いやー、例のウイルスの陽性になったり、別の趣味に時間を費やしたりとなかなか進められませんでした。
これからもスローペースになるかも知れませんが、どうぞ最後までお付き合いください!
リメイク版も更新しましたが大筋は変わっていません。
冴子は来人を助けた“謎の仮面ライダー”の正体に目星がついていた。
青紫で蛇の様な姿。ベルトに挿さっていた『C』のガイアメモリ。
そしてそのイニシャルのデザインは、流牙が持っているゴールドメモリ『コブラメモリ』と全く同じものであった。
ミュージアムの中でも『コブラ』のガイアメモリは特別な存在である。
ランクの高いゴールドメモリと言うのも有るが、古代生物ではない一般的な
自分が知らない2本目が存在するということは、その所有者である流牙が複製したに違いない。
次世代ガイアメモリの研究をし、ドーパントライダーと言うものを生み出した実績を持っている彼なら、2本目を、そして忌まわしき『仮面ライダー』と似た技術を生み出すなど容易いだろう。
冴子はシャワーを浴び終え、濡れた体をバスタオルで拭きながら、ローブを巻いくと、控えていたメイドに話しかける。
「流牙は帰ってきてるかしら?」
「いえ、お昼頃にお出かけになられてからまだ……。」
「そう……」
(何のつもりかしら?)
まさか、逃げているのか。
その可能性は歪めないが、風都で園咲家もといミュージアムから逃げ切れない事は本人が1番分かっている筈。
「お帰り冴子。」
「ええ、アナタ。」
倉田が用意していると言うショーまで、まだ時間はある。
冴子は優雅に紅茶を飲みながら、会社からの書類に目を通す。
「ここ最近、品がない男と行動しているようだけど……何をしているのかな?私で良ければ力になる。」
何やら夫の霧彦がご機嫌を取ろうと画策しているが、肝心の妻は見向きもしない。
「必要無いわ。もう直ぐ私が欲しいものを彼が持ってきてくれるから。」
「そ、そんな…私だったら「ここ最近」」
冴子は冷たい眼差しを霧彦に向ける。
「あまり成果を上げられていない様ね……サボタージュかしら?」
「違う!」
霧彦は全力で否定する。
「聴いてくれ冴子。私はナスカの“超高速“を身につけた。コレを使いこなせばきっと君の役に立つことができる!」
「そうなの……流石私の夫ね。」
確かに、ナスカのレベル2に覚醒するのは凄い事である。
少しだけ関心を向ける。
「
「!?…あ、ああ。この通り元気さ。」
「そう?今回の件は私1人で大丈夫よ。アナタはこの調子で”ナスカ“の力を身につけてちょうだい……そろそろ時間ね。」
腕時計を確認し、足早にその場を後にした冴子。
そんな彼女を見送りながら、霧彦は彼女のセリフに違和感を感じた。
(身体の不調を知っている……馬鹿な、誰にも言っていない筈だ)
この事は信頼を寄せている流牙にも言っていないこと。
思い返すのは以前対立したコブラのセリフ
__その目的達成の為なら、罪の無い人々まで犠牲にする…
霧彦の中で園咲家に対する不信感がより一層強くなった。
_______
翔太郎の容体を考えると残された時間は少ない。
倉田剣児の弱点を探ろうにも、彼と親しい仲である麻生冬美も彼に捕まっている。
「打つ手なしか」
残される選択肢はファング……。
__武器のエキスパートである『アームズ』に勝つには、巧みな戦略か、
コブラの言う通り、ファングなら解決できるが……フィリップの脳裏にはビギンズナイトでの暴走によるトラウマが未だにこびり付いている。
事務所を歩き回り、他に手段はないか頭を働せている時、事務所にある人物が訪れた。
「こんにちは!園咲です!」
それは以前風都博物館の館長代理を勤めていた園崎流牙だった。
今日は休みなのか、動きやすい青紫のジャージを着ている。
「園咲流牙…さん」
しかし、今のフィリップには彼に対応する余裕はなかった。
「あれ?亜樹子さん達は?」
「今はいない。」
「そうですか、残念です……せっかく近くまで来て、手土産まで用意したのに。」
事務所を見渡しながら、手に持っていた紙袋を机に置く。
風都では手に入らない、県外のお菓子の類だった。
「どうした?何か困り事かい?」
顔色が悪く。落ち着きがないフィリップの様子に、流牙は心配そうに顔を覗かせる。
「あ、いや……。」
「遠慮しないでくれ。おにーさんにも出来る事があるかもしれない。」
「……お兄さん。」
両肩を掴み、翔太郎より少し背が高い彼は背中を曲げながら自分と目を合わせる。
その青紫の瞳に少しだけ安らぎを感じたフィリップは、自然と今の悩みを打ち明けてしまう。
「園咲さんは……」
「流牙で良いよフィリップ君。なんだか君に他人行儀になられると違和感を覚えてね。もっと砕けた感じでいいよ。…
より親しみやすい様に本来の一人称に変えた流牙。
「じゃあ、流牙さん。……例え話ですが、もし大切な人が囚われた時、貴方ならどうしますか?」
「事務所に2人がいない事に関係しているのかな?」
「……」
流牙の鋭い指摘に無言で頷くフィリップ。
