灰原「っ」
博士が走らせているビートルの中で灰原は咳き込んだ、実はだいぶ前から風邪を患っていたが、博士が灰原の親の友人がいると言う話を聞き直ぐ様に行動したのだ、風邪はまだ治っておらずまだマスクを着用している
江戸川「おいおい、全然治ってねぇじゃんか」
江戸川が助手席から乗り上げて少し心配している
灰原「うるさいわね、大丈夫よ」
江戸川「確かに自分の両親の友人がいるのは気になるのはわかるけど、別に今日じゃなくてもよかったんじゃ」
灰原「あら?一番会いたいのはあなたじゃないかしら」
少し図星を突かれる、若干苦そうな顔をする
江戸川「そりゃ組織のことについて少しでもわかるかも知れないからな」
灰原「なら、つべこべ言わず黙ってなさい」
阿笠「まあまあ別にきくだけじゃから、大丈夫じゃろ」
江戸川「なら、いいんだけどよ」
そう言うと座り、ガラス越しに見える町の風景を眺める、一方灰原の方は自分の両親のことを考えていた
灰原(私の両親、組織では嫌な噂しかなかった)
父はマッドサイエンティスト、母はヘルエンジェル、どちらもあまりいい意味で使われることのない言葉だ、真っ先にろくな人ではないだろうと考えたが、ある人物の言葉を思い出しただしていた
健人『自分の親のこと、あんまり悪く思っちゃいけませんよ』
自分の好きなあの人から出てきたあの言葉、それを思い出し直ぐ様さっきの考えは消す
灰原(そうよね、まだわからないんだから)
そう自分に言い聞かせ目的地に着くまで休むことにした
出島「えぇ、確かに宮野厚司君とは幼馴染だったがもう三十年位あってないよ」
出島「最後にあったのは、彼が親から受け継いだこの家を借り受けたときだったかな?」
どうやらあんまり灰原の両親とは深く関わってはいないようだ、これでは組織との繋がりはあまり望めない
灰原(ここが、お父さんの育った家)
江戸川「それじゃ、その後宮野博士は何処に住んでたの?」
出島「さぁ、自分の研究を認めてくれたスポンサーの大きな研究施設に行くと言ってたが、場所までは聞かされてなかったな」
江戸川「‥‥やつらだな」
灰原「ええ、多分」
灰原は部屋を見渡す、何処に目があるのかよくわからない、
阿笠「となると、もう会ってないんですか?」
出島「そうなりますねぇ、ただ、結婚したと言うハガキが一枚来たぐらいで」
財津「あぁその人なら、一回社長の留守の時に来られましたよ」
出島「え?」
どうやら社長がアイデアに詰まった時にふらっと外に出るときがあるらしくその時に来たようだ
財津「確か外国人の若い女性と、4~5位の女の子をつれて、何か大事な話があったそうですが社長がいなかったので一泊して帰られましたよ」
財津「もしかしたら社長が帰ってくるかも知れないって、言ってませんでした?」
出島「聞いてないぞ、そんな話」
財津「確か奥さんの名前はエレーナで、娘さんの方は明美ちゃんだったかな」
灰原「お姉ちゃん‥‥」
灰原は明美の姿を思い出す、今でもあの綺麗な笑顔が鮮明に浮かぶ
財津「変わった親子でしたよね」
そう隣で座っている男性に声をかける、名前は今井というらしい
今井「特に娘さんのいたずらには手を焼いたよ、あの子自分たちが使っている道具を何処かに隠すんだから、自分たちが困った顔をしてはしゃいでたしね」
今井「奥さんの方はずっと黙っていて、日本語が通じないと思ってたら娘さんと普通に日本語で話してて、旦那さんの方はずっと窓の方を向いてたな」
今井「そうだ、あのとき確か近くに車が止まってたな」
財津「ああ、スモークガラスの黒い車でしょ?なんだったんでしょうね?」
江戸川「監視の車か」
灰原「ええ」
二人はそう会話をかわす、すると財津があることを思い出す
財津「そういえば明美ちゃんこの前家にふらっと来たけどな」
灰原「!?」
江戸川「!?」
財津「ほら、前にトイレを借りに来たかわいい子がいたじゃないですか、俺らの顔を見るなりお久しぶりですって言ってきてびっかりしたんですから」
灰原「‥‥お姉ちゃんが」
理由はよくわからないが明美
財津「そう言えば他にもここを訪ねてきた人もいましたよ」
