説明回になります。
俺、兵藤一誠は気絶した義弟、中島剣吾を背負って我が家に戻るとすぐにアーシアを呼んだ!
アーシアは剣吾の様子を見て驚いたがすぐに治療に専念した。もちろん、母さんが気づいて騒がれないように部長が催眠をかけて誤魔化した。
剣吾を俺たちの部屋のベットに寝せるとここまで最低限の会話しかしていない、剣吾を叩きのめした張本人である伊藤歌織さんから遂に説明を受けることになった!
「さあ、説明してもらおうじゃない……。」と部長が静かにだが明らかに危険な声色でいう。
正直、当人じゃない俺がビビっているが伊藤さんは何ともないという雰囲気をしている。
その豪胆さだけどもすごい!!「それでは、説明しますね……」
「「お待ちなさい!!彼らには私たちが直接お話ししましょう!!」」と伊藤さんに口をはさんでまた首飾りから声が聞こえた!?
「コスモス様!?しかし、あなた方のお姿を見せるのは!!」
「「少なくてもそちらの紅い髪をした少女、それに彼の義弟には知る権利があると思います。」」と応える。
すると伊藤さんはその言葉に頷くと、つけていた首飾りを外すと宙に投げると首飾りの紋章が輝きまるで、魔法陣の様に光の紋章が展開された!!
光の粒子が中央に集まり何かの形に集まる。輝きが収まりそこに現れたのは何と!
「「初めまして、皆さん!!」」とほほ笑んで挨拶するのは双子だと思われる女性。服は詳しい知識がないから分からないけど、どこか南国を感じさせる民族衣装を思わせる服装をしている。
暖色系の色をしていて双子?そのためなのか左右、対象の服装をしている。だが、何より驚いたのが・・・!
「こ、小人!!?」そう、小人だ!小柄な人という意味ではない、おそらく20センチもたぶんないぐらいの大きさをした人!本当に童話にでてくる小人そのものだった!!
え、小人?小人なんているのか!?「「私たちはコスモスと言います!小美人、またはエリアスとも呼ばれている種族です。」」と小人否コスモスさんが言う。
「こ、小人!?それにコスモスなんて聞いたことも無い!!」と部長も驚愕している!!博識な部長も知らないなんて。じゃあ、彼女たちは一体何者なんだ?
するとおれの神器(セイクリッドギア)が勝手に出現しドライグが話しかける。
「久しぶりだなあ!おチビちゃん達!そうかあのお嬢ちゃんから何か懐かしいものと似ていると思っていたけどじゃああの子に宿っているものがあの蛾か!?道理で強いわけだ。」
「「お久しぶりです、ドラゴンさん!随分お姿が変わったようで!!」」
「恥ずかしい話、あの後もやんちゃがたたってな。この有様だよ。あんたらには感謝しているよ。じゃなかったらこの世界はとっくに滅んでいたからなあ。……」と親しげに会話するって、ちょっと待て!
「ドライグ知り合いなのか?」「ああ、以前別世界から怪物が現れたの教えたよな?」
ああ、覚えている!「その時、向こうの世界から俺たちに協力してくれたの彼女たちだ!」
「な、なに~!!」その言葉に俺たち全員驚愕した!!この人たちが剣吾の怪物を封印した張本人!?否、正確にはその一人、二人か。
じゃ、じゃあ、剣吾に封じられているやつ誰よりも詳しいということなのか!?
「「では、これより彼に封印されたものを含めこの世界に出現したものについて説明させていただきます。」」とコスモスさんが語った。
「「まず、彼や歌織に封じられているものはかつてタイタンと呼ばれし古の時代、ペルム紀に誕生した巨大生物です。かつて我々コスモスを始めとした古代文明は彼らを神としてあがめてました。
地球環境の変化によりタイタンは地底世界に拠点で暮らすようになり、先文明を知らない現代の人々は再び現れた彼らを怪獣と呼ばれるようになりました。」」
「怪獣、意外に単純な名前なんですね。」と俺は言う。確かに以前、ドライグの話を聞く限り、怪獣映画に出てくる怪獣そのものだ。
「「地球環境の変化でタイタンの大半が地底世界に移動し、さらにそれぞれの種族は一部の個体のみが巨大化しており他のは小型化し適応するようになりました。
彼らタイタンは後に誕生した恐竜を始め様々な生物の基礎、モデルになったとされる種族です。」」
「何で彼らが再び人類と会うことになったんですか?」「「それは核兵器による放射能が原因です。」」とコスモスさんが応えた
「「彼らタイタンは放射能を餌にする特徴があります。人類の核兵器による汚染で皮肉にも彼らが再び活躍する環境になったのです!!」」
そうか、人間による環境破壊で再び目覚めたのか……。
「「そして人類とタイタン否、怪獣との戦いの歴史が始まりました。」」
「「様々な衝突がありましたがあることがきっかけで共存する方向に双方が向かいつつありました。」」
「「そんな中断固として人類を排除しようする怪獣がいました。それこそが中島さんに宿っているものです!!」」
「……剣吾に!?そいつは一体?」
「「彼に宿っているものはタイタンの中でも特に強力で王の種族と呼ばれていました。王の種族、我々はゴジラ族と呼んでいます。」」
ゴジラ、それが剣吾に宿った怪獣の名前か!!
