今回は島での扱いと新技
前半はこの二点を中心にお送りします
後半は島民の裏話
それではどうぞ
島の暮らしのハンデとか全く関係ない実況動画始めるよー
はい、ということで前回やり過ぎを咎められ島に隔離されることになってしまった実況者、不乱12です。
まあ隔離されたのは主人公こと浩太郎君なんですがね。
あれから船に揺られること一日、自分は目的地である僻地の島に上陸を果たしていました。島民が三百人くらいの小さな島、名前を伊座ノ上島というそうです。うーん、国産みの神話かな?
何とも神秘的な名前の島ですが特にそういう逸話が伝わってるということはないそうです。
しかし船旅はいいものですね。
たとえそれが、
・どこまでも続く果てしない水平線(監禁されて見れなかった)
・初対面の人との交流(見下されながら)
・世俗を離れ過ごすゆったりとした時間(監視付き)
という、最悪に後一歩の状況だったしても違う環境に身を置く経験は人生を豊かにしてくれるでしょう、自分は許します。
でも船内食がクソマズだったのは許さんからな(掌返し)
自分は誇り高い日本男児なので粗食を堪え忍ぶのは訳ありませんが、あからさまに食事の内容が違う点に関しては完全にアウトです。
ゲームだからといってやっていいことと悪いことがあんだろうが。
さて、そんな怒りを抱えながら到着した自分と酒盛りで若干グロッキーな見届け人達を出迎えてくれたのはこの島の長と呼ばれている髭面の老人、その背後には屈強そうな褐色の男衆が控えています。
早速自分を無視して話を進める大人達を横目に今後のことについて少し説明していきましょう。
今後自分は破軍学園入学までの間、約八年という長い期間をこの島で過ごすことになる―――訳ではありません。
そんな時間の無駄にするようなことでは目標を達成することはできないですからね。
しかしここは本土から離れた孤島、黒鉄家の支配下にある島民も監視の目を光らせて自分の行動を見ているはずです。
そこで自分はここに来るまでの間、この問題を解決する手段を考えていました。
それが新技の開発とそれによって得られる利益による島民の買収です。
元々更なる修行が必要だと考えていたところです。
自分はここでポリシーを投げ捨てる覚悟をしました。圧倒的前言撤回―――つまりは他の作品の技の習得を解禁することを。
この判断に至った経緯は何というか……そもそも自分、出来るだけ世界観を壊すようなことはしたくないんですよ。自由度が高いからといってそういうことするんだったら別にこのゲームする必要とかないですからね。
だからこそ他作品の技とかは奥の手として用意しておく程度に留めておくようにしているんです。
でもですねぇ……今回自分が考えている技については習得方法も含めてかなり自分の能力と噛み合っているんですねぇ。
正直言えばかなり迷いましたが、習得できた時の恩恵が計り知れないこともあり実行を判断しました。
自分が今回の修行で習得しようとしている技術、それは―――
―――ジョジョ第七部『スティール・ボール・ラン』より、屈指のチート性能を誇る《黄金の回転》です。
……まあ、視聴者の皆さんも色々言いたいことがおありでしょう。
言い訳ではありませんが以前の神砂嵐の件で頭の片隅にずっと引っ掛かっていまして、一旦ゲーム中断して原作読み返していた時に見つけてこれだぁーーー!!!ってなって。
そう確信するくらい今の状況にベストマッチだったんです。
そうして発想を得てしまった以上捨てるの忍びなく、ここは自分の主義を曲げてでもやってみる道を選びました。
我が心と行動に一点の曇りなし……!
