善セフィロスを目指したら三兄弟と戦う羽目になった 作:ハイキューw
色々あってこっちの執筆殆ど進んでませんでした……。
リバース出た記念! に何とか1話投稿致します。
「こいつは驚いた———が(派手にやればやる程好都合ってなモンか……?)」
突然のタークスの登場……は、別にそこまで驚きはしない。
小競り合いならこれまで何度かあった。
正直、エックス&セロス、ザックス&セフィロス(善)が生き延びてミッドガルに戻ってきてるのバレてるだろ、と思えるくらいには有ったが……。
タークスのレノとルードの2人だけ。通信でツォンと話をしているのは確認しているので、タークス上層部にも漏れてると思っている。
それでも、全面戦争仕掛けてこないのは、
あくまで、バレット率いるアバランチメンバーの活動範囲内で、極力目立たない様にしていた。そうこうしている内にこの場面だ。
驚く事に副社長ルーファウス神羅の登場。
記憶が正しければ、この男は現社長であるプレジデントを引きずり下ろす為に画策。
果ては我らがアバランチまでも利用しようとしていた。あまりにも敵意むき出しで思わず笑ってしまったが、少なくともプレジデントよりは有能だと思っているので、さっさと引退して譲った方が良い老後を迎えれるのに、と幾度思った事か。
勿論、プレジデントが黙って引退する訳もなくその目論見はバレてしまいジェノン支社の方へと左遷されていた筈。
「副社長さんが、こんな薄暗い場所で族狩りでもしようって言うのかな……? そーいうのは、下っ端に任せるって思ってたんだが」
ひょい、と刀の峰部分を肩に二度、三度と当ててルーファウスの方を見るセロス。
ただ、ルーファウスは何も言わない。ただただ、ジッとこちら側を見ている。出方を窺っているのか、或いは言葉の真意? でも探ろうと言うのか……。
ただ、1つ言える事はルーファウスは恐ろしく有能だと言う事。
タークスもツォンがルーファウスの片腕になれる程の人材で優秀である。
その部下であるルードやレノも……まぁ、クセが強いのが玉に瑕ではあるが、一般人的な視点から見れば十分過ぎる程真面目に働いていて腕も立つ。舐められたら終わり! を常々言い続けているだけのモノを備えている。
ただ、それはあくまでも
「く くふふふ………」
そんな時だ。
突然、ルーファウスが口元に手を当てて笑い始めたのは。
「もー、エックスの演技が雑過ぎて笑われちゃってるよ?」
「何でだよ! つーか演技言うな」
エリスとエックスの2人は、こんな場面でも夫婦漫才やっているが……、生憎この場面はシリアスだ。相手の出方が読めない以上、2人に乗る気はない、とセロスはルーファウスを見据えて居た。
「なるほどなるほど……、この目で見るまでは信じられなかった――――が、どうやら間違いではなかった、と言う事だろう」
「あん?」
ルーファウスはそう言って一頻り笑うと、己の腰に備えていた武器可変式ショットガンを手に持つ。銃口を向けられてはいない……が、臨戦態勢に入るのは当然だ。
ピリッ、とした空気を感じ取ったのだろう、漸く後ろの2人も緊張感を持ち、身構える。
「確認できたからこそ―――だ」
ルーファウスは前髪をかき上げる仕草をすると同時に、ショットガンを後方地面に向かって背面撃ち。その反動を利用して高速接近。恐ろしい事にいつの間に持ち直したのか、と言いたく成る程の神速で、2丁目のショットガンを取り出しており、特殊加工を施された硬質な銃身で殴りかかってくる。
「―――ッと!」
咄嗟に刀を使ってその一撃を滑らす様に往なした。
最前線で戦う次期社長。側近からの信頼も厚いのがよく解る。
「少し、遊んでみたくなった」
ルーファウスはそう言うと再び2丁ショットガンを構えた。今度は銃口をこちら側に向けて。
戦端をルーファウスが開いた時点で、レノ・ルードも動き始める。
「さぁ、お相手願おうか。損害賠償も覚悟すると良い」
「お仕事の時間だぞ、と」