「「ですが、タイタン、……怪獣の力を持った最後のゴジラが死んでから数十年経っても新たな怪獣が現れず最早怪獣の力を失った種族と考えられていました。」」
「「後に人類は力を失ったゴジラ族をゴジラザウルスと名付けられました。
そしてゴジラザウルスは生息地を水爆実験により多くの個体が失いましたが生き残った一体が怪獣になり人類に報復し、その力で街を焼き払いました。
そしてとある兵器により葬られ、海に沈みました。後に差別化するためにこのゴジラを初代ゴジラと呼びました。
この時にゴジラ族は絶滅したと思われていましたが、初代ゴジラの実の息子が生きており、新たなゴジラとして覚醒、復活しました。」」
「「そしてこの個体こそが歴代のゴジラ、地球怪獣全てを合わせても大きく凌駕する正に前代未聞の力を有していました。」」と顔を曇らせながらコスモスさんが語る
「「そしてこのゴジラはその力で人類に牙を向きました。その悲惨な現状を見かねて我々は人類と他の地球怪獣が協力し抵抗しましたが成す術もなく人類は地球を捨てざるを得ませんでした……。
怪獣王、キングオブモンスター、破壊神、人類最大の敵、地球史上最大最強の兵器など数々の異名で呼ばれました・・・。
そんなゴジラとの戦いを終えたタイタンも傷ついた体を癒すため長い休眠をし、目を覚ますと地球は完全にゴジラのものになっており、あらゆる生物、環境はゴジラのために存在していました……。
「「いろいろと省きましたが簡単に言うとここまでがこの世界に来るまでの我々の歴史です。」」
じ、人類が地球を捨てるしかなかった!?たった一体の怪獣によって!!?
「「詳しく聞きたいと思いますが長くなりますしまたの機会にしましょう。」」とコスモスさんが言う。
「「それからは平穏な日々を過ごしていましたがある日私の世界に突如別次元すなわちこの世界に通じる穴が通じました。そして、そこでは丁度戦乱の最中でした。
すると別次元と混ざった影響なのか時空間が歪みもう滅んだはずの怪獣も復活、蘇りました!!
そして争いの気配に反応したのか多くの怪獣がこちらの世界に侵攻しました。
私たちはコスモスは平和を愛する種族。故にこの世界に多大な被害をもたらすことを危惧し守護神として祀る聖獣を連れこちらの世界にやってきました。
その結果、私たちは先こちらの世界にやってきた怪獣を何匹か仲間にすることができました。
そして、世界の穴が閉じ始めた時、遂にゴジラもこの世界に降臨しました。
世界の穴が完全に閉じた後先にこの世界にやってきていた三災と激しい戦いを始めました。」」とコスモスさんは言うが俺が気になっていたことを聞いた。
「三災って何ですか?」「「三災とは怪獣王に匹敵する力を誇る正に天災、若しくはそれ以上の災厄をもたらす別次元の力を有した三体の怪獣の事です。」」と応え
「「ゴジラを含め四獣と呼ぶこともあります。彼らの死闘は残念ながら私たちでは手をだせる領域ではなく放置し、極限まで弱ったところを他の怪獣を含めて聖獣そして聖書の神の力により巨獣器(タイタンギア)に封印しました。」」
コスモスさんが俺たちを見渡しながら「「これが巨獣器の誕生と三大勢力による戦争の真実です。」」と説明を終えた。
俺たちは話の大きさにしばし、呆然とした……。別次元からの来た怪獣。そして人類が地球を捨てざるを得なかった程追い詰めた怪獣王ゴジラ。
それが剣吾に宿っているものの正体……!!とんでもない化け物が封印されているのか。
「「次に巨獣器について説明します。怪獣器(モンスターギア)とも呼ばれていますが特に違いはないです。強いて言えば好意的な方を巨獣器、敵対的な方を怪獣器と呼ぶ程度の違いです。
まず、特徴は巨獣器は怪獣の力を有しています。さらに神器(セイクリッドギア)と異なり、例え出現させなくても僅かながら所有者に筋力があがるなどの影響があります。
劣化版の怪獣とでも言うべき存在で神器と異なり禁手(バランスブレイク)を普通に使えます。巨獣器にとって禁手こそが戦闘形体で通常時は神器を模した姿でしかありません。
それぞれ怪獣の特徴を表した形状をしており、この状態では戦闘に適さないものも存在します。ちなみに通常時は所有者の適正によって形状が異なる場合も多いです。
禁手体では基本鎧と武器がセットになっています。武器は怪獣の特徴と所有者になるべく適したものに変化します。
