ハイスクールDXD 巨獣の目覚め   作:プリンカステラ

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ついにレーティングゲーム編です。2021年のゴジラ新作アニメ楽しみだ。


第二章 戦闘校舎のフェニックス編4

決勝当日、僕たちはオカルト部は学校に集まった。ちなみに服装はアーちゃんはシスター服でそれ以外は僕中島剣吾を含めて学生服を着た。

 

部長曰くこれが自分たちのユニフォームとの事。ジャージの方が動きやすいと思うけどまあそこはいいだろう。

 

ちなみにここにはいないけどもう一人『僧侶』(ビショップ)がいるはずなんだけど古いオカルト部メンバーは口を閉ざした。

 

とりあえず今回は参加を期待できないということだ。

 

そうこうしていると開始10分前になり、審判を務めるグレイフィアさんがルールを説明した。

 

何でも使い捨ての異空間に作られた戦闘フィールドに転移される。そこではどんだけ壊しても一切現実世界に影響ないから気にしなくていい。

 

これは助かる。そのあたり気にしていたから。

 

今回のゲーム両家の家族も観賞するそうだ。そして魔王ルシファーも見ると聞くと部長が心底驚いて言った。

 

「お兄様もご覧になるのね。」それを聞いて僕たち兵藤家は全員驚いた。

 

ルシファーが襲名制だとは聞いたけどまさか部長のお兄さんとは思いもしなかった。

 

それで部長はグレモリ-を継がなければいけないのか。そうこうしているうちに魔方陣が光り転移する。

 

場所は何と僕たちの学園駒王学園だった。空が白いから異空間だろうけどすごい再現力。悪魔の技術はとんでもないね!

 

簡単にルールが説明させると一誠が『プロモーション』するにはライザーさんの「本陣」である新校舎にある生徒会室に行かなければならない。

 

逆に向こうの『兵士』(ポーン)は今いる部室に来ないといけない。

 

「制限時間は夜明けまででそれまでに相手の『王』(キング)若しくは残ったメンバーが多い方が勝ちです。それではゲーム開始です。」

 

しばらく作戦を練り部長が一誠に膝枕して封印を少し解いた。なんでも一誠の力では8個の駒では強すぎたので制限していた。それを一部解放したそうだ。

 

その様子を見てアーちゃんは涙目になっていたが……。

 

そして僕は一人、新校舎に向かっている。一誠は子猫ちゃんと共に体育館に向かい、木場君もさらに別行動。

 

僕は頑丈なこともあり囮役になった。というわけで最短距離を直線でのんびり歩いている。

 

どうせ、こそこそしていても素人の考えなんてすぐ見抜くだろうし、うまくいったと思うって、罠にはまるより罠があると分かりきっているところの方が覚悟ができているだけましだ。

 

そう思いながら運動場の中央に進むと危険を感じたのか神器(セイクリッドギア)である黒い籠手が出現した。

 

籠手から大量の黒煙を排出する。これはここにいるぞというアピールもあるが本当の狙いは……。やはり煙が妙な動きをしている地面が何カ所かあった。

 

地盤を砕き煙が妖しい動きをしている地面に投げると予想通り落とし穴があった。

 

そう、警戒していたのは落とし穴を始めとした罠で動きを封じられること。

 

おそらく相手としてもめんどくさい相手とは思っているだろう。

 

俺ならまともに相手にせずに今みたいな落とし穴に落とすだけで無力化、少なくても足止めにはなる。

 

それが一番楽だろうし。向こうは全員悪魔だから万一落ちても飛べばいいだけだし。

 

そう思いながら進んでいると気配を感じる!無言でそっちを見ると上空から炎が迫り見事に着弾し、爆発する。

 

上を見ると空中に浮いているのは魔道士の格好をした女性。確か『女王』(クイーン)だったね。それに『僧侶』(ビショップ)のドレスを来た縦ロールの髪型をした少女がいた。

 

『僧侶』は「やはりダメージがありませんか。本当に厄介ですね。」と呟くのを無視して僕は『僧侶』の方を見てこう聞いた。

 

「翼が”フェニックス”のものだけど君ひょっとしてライザーさんの姉妹?」そう、彼女の背中から鳥のような炎の翼が生えている。

 

「よくお分かりで。私は妹のレイヴェル・フェニックスと申します。以後よろしくお願いしますわ。」

 

