゃーん。そういうスキルなんだから」

『そういう<エンブリオ>になるってことは、お前の性格がそうだってことでしょ』

 

 

 そんな軽口をたたきあいながら、仮面の死霊使いと四つ目の機人はレベル上げと、コスト集めを続ける。

 もう一人の外道と、この世界(ゲーム)で会える日を、心の底から楽しみにしながら。

 

 

 To be continued




【怨霊支配 ディストピア】
TYPE:テリトリー系列
 能力特性:配下運用・???


【■■機人 ■■■■】
 TYPE:チャリオッツ
 能力特性:???・???
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