この武器は持った瞬間ある程度使いこなせますが、あくまでこの武器だけで同じ種類の武器は使いこなすことは訓練しなければできません。
禁手もさらに鍛えれば更に怪獣の力を引き出すことができます。巨獣器使いは如何に宿した怪獣の引き出せるかが大きな鍵になります。」」
それを聞いて俺は種類が違うとわかっていてもズルいと思ってしまった。俺は禁手するのも満足にできないのに……。
そこで気が付いた。「あれ、……剣吾は禁手できませんよね?」
「「そのことについては後で説明します。」」と俺の質問にコスモスさんはそう返した。
「「ここまで聞くと良いことづくめに思うかもしれませんが基本的に怪獣にとって今の姿は不本意な状態です。そのため宿主の事を気に入れば大人しくしていますが、気に入らないなら容赦なく肉体を乗っ取ろうとします。
さらに、精神を乗っ取った怪獣は自らの封印を破り本来の肉体を取り戻そうと動き始めます。
神器を元にしただけあって仮に宿主が亡くなったとしてもまた新たな所有者に乗り移ることになります。
さらに好戦的な性格をした怪獣も多いので気に入った宿主が戦闘狂、犯罪者など危険因子を備えた人間だというケースも少なくありません。」」
何て、物騒なもんなんだ・・・!!気に入らなければ乗っ取り封印から解かれようとするなんて。ほぼ呪われた装備じゃねえか!!
「「さらに巨獣器を宿したものは悪魔などに変化できません。だから『悪魔の駒』(イーヴィル・ピース)の効果も受け付けません。」」と説明が続いた。
「「具体的な理由は分かりませんが怪獣にとって悪魔や天使などの異形は相性が悪いのかもしれません。そのためどれだけ血が薄まっても異形の血が交わったものには宿りません。」」
そうか、だから剣吾は『悪魔の駒』で変化しなかったのか……。
「コスモス様、恐れながらここからは私に説明させてください。」と伊藤さんが口を挟んだ。
「そんな巨獣器が暴走、怪獣の復活を防ぐために封印する存在が必要でした。
封印に協力した聖獣も一匹を除いて纏めて封印、または力尽き長い休眠をし、残る一匹も力尽きる寸前でした。
そんな時私の祖先はコスモス様に命を救われ末代まで忠誠を誓いました。そして、聖獣は天界の協力を得て巨獣器になり私の祖先に宿りました。
そして代々受け継がれて来たのがコスモス様の守護神であるモスラを宿した巨獣器、このモスラギアです!!」と伊藤さんが指輪型の巨獣器を見せながら言った。
これが世界を救った聖獣モスラの巨獣器……。
「モスラは聖獣のリーダー的存在で100年ほどまでは他の聖獣と協力し対処していたのですが一体は行方不明、もう一体は独自に行動するようになり、現在活動できるのはこのモスラのみです。」
「なぜ、彼らが行方をくらましたり、活動しているのか未だに分かっていないのですが……。話が反れるので今は省きましょう。」
「ちなみにモスラはこんな姿をしています。」と首飾りをかざすと映像が映し出された。
「蝶?」そう、赤と黒を基本にした極彩色の紋様が彩られた金色の翼と青く輝いた大きな複眼が特徴的な蝶でどことなくぬいぐるみたいな愛嬌を感じる。
「どちらと言えば蚕蛾に近いですね。」と俺の言葉に伊藤さんが応えた。
蛾なのか?こいつ。結構可愛いなあ……。奇麗だしあんまり蛾って感じがしないな。
「モスラはコスモス様の守護神として崇められおり、その力を有する巨獣器モスラギアは今現在巨獣器を封印できる唯一できる存在です。」
「巨獣器って引き継げるんですか?」
「これができるのはあくまで聖獣であるモスラだから宿主を選び、宿主の意思で生きている間でも引き渡すことが可能ですが他のでは絶対無理ですね。完全にランダムです。」と伊藤さんが応え
「このモスラギアを使い暴走している巨獣器を封印してきました。
剣吾さんが他の巨獣器なら今の段階で私たちがどうこうすることはありませんでした。しかし、彼のはゴジラ。今までまともに正気を保った前例がないんです。
ゴジラを宿した人間は暴れまわり多くの犠牲者をだしながら自滅又は討伐してきました。歴代のモスラを宿した巫女が何人もその封印を試みましたがいづれも失敗に終わりました……。
「ゴジラによって命を失った例も少なくありません……。万が一ゴジラの封印が解かれたらもう取返しがつきません!!」
「もし、放置したらコスモス様がいた世界の二の舞になるのかもしません。このように……」と呟く首飾りが発光した……!