「あ、こちらこそご丁寧にどうも」と頭を下げる。

 

俺はこう聞いた。「確かライザーさんは眷属をハーレムにしているんだったな?妹をハーレムに加えたのか?」

 

そう聞くと女王が「ライザー様曰く『自分には妹萌は無いが世間的に憧れる奴は多い。その視線を浴びたいとの事です。』」言うがレイヴェルさんが不満そうに顔を逸らす。

 

俺は「……自分の妹をハーレムに加えるなんてよくできたもんだ。」と呆れる。俺なら身内にそんな姿見せたくない。そう考えると確かに大した男かも知れない……。

 

そして、先程から気になっていたので二人に躊躇いながらも声を掛ける。

 

「それより、とりあえずその格好でこうゆう場所に来ない方が良かったのでは……?」

 

「動きにくいからということですか?ご心配なく私たちは何度もこの格好でゲームを行い勝利していますわ。」

 

「いや、そうゆう事じゃなくてその格好で上にいると下からだと下着が丸見えだよ……。」と目線を彷徨いながら指摘する。

 

その瞬間、攻撃をくらったがまあ、これは仕方が無い。

 

「そんな事よりかかってきたらどうですか?」と顔を赤くしながら言いレイヴェルさんと『女王』が離れる。

 

俺はそれを見届けると再び新校舎の方に足を進める。進んでいくうちに危険が無いと判断したのかまた消えていった。引っ込んだりでたりと忙しいやつだなあ・・・?

 

新校舎の正面玄関が見える位置に行くと十二単を着た和風少女に大剣を持ったワイルドな女性に獣耳をした二人が現れた。

 

剣を持った女性が代表で言う。「私は『『騎士』(ナイト)シーリス、着物を着てるのは『僧侶』美南風(みはえ)。そして双子の『兵士』イル&ネルだ。」

 

「何故、追いかけなかったんだ。レイヴェル様達を?」「あんな目に見え透いた挑発にのるわけないじゃん。」

 

「明らかに僕より速く飛べるのに追いつけるような速度で飛んでいたし、何か罠があるんでしょ?」と返した。

 

「まあ、『女王』はどうやら何か狙ったんだか、指示があったのか分からないけど別れたみたいけどね。」と言う。

 

「それを分かった上でこっちに来たのか?」「仮に部長以外全員倒せてもライザーさん以外なら部長がどうにかなるだろう。」

 

「僕はあくまでライザーさんを狙うよ。」「だが、どうする。この数を。悪いが一対一で戦うつもりは無いぞ。」とシーリスさんが構えつつ

 

「知っているぞ。お前は我々に手を上げることに抵抗があることを。それでどうやって私たちを倒す!」とシーリスさんが言う。

 

その通りだがこっちにも手はある!おもむろに昔学校の側で知らないオバサンに渡された賛美歌を取り出し熱唱する。

 

実はぼくは音痴なんだ!それもネタにできないレベルで!聞く人の体調を崩すレベルで。

 

その為常に合唱で指揮者になっている。まあ、それはさておき、悪魔には聖なるものでダメージを受ける弱点がある。

 

だが、ただの賛美歌なら多少頭痛するだけ。音痴も少し耳障りなだけだろう。とても戦闘には使えない。

 

しかし、それが両方合わさるとどうだ?思いつきのぶっつけ本番だったが結果はご覧の通り。

 

4人の美女が深刻な乗り物酔いの様にぐったりしもう戦闘所では無い!その状態の所を気は引けるが軽い当て身で気を失わせ、無力化する。

 

戦闘不能と判断され転送されていく。だが、最後の美南風だっけ?和服の少女がリタイア寸前意味ありげにに笑っていた。

 

それから程なく地面が少しずつだが確実に沈んでいく……。何となく嫌な予感がし慎重に離れようとする。

 

急いで走りたかったけどおそらくその瞬間微妙なバランスが崩れ一気に地中に消えるハメになる。

 

すると上から「意外に冷静じゃないか。」と声がし上を見るとライザーさんが炎の翼を広げ飛んでいた。

 

「何があったか分かるか?」

 

「地下に元々あったのか作ったのか知らないけど今この下シンクホールみたいな下が空洞になっている状態でしょ?