全てが正義だ。
まあそんな戯れ言で誤魔化すのは止めにして、どうやら話も終わったようなので視点を元に戻しましょう。
「お若いの、ワシは
何もない所じゃが、まあ、気長にの」
ほっほっほと笑う長に挨拶をしてから彼らに案内され、村への道を進みます。その間に委員会の連中はもう船に乗って帰ってしまっています。何のために来たんですかねあいつら。
村への道を行く中、いくつか注意点があることを告げられました。
まず、村の人たちは本土の人に対してあまり良い感情をもっていないということ。詳しい理由は教えてはくれませんでしたが、まあ委員会の連中の態度を見ていればそうもなるでしょうな。そのためおジジと男衆以外との接触には気をつけておくようにとのこと。
次に食事に関して。
基本自給自足の島民の食料事情はそこまで余裕があるわけではないらしいです。一週間分の食料だけは用意してくれているものの、その後は自分で何とかしなければならない。
これは薄々覚悟していました。
とはいえ自分には便利な手段がある関係上、そこまで困ることではありません。ついでに月一の商船が本土から来るようなので何か交渉できるようなものを考えてもいいでしょう。
最後に立ち入り禁止の場所について。
来た場所とは反対側にあるという洞窟、入り口が半分以上水没しており地形の影響で潮の流れが激しいからとのこと。
ふむ、一見穏やかに見える島にそんなところがあったとは……自然の脅威とはげに恐ろしきものですな。当然自分は近寄りませんとも、新顔が迷惑を掛けてはなりませんからな。
とりあえずはこの三点。
島で暮らしていく上でこれらに注意して欲しいということでした。
了承の意を伝えるとそれまでの警戒心が僅かに緩むのを感じました。素直な態度が評価されたのでしょう、今はこうして信頼度を稼ぐのです。
そうこうしている内に村へと到着しました。
先ほど気を付けろと言われたばかりだが大丈夫だろうか?、という自分の質問に「村の奴らに知らせておく必要があるからだ」と答える彼。
なるほど、事前の面通しは新しいコミュニティへ参加する時には必要不可欠なものですからね。
広場のようなところへと案内された浩太郎君。
村長の呼び掛けによって徐々に集まってきた島民たちの奇異の視線を浴びながら全員の集合を待ちます。
ざわざわが増していく広場で立ち尽くすこと暫し、ようやく全員が集まった。流石に推定三百人の集会は凄いですね、浩太郎君の人生では二回目となる大人数との対面です。
男衆の号令で静かになった島民たちに村長からの簡単な説明があった後、自分に自己紹介をするよう促されます。
先輩方に失礼のないようバチコリ挨拶をかましてやりましょう、一歩前に出た自分に改めて視線が集まります。
いやーしかし、皆さん実の分かりやすい態度ですね。
露骨に顔をしかめるのが六割といったところでしょうか、大人だけでなく子供が中心となっている集団もいるようです。
後は無関心が三割、興味や関心が一割というところ。
注意された内容に偽りはないようですね。
とはいえそれで何か起こるということはなく、その場は何事もなく解散となりました。
自分はそのまま男衆の一人、褐色肌のあんちゃんに連れられて住み処となる町の外周に位置する平屋へと案内されました。
平屋は一人暮らしが出来る位の広さで設備は最低限ですが気にならない程度、少し小さいですがベッドもキッチンもあります。食料も先ほど先ほど言われた通り、キッチンの横に置いてあります。
これは予想よりだいぶ状態がいいですね。
船内での扱いからしてもっとひどい住み処を想像していましたが、島民からの扱いは割りといいのかもしれません。
内装を見聞している自分にあんちゃんが「他に何かあれば自分に言え、助けにはなろう」といってから颯爽と去っていきました。本当に親切な人で助かりますね、感謝しなければ。
そんなことを思いつつ少ない手荷物をベッドに置き、一息つきます。
―――こうして、自分の島暮らしがスタートすることになりました。一先ずは食料の確保を優先し、余裕が出てくれば交渉に使えそうな物について情報を集めていきましょう。
しばらくは修行も控えめに行い目立つ行動は避けることとします。
これにも理由はあるのですがそれはまあ、次回ということで。
今回はここまで、ご視聴ありがとうございました。
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―――草木も寝静まる頃、島の片隅にある一軒の家の中で肩を寄せ合う男たちがいた。
中央の焚き火を囲うようにして声を潜めて話し合う彼ら、そこに扉を独特の拍子で叩く音が響く。
「来たか」
この集会の首魁である村長、画星がそれに応え外にいる者を迎え入れる。