目が眩み再び目を開けるとそこは辺り一面炎に包まれていた……!!な、なんだよ!!コレ!?
「落ち着いてください!過去の立体映像ですよ。ですから、何も熱くでしょ?」と伊藤さんが燃えている家をすり抜けながら話す。
……確かに何も熱くないな。実際に燃えている車に触ろうとしてもすり抜けるし、何も熱くない……。
「なるべくショックが少ない場面を選んだつもりですがそれでも一応覚悟してくださいね、皆さん。」
そうゆうと俺たち全員宙に浮かびあがり、勝手に移動していく。
「……あれがゴジラです。」と伊藤さんの視線にあった方をみると何か大きい地響き、いや足音か?
炎からでる大量の煙によって見えなかった姿が遂にその全貌が明らかになった!!
こ、これがゴジラなのか!!?でかい!!正確な大きさは分からないけどビルみたいにでかい!!
ぱっと見でかい肉食恐竜いや、昔の姿勢が直立したタイプの肉食恐竜に背中には植物の葉のように幾重にも枝分かれした背びれを複数生やしている。
背びれは炎とも、柊の葉、岩礁を合わせた様な不思議な形状しているっていうか剣吾の神器にちょっと似ている?
一目で圧倒的な存在感が細胞レベルで伝わる……!!
足を止めるとゴジラは背びれを青白く発光させる……。何か嫌な予感する……。
そして口を開くと青い炎、いや光線か!?とにかく凄まじい光量を発する何かを放った!!
ソレが地面にぶつかった瞬間、辺りに凄まじい爆音と爆風が吹き荒れる!!別に風圧が感じないはずなのに思わず体を身構えてしまう。
その時アーシアと部長が悲鳴を上げて倒れそうになったのに気づき、慌てて二人の傍に行き体を支える。
気が付くと伊藤さんがやったのか少し離れた場所に移っていた。そこで見たのは……
巨大なキノコ雲……!それこそ核兵器を使った後のような……!!町もちゃんとはみえないがおそらく完全に消し飛んで巨大なクレーターしかないみたいだ……!!
その光景にしばらく俺たちは、心を奪われ気がつくと俺の部屋に戻っていた……。
「あれが実際にコスモス様の世界であった出来事です……。そして、もしゴジラが復活すればこの世界でも起こりえる未来です!!」と伊藤さんが訴える。
「各勢力のトップがもし復活したら勝ち目はゼロに等しい、前回封印できたのは奇跡に等しかったと口々におしゃってます!!もし、……もし、そうなったらあなたの家族や友人を含め多くの犠牲者がでます!」涙を流しながら必死に訴える。
「……お辛いでしょうがお願いします。彼は世界の平和の為に今、封印しなればならない存在なんです……!!」と伊藤さんが跪き頭をさげて俺たちに頼み込んだ。
「……一誠さん」アーシアが困ったような縋るような表情で俺を見る。
剣吾を封じるのを当然反対だ!!だが、コスモスさんや伊藤さんの言うようにもし暴走したらどうする?
部長のお兄様である魔王様を含めたトップが勝てないという相手に俺がどう対抗できるだ?封印される前のドライグだってまるで相手にならなかったやつを前に?
父さん、母さん、桐生、松田、元浜……そしてアーシア、部長を始めとしたオカルト部の皆ほかにもたくさんの顔が思い浮かぶ!!