阿笠「お知り合いですか?」
財津「いえ、初めてみる顔でした、何の用だって尋ねたら宮野さんのことについて聞きたいって」
江戸川「ねぇねぇ、その人どんな人だったの?」
財津「たしか黒い服を来ていて、年十代位て、名前は、古川とか言ってたような」
灰原「!?」
財津「確か明美ちゃんの妹さんのことについて聞きたいって、でも知らないって言ったらそのまま帰っちゃったな~」
灰原「‥‥健人君」
十代位で自分のことを知っている人と言ったら健人ぐらいしかいなかった、どうやらここを訪ねていたようだ
江戸川「ねぇねぇ、その女の人、ホントにトイレを借りに来ただけ?」
江戸川は話を切り替え明美の話をする、本当に明美がトイレを借りるために来たのか気になったのだ
出島「そうだよ、けど変なこと言ってたな」
江戸川「変なこと?」
出島「トイレを使ったのは恥ずかしいから、誰にも言わないでくれって」
江戸川・灰原「っ!」
出島「一体、誰に内緒なんだか」
それが言い終わると同時に二人はトイレに駆け出した、中に入り辺りを見渡す、上には窓があり、その下にはトイレットペーパー、一見普通のトイレだ
江戸川「さて、探しますかね」
だが明美がただトイレを借りたとも思えない、取り敢えず探すことにした
江戸川「だめだ、見つからねぇ」
何も見つからなかった、かなり事細かに探したが何か手がかりになるものは見受けられなかった
灰原「あるわけないでしょ、あんな所に」
江戸川「けど、盗聴器を取り付けた後は見つけたぜ」
ここの社員の話によるとどうやら二回空き巣にあったらしく特に取られたものはなかったので問題はなかったのだが、その空き巣が行われたのは明美が来た数日後だったのだ
江戸川「多分明美さんが何かを隠したと思い、侵入したがいいが見つからず、盗聴器を仕掛けて様子見をしたが、その可能性はないと思い二回目に入ったときに外したって所かな」
灰原「そうでしょうね」
江戸川「にしてもその古川って人が気になるな、誰なんだ?」
灰原「‥‥古川峻一」
江戸川「え?」
灰原「健人君が使っている偽名よ、多分来たのは彼」
江戸川「おまえがここにいると思ってか?」
灰原「多分ライムからここのことを聞かされて訪ねはしたけど、何も知らなさそうだったから帰ったって所かしら」
江戸川「その人に接触できれば、組織について調べやすいんだけどな」
灰原「だめ」
少し嫌そうに灰原が答える、江戸川が灰原の方を向くと目がつり上がりこちらを睨み付けている
灰原「絶対だめ、彼に危険なことをさせるき?」
江戸川「い、いや、冗談だよ」
どうやら地雷を踏んでしまったようだ、取り敢えず冗談といいながしどう切り抜けようかと考えようとしたそのとき
出島「あっがぁっ、あぁ!」
江戸川「!?」
灰原「!?」
社長が急に苦しみだしたのんだ、喉を押さえながら床に倒れていく
財津「しゃ、社長!?」
灰原「な、なんで急に」
江戸川「博士、警察!」
阿笠「わかった!」
出島の毒殺、やったのは今井だった、今井は昔から独立したいといってたがそれを出島が取り合ってくれず一生飼い殺しにするつもりだったのだ、だが最初殺害しようとしたのは二十年も前だったのだがやめた理由があったのだ、それは子供の頃の明美が見せた笑顔だった
今井「あの顔を見てしまったら、殺意が何処かにぶっ飛んでしまって」
警部「それじゃなんで今になって」
今井「また社長に独立したいと頼んでんですがそのときこう言われたんですよ」
今井「お前には無理だ、二十年前だったら、話は変わってたがね」
今井「こんどもあの笑顔を見れば止めれるかと思ったのですが、むしがよすぎたか」
灰原「それで、見つけたんでしょ?博士と一緒にトイレに入ったときに」
事件が終わり博士のビートルに乗っての帰宅途中、灰原がコナンに話しかけた
江戸川「ああ、あの社長が節水しろってよく言ってたんでな、それでピーンと来たんだよ」
江戸川「トイレにあった浮き玉の裏側にビニール袋で包まれたこれがガムテープできっちり張られてたぜ」