己の武器を最大限に利用した体術でエックス・セリアに迫る。
「へっ、副社長の指示待ちじゃなくて良いのか?」
「出来る部下は、上司の思惑をしっかり把握し、応えると言うモノだ。ここへきて指示待ちなど二流以下」
徒手空拳で攻めるルードをエックスが対応。
拳をバスタードソードの腹の部分で受ける。鉄の塊に向かって全力パンチ! をしたのにも関わらず、拳は無事な所を見ると、相変わらず骨密度がヤバい身体をしている様だ。
「その割に、上司さんの方が先に出ちゃってるけど? 出来る部下さんで把握出来ちゃってるなら、まず先に動くと思うな~~」
「好戦的な上司持つと、結構苦労するんだぞ、と!」
特殊警棒を武器にするレノは、エリスの放つ魔弾を幾度も幾度も弾き、往なし、躱してゆく。
身体能力、敏捷性がえげつない。魔法と言うモノは基本避ける事も弾く事も難しい。それが使い手が魔力・威力共に豊富なエリスなら猶更難しい筈なんだが、当たり前の様にやっている。
「へぇ、腕上げてきてんな、おたくンとこの社員は!」
「そう言うキミもソルジャー。私の社員。私は雇い主だ」
「ご生憎。100人単位で兵寄越して、村ごと破壊しようとする会社なんざ、とっくに見限ってんのよ」
振るう刃から放たれる真空刃。
二度、三度、四度、と接近戦も仕掛けてきたが、基本ショットガンと言う性質状、中間・遠距離戦が主戦場。散弾・スラッグ弾と使い分けてきて、それもリロードも何処の職人芸だ、と言いたいくらい隙なくやってきて厄介な事極まりない。
「百発百中な訓練は見せて貰ってたが、まさかの接近戦も鍛えてたとはな。知らなかったよ副社長」
「そうだな。私の撃つ弾を百発百中で弾いてくる元部下が居たから方向転換をせざるを得なかった、と言うべきだろう」
「つまりオレのせい、ってか? 何も最前線で戦わなくて良いんだぜ? 戦う副社長さん」
軽口を飛ばしながらも、2人の攻防は周囲には衝撃波が飛び、地面が揺れ、目的の通りの大惨事(損害額的な意味でも)な状態になりつつある。
レノ&ルードVSエックス&エリスの攻防も激しさを増して来ていて、これまた狙い通り。
後は壱番魔晄炉爆破作戦の主役であるバレット・クラウド・ティファ・ビッグス・ウェッジ・ジェシーが上手く出来るか……に掛かっている。
因みに、爆弾の威力もセロスが人知れずジェシーに再確認する様に、と何度か言っているからセロスが知るレベルの爆弾テロには通常なりえない。……敵側が
だから、必要以上にジェシーが自分を責めたりはしない筈だ、とも思っている。
「全ての弾丸は処理されてしまうな。このままでは経費の無駄遣いだ」
「なら撃つの止めたら無駄遣い無くなるぜ?」
「いや、もう少し遊んでみたい。……これが良いだろ?」
ルーファウスがそう言って懐から取り出したのはコイン2枚。
華麗にコインロールをかまして見せつけてくる……が、アレが何の変哲もないただのコインだとは思えない。
此処は買い物する場所じゃないのだから。
ピィン――――。
コインロールで往復させた後、ルーファウスは2枚とも上に飛ばす。
くるくると回転しながらある程度の距離まで来たら勢いを失って重力に従い戻ってくる。
コイントス2枚か? と一瞬思った―――が、それは当然ながら間違い。
「うおっっ!!?」
2丁ショットガンを構えて落下してくるコインが丁度水平になるタイミングで撃つ。
すると、稲光でも鳴ったのか? と思える音と共に赤く発光したコインがまるでレーザービームの様に迫ってきた。
実体のある弾丸なら弾くのは問題ない―――が、
「新しい
「楽しいだろう? これでもっと遊べるな」
懐から更にコインを取り出すルーファウス。
「
中間距離は駄目だ、とセロスは接近戦を選び、ルーファウスに迫るのだった。
一方壱番魔晄炉に到着した一行はと言うと……。
「ほいっと、一丁上がり!」
ジェシーの攻撃が、敵兵の鳩尾に突き刺さった。
「ジェシー、腕あげたね?」
「そりゃまぁ、今の時代。もっともっと強くならないと、でしょ?
