ハイスクールDXD 巨獣の目覚め   作:プリンカステラ

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前話で載せようと思って忘れていましたが初代ゴジラに出演してた宝田明さんが星になりました。


第四章 停止教室のヴァンパイア編 4

オカルト研究部は授業参観の翌日、僕中島剣吾と義兄兵藤一誠以降グレモリ-眷属に入ったメンバーが一度も会った事がない『僧侶』(ビショップ)と対面するために旧校舎一階にある「開かずの教室」と呼ばれる部屋の前にいる。

 

話によると自分の持っている力を制御できないらしく、部長の能力では扱えきれないと判断され厳重な封印がされていた。

 

それがフェニックス戦とコカビエル戦で部長の評価が上がり今なら扱えるのではないかと判断され今回そのチャンスを貰ったという訳らしい。

 

一誠以前からいる部員もこのままにするのは忍びなかったので今回の決定を喜んでいるが同時にそううまくいくのかという心の声が聞こえるような表情をしていた。

 

扉の前にある「keep out!」と記されたテープが何重にも張られしかも何やら呪術的な刻印まである。

 

そして夜中ということもあり完全にホラー映画で禁断の場所に遊び半分で侵入し呪われる登場人物そのものだった。・・・大丈夫だよね?

 

雰囲気に加え封印されたこともあり危ない奴じゃないだろうかと内心不安になる。

 

するとリアス部長が僕の不安を察したのか説明し始めた。

 

「封印されている子は一日中、ずっとここに居るわ。一応、深夜には自動的に封印が解除されて旧校舎内なら自由に出歩けるようにはしているのだけど、本人がそれを拒否しているの。所謂引きこもりなの。」とため息つきながら言う。

 

「でも、実は眷属の中では一番の稼ぎ頭なんですよ。」朱乃さんがフォローする。

 

「今はパソコンと言う便利なものがあってね。私たち悪魔と直接面を合わせたくないっていう依頼主も昔からいるからその手のタイプには正に適任ね。あの子はパソコンに関しては悪魔界でもかなり重宝されているのよ。」と若干誇らしそうに言う。

 

なる程ね。言われてみれば悪魔に会う何て勇気がいるしそっちの方がいいかもしれないね。しかし悪魔がパソコンか……。何かイメージ崩れるが今更か。

 

そして封印が解けると扉が開かれる。「イヤァァァァァああアアアアアアア!!!」

 

すごい悲鳴が聞こえた!!?でも、旧メンバーは驚く素振りを見せず無視して扉の中に入る。

 

「久しぶりね、ごきげんよう。元気そうで良かったわ。」「な、な、な、何事ですか!?」とリアス部長とやり取りする『僧侶』(ビショップ)。

 

「貴方の封印を解いていいと上から許されたんですよ。ですから一緒に出ましょう。」と優しい声で言う朱乃さん。だが、

 

「嫌ですぅぅぅー!!ここにいますぅううう!!外にでたくなああああいいいいい!!」

 

僕も人見知りな方だけど流石にここまでではない。「いけませんね、このままでは。彼の社会復帰させないと!」と隣で伊藤さんが張り切っている。

 

世話好きにはたまらないタイプらしい。……今から内心同情してしまう。

 

僕達も部屋に入るとそこには女子制服を着た可愛い系の顔立ちをした金髪双眸をした人形のように端正な顔をした子が現れた。

 

震えているのも合わさり子犬や子猫みたいだな。

 

「おお、外国の可愛い女の子!!」と一誠が興奮している。……こうゆうのアイツの方が気づくと思ったんだけどなあと思いながら一応一誠に言う。

 

「珍しいね、君が男にそこまで歓迎するなんて?」

 

「よくわかったわね、剣吾。初見で分かったの貴方が初めてかも。」とリアス部長も驚きながら肯定した。

 

……一誠は耳に聞こえているが頭に入らないという状態でそのやり取りをきいていた。次の瞬間!

