剣士だとでも思ったか?   作:アゲイン

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どうも、作者です。
前回はたくさんの方にアンケートに参加していただきありがとうございました。
果たして正解は何だったのか。
その答えはぜひ本文で。

また、お陰様でお気に入り1000以上、総合評価も1500を越えることが出来ました。
誠にありがとうございます。
これからも精進して参ります。
それでは今回も、よろしくお願いいたします。


二度目の大会、苦戦するとでも思ったか?

 

 

 

 そういや前回はこの挨拶やってなかったな、何て今更なことを思いつつ特に何が変わるでもない実況動画始まるよー

 

 

 

 

 

 

 ……はい、皆さんどうもこんにちわ。

 動画投稿者の「不乱12」です、今回もゲーム実況やっていきましょう。

 時が流れるのは早いもので、私が一輝くんと立ち合った日から既に数ヶ月が経過しています。その間に私は破軍の女剣士たちと一緒に人身売買組織や外国の反政府ゲリラとかを相手にドンパチやっていました。

 そして気付けばまた、七星剣武祭の季節がやってきたという次第です。

 今回からはヤバイ連中が徐々に頭角を現してくるので私も彼らと当たるときには注意をしなくてはならないでしょう。

 とはいえそれ以外の相手にいまさら苦戦するような私ではありません、気を引き締めていたのもあって試合はサクサクと進んでいきました。

 

 

 そして準決勝、お相手は武曲の城ヶ崎 (じょうがさき) 白夜(びゃくや)―――この大会では転移による強制リングアウトを狙った戦法を得意とする伐刀者です。

 ルールを最大限利用し戦わずして勝つ、という点においては私を遥かに上回るっている相手でしょう。

 ですがまあ―――

 

 

「カッ……ハォッ……」

 

 

 

 

 

 ―――正直言って、相手ではありません。

 

 

  

『おおっと、これは一体どういうことなのでしょうかぁ!!

 準決勝、前年度の七星剣王葛城浩太郎選手に相対しますは武曲の策略家『天眼』城ヶ崎(じょうがざき) 白夜(びゃくや)選手!!

 開幕早々、葛城選手の虚を突くようにお得意の『白い手(ゴッドハンド)』による速攻を仕掛けた城ヶ崎選手でしたが、破軍葛城これに対し抵抗する素振りもなく会場からたちどころに姿を消しました! 

 まさか他の選手同様、遥か場外へと飛ばされたかに思われたその次の瞬間―――

 

 

 

 

 

 ―――何と()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()姿()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()!!』

 

 

 

 これが神威だ(大嘘)

 いやまあ丸っきり嘘ってわけでもないし別に彼の攻撃が効かなかったとかそういうことではありません、実際に私は一度場外へと飛ばされています。

 ではどうやって戻ってきたのかといいますと―――()()()()()()()()()()()、というのが答えになります。

 そうです……私の能力は遂に空間に干渉するまでに到ったのです

 

 お気付きの方もいるでしょうがこれはあのジョニィ・ジョースターが使った『穴』による移動方法に近いものです。原理を簡単に言うなら所謂ワームホールとみたいなもので、渦が作る螺旋によって空間に自由に動かすことのできる穴を開け、それと対称的な穴を作ることで二つの間を好きに移動できる通路を作ることが出来るようになりました。

 『孔近道陣(こうきんどうじん)』と名付けたこの技を場外へ飛ばされる前に地面に設置、城ヶ崎くんの視界に入らないように外周から接近させ彼の背後に陣を置き、外からそれを開いて会場に戻り背後から彼を締め上げている、というのが先程までの経緯となります。

 

 ちなみにこれの技術を応用したのが先日黒鉄一輝くんとの立ち会いで披露した()()()()()()()()()()()の正体で、展開した領域内にいる対象の移動方向を自分の意のままにするというものでした。

 その性能はゲームとかによくある、触れたら振り出しに戻る系の罠と思っていただいて構いません。

 

 前後左右上下斜め、どんな方向に進もうとしても必ず元の位置に戻され、または何処かに飛ばされる……伐刀絶技『方違え』は様々な場面で活用でき、近接系伐刀者を相手する時に於いては特に絶大な効果を発揮する私の奥の手の一つです。

 弱点は領域で支えきれないほどの質量かこちらを越える魔力の込もった攻撃だけ。

 それ以外は魔法での攻撃も含め私の意図する方向へと飛ばされてしまうことでしょう。

 これを開発するまでどれほどのトライ&エラーがあったことか……それでも私は成し遂げたのです。

 相手の見極め攻撃を避け、高速で接近して斬るという―――黒鉄一輝くんの基本にして唯一の戦法を完封するためだけに作り上げたこの技、前回の性能テストを兼ねたあの一戦は私の考えが間違っていなかったことを証明してくれました。

 友人よ、これが私の答えだ……なに、卑怯とは言うまいね?

