バイオハザード 生物兵器の彼女は何を思うのか   作:コーちゃん元帥

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妹達と社会潜伏実験2

 街に来てから4日目ついに職場で働く時が来た。

 トファースはラクーン市警察署に出勤していた。

 初めての制服に袖を通すのはなかなか緊張したが警官として新しい生活が始まろうとしていた。

 

 そこで気づいたが上司になる人が初日の探索の時に助けてくれた警官マービン警部補だった。

 そして新人が来ることを知っていた警察の人達はやたら優しかった。

 「みんな彼女が例の新人だ。仲良くしてやろう」とマービン警部補がわざわざ全員の挨拶の仲介をしてくれた。

 心底助かるし良い見本だ。

 「よう美人さん、俺はケビン・ライマンだ。よろしく」と気軽に挨拶をしてきた男性だがよく見ると射撃の腕が良いと思えるぐらいフェアリー達が感じる独特な直感がそう伝える。

 握手すると尚更だ。

 

 「射撃の腕が良さそうですね」

 

 「おお!良いねぇ、あとで競わねえか?」許可されるならと答えて別れたがマービン警部補は逆に驚いていた。

 

 「よく分かったな、ライマンは何回も射撃大会を優勝してる。署内じゃ一番だ」と挨拶しながら署内を案内してくれる。

 それにしてもなんでだろう?研究所で見た謎のギミックみたいなのが山ほどあるが…………と不思議そうに署内を見ると

 

 「不思議だろう?まあ無理もない元々、美術館だったものを警察署に改装したんだ」それにしては本当になんで隠し仕掛けみたいなのがちらほら見えるんだろう?

 なんか無性に試したくなった。

 

 色々と案内が終わったあと射撃場?と呼ばれる所に案内されそこにはケビンがいた。

 「よっ!美人ちゃん、お手並み拝見させていただくぜ」とハンドガンを渡されるが正直、BOW用マグナムを使ってるのでおもちゃに見える。

 

 そして片手で構え狙い定める。

 

 「おいおい、流石にそれじゃあ」と言い終える前に全弾撃ち尽くした。

 2人は唖然とした。

 トファースは反動を持ち前の怪力で相殺し全て急所に叩き込んだのだ。

 頭、心臓、関節、股間………何故か執拗に撃ち込んでいたような……………

 

 やっと持ち直したケビンは絶賛した。

 射撃大会でも今ほどの射撃はまるで世界大会並みの腕ではないかと………

 「いやー、良いもん見せてもらった。マービン、歓迎会には俺も付き合わせてくれよな」

 

 「いいがそれより始末書がまだなんじゃないか?」

 

 「さてなんのことか?」とあっさり流すケビンにマービン警部補がため息を吐く

 

 「まったく、それさえなければS.T.A.R.S.にだって入れてるだろうに………」S.T.A.R.S.?とはなんだろうか

 疑問に思っているとマービン警部補が答えてくれた。

 

 「S.T.A.R.S.は正式名称は「Special Tactics And Rescue Service(特殊戦術及び救助部隊)」で分かりやすく言えばエキスパートで構成されたエリート部隊だ」

 

 「なんせ隊員は元空軍だが陸軍の軍人上がりから警察、果ては民間人までいる。という俺も何度か試験を受けたんだけどな………何が悪かったんだ?」

 

 「いやだからな………その勤務態度が………」とマービン警部補は呆れ果てまた案内に戻ったのであるのだがケビンと入れ替わりで入って来た人がいる。

 自身が着けてる警察バッチとは違うのを着けていた。

 S.T.A.R.S.と書かれてる。

 

 「どうしたんだマービンこんなところに?」

 

 「クリスか、今日から勤務する新人を案内していた所だ」成る程、間違いなく軍人だろう

 それもシックスに似て乗り物の操縦が上手そうだ。

 「彼女が?………悪いがもしかして軍人上がりか?」なかなか勘の鋭い男だ。

 だからこそ予め経歴書には傭兵時代を記入してるから誤魔化せる筈だ。

 

 「ええ、でも私は傭兵上がりです」

 

 「傭兵?なんで………いやそれより年齢が………」

 

 「昔は妹達を養う為にお金が必要だっただけです。それよりバランスの取れた肉体ですね。軍人時代の名残ですか?」

 

 「そうだったのか………悪かった。すまない、それと誉め言葉は素直に受けとるさ」と別れるがこれは今後要注意人物かもしれない

 しかもあれが平均だとするなら他の隊員も侮れないかもしれない

 それに明らかに他人との存在感が違う

 なんでだろうか?マトモな武器さえ持っていればタイラントそれも暴走体にすら勝ちそうな………そんな本能が警告してる。

 しかし戦闘以外での職務は大変の一言に尽きる。

 まず私は知識それも断片的にしか得ていない

 その為に相手の感情を理解しなければ達成不能と判断した。

 これからパトロールに出るがかなり不安であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 スペンサー記念病院のNEXT2その研究室にてフォウは自身の上司と対面していた。

 ナサニエル・バード博士に対する感想だが理解不能であった。

 少なくともフェアリー計画に参加していた人間は基本的にはいい人達である。

 その為にNEXT2での職員の対応には戸惑ったがよくよく思えばこれも任務だと割り切れば………割り切れば………

 

 なんか口出ししたくなってきた。

 あってからあれよこれよとこなしたがワクチンの話にはかなりの興味がある。

 当然だがフェアリーシリーズの体にはTウィルスがある。

 そしてマニュアルでは過剰暴走しそうになったときバード博士が開発したワクチンを使うべしとならばそのノウハウを知る良い機会だと思い質問を繰り返したら何故かワクチンの話がヒートアップしてしまった。

 様子からしてワクチンの重要性を語ったら理解者でも現れたかのように熱心に語りだした………傲慢さは変わらなかったが………

 その過程でワクチン製造の工程を教えられたりしそしてもう一つの任務として対BOW用の兵器のアドバイザーとして研究員に意見を出しては改良改造を繰り返した。

 それならよかった。

 だが表業務の病院の看護師としてが大変であった。

 なまじ人間に限りなく近い知能が逆に難解な任務に発展させていた。

 人の心を理解しなければならないのが人間社会だ。

 トファースすら苦戦するこの難解な任務はフォウにとっては処理能力が追い付かないほどの任務だ。

 いやマジで!!!

 

 (姉さん…………私は無事完遂することが出来るのでしょうか!?)フォウの苦労はこれからも続く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてドーザだが……………

 

 「じゃあ明後日からよろしくお願いするよ」

 

 「はい、よろしくお願いいたします」

 

 「いやー大型免許を持ってる人がバイトに来てくれるなんて助かるよー。やっぱり持ってる人が少ないからね」

 

 「そうなんですか?」

 

 「そりゃあ免許取るにはお金が掛かるからね。じゃあよろしくね。ドーザさん」と恰幅がある優しいおじさんの運送のバイト面接にあっさり合格したドーザだったりするのであった。

 (さーて姉貴とフォウは上手く行ってるんだろうな、あたしより頭良いしな)

 

 

 

 





 ケビン・ライマンやマービンなどキャラクターに対しては完全に自己解釈ですのでもし教えてもらえるなら助かります。

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