 

元々崩れるようにしたのを魔力で無理矢理つなぎ止めていたってところかな?

 

「イミングを見て落とすもしくは万が一自分がやられても相手にダメージを与えるつもりでやった。そんなところじゃないかな?」

 

「惜しいな、そこまではあっているがそれだけではない!」と言うと猛火を僕の周囲に放ち遂に僕の足下に巨大な穴ができそのまま落ちていく。

 

なんとか手で穴の縁に捕まり落下から免れる。

 

すると何やら轟音が聞こえ始める。

 

校舎が心なしかこっちに近づいているような……?

 

「建物のそばでこんなでかい穴ができたらそりゃ土台も傾くよな~!これで終わりだ!!」とだめ押しで僕と校舎に猛火を放ちその爆発に為す術無く穴に落ちさらに校舎の一部が上から降ってきたー!!

 

声をだす暇も無く飲み込まれた!!ライザーさんの高笑いが響いた。

 

 

 

俺、一誠はボロボロになりながらも部長とアーシアがいる新校舎に向かう。まず、剣吾が校舎ごと穴に落ちリタイアしてないが復帰は難しいだろう。

 

俺は特訓の成果で体力が上がり対抗できるまでになった。

 

そこで俺が合宿中で身につけた必殺技、女性に触れて身につけている衣服などを粉砕する技その名も「洋服崩壊(ドレス・ブレイク)」を炸裂した。

 

これで相手の女性を無力化させた。……まあ、子猫ちゃんから「……最低です」と突っ込まれたが。

 

さらに開花させた新たな力、増加させた力を他者に「譲渡」する能力「赤龍帝からの贈り物(ブーステッド・ギア・ギフト)」を駆使し木場と共に相手の眷属を倒し残りはライザーを除いて妹と『女王』だけにまで迫った!

 

だが、子猫ちゃん、朱乃さん、木場と次々倒れていき俺も体力が厳しい状態だ。

 

朱乃さんが向こうの女王に負けたのはフェニックスの涙、いかなる傷も癒すことが可能なアイテム。

 

これによりダメージを与えても復活し朱乃さんは敗れた……。皆頑張ったんだ。残された俺がここで負けるわけにいかない!

 

何とか『プロモーション』に成功し屋上で部長とアーシアに合流したのだが……アーシアは捕らえられ部長と俺はライザーに屋上から一気に地面に叩きつけられた。

 

『プロモーション』とアーシアに回復してもらえなければひとたまりも無かった。

 

「ほう、まだ闘志が消えないか。その根性だけは買ってやろう。だがここまでだ。」とライザーは地上に降り俺たちを見下ろす。

 

「これ以上は酷だな。せめてもの情けだ。一思いに終わらせてやる!」とライザーが立ち上がることもできない俺たちに向かってこようとしたその時!!

 

 

 

 

 

 

<ここからは各自お気に入りの和洋問わずホラー映画もしくはゾンビ映画のBGM及び映像を流すか頭に思い浮かべてお楽しみください。>

 

こっちに駈け出そうするライザーの足を突然地面から手が出てきて掴んだ!

 

それは正にホラーそのもの、若しくは水辺にいたシマウマに襲いかかる鰐を思わせた。

 

そして、こっちが反応する間も無くあっという間にライザーを地面に無理矢理引きずり込んだ!!

 

「お兄様!?」「ライザー様!?」と叫ぶが地面から聞こえるのは打撃音とライザーの悲鳴だけだった。

 

ゲームを互いに忘れ、しばし呆然としていたが不意に向こうの女王が俺たちに爆炎を放った。

 

不意をついた上消耗していたので為す術無く食らい意識が遠のく。

 

「申し訳ありません。こんな形で勝つのは不本意ですがライザー様が心配なのでさっさとゲームを終わらせて頂きます。」と薄れゆく意識の中で向こうの女王の言葉が聞こえた。

 

 

 

結局ゲームはライザーさんが勝ち今日は部長の婚約パーティーが行われる。

 

でも今だに眠っている一誠の事を気にしてアーちゃんと一緒に僕、中島剣吾は留守番している。

 

一誠の看病はアーちゃんと何故かいるグレイフィアさんに任せた。

 

女性の方がきっと一誠の場合治りも早いだろう。僕はある準備をしていた。

 