そう言うとカセットテープが入っているビニール袋をこちらに見せてきた
江戸川「1~20ナンバーがふってある、このビニールテープをいれてな」
灰原「そう、それじゃそれは私に頂戴、あなたがこれ以上関わったらまずいわよ」
江戸川「いや、もう聞いてるよ」
灰原「え?」
江戸川「今適当にテープ入れて再生してる」
灰原「ちょっと!?」
灰原「あなたがこれ以上関わる必要はないのよ!」
江戸川「まてまて静かにしろ、聞こえないだろ?」
灰原「だからあなたがこれ以上関わる必要はないの!」
だがコナンはうつむいたまま黙っている
灰原「ねぇ聞いてるの!?工藤君!」
江戸川「‥‥確かにこれは俺が聞いちゃいけないものだな」
灰原「え?」
江戸川「‥‥お前だけの声だ、聞いてみな」
そう言うとヘッドホンをこちらに渡してきた、取り敢えず着けコナンが再生ボタンを押す
エレーナ『十一才になった志保へ、誕生日おめでとう、好きな子はできましたか?お母さんの初恋はねぇ‥‥』
灰原「‥‥お母さん」
どうやら死期をさとった両親が志保宛にメッセージを残したようだ、灰原はそれに耳を傾け聞いている、いつもは表情が硬いのだが今はとても嬉しそうだ
江戸川「‥‥よかったな」
灰原「彼の言うとおりね、噂はあんまり信じない方がいいかしらね」
母ヘルエンジェルと呼ばれていたがそんな物騒な名前に似合う人ではなかった、ほんとは優しく、家族思いの人だったのだ
灰原(一度でもいいから、会ってみたかったな)
自分には親とあった記憶がない、仕方がなかったのだ、生まれてすぐになくなったのだから、灰原は少しベッドから起き上がりカセットテープを取り出しそれを機械に入れ再生させた、ヘッドホンを装着し耳をすませる
エレーナ『志保、14歳の誕生日おめでとう、ちゃんと勉強してますか?ちゃんと勉強しないと大学で苦労しちゃうわよ?』
優しい女性の声が灰原の耳の中で響く
エレーナ『お母さんは親から言われてちゃんと勉強してたけど、友達はあんまりしてなかったから苦労したそうよ?もし志保のお友達にもそう言う人がいたら言ってあげてね?』
灰原「うん」
エレーナ『それから彼氏も作るのよ?お父さんはね、とってもカッコいい人だったけど、こんな無口な私を選んでくれた、もし気になる人から声をかけるのを待ってても、取られそうになっちゃったら取りなさいね?』
灰原「‥‥」
灰原はその事をききある人物を思い出す、組織で飼われ、あの地獄のような場所にやすらぎを与えてくれた人、こんな私に優しく接して私に楽しさを教えてくれた人、健人のことだ
灰原「‥‥はぁ」
彼は今なにをしてるのだろうか、無事なのだろうか?元気にしているのだろうか? 彼があの後どうなったのかがまったくわからない、そのため彼のことを少しでも思い出すといつもそればかり考えてしまうのだ
灰原「私があのとき連れ出していれば」
そうすれば彼に被害は出なかったはずだ、ダクトの中で聞こえたのだがどうやらライムが来ていたらしいので彼がどうなったのかがわからない、監禁されているか、それとも‥‥
灰原「‥‥もう寝ましょうか」
そう自分に言い聞かせ寝ることにした
健人「‥‥時間かな」
健人は空港にいた、ライムの指示である人を迎えにこさせるようによこしたのだ
ベルモット「hi,あなたがサインかしら?」
後ろから声をかけられる、そこにいたのは綺麗な金髪の女性で黒いコートを羽織っておりサングラスをかけている
健人「お待ちしておりました」
ベルモット「悪いわね、迎えにこさせちゃって」
健人「‥‥それも仕事ですから」
ベルモット「それじゃ、別荘までよろしくね」
健人「了解しました」
そう言うと龍士は自分の車の後ろのドアを開ける、ベルモットが乗り込み龍士は運転席につくと車を走らせて行った
この話好き、純粋なこの笑顔見てたらそりゃやめるよな~、にしても相変わらず隠すのがうまい明美さん、発想がすごい
IF話は色々いりますけどどれがいい? 今の所同居シリーズが上
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