 勝ったな、風呂入ってくるわ(慢心)。

 

 

 

 そんなこんな説明している間に試合の方に動きがあったので視点を戻しましょう。

 

 

『あっとここで気絶!! 城ヶ崎選手審判より気絶判定がなされまししたあ!!

 これによって準決勝第二試合、勝者は葛城浩太郎選手!!

 前年度七星剣王が新たな戦術を携え決勝への切符を手に入れました!

 まるでビックリ箱のようなこの男、その成長と変幻自在な戦法に我々は驚愕を禁じ得ません!』

 

 どうやら無事に無力化できたようで、城ヶ崎くんの体から力が抜けてだらんとしています。随時前に披露した治療の技術を応用して彼の魔力を乱しておいたので彼は何故魔法が使えないのかという疑問を抱えながら意識を落としたことでしょう。

 敗者に鞭打つことはありません、ゆっくりと床に横たえてあげましょう……うす、対ありです。

 しかし実況の人、ビックリ箱とは失礼な。

 私はただ試行錯誤を欠かさず行ってきただけなんですけどね、それこそ小技を含め全部魔法カードでデッキが出来る程度には手札を取り揃えていますとも。

 ルールを守って楽しく決闘(デュエル)!!

 

 

『しかし、その決勝に待つのは先に決勝進出を決めた武曲の人気者、『浪速の星』こと諸星雄大。魔力を食らう『暴喰(タイガーバイト)』を前に魔法系伐刀者である王者はどのように戦うのか!!

 世紀の大一番が期待されます!!』

 

 

 かと思ったらこれだよ!!!!

 テメーはホルスの黒炎龍かこの野郎……!!

 ちくしょう!折角目を逸らしていたのに現実に戻しやがって!!

 知ってましたともそんなこと、次の相手があの魔喰いのランサーであることは!

 そのせいでさっき紹介したばかりの奥義も無効化されちゃうですからね!

 相性は最悪、できれば戦いたくなかったので刀華さんの勝利を願っていたのですが……祈祷力が足らんかったっ……!

 勝率を高めてもらうために時々彼女の相手をしていたんですが、すまねぇ……私の指導が至らぬばかりに悔しい思いをさせてしまったことをどうか許してほしい。

 

 とはいえ嘆いてばかりもいられません。

 相性が悪いとはいえ対策がないわけではないのです、かくなる上はその凄惨さから人前での使用を禁じていた裏デッキの解禁もやむ無しとするしか……いや、評判と引き換えに得る勝利など……うむむ。

 そんなことを考えながら控え室に戻る通路を歩いていると私の邪な思考への天罰なのか、件の人物である東堂刀華さんが丁度行こうとしていた控え室から出ていくところを目撃してしまいました。

 その後からはいつもの白いドレスを来たカナタさんと学生服姿の御祓泡沫くんが出てきてその背に掛ける言葉もない……みたいな感じでじっと通路の先に視線を向けています。

 

 

 

 ……。

 …………。

 ………………やべーどうしよう、どうやら私物凄く不味い時に来てしまったようです。

 おそらくですが彼女のあの行動は準決勝での敗北が原因でしょう。

 真面目な刀華さんのことです、大会前に決勝で私と戦いたいといっていたにも関わらずその前の段階で負けてしまい、情けなさと自責の念に駆られ思わず走り出してしまったということかと。

 そこに運悪く城ヶ崎くんTA(タイムアタック)を終えた私がかち合ってしまったというところでしょう、あの眼鏡絶対許さんぞ。

 ここで私が出ていっても話が拗れるだけだし静観するしかないだ―――……あ、まずい二人に気づかれた。やめろそんなはっとした感じのこれしか方法はないみたいな目でこっちを見るんじゃない。

 カナタさん?御祓くんを先に行かせてどうするつもりだ!こっちくんじゃねえ!

