伝説の転生者の物語   作:ゆっぴー

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第六話 海軍本部で新入りは驚愕の出航を

伝説の転生者の物語改第五話

 

先日、センゴク大将とガープ中将を相手取っての見事な立ち回り(他の海兵談)と海賊船と海賊を一瞬で海の藻屑 に変えるといった劇的ビフォーアフターが認められたことによって少佐になった"剣帝"スコウェルト・イープ。何やら海軍の上層部が海軍三大将クラスの化け物に与えられた階級が雑用というのは何かが違うらしく、 しかし四才児に高い階級を与えるのも違うようなので一等兵という階級に落ち着いたらしい。つまりは年さえ取れば幾らでも出世が約束された存在と言うことである。

 

因みに未だにダボダボな制服に、ダボダボなズボンを履いて常時飴玉をカラコロと鳴らしてをなめているというスタイルを維持してる。イープにとってはこれがアイデンティティーなのである。

 

またこの前調子に乗りすぎてしまいセンゴク大将を思いっきり切り伏せ重症を負わせてしまった事については、センゴク大将曰く、

 

「俺の実力が足らなかっただけだ。それにイープ一等兵の事をなめてかかってた俺が悪い。一等兵にはいらん心配をかけたみたいだったな。本当にすまなかった」

 

とのこと。

 

イープからすればこの言葉は結構嬉しかっただろう。下手したら反逆罪で処刑台コースもあり得るんじゃないと不安に思っていたのだから。尤も、その時はイープも全力で抵抗するしイープも多少はその展開を望んではいたのだが。しかし逆にいきなり一等兵になるとはイープも夢にも思っていなかっただろう。普通は三等兵から始めて、殉職したとしても二階級特進なのである。それからもいかに雑用が一等兵になることが異常かが分かるだろう。海軍に入隊して二週間で一等兵になることが当たり前なら、三等兵から始めている他のイープより年上の海兵が泣くだろう。というかむしろイープは泣いているのを目撃している。

 

しかし少佐になったお陰で果たし状の数は格段に減った事は言っておくべきだろう。その為に繰り広げられたバトルロワイヤル大会なのだから減っていなければ困る。やはり雑用なら兎も角、正規の海兵にはあまり強く当たれないようだ。

 

他にもガープ中将から、

 

「そういえば、お前ワシの『鉄塊』を『鉄塊』で受けておっ たな?それに『月歩』や『剃』も使っておった。いつの間に修得 したんじゃ?」

 

と聞かれてイープは焦った。何故なら六式というのは基本的には海軍のみが扱うの特別な体術であるからだ。それ故に無人島で修得したなんて言ったとしても信じてもらえるわけは無く、逆に自分に対する疑惑を持たれるだけであるのだから。しかしだからと言って、

 

「だってこの前中将が使っているのを一度だけ見た ことがあるからね。あの位の体術だったら一度見ただけで修得できないと話にならないよね?」

 

これは明らかに言い過ぎであろう。本当に自分以外の六式使いを見たのはその一回だけなではあるが。しかし絶対言い過ぎであっただろう、特に後半。本来は六式の内の一つでも体得するには血へどを吐くような訓練をしなくてはいけないのだ。一回見ただけで、ましてや一日で体得出来る程六式は底の浅い体術ではない。しかしイープは三年間直ぐに再生する体を持っていたとしても早く六式を完全にモノにしなくては地獄のような苦しみをいや地獄すら生温いとかんじてしまう程の苦しみを比喩表現なく味わう羽目になる生活をしていたのだ。そのためイープは無茶苦茶な練習を続け、六式を完全にモノにすることが出来たのだ。そのことから廃人又は死人になる覚悟があれば一般人でも三年間でかなりのレベルの六式使いになれるということが分かる。尤も、本当に死人になる確率がかなり高いが。

 

イープが自分で掘った墓穴に反省してのトリップしているが、そんなことは気にせずセンゴク大将とガープ中将は会話を進め、大将たちの中でイープがより化け物認定されていた。

 

そして最後にイープの近況報告をもう一つ。

 

「お前大丈夫か?」

 

「何さっきから一人で呟いているの?ヒナ困惑」

 

なんとあのイープに友達ができたのだ。そう、二人も友達ができたのだ。

 

「三年くらい無人島で暮らしてほぼ完全にコミュ障であろう僕に友達が二人もできたんだよ」

 

大事なことだから地の文を含めて三回言っておいた。

 

「自分の事をそんなに悪く言ってんじゃねぇよ、お前」

 

「大丈夫。あなたとはちゃんとコミュニケーションが取れてるわ。ヒナ激励」

 

もうわかってると思うがその2人とは、

 

「二人とも励ましてくれてありがとうね。スモーカ ー、ヒナ」

 

の二人である。あの大規模化した模擬戦の後イープが正規の海兵になった事により二人と仲良くなったようである。

 

「ちっ」

 

と照れ隠しに葉巻を取り出すスモーカー。

 

「待てや」

 

とイープはその葉巻を火が付けられる前にどっかに蹴り飛ばす。

 

「四才児の前でよく吸おうと思えるよね!」

 

イープの前世では分煙、禁煙が進んでいたのである。

 

「子供の前で葉巻を吸おうとするなんて最低ね。ヒナ激怒」

 

そしてこの世界にも分煙、禁煙という言葉はあるようだ。ヒナだっていつも煙草を吸っていて今も吸いたいがそれを我慢しているのだ。しかしもっと分煙・禁煙を浸透させるべきだろう。

 

「じゃあその子供に大量の荷物を持たせている君は何なのかな、黒檻嬢?」

 

「その名前で呼ばないでって何回も言わせないで、 ヒナ激怒。あとあなたは子供である前に男だから、 ヒナ解説」

 