一応彼も、ダミー・ドーパントの一件で自分達がダブルである事は知っていた。
「考えるまでもないね。助け出す。どんな手段を使ってでも」
「それが危険な力でも?」
「救う為ならどんな手段も選ばない。それが大切な人なら尚更じゃないかな?……俺にも特別仲が良い義理の兄がいてね。もし彼が捕らえられるという事態が起こったのなら、例え悪魔の小箱を使っても助け出すと思う。」
「……!」
ガイアメモリの使用は犯罪だ。
だが思いが強いほど、犯罪行為に手を染めまでも助けたいと思うのが人の心だと付け加える流牙。
「その様子だと、助け出す方法はある様だね。詳しい事は聞かないが、救える手段が目の前にあるのに手をださないのは馬鹿だ」
「……無茶だ。対策も何も無いんだ。」
「無茶上等。それに翔太郎さんなら、「対策なんて後から考えれば良い!」って言うんじゃないかな?彼アドリブ力は強い方だからフィリップ君もそうすれば良いさ、相棒なら尚更ね?」
「!」
___対策なんざ、動いてから立てれば良いんだ!__
翔太郎もそう言って飛び出した。
そして僕達は2人で1人の仮面ライダー…
__暴走など恐れるな!!何も君1人で変身する訳ではない。何の為のダブルドライバーだと思っている?__
相棒を信じないでどうする。
「悩みは解決したかな?」
フィリップの決意に満ちた表情を見て、満足そうに微笑む流牙。
「ああ、僕も翔太郎の様にやってみるよ」
ーーーーーーーーーー
翔太郎、亜樹子、冬美が捕らえられた廃工場。
現在、フィリップを誘き寄せる為のショーが開催していた。
「あ、亜樹子!」
「ぐぅ……」
翔太郎はロープで吊るされており、亜樹子はそのロープを全力で握りしめていた。
翔太郎の下には鉄パイプでできたパンジ・スティックが敷き詰められており、一瞬でも気を緩めれば、彼の肉体は串刺しになってしまう。
成人男性の体重を華奢な女性の腕力だけでどこまで持つか。
亜樹子は既に限界を超えており、彼女の両手はロープの摩擦で皮が剥がれ、血まみれになっていた
「素敵な趣味だこと」
愛車の車内で遠くから見ていた冴子でさえも、その悪趣味さに皮肉を漏らす。
「結構持つなぁ」
「やめて剣児!」
柱に繋がれた冬美も辞めさせる様に彼に呼びかける。
しかし、剣児は愉快そうに手を叩く。
「なぁ冬美、お前も見てみなよ。なかなか手に汗握る展開だろぉ?」
「亜樹子……もういい、はなせ」
「え?」
翔太郎も怪我が悪化し、意識が朦朧としていた。
お互い体力は限界に近い。
「ありがとな…俺、お前に会えて、よかった。」
「言うな!そんなこと!それ死ぬ人のセリフだから!!」
亜樹子は目元に涙を浮かべながら、全力でロープを握りしめる。
しかし、ロープは彼女の血によって滑り初め、翔太郎の体は落下し始める。
「wow!」
剣児はふざけながら自分の両目を手で隠す。
しかし、いつまで経っても落下音が聞こえない。
不審に思い、再び翔太郎に目を向けると。白いメカが亜樹子の代わりにロープを咥えていた。
「ファング!?」
翔太郎はそのメカに見覚えがあった。
そして廃工場内にバイクの走行音が響くと、ハードボイルダーに乗ったフィリップが現れた。
「フィリップ!?」
「絶交でもなんでもしたまえ。させないけど」
バイクから降り、ヘルメットを取ると、力強く剣児を睨みつけた。
「後悔するなよ倉田剣児……もうどうなっても知らないよ。」
「は?何を言って……まぁいい」
剣児が指示を出すと、ゾロゾロとマスカレイド・ドーパントが現れ、フィリップを取り囲む。
「来いファング!!」
フィリップは左腕を突き出すと、ファングは亜樹子の元へ飛ぶように、翔太郎を投げ、そのままジャンプしフィリップの左手のひら収まる。
「まさか、何か…策があるんだろうな?」
「対策なんて動いてから立てれば良い」
事務所を出る前に自分が入った台詞を、フィリップが口にする。
「僕も翔太郎の様に理屈でなく動いてみることにした。地獄の底まで…悪魔と相乗りしてくれ翔太郎!」
「よせ……フィリップ!」
彼はもうすでに覚悟を決めている。
もう止まることは無い。
ファングをメモリモードに変形させ、スイッチを押し起動させる。
『ファング!』
ファングメモリが起動したのを合図に、フィリップの腰にダブルドライバーが出現し、翔太郎のジョーカーメモリが彼のドライバーに転送される。
「変身!!」
勢いよくファングメモリを挿入し、ドライバーを力強く展開する。
『ファング!ジョーカー!』
「うあぁーーーーー!!!」
肉体が白と黒のダブルに変化すると同時に、フィリップの理性は燃え上がった。
風都探偵が思った以上のクオリティで興奮しっぱなしでした。
ときめ出したいけど、原作でもまだ謎が多い……
宜しければこちらの作品もどうぞhttps://syosetu.org/novel/295997/1.html
登場してほしい平成2期、令和ライダー(外伝執筆の参考にします)
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