それは村長の命により監視の任についていた、村の男衆の中でも一番の腕利き―――伐刀者の子供の案内を任されていた褐色の男、
あらかじめ空けられていた隙間に座り込む東理雄。
その眼光は浩太郎を案内をしていたときとは打って変わり、炎の熱を拒絶するような冷たい光に満ちている。
「それで、どうだった?」
村長が問う。
監視の対象であった浩太郎の様子を聞いているのだ。
「……警戒はすべきだろう」
「何ッ!?」
それに答える東理雄の言葉に彼の到着から自然と黙っていた他の男衆が騒ぎ出す。
「まさか勘づかれたのか!」
「馬鹿な! 相手は子供だぞ、あり得ん!」
「だが子供とて伐刀者、何か感じたのかもしれん」
「ではどこで―――」
混沌とした、まとまりのない議論が続く。
彼らにとって今回の報告はそれほどまでに脅威だったのだ。
―――この島の秘密を知られるわけにはいかない。
それが彼らの焦りを生み出し、思考と感情を掻き乱している。
憶測が飛び交い、それがまた想像を膨らませ更なる恐れを呼ぶ。
遂にそれが彼らの理性を破らんとした、その瞬間、
「渇っ!!!」
『……っ!!』
一喝。
村長のそれによって場に籠っていた熱が霧散する。
同時に正気を取り戻した男衆がハッとした顔で画星へと向き直る。
「……東理雄、お主は何故そう思った」
まずは冷静に状況を見極めようと考えた村長は始めに発言した東理雄の意見を求めた。
この中で対象のことをよく知るのは彼だけだ。
例え数時間しか監視をしていないとはいえ、そこから見えてくるものがあるのなら知っておいて損はない。
こと観察眼においては村長以上のものを持つ東理雄、彼が危険と見なした理由とは……。
「……奴の眼だ」
「眼……?」
「―――あれは……穴だった、子供のするような眼ではない。
まるでこちらのこと全てを見透かしているかのように底がないと、俺はそう感じた。
それと雰囲気というものが全く揺るがない、あれは異常だ。
これまでの生活から何段も劣るような環境で生きていかなくてはいかないと知ってそれだぞ?
警戒しないほうがどうかしている」
普段雄弁でない者が長く喋る―――それがこれほどに衝撃を受けるとは思わなかった男衆、言葉を忘れる。
その隙を突くように村長が発言した。
「そうか……ではどうする?」
「監視は継続し、機を見て動くべきかと」
「……奴を動かすということか」
「必要とあらば」
その間に村長と東理雄の話は進んでいく。
島の秘密に関わる存在への助力を乞うべきだと主張する東理雄に対し、決めあぐねる村長。
村長としてはその手段は本当に最後、どうしようもなくなったときのみ使うことにして手札だ。それをこの段階で切る判断を下すことはそう易々とできることではない。
「……それほどか?」
「このまま何もしなければ奴は近い内に必ず化ける。そうなってしまえば手がつけられない。俺たちと奴らの関係もじきに見抜く、それでは遅いのです村長」
そう強く主張する東理雄の瞳に硬い決意を見た画星。
画星もまた、彼ほどではないにしても同じような感想を抱いていた。
しかし自らが行おうとしている罪の大きさに踏み切れずにいる。
だがそれも心の天秤に利を乗せれば傾く程度のこと、島を守るためという大義名分を脳裏に掲げた瞬間、彼は奥底に揺らめく黒い意思に従う覚悟を決めた。
「……一月じゃ」
その間に見極める。
その後、島に害することがあるようならば―――いなくなってもらわなくてはならない。
そう告げた村長の顔には浩太郎に見せた好好爺としたものではなく、冷徹な為政者としての裏の顔をさらしていた。
その決定に男衆たちが逆らうこともなく、同じく覚悟を決めていた。
全ては島を守るために―――
そうして男たちは動きだした。
なってくれるなと思いながらも、その最悪を想定して。
島の秘密を知らない者たちの、その平穏を守るために、自らの手を汚す覚悟をして。
読了ありがとうございました
色々匂わせていますがちゃんと回収しますんでご安心ください
こっから挽回すっから
それではまた数日以内に
もう教師も生徒も解放軍も出てくるプロット組んじゃったんだけどいいかな?
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いいよ
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あかーん!
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詳しく(活動報告)
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もっとカオスに