伝説の転生者の物語   作:ゆっぴー

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第二十七話 無人島で幽霊は執念の復讐を

先日イープがちゃんとしっかりこの上なく確実に潰した筈なのに生きてるコルプラプス。いや、コルプラプスの体は生きていないからこの表現は正確には間違っている。

 

そして空間を"歪ませる"ことによって軍艦と島の距離をショートカットしてきたコプラフス。

 

「何で一人で来たのかな?」

 

この人だった物には協調性が無いのだろうか。イープはコルプラプスが出現した瞬間に牽制で蹴り飛ばす。コルプラプスの能力では必殺の一撃ですら意図も簡単に捌けるからイープもダメージは期待していない。しかしイープの蹴りは命中し、コルプラプスを蹴り飛ばす。

 

能力で生命を繋いでいる分能力制御が全盛期に比べおざなりになっているようだ。つまりコルプラプスは先日の戦いで死んでなかったというだけで、かなり弱体化しているようだ。ただしその無駄な耐久性、又は不死性のがあるコルプラプスを殺せるかどうかは甚だ疑問だったりするが。だが、

 

「まぁ、相手は弱いに越した事は無いけどねぇ!」

 

今は強者との戦いを望んでいる場合ではない。妹とその他大勢の命が懸かっているのだ。そうであれば相手は弱いに越したことはない。

 

そしてイープは"帝"でコルプラプスを縦に真っ二つにしようと斬りかかる。しかし今回は軌道を"歪められて"その斬撃はコルプラプスの右側に逸らされる。やはり流石にそんなに物事は上手くはいかないものである 。イープは仕方なく一旦『剃』でコプラフスから距離をとる。

 

ここでイープは取り敢えず状況を把握する。

 

「(何故か死んだ筈のコプラフスが活動して僕に危害を加えてくる。これに関しては悪魔の実かもしれないけど彼が食べたのは"超人系グニャグニャの実"。決して回復能力が高い動物系でも攻撃を受け流したりできる自然系でもない。っていうか流石の動物系でもあの怪我の中で生きてる訳がないし、そもそも怪我が治ってない時点であり得ないしね。ついでに言うと動物系にあんな事象が起こせる分けないし 。自然系も攻撃を受け流せてない時点でダウト。まぁ、ヤミヤミの実だったら受け流せないけど根本的な解決になってないしね。ってことはやっぱり『コプラフス怨霊説』が有力っぽいね。こんなことになるんだったらお祓いについて勉強しとくべきだったよ)」

 

イープの推測はかなりずれているようだが仕方がないだろう。あれだけの傷を負いながらも全く回復せずに活動しているのだ。幽霊と考えてしまっても無理はない。イープの考察はまだ続く。

 

「(次に『剃』によって高速な訳でもない一撃を喰らったことについて。これは明らかにコルプラプスの能力制御の精度が落ちてるとしか言いようが無いね。つまりこの勝負、負けないのは余裕っていう訳だね 。まぁ、勝てもしないけどね)」

 

イープは自身の戦闘能力には自信を持っている。だから全力を出せないようなコルプラプスには負ける気がしない。ただしイープの攻撃が当たったとしても不死身のコルプラプスに通じるのかはイープも自信がないのだ。

 

「本当にドゥーしようかな、こいつ?」

 

いくら弱くなったからといってこのまま海軍本陣と合流するのは流石に不味い。弱体化したといってもコルプラプスは強敵には代わり無いのだ。

 

イープがどうしようかと考えている内にコルプラプスが海の上にしゃがんで海水に左手を触れさせて、

 

「歪めろぉ~」

 

海の形を"歪めて"海から数十本の螺の様な槍をイープに向けて四方八方から飛ばしてくる。

 

「『斬撃撹拌』」

 

そしてそれをイープの『斬撃撹拌』がイープを守るように全て巻き上げる。 しかし、

 

「自分の作った檻に閉じ込められて死になよぉ~」

 

とコルプラプスは『台風』の被害を受けることのない真上、台風の目から蒼い螺を一本イープに向けて飛ばす。

 

「ははっ、僕が自分の技に閉じ込められる訳が無いよね!」

 

この前コルプラプスと戦ったときに自分の攻撃、『鎌鼬』で大怪我したがそれは怪我する前提でやっていたものだからノーカンである。イープはそう叫んで自分の『斬撃撹拌』を斬って破壊する。そしてそのまま脱出。

 

しかし脱出した瞬間に目と鼻の先に先回りしていたコルプラプス。海軍大将として伊達に今まで戦ってきたわけではないのだ。これからのイープの逃走経路を読むことなど造作もない。

 

「海の制御はやっぱり苦手だよぉ~」

 

とイープに向けて不可視の空気の槍を投げつける。

 

「鉄塊『剛』……あぎゃっ」

 

イープの最強の『鉄塊』もいとも容易く貫通させてイープの体を木っ端微塵に散らし飛ばす。海軍大将の一撃がクリーンヒットしたのだ、本来は大ピンチのはずなのだがイープには一切のダメージは無い。

 

「へぇ~。能力者だったんだね、君ぃ~」

 

確かにイープはコルプラプスに能力者であることを言っていない。それに加え、この前キャオ・カイニスに公開した時はコルプラプスが来る直前に握り潰し、直ぐに能力を解除したのでコルプラプスはイープの能力の使用した瞬間を見ていないのだ。

 

「言って無かったっけ?そうだよ、僕が食べたのは 自然系"ドロドロの実"。それを食べた僕は泥人間ってことだね」

 