少し離れた位置で、2人を手玉に取り、文字通り見た通り一蹴してみせたティファが合流を果たす。
「一応、オレがソルジャーで戦い専門なんだが……な」
やる仕事を奪われた、と言わんばかりに苦笑いをしながらやってくるクラウド。
「仕事量が減ったからって、報酬減額にするなよバレット」
「しねーよ。そこまでケツの穴ァ小さくねぇ」
巨漢・片手武器な男バレットも同じく。
このメンバーは女性陣が強い。
「オレ達の
「戦いは別! 他の分野で活躍するっスよ」
ビッグスとウェッジ。
主に作戦立案と情報収集がメイン。武力方面はからっきし……と言う訳じゃないが、武器は一通り扱える。接近戦で暴れる2人の女の真似は出来ないが……、それでも出来る事をしっかりしよう、と自分で自分を戒めている。
そう強く思う切っ掛けは当然……ここに居るクラウドや違う場所で戦ってくれているセフィロス、ザックス達だ。
本当に格好良くて男でも惚れそうになる。
ただの営利目的、利害関係で一致している様に見えて、それでいてちゃんとアバランチの思想、星の事を考えてくれている所も最高に格好良い。
「ジェシーも元々は整備担当だったんスけどねぇ~……いつの間にか超武闘派っス」
「今は女も肉弾戦! って張り切り出したんだよ。……色々察しろ」
「わーってるっスよ。何年付き合ってると思ってんス? つか、同じでしょーに」
ビッグスとウェッジはそう言って互いに苦笑いをする。
そうこうしている内に、主だった見張りを片付けてくれた様だ。仕事が本当に早い。
「おうお前ら! こっからだぞ、集中しろ」
「もち!」
「やるっスよ!!」
関係者以外は閉鎖された扉も意味を成さない。
ものの数秒でシステムを突破し、解放を続ける。
「ん~~、脳筋だけじゃない、ってね?」
「ちょっと、誰に言ってるの」
「さぁ? でも、こんな事出来るのは私くらい、って主張はしとこうと思ってね」
元々整備担当。
偽装IDやらシステムのハッキングやらはお手の物。そのおかげで列車での道中のセキュリティを突破出来たのだ。
「はいはい。随分最近気合入ってるけど、何か良い事あったの?」
「さぁね~♪ ま、私に
そう言って取り出すのは緑色に輝く宝玉―――マテリア。
それは《どく》の古代種の知識が蓄積されている。通常なら、相手に対して毒を盛るえげつないだけのマテリアなのだが……コイツは一味違う。
そっと口づけをして、ほいっ! と良い掛け声と共にそのマテリアを押し付けた。
すると、紫色の稲光が機器類に縦横無尽に走り―――軈て目に見える範囲の赤く発光しているロックを表す警告色が消失。
「痺れる~~」
良い笑顔を浮かべて、仲間たちに向かって親指を立てる。
時間短縮―――考えていた以上に達成できそうだ。
「なるほど。……でもま、セロスは鈍感な所あるから、強く責める事を御勧めしておくね?」
「あーーー、そーですかー! 彼氏持ちの余裕ですかーー! そんなん最初っからわかってます~~!! ラスボス級なのわかってますーーー! あーもう! 何で私だけ!!」
敵陣ど真ん中、と言っても過言ではない場所で響く陽気な声。
「お前ら真面目にやれ!」
「「ごめーん!!」」
流石に緊張感無さすぎだろ、とバレットは叱責をした。
でも、敵兵が集まってくる様子は今のところは無い。
「あっちも上手くやってくれてるって事か。ジェシー。そっち側のモニターはどうだ?」
「もち。最初っから確認してるよ」
ジェシーは端末を操作して、陽動作戦をしてくれている側周辺の監視カメラの状況を確認。
漏れなく全てが消失。所々復帰している様だが、もう一瞬でプツリ、と消えている。
現場確認をするには、現地に行かなければならない状況にある、と言う訳だ。
「必要最低限の警備で、他は全部向こうに流れる~って手筈。さっすが優秀!」
「元英雄+元ソルジャー組だ。それくらいやって貰わねぇとな!」
「ちょいちょい、花屋を忘れずに。エアリス拗ねちゃうよ?」
「忘れてねーよ! この場にそぐわないから口に出してねぇだけだ」
セロス側の事は信じて疑ってない。
この場の誰も。
バレット達の会話に参加していないが、当然クラウドも。
ただ――――この後