皆がさっき見せられた光景のようになるのか?そんなの許せるわけがない!!……どうすればいいんだ!?
悩む俺に部長が待ったをかけた。「ちょっと待って!あなたたちが意図的か知らないけどまだこっちの質問に応えてないことがあるわよね?」
「はい、何でしょう?」と伊藤さんが応じると「巨獣器は禁手が基本って言ってたわね?でも剣吾はできなかった?これについての答えを聞いてないわよ。」
流石部長!俺がさっきの話で吹っ飛んでいたことまでしっかり覚えている!
「「それはおそらく彼の闘争心が低いからです。」」とコスモスさんが応えた。
「闘争心が低い?」「「巨獣器の力の源は闘争心および宿主の素質です。剣吾さんの穏やかな気性はゴジラの力を引き出すのに致命的に向いていないようです。」」
剣吾を見ながら「「ゴジラの基本である青い熱戦すら使えない巨獣器使いなんて前代未聞です。」」
「力を引き出せないということは暴走する危険はないということじゃないの?」と部長が言う。
そうか、確かにそうだ。「剣吾は使いこなせてない!!だから大丈夫です!!」と俺が言うと
「私からもお願いします!剣吾さんを封印しないでください!!」とアーシアも涙を流しながら頼み込んだ!!
その姿は不謹慎かもしれないが美しく思わず見とれてしまった。
「……残念ですが、確かに彼は極めて希少なケース。ですが、暴走してからでは遅いんですよ!!」
「私が責任を持つわ!」
「貴方のお兄様がこのままでは危険だと判断して私に知らせたんですよ。魔王の妹だからって何でも思い道理になると思わない方がいいですよ!!」
「私はお兄様の力に頼ったりしないわ!」「ならば魔王ルシファーの命に逆らってもいいんですか?」と部長と伊藤さんが次第にヒートアップしていく……!!
こりゃ、おっかない!どうすればいいんだ!?
「「待ちなさい!!歌織!!」」とコスモスさんが口を挟む。「コスモス様!?しかし……!」
「「私たちの目的は平和をもたらすこと。巨獣器の封印はそのための手段でしかありません。そもそも今回は教会の任務を終えてからということです。」」と言われ怯む伊藤さん。
「「彼の対応はその後にしましょう。ひょっとしたら悪魔サイドにも力を借りねばならないかもしれないのですから。」」
コスモスさんには逆らえないのか伊藤さんがしぶしぶという感じで引き下がる……。
「「その代わり、剣吾さんのことをしばらく私たちが観察させてもらいますよ。よろしいですね?」」
「ええ、かまわないわ!!もし、約束に違えて剣吾を封印したら容赦なく滅してあげるわ!!」と部長が請け合う!
「「仮に彼が暴走しそうだと判断したら保証はできませんがわかりました。後、残念ながら今のあなた達のレベルでは歌織には勝てませんよ。」」とコスモスさんが諭すように言う。
嫌味も無く純粋にこっちを心配している様子で忠告していると理解できるのだがそれは逆にこっち、特に部長のプライドを逆撫でる事に気づいてほしい……。
部長が静かにきれているのがわかる。
「では、私が彼の監視を……」「「待ちなさい、歌織!それは私たちがやります。あなたはイリナさんとゼノヴィアさんと共に行動しなさい。」」と伊藤さんの言葉に被せコスモスさんが言う。
「コスモス様!?しかし?」「「私たちの姿を見せるのはよくないでしょう?大丈夫です。私たちは空間を通り越して相手の状態を認識できるんです。」」
それにと付け加え
「「彼としても実際に傍にいると色々気が散るだろうしそれで充分でしょう。それより貴方はあの二人の面倒をよく見てください。
教会からあの子たちは世俗慣れしていないでしょうから色々トラブルを犯すリスクがあります。だから貴方が金銭を始め管理を任せたんですからね。
これは同じ人間である貴方でないとできません!!任せましたよ!」」と釘を刺され伊藤さんも渋々ながら頷いた。
「「それでは皆様、明日またお会いましょう!!」」そう言うとコスモスさんと伊藤さんは丁寧に頭を下げると首飾りの紋章と同じ魔方陣が展開したと思ったらその姿が消えた……!!