一誠は起きたらおそらく止めにいくんだろうな。それがあいつの良いところだからな。一人でも無理してでもいくだろう。僕はその前に聞くつもりだ。

 

その答えによって叩きのめしても止めるか、信じて見送るか、それとも一緒について行くか変わる。

 

その事をもうアーちゃんとグレイフィアさんにも伝えている。僕はゲーム前に地面に落とされた対策として地中を掘る練習していた。

 

結果、普通に歩く程度の速度で掘り進めることができた。僕はあの時地中に潜り、ライザーさんが地上に降りる可能性に賭けた。

 

仮に地上にでて行っても飛んで逃げられたらそれでおしまいだからね。

 

結果、賭けに勝ったがそれでも倒しきることができなかった……。

 

今皆が悔しい思いしているのは僕に大きな責任があるから報いたい気持ちはある。だが、それでも悪魔の問題だ。

 

人間の僕が首を突っ込むべきじゃないんだろう。だから、一誠。聞かせて欲しい。君は何故助けにいくの。

 

一誠が目覚めてグレイフィアさんから転移魔方陣を貰い、アーちゃんを説得したことを知ると僕は一誠と顔を合わせる。そして聞いた。

 

「君は何でこの婚約を壊そうとするの?ゲームに負けた、それがルールだよ。悪魔の事情もある。部長のことが好きなの?言っとくけど伝えていないなら何の意味も無いよ。」

 

「……難しいことわかんねえよ。部長が泣いていたんだよ。あの人に俺は命を救って貰ったんだ。だから、俺にできることなら涙を止めることができるなら命を賭ける覚悟がある!俺にできるのはそれだけだ!!」

 

そう言いその”覚悟”を見せつけた。それを見て僕は準備していたものを一誠に渡しつつこう言った。

 

「僕も行くよ。」「お前、人間で……」

 

「君が悪魔としてではなく男として覚悟を見せたなら義弟として背中を押さない理由は無いよ。何処まで力になれるか分からないけどね。」と言い笑うと二人で一緒に冥界に転移する。

 

転移した先は正に金持ちの社交場そのものだった。僕たちは手分けして部長を探し見つけたら連絡するように言い左右に分かれる。

 

探している途中で社交場から離れた場所で妙に騒がしい声を聞こえたので気になってそっちに行ってみる。

 

何やら3人の人影が社交に似合わないまるで居酒屋のようなノリで飲み食いしながら映像をみてわいわい騒いでいた。

 

「へ~あれがライザーの婚約者か!べっぴんさんで羨ましい。」

 

映像を見ているとそこには着飾ったライザーさんと部長の姿が映っていた!どうやら反対方向だったみたいなので戻ろうとするがその時見ている3人の1人に見覚えがある懐かしい面影を感じた。

 

僕は今の状況を忘れて思わず話しかけた……。「もしかしていそにい?」

 

すると中央でワインをラッパ飲みしていた日焼けした大学生ぐらいの若い大柄の男がこっちを向いた。

 

野性的な魅力があるが荒っぽくない不思議な雰囲気をした男が僕を見て数秒考えていたが思い出したのか驚いてこう言った!

 

「お前、もしかして……剣坊か!?大きくなったな!久しぶりだな~!!懐かしい。お前こんなところで何しているだ?」

 

「久しぶり~!!まさかこんな場所で再会できるなんて!!」

 

この人は磯野敏博(いそのとしひろ)。前話で話していた昔カブトムシとか魚とかを見せてくれた近所のお兄さん。

 

典型的なガキ大将で無鉄砲だけど僕をはじめ下の子どもたちを見ていて大人からも頼りにされていたな。

 

剣玉と釣りが大の得意なんだ。両親が亡くなるまで面倒見てくれたんだ。

 

「僕は悪魔になった義理の兄の付き添いでここに来たんだ。」とまさか披露宴ぶち壊しに来たとは言えず嘘ではないが真実でものない言い方をした。

 

「そうか、俺たちも悪魔の友人がいてなその披露宴を見学しているだ。俺たちじゃあの雰囲気苦手だから少し離れたここで見学している。」と言い

 

「ああ、そうだ俺の連れを紹介するよ。この忍者装束を着た金髪外人はそのまんま忍者オタクのマイロン・ハリス。家でホームステイしている。」

 

