特典でドラクエ魔法貰ったけど回復しか出来ません   作:アナタ

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フッ、任せておけ(MP0)

 

 

 

 

「「個性把握テストぉ!?」」

 

俺達の担任、相澤先生というのだがその相澤先生は簡単な挨拶と自己紹介を済ませ直ぐ体操着に着替えて外に出ろと言った。

そう言えば、着替える過程でやけに目が血走ってる男子とかいたが寝不足だったのだろうか。

かっちゃんに引き摺られていったがまぁ大丈夫か。

因みに俺はあまりの周りとの戦力差(何とは言わない)に絶望した。

人知れず涙を流していると出久が助けた人、麗日さんになんか頭撫でられ慰められた、解せぬ。

そして外で集合、何やるんだろうなぁとガヤガヤしながら待っていると先生は今から個性把握テストをやると言い出した。

 

俺たちは個性を持ちながら個性を使っての体力測定というのはやった事がない。

理由は色々だが、様々な個性に対して対応出来る施設が無かったりもしもがあった時に責任が取れなかったり。

まぁヒーロー志望じゃなければ特に気にするような事もないので、そんな測定やらないのが普通だ。

そしてあろう事か先生は

 

「8種目トータル最下位の者は見込みゼロとして除籍処分とする」

 

なーんて言い出しやがった。

今回は例年と比べて1人A組が多かったのはこういう事をする為だったのか?

そうだとすれば相当趣味が悪い、流石の雄英厳しさが半端じゃない。

 

というかそもそも俺回復個性でこういう体力測定には不向きなんだけど、明らかに不利有利あるくない?

いやPlus Ultraて。

簡単に言いますけどあれ、調整ミスるとくっそ痛いから使いたくないんだけど。

え、良いからやってみろって?

 

 

 

 

 

結果だけ言うとなんか除籍処分うんたらってのは嘘だったらしい。

出久が調子乗って全力出そうとして先生に止められてたりしてたけど、その後普通に力加減調整してやり直してた。

 

お前さぁ、ちょっと俺いるからって怪我してもいいって訳じゃないからね?

あんなクネクネ動く気持ち悪い腕とかもう見たくないんですけど。

先生も駆け寄ろうとする俺にすっげぇガン飛ばして「行くんじゃねぇぞ.......」って言わなくても伝わってきたわ。

 

あとかっちゃん、別に先生に睨み返さなくていいからね?

因みに俺は8位だった。

意外と順位が高いのは単純に身体能力だけを測定していて、リミッター解除と相性が良かったから。

多分普通に戦えば秒殺よ?

まぁMP切れるまで回復するからすげぇ粘り強いとは思うけど。

 

そんな訳でガイダンスとかその他もろもろすっ飛ばした俺たちの初日の学校は終わって放課後。

 

「束紗ちゃん!」

「ん?」

 

放課後になって、さぁ帰るかと帰ろうとした時突然後ろから声を掛けられた。

でも振り返っても誰もいない。

んー?おかしいな。

 

「こっちだよ、こっち!」

「あぁ、葉隠さん」

 

どうりで声がした方を見ても誰も居ないわけだ。

同じクラスの葉隠さんの個性は透明、言葉通りの意味で葉隠さんは全身が透明で今も着ている制服しか見えない。

もし葉隠さんが男なら正に歓喜乱舞しそうな個性だなと。

 

「どうしたんだ?」

「束紗ちゃんこの後時間ある?」

「まぁ......」

 

チラッと出久とかっちゃんの方を見る。

大丈夫行ってきなよ、そんな顔をしている出久に対してめっちゃ機嫌悪そうに全方位に睨み効かせてるかっちゃん。

あ、舌打ちしてニヤついてる男の子1人アイアンクローで掴んで行っちゃった。

でもあれかっちゃんなりの肯定だから安心して欲しい。

 

 

「大丈夫っぽいわ」

「良かったぁ、実は女子で集まって親睦会みたいなのをしようと思ってるんだけど」

 

めっちゃカッコイイ見た目の芦戸さんが俺の腕を取ってそう言う。

あ、めっちゃ柔らかくてデカイ。

じゃなくて!

女子会みたいなもんか、けど俺そういうの慣れないっつうか早くスカート脱ぎたいっていうか.......

 

「えっと、嬉しいんだけど俺なんかが言ってもいいのか?」

「何言ってるの!束紗ちゃんめっちゃ可愛いのに!」

「そうですわっ!あぁ.......なんて可愛らしい」

「あ、ちょっ!?持ち上げんな!掴むな!お、おろせー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――

 

 

 

 

 

 

 

合理的じゃないものは嫌いだ。

何よりも無駄が多い。

 

『この生徒ですか?』

『うん昔この個性のせいで事件に幾つも巻き込まれたらしく、個性届けは本来よりかなり劣化した能力で書かれてるらしくてね』

 

この女生徒、名前は龍野 束紗。

個性は回復魔法。

 

1日に数回程度、かすり傷を治す程度の効力。

これが彼女がいつも書く劣化した能力の内容らしい。

個性社会においても回復の個性というのはかなり珍しい。

それが例え効力があまりなくともだ。

 

そして実際の能力。

どんな深い傷や怪我も一瞬で回復し、使用制限はあるが1日にかなりの人数を治療する事が可能らしい。

 

なるほど、これ程の能力ならば誰だって喉から手が出る程欲しいだろう。

もし彼女がプロヒーローだったなら、これまでヴィランの襲撃や災害によってどれだけの死傷者が救われた事か。

目の前で救えなかった命がある、零れ落ちてしまった命がある。

 

自分もプロだ。

全ての人を救えるだなんて思い上がってなんかいない。

でもそれでも、もしもあの時こうしていればと考え無かったことはない。

だからこそもしも彼女が、そう考えずには居られなかった。

 

でも逆にこの個性が悪用されれば?

 

それに彼女の個性は.......

 

『これ.......本当ですか?』

『僕も実際に見た訳じゃないけど本当らしい。だからこそのトップシークレット扱いなのさ』

 

手元の資料をめくる。

そこには何ら普通の女生徒の写真。

ここに書かれているのが本当であるのならば、この事件歴は納得出来る。

 

『殺人未遂に誘拐が何件も.......これ下手したら』

『今はもう大丈夫らしいが当時はかなり酷かったそうだよ』

 

殺人未遂だなんて書いてあるがこれはそんな生易しいもんじゃないだろう。

実際に個性を確かめる為に半殺し、現場には夥しい血痕に彼女の物と思われる手足があったらしい。

ちっ、巫山戯た話だな。

 

親はそんな事件を引き寄せる娘を残し消えたらしい。

なるほどな確かにこれはウチで面倒を見た方が、いや違うな。

こういう子を導いてやるのがプロヒーロー、いや教師の役目だ。

 

試験は問題なく突破出来そうだとリカバリーガールが言っていたので落ちる事もないだろう。

しかしオールマイトの頼みだとしても彼女の試験会場を変更したのは.......いや考え過ぎか。

間違いなく彼女はこれから有名になる。

それがプロヒーローとしてかそれとも.......

 

『分かってると思うけどこれは極秘事項だ、それも国を挙げてのだ』

『分かっています』

 

資料に書いてある個性の欄を見る。

 

龍野 束紗 個性「回復魔法」

対象のどんな傷や怪我も一瞬で回復。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

死亡した人間を生き返らせる。

 

 

 

 

確かに「魔法」と言うだけの事はあるらしい。

 

 

 

 

 

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