そう、今イープたち三人はヒナの買い物(主に服)に付き合わされ、男二人は定番の荷物持ちをやらされているのだ。しかし海軍という殺伐とした職場でおしゃれする暇というのは無いだろう。宝の持ち腐れである。

 

「男である前に子供だから、イープ断定」

 

「人の口癖を真似しないで、ヒナ命令」

 

「却下、イープ拒絶」

 

「オイ、俺は空気か?」

 

とここで会話に入ってくるスモーカー。

 

「君は空気じゃくなくて煙だよね、白蝋少佐」

 

と言ってドヤ顔をきめるイープ。本人の中ではかない上手いことを言ったようである。

 

「煙は鬱陶しいから黙ってて。ヒナ補足」

 

そして清々しいくらいの酷い言われようのスモーカー。やはりいくら自分が空気になるのが嫌だからといって会話に入るタイミングを図り間違えると、間違えた者は"KY"という屈辱的な称号を手に入れてしまうのである。

 

因みにこの"黒檻嬢"と"白蝋少佐"と言う渾名はイープが二人に付けた渾名で、二人をからかう時に使っているものである。 普段はちゃんとヒナ、スモーカーって呼んでいる。また階級が上だからって決してイープは敬語は使わないし、"スモーカー少佐"とも"ヒナ少佐"とも呼ばない。これは子供にだけ許される特権である。

 

「そーいえばさ、ここって服屋とかレストランとかはあるのになんで遊園地とかゲーセンとか無いんだろうね?」

 

とのイープの問いに、

 

「ゲーセン?なんだそりゃあ?」

 

スモーカーが答える。この世界にはゲーセンというものが無いのだ。 この世界の科学というのはどちらかというと軍事方面に進歩していて、レクリエーション系にはほぼ全くと言っていいほど進歩してないのである。

 

「でも遊園地だったら近くのシャボンディ諸島のシ ャボンディパークがあるから無いっていう話を聞いたことがあるわ。ヒナ伝聞」

 

「へー」

 

とイープは目をキラキラと、そう物凄くキラッキラと輝かせな がら相づちを打つ。

 

「そんなに行きたいんなら今度皆で行く?ヒナ勧誘 」

 

「行くっ!絶対行くっ!いや、行かせてくださいっ !!」

 

最近イープは肉体にに心が引っ張られて思考が幼児化しているような気がするが、彼にとってはその程度の事は遊園地に行けるのなら今はどうでもいいのである。

 

「スモーカーも行きたいよね!?」

 

「俺は別に……ちっ、仕方ねえな」

 

流石の海軍本部少佐といえど見た目四才児が涙目になってさらに上目遣いでついでに脅しで"帝"を少し抜くコンボには屈せざるを得なかったようだ。このコンボの破壊力抜群である。主に"帝"の効果だと思われるが。その他二つなんて誤差の範囲だと思われるが。自分より実力が圧倒的に上の戦闘狂にそんなことをやられたら断ることなんて出来ないないだろう。

 

そしていつも通りまた今度と別れてそれぞれの家に戻る。

 

「ただいマンボウ」

 

「お帰り」

 

因みにイープは今クザンの家に居候している。理由はかき氷が食べ放題だからである。彼は冬場はどうするつもりなのだろうか。いや、何度もラヴィサメに冬場に液体窒素を飲まさせられていた凍死させられていたイープにとっては冬場のかき氷なんて夏場のかき氷とそう大差は無いのだろう。

 

実は仕事をしなくてズボラだと思われるクザンだが家はけっこう綺麗であるし、中将という職に着いているので当然家も広いしお金もかなり持っている。これはイープもクザンもあまり使わないが。さらに当人は意外にも家事スキルもかなり高かったりとかして予想外にもかなりの優良物件であるのだ。ただイープに不満があるとすれば、

 

「今日も冷しゃぶだから」

 

そう、冷たい食べ物しか作らないのだ。

本人曰く、

 

「あったかい物食ったら死ぬ」

 

とのこと。 悪魔の実自然系の"ヒエヒエの実"を食べた氷結人間からしたら当然と言えば当然だろう。だからどうしてもイープが温かい物が食べたくなった時はヒナ少佐の所に行って作ってもらっている。女性であるヒナは案の定料理が上手である。因みにイープはヒナの鯛の塩釜が好きである。ヒナの鯛の塩釜への閉じ込め方がそこら辺のプロの料理人を凌駕するほど上手いのだ。流石"オリオリの実"の能力者。

 

そして夕食も食べ終わりだらけきっていたところ、

 

「そういえば明日から俺たち航海するから。」

 

「俺"たち"?」

 

「ああ。言ってなかったか。お前さん、今までは俺の舞台所属だったけど今日付けで"ある人"の部隊所属になったから。明日午前三時に俺たちの部隊と一緒に海に出るから準備しとけよ」

 

「待てーゐ!情報の伝達遅すぎないかな!?っていうかどう考えても遅すぎるよね!?」

 

少し古い仮名が使われたが確実に悪いのはイープの目の前にいる男、クザンだろう。

 

「因みにモチロン船は別々だからな。寂しいか?」

 

「少し黙ろうかな!?」

 

自分の所属を知らなかったイープも悪いかもしれないがそういった情報を保護者であるクザンは迅速に知らせる義務があるだろう。少なくとも今日までイープは無断欠勤である。ちゃんとクザンが伝えていればイープは自分の部隊に顔を出しただろうし、ちゃんと航海に出る日程も今日で異動になっていることも伝えられていただろう。

 

「悪い。今までサボってたからそのことを俺も今日知ったから」

 

「仕事しろー!!」

 

クザン宅は今日も賑やかである。

 

因みにシャボンディパークには帰って来たら直ぐに行 くことになった。これは重要だ。

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