「マイロンでござるよ。剣どのよろしゅう頼みます。」と金髪白人のモデルみたいなイケメンが挨拶した。

 

ぼくも挨拶した。何でも道場やっているいそにいの実家に泊まり込み弟子入りしているらしい。

 

「こっちの小さいのは佐々木理愛(ささきりえ)。見た目は小学生か中学生か迷うかもしれないが俺と同い年だ。酒豪で常に身分証明書が必須な女だ。これで今同じ大学にいる三馬鹿トリオだ。」と言う。

 

すると佐々木さんが「初対面の人に何という紹介しているの!」と飛び後ろ回し蹴りを顔面に食らわせる。

 

あのいそにいの屈強な体を吹っ飛ばした!!

 

すぐに起きながらも「ちなみに男運が悪く、好意を抱くのは例外なくロリコンかつ、まともな良識を持った奴が近寄ってこない。」

 

マイロンさんも「理恵どのはもう少し大和撫子の心を大切にするでござる。」

 

「何よ、これからは女性も活発じゃないと!王子様は待つのではなく自分で捕まえるのよ!」

 

「いや、その見た目じゃ厳しいだろ。後、すぐに手が出る。」といそにいが言うと酒瓶で殴られた。

 

全く気にしないで「お前、相手が俺たちだから良いけど将来自分の子どもとかに絶対やるなよ!」と突っ込む。

 

「そうそう、こいつも格闘技強いんだ。この見た目で重量級もKOできるレベルだ。」子猫ちゃんみたいだね。

 

子猫ちゃんと違って黒髪で長髪だしどことなく日本人形を思わせる。動きやすそうな格好をしている。

 

しばらく漫才を見ていると映像に一誠の姿が見えたので僕も会場に向かう。

 

「じゃあ、義兄見つけたからそっちに行くよ。後で連絡交換しよう!」

 

そうゆうと僕はいそにい達と別れた。いかん、懐かしさで来た目的を忘れる所だった。

 

 

 

会場に着くと一誠が映画みたいにライザーさんと部長の婚約に異議を唱えるシーンだった。普段ただの馬鹿の癖にこうゆう時だけ格好いいからずるいよ。

 

僕は一誠を呼びながら近づいていく。すると、ライザーさんから強烈な視線を感じたが無視する!!

 

部長そっくりな男性が話し始めた。この人が部長のお兄さんで悪魔のトップ魔王サーゼクス・ルシファー!

 

「可愛い妹の婚約パーティを派手にしたいと思って私がやった余興ですよ。それにこれはライザー君の願いでもありましたしね。」

 

うん?何でライザーさんが?何のメリットがあって?部長やライザーさんの親族も知らなかったらしく驚いてざわついた。

 

 

「俺が戦いのはドラゴンじゃない!お前だ!!中島剣吾!!貴様だけは完膚までに叩きのめさなくては気が済まん!!」

 

……やっぱり、いくら不死身でもアレは根に持つか……。

 

勝ったら褒美をくれるので婚約を無しにしてもらうことで合意した。

 

簡易なバトルフィールドが作られた時「俺にも眷属でないが変わった知り合いがいてな。そいつらも参加させて貰うぞ。来い、お前ら!!」と言うと魔方陣から転移してきた。

 

「呼んだか?ライザー?」と現れたのは先程出会った三人組!いそにい、マイロンさん、佐々木さんだった。

 

「剣坊?ライザーの婚約を壊しにきた悪魔がお前の義兄か?」事情を知らないライザーさんと一誠を始めとしたこの場にいる人々に軽く関係を説明する。

 

「こいつらを含めて4人でやらせて貰おう。魔王様からの要望でもあるしな。」

 

「お兄様、そんなの」

 

「一度決まったことを覆すにはこれぐらいハードルが高くないとね。それに彼らも変わった神器(セイクリッドギア)を持っている。その力を是非ともこの目で見たくてね。」とサーゼクスさんが言う。

 

「そうゆう事だ。さあ行くぞお前ら!!」「やなこった!めんどい!」と3人同時に異口同音に言うと、敵味方関係無くその場にいた全員がずっこける!