 

 

 

 

「―――お疲れさま、というほどでもないようですわね浩太郎さん」

 

 アッハイ、まあ何とか。

 凄いな、さっきまでのことまるでなかったみたいに話し掛けてきたぞ。

 

「武曲の城ヶ崎白夜、中々厄介な相手と見ていましたがあなたからすれば鎧袖一触と言ったところでしょうか、流石ですわね」

 

 いやーそんな、ただ準備の差ってだけですよそんなの。

 

「そうですわね、あなたならそういうでしょう。

 でも、準備して準備して、それでもなお敵わなかったらそれはその人の―――

 

 

 ―――努力不足と言われてしまうのかしら?」

 

 

 くぅ……!踏み抜いたかっ……!?

 そりゃ友人の打ちひしがれた姿を見て内心掻き乱されてるのは理解できますけど、それをこっちに向けないで下さいよ!!

 くそぅどの発言が不味いのか全く範囲も配置も見えない、地雷原かこの女っ……!!

 そんなこと言われれたって私にはどうすることも

 

「浩太郎さん」

 

 はいなんでしょう!!

 

「こんなことをあなたに頼むのは筋違いかと思いますが、あの子を立ち直らせるための何かを持っているのは今この場においてあなたしかいないと思います。

 武芸者としてではなく、魔導士として伐刀者の道を研鑽してきたあなたにしか。

 お願いです、どうかあの子がこの先も自身の道を歩めるよう、この決勝の舞台で示しては下さいませんか?」

 

 うーん、無茶振りでは?

 それってつまり彼女のような近接戦闘を、私風にやってみろってことですか……それもすこぶる相性のよくない手練れを相手に?

 それはなんというか……止めたほうがいいのでは?

 私はそうでなくても相手は侮られたと思うでしょうし……というか、魔法特化ビルドの私に魔法戦士の彼女へ戦いを通して何を教えろと申しますかこのお嬢様は。だいたい彼女は雷系の自己バフ強化積んで物理で殴るってタイプだから自分とは

 

「そこを何とか、お願いします」

 

 いやですから、

 

お願いします

 

 あの、

 

 

 

 

 

「  お 願 い し ま す  」

 

 

 

 

 

 ……善処する方向で、検討させていただきます。

 

「ああ、ありがとうございます!!

 手段についてはお任せいたしますからどのようにもなさって結構です。ただくれぐれも約束はお忘れなきよう、そこだけは肝に命じておいて下さいな。

 では私も刀華を追いかけますのでまた後ほど」

 

 よろしくお願いしますねー……―――と、念押しの言葉を重ねてドップラー効果で残しながら走り去っていくお嬢様。それを私はほんとにあんな風にスカートを持ち上げて走るんだな、という現実逃避にしかならない感想を頭に浮かべて見送るしかありませんでした。

 

 

 

 ……ふう、なんというか……中々面倒なことを頼まれてしまいましたね。

 しかしこうなってしまっては仕方がありません。

 これはもうこういうイベントだと思ってやっていくしかないでしょう、もとより何でもかんでも自分に都合がいい展開が待っているなんて甘い考えでゲームができるもんですか。

 とりあえず係員を探し出してルールの確認をしておきましょう。

 それから先方の条件に合い、なおかつ私にできる戦い方というのを決勝が始まるまでの短い時間の間に思い付かなくてはいけません。

 

 

 

 とりあえず今回はここまで。

 次の動画でまたお会いしましょう。

 ご視聴ありがとうございました。

 

 

 

 




読了ありがとうございました。
ということで正解は二番目に回答の多かった空間操作『方違え』でしたー。
ほぼヒントもないのに何でこんな多いんだ……

とはいえこの結果で閑話書きますよ、というのもあれなんでもう一回アンケで問題を出します。
二つの問題の正答数の合計が300を越えたら今度こそ書きます、絶対です。
ヒントは【東堂刀華という剣士の要素から連想できるもの】
皆様気軽にご参加くださいな。
それではまたの機会に。

天敵諸星雄大を相手に浩太郎が選んだ戦闘スタイルは?

  • 超次元ニンジャ
  • AUO式アーチャー
  • 一刀流ブシドー
  • ステゴロモンク
  • 高機動キャスター
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