俺たちは数分間警戒していたが実際に去ったと確認するとようやく体から力が抜けた……。
部長は「とんでもない話ね……。このことを朱乃達にも知らせてくるわ。」そうゆうと聞いていない他の眷属に連絡し直接話すべく転移した。
「一誠さん……」とアーシアが泣きそうな目で剣吾を見つめている……。
「大丈夫だって!!こいつを見れば危険何てないってすぐにわかるさ。間違いなく一番向いていないのは悪人なんだから。」と安心させるように言う。
そうさ、剣吾……お前をもし封印するなら俺が絶対守ってやるからな。
そう、決心を固めるのだが・・・「むにゃむにゃ、もう食べられないよ……。」
なんて呑気に寝言を言い、いびきをかく剣吾の姿に思わず殴りたくなる衝動を必死に抑えた……。
今回説明会になります。そのうち元の怪獣についても後書きとか説明しようと思います。
巨獣器(タイタンギア)怪獣器(モンスターギア)
呼び方が異なるだけで同じもので特に区別は無いですが、いつの間にか封印を解かれ暴走しそうなもの、もしくはこの世界に危害を加えるのを怪獣器、そうでないものを巨獣器と分けていることが多い。
その特徴は怪獣を封印したもの。その性質上神器の様に進化できず元の怪獣の力を超えることができない。
こうしたことからその存在を知るものから怪獣の劣化版と蔑まれることもある。
あくまで神器を模したものなので怪獣の力を使うのでほぼ全て禁手を最初から可能で具現型で戦うことは限りなく少ない。
さらに神器と異なり獣器を使用しない状態でも筋力、体力を初めとした身体能力が向上している。
禁手は全て宿した怪獣を模した鎧や服さらに武器を形成する。武器は何種類かに分けられ所有者に最も適した物に変化する。
人間には通常不可能な柔軟性や身体変化も可能にする。この武器はどれだけ損壊しても一度引っ込めれば元に戻る。
この武器を持つことから禁手状態を武装(アームズ)と呼ばれている。
基本的に強力なものほどコントロールが困難で所有者の意志を奪い、自らの封印を解こうとする。
逆に扱いやすいものは元々の怪獣が弱い方。どれも生命力が異常に強く、打たれ強いのが特徴。
その為いかに怪獣の力を引き出し、コントロールできるかで大きく変わる。
「極光虫の指輪」(モスラ・ギア)
三聖獣の一体でありコスモスの守護神であるモスラの力を宿した巨獣器。
代々モスラを奉る巫女に受け継がれ、巨獣器を封印する力を有し現在全勢力の垣根を越えた権限を持つ。
巨獣器の中でも屈指の汎用性があり、凄まじい勢いで強化される異例の巨獣器。
反面他の巨獣器に比べ物理防御、生命力が低めで接近戦が苦手な傾向がある。
相性に最も左右される。通常時は幼虫が円になっているよう形状をした指輪をしており、ここから糸を発生させる。
この糸は非常に強固で力で引きちぎるのが困難。ちなみにその素材は非常に良質で簡単な衣服を短時間で作る事が可能。
時々この糸を市場に売るがその際驚くほど高値で売買される。
禁手名は[極光虫の聖武装](モスラ・アームズ)
モスラの翼と触覚を備えた魔法少女の様な姿になる。他の巨獣器と異なり鎧ではなくモスラを模した戦闘服を身に纏う。
生体発光と鱗粉によりレーザーや視覚による探知を奪うことが可能。
触覚からのレーザー、羽ばたきからの強風に毒や可燃性、光線を拡散乱反射させ、落雷を発生させる鱗粉を放つ。
その鱗粉にはG細胞にアレルギーの様な効果を持つゴジラメタとでも言うべき種族。
そのためゴジラはモスラを嫌がるが反面無脊椎動物には効果が無く、光線も威力はあっても貫通力が低いので外骨格には効きにくいため虫型怪獣には相性が悪い。
[極光虫の翼扇](モスラ・ファン)
武器としてモスラの翼を思わせる鉄扇を持つ。斬撃も可能な攻防一体の武器だがどちらかと言えば防御及び遠距離攻撃に使用される。
翼と鉄扇どちらからでも雷、鱗粉、毒針を放つことが可能で威力、攻撃範囲に優れているのが翼。速射性に長けているのが鉄扇と使い分けている。
他にも頭部の触覚からビームを放ち、指先から糸を生成する。さらに対象を癒したり浄化、封印、結界など聖なる力を有しており元がモスラだけに非常に多彩な能力を誇る。
反面、攻撃の大半が翼の為、翼を破損すると一気に戦闘能力が低下する弱点を持つ。
さらに宿主は女性でないと適合できないのも欠点。