 

「何が悲しくて昔の弟分をしめなきゃいけないんだ。因縁あるならてめーでやれ。」

 

「他人の恋愛トラブルに首突っ込んで碌な事無いしね~。アタシたち全員なら相手怪我じゃすまないよ。そこまでする気はないんだけど。」

 

「せめて同じ数に戦うべきでござる。武士らしく正々堂々と戦うべきでござる。」と口々に言う。

 

どうやら明確な主従関係ではなく悪友的な付き合いだと何となく分かった。

 

「フェニックスの涙があるから怪我しても回復する!!それに拒否するならお前らが以前壊した俺のコレクション弁償させるぞ!!」

 

「すまんな、剣坊!!ライザーとは腐れ縁でな、頼みを断ることはできない!」と全員が態度を一瞬で変えた。

 

「一誠、君は下がってて!!君の力は後半、必要なんだ。」と言い一人で向かう。

 

それに対し三人がそれぞれ独特な構えをする。すると[アンギラス][バラゴン][バラン]という機械音の音声が鳴り響くと共に武装を出現した。

 

[アンギラス]には両肩に剣山を思わせるトゲトゲが複数あるスパイクアーマーをしておりタックルすると痛そうな形をしている。

 

[バラゴン]は狛犬と恐竜を混ぜた様な兜を被っている。頭部に大きな耳みたいな装飾がある。

 

そして[バラン]は両肩に棘がついたマントが出現した。間違いない、聞き間違いなんかじゃなかった!あの時僕と戦った[バラン]と同じ奴だ。

 

神器は確か転生し新たな所有者に宿るらしいがまさかこんなすぐに出会うなんて!既視感を覚えていると機械音で[禁手](バランスブレイク)と鳴り響く!!

 

しかも三人同時に聞こえる!という事は……

 

[暴竜の剛武装](アンギラス・アームズ)、[地底獣の土武装](バラゴン・アームズ)、[山神の天武装](バラン・アームズ)!!!と鳴り響くと発光した!

 

同時に凄まじい圧力を感じるとそこには予想通り姿を変えた三人がいた。

 

[バラン]はやはり以前と同じ姿をしている……!いや、以前の奴よりどことなく忍者ぽく見える気がする。忍者マニアのマイロンさんだからなのかなあ?

 

[バラゴン]は赤茶色の全身鎧を身に纏っている。両腕が猛獣の手のような籠手が特徴的に見え、兜の一本角が長くなっている。

 

理恵さんが宿しているせいかどことなく女性ぽく感じた。

 

そしていそにいの[アンギラス]は灰色を基本色にした恐竜とヤマアラシを混ぜた様な装飾の兜をした、背面が棘だらけの全身鎧に変化した。

 

この中で一番大柄且つ威圧感があるのでものすごく強そうに見える……。

 

僕は「いくら何でもこれは流石に反則では?禁手ができる上数もそっちが多いなんて勝てる気がしないんですけど……」と呟く。

 

会場も禁手できるのが三人もいて驚きでざわめいている!

 

バトルフィールドに移る。フィールドは時代劇の剣豪同士の決闘シーンやにありそうな草原と忍者が潜んでいそうな大きな沼がある場所だった。

 

どことなく和風の雰囲気があり実際、マイロンさんは大興奮だった。これでお城か日本家屋があれば完璧だね。

 

僕は一誠に「君は最後に参加して!それまでは僕がなんとかする!」と言う。

 

「おい、何言って!」「”あれ”は短時間しかできないんでしょ!ライザーさんにぶつけないと勝てないんだ!」

 

「君はいつかキングになりたいんだろ?なら、今回その練習だと思えばいいよ。必ず犠牲や倒れる事になれないといけない時が来る!」と言う。僕の目を見て覚悟が伝わったのか僕を通す。

 

ライザーさんが「仮に俺たちがお前を倒してもお前の義兄には手をださん!奴とは俺がサシで勝負してやる。だが、お前にはたっぷり礼をしてやる!」

 

「お前、俺に何か言うことは無いか!?」と言いながら猛火を放つ。見事に直撃をくらいながら僕はとりあえず頭を下げた。

 

「流石に不死身とはいえ、あれは酷いと自分でも正直引くね……。」と言う。

 