しかしぶっちゃけたことを言うとこの世界では自然系の最大の恩恵である攻撃の受け流しはあんまり役に立たない。イープクラスになるとイープが攻撃を避けられない程の相手は大体覇気が使えるからだ。しかし雑魚相手には絶対に負けることはあり得なくなったことに加え、能力を使った戦いも一応は出来ないことも無いのでこの悪魔の実は全くのハズレ木の実というわけでは無い。

 

しかし今の一番の問題は、

 

「何で海軍大将が"覇気"を使わない…いや使えないのかな?」

 

そう、マリージョアでは確かに海軍屈指の圧倒的な覇気の熟練度を誇ってた筈のコルプラプスがイープクラスの相手に覇気を纏っていない攻撃をするわけが無いのだ。

 

「君に言う義理はないねぇ~」

 

「まぁ、そう返されるのは目に見えてたよ」

 

つまり覇気が使えないということである。

 

あのマリージョア襲撃での戦いでコルプラプスの体は死に、その結果身体の内にある技術である覇気が使えなくなったのだ。武装色の覇気が使えなくなっているというならば当然見聞色の覇気も使えなくなっている。身体能力が大幅に衰え覇気が使えない体のコルプラプス。相手が弱っているこれはチャンスだ。イープにはこれにつけこまない手などあるはずも無い。

 

「だけど能力者の君には『海槍』なら効くだろぉ~ ?」

 

「でも『海槍』しかないのに僕に勝てる訳が無いよ ね!」

 

確かにイープは身体能力の向上という意味合いで極めた"六式"だ。しかし今はもしも"帝"が使えなくなった時の戦闘手段ですらある。確かに極めたと言っても総合的には"英雄"ガープに全然追い付けないし、破壊力で比べても"歩くバスターコール"キャオ・カイニスの足元にも及ばない。というかあくまで"六式"は対人用の暗殺拳であって用途に"大量破壊"は含まれていない筈なのだ。

 

話が逸れたがイープでさえ"帝"だけでなく"六式"という手札を持っていて絶えず敵に"帝"か"六式"の選択を迫っているのだ。しかし今のコルプラプスには『海槍』という手札しかない。これでは簡単に対策を立てられるだろう。

 

「『海槍』ぃ~」

 

「狙撃『大槍』ぃ!」

 

相手の『海槍』をイープは自分の『大槍』で相殺しようとする。しかしイープの『大槍』の軌道をコルプラプスに"歪められて"『大槍』 が外れる。そしてイープの外れた『大槍』が海軍軍艦に命中。二隻の軍艦を軽く木っ端微塵に砕く。三隻目は中将五人が集まったらしく、覇気でギリギリ防ぎきったみたいだだがそれでも半分は粉々になっている。

 

「君に"味方"っていう概念は無いのかな?」

 

イープは『月歩』で、『大槍』で相殺出来なかった『海槍』をかわしながらコプラフス に問い掛ける。

 

「俺様は"邪魔者"っていう言葉は知ってても"味方" っていう言葉は知らないねぇ~。あの程度で俺様の味方なんて名乗れるわけないだろぉ~」

 

「うぉう、すごい天上天下唯我独尊だね」

 

イープだって人のことは言えない。どの口が『僕の船に"船員"として乗りたいんだった ら四皇とは言わないけれど、少なくとも王下七部海 クラスは無いとね。それくらいないと僕の隣で戦える船員には為れないよ』と言ったのだろうか。イープがそんなことを言った瞬間にコプラフスは海の形を"歪めて"今度は 『海槍』ではなく竜巻状にした、

 

「『海竜巻』ぃ~」

 

『海竜巻』がイープに襲いかかる。

 

「目には目を歯には歯を…竜巻には竜巻を!そんなの全部撒き散らしちゃいなよ!『斬撃撹拌』!」

 

能力によって作り出された災害と剣によって作り出 された災害はぶつかりあってお互いにお互いを飲み 込もうと拮抗する。

 

だが…、

 

「能力制御が上手くいってない奴の攻撃に引けをとるほど僕の剣技は甘くないよ!」

 

その拮抗も一瞬で崩れ去りイープの『斬撃撹拌』がコルプラプスの『海竜巻』を飲み込んでコルプラプスに襲いかかる 。

 

「君には効かないけどこっちには効くよねぇ~?」

 

しかしそれもコプラフスによって作り出された三本の『空気の槍』によってかきけされる。

 

「そりゃあ効くだろうね。でも君の相手は『斬撃撹拌』 じゃなくて"スコウェルド・イープ"だよ?」

 

と『斬撃撹拌』にコルプラプスが気をとられている隙に相手が隻眼であるがゆえの死角をついて背後に移動する。

 

「はい、これで僕の勝ちー「とでも思ったかいぃ~ ?」マジで!?」

 

そう縦に真っ二つにした筈なのに空間を"歪めて"距離をとるコプラフスにイープは驚きを隠せなかった。攻撃が通じないと分かってても普通ビックリするものである。覇気込めてきっちりコルプ/ラプスにした筈なのに痛がる素振りすら見せずに左半身だけで生命活動を続けてるのだ。流石は悪魔の実である。だが、

 

「だったら成仏するまで殺し続けてあげるよ!」

 

と速攻で『剃』でコルプラプスに急接近し、ドラゴンボールの五回程進化するフリーザ様のメカバージョンを滅多切りにするトランクス君の様に切り刻む。そして、

 

「いい加減消えてよ!狙撃『大槍』ぃ!」

 

と『大槍』で粉々になったコプラフスを深海の底にねじ込む。

 

能力の使えない海中に沈められたコルプラプスは今度こそちゃんと殺されたのであった。

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