「え、何したの」とその場にいた人が声をハモらせ訪ねた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




磯野敏博(いそのとしひろ)とある大学の4年生。剣吾が幼稚園に入る前に彼の近所に引っ越したので面倒を見ていた。

悪戯好きのガキ大将だが根は優しく面倒見も良く年下の子の面倒を見ていた。実家が良く分からない道場をやっている。

本人もどうせインチキだと話しているが意外に実戦向き。現在師範代になっている。

大学で様々な格闘サークルから助っ人で参加し優勝している。ちなみに減量が嫌いで不利でも余裕がある階級にでている。

それぞれ格闘技で有段者を超える実力があるがケンカできないから昇格試験を受けない。神器を使わなくても下手な猛獣より強い。

剣吾と別れてすぐにアンギラスを宿す事になり、定期的にボディーガードやトレジャーハンター紛いの事をしている。

まだ人間だった雪蘭(シュエラン)とイザベラが格闘修行の時に敏博の道場に来て一時的な妹弟子にあたり、その関係でライザーと知り合う。

互いに友人だと思ってはいるが同時に便利な存在として利用し合うある意味共生関係が上手くいっている。

昔から釣りと剣玉、日曜大工が得意。見た目はコナンの京極さんと服部平次君を混ぜてさらに悪ガキにしたようなのをイメージしてください。

名前の由来はサザエさんの磯野家とスーツアクターの小倉敏博から。

マイロン・ハリス 名前の由来はバランの海岸版の脚本シド・ハリス。ブラットレー司令役のマイロン・ハーレーから。

忍者マニアの絵に描いたような白人のアメリカ人。日本に留学し磯野敏博と佐々木理愛で知り合った。

ちなみに忍術だけでなく日本の伝統文化全般が好き。かなりのイケメンのため結構もてる。好みは大和撫子。

日本の知識が偏っている。一番神器?に目覚めるのが遅く内心二人を羨ましく思っていた所こないだ宿すことができ、喜んでいる。

ムササビの術などを実際にできるようになり歓喜している。三人の中では一番常識がある。

実は敏博の実家は忍術を元にした道場でそれを知り、来日しホームステイしている。だが、当の敏博は嘘だと思っている。

好みも和食で日本人より日本文化に詳しい。

佐々木理愛(ささきりえ)見た目は小学生か中学生か迷うかもしれないぐらい幼い容姿をしている。黒髪長髪でそれこそ女子小学生がしそうな格好を好む。

どことなく日本人形を思わせるが中々の美少女(美女?)

名前の由来はバラゴンのスーツアクターである佐々木俊宜と太田理愛から。

近づいてくるのはロリコンでしかも変態しかこないので男運が無い。ちなみに他の二人から欠片も異性として見られていないことに不満を持つ。

そんなこともあり格闘技を学びその才覚を覚醒させた。大の酒好きで昼から飲んでいることがある。その上、酔わないほど強い。欠点はそのため運転免許を持てず保険証が必須になっている。

大学入学時に二人と知り合い、波長があったのか絡む事が多い。よく年寄りから可愛がられており最高学年にも関わらず後輩から子ども扱いされる。

土いじりが好きでよく農作業をしている。穴掘りが得意で夢はいつか温泉か石油もしくは財宝を掘り当てること。

神器?は昨年所有して穴掘りが簡単にできるのでうれしく思っている。

「暴竜の双針盾」(アンギラス・ショルダーガード) 灰色を基本色にした両肩に剣山を思わせるトゲトゲが複数あるスパイクアーマー。禁手と異なり取り外し可能で他者が使用することも可能。

「地底獣の兜」(バラゴン・ヘルメット)赤茶色の狛犬と恐竜を混ぜた様な兜。暗闇でも昼間の様に見ることができ聴覚も優れている。頭部にある一本角を発光させ懐中電灯がわりになる。

禁手については次章紹介します。ちなみになぜ禁手がアームズとなっているのは作者の英語が苦手で名前考えるの面倒だからという理由以外にもう一つ理由があります。

ちなみに作中剣吾君の歌があそこまで効果あったのは賛美歌を実際に持っていたためでただ歌っただけでは単に耳障りなだけです。

サーゼクスさんが無茶な条件をつけたのはそれぞれ巨獣器(タイタンギア)の能力と危険度を実際に見るためです。

その内巨獣器(タイタンギア)は禁手が基本なので通常状態では戦闘用にむかないケースもそこそこあります。

剣吾君を冷たいと思うかも知れませんがこれは実際にその場を見ていないからで見たら動揺しまくっています。









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