 

「うわあああああああああ!!」といきなり絶叫しびっくりしたので思わず悲鳴を上げつつ殴り飛ばしてしまった!「びっくりした、何急に!?」

 

「う、嘘だ!!だって女性の服じゃないですか!」「女装趣味があるのよ。」と一誠に説明するリアス部長。「心は女性ということですか?」

 

「い、いえ、僕は女性の服が可愛いから好きなだけで普通に女性が好きです。」と僕の疑問に応える『僧侶』。まだお互い名前すら知らないけど応えてくれた。

 

少し性格が似ていると思ったからかなあ?まあ、一誠よりは印象はいいとは思いたい。でも単に女装が好きなだけか。良かった、変に気を使わなくて済むから助かる。

 

「なんで、何で!!……こんな完璧な美少女が野郎なんだ。……下手したらそこらの女の子よりよっぽど可愛いじゃないか。……それなのに股間にチ○コが付いているだなんて!!どこまで残酷なんだ、現実ってやつは!!

 

しかも女装が趣味っていうのがさらにひどい!!百歩譲って外見が美少女みたいなのは仕方ないがさらにそれを趣味にしているあたりに悪意を感じる!!

 

似合っている分、余計にショックがでかい!!大体、人に見せるからこその女装だろうがよ!!引きこもりの癖に何のための女装だ!!?」

 

あいつ、よく息継ぎしないであそこまで叫べるな……。変な所で感心する。

 

そんないちゃもんつけてくる変態……一誠に対し『僧侶』が怯えつつ反論する。

 

「だ、だって……女の子の服の方が可愛いんだもん。」

 

「可愛いもんとか使うな!!俺はお前を見た瞬間ダブル金髪美少女の『僧侶』(ビショップ)を夢見たんだぞ!!俺の夢を返せ!!」

 

「さっきから人の隣で叫んでんじゃね!!いい加減うっさいわ!!」と僕は流石にキレてぶん殴る!!

 

「ってお前はなんでそんなに冷静なんだ!?すぐに男だって分かったし!」

 

「……何か波長が合ったんだよ。何となく部屋に入る前から男だって気がしていたからかな?」と僕が応える。本当に何でか分からないけど男って気がしたんだよね。

 

「……人の夢と書いて儚いって読むんですよ、イッセー先輩。」「シャレにならないから!子猫ちゃん!」と一誠が吼える!

 

「そろそろ名前教えてもらっていいですか?」と僕はこのままだと埒が明かないと判断し聞いた。

 

「彼の名前はギャスパー・ヴラディ君。吸血鬼と人間のハーフだよ。デイウォーカーと呼ばれる日の下でも歩くことができる特殊な吸血鬼の地を引いているんだ。それでも日の光は苦手らしいけど。」と木場君が教えてくれた。

 

「太陽何て大きっらいだ!!」と叫ぶギャスパー君。

 

まあ、吸血鬼から悪魔に転生したなら日光はどっちも苦手だから仕方ないかもだけど太陽が無いと地球の生物は死滅するから我慢してくれ。

 

「と、ところで、貴方たちは誰ですか?」と僕たちの指していう。

 

「最近眷属になった子達とその協力者よ。まず貴方と同じ『僧侶』(ビショップ)のアーシア・アルジェント。元シスターよ。」まずアーちゃんを紹介し

 

「次は『騎士』(ナイト)になった一番新しい眷属ゼノヴィア・クァルタ。元教会戦士だったの。」ゼノヴィアさんに

 

「貴方への文句が多いのが兵藤 一誠(ひょうどう いっせい)。『兵士』(ポーン)で神滅具(ロンギヌス)赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)を宿しているから全部の駒を使ったわ。」次に一誠

 

「その隣にいるのが彼の義弟中島健吾(なかじまけんご)。最近分かっただけど巨獣器(タイタンギア)を宿していてちょっと貴方に似た立場かもしれなわね。」僕に

 

「で剣吾を監視するために来たのが彼女、伊藤歌織(いとうかおり)。巨獣器を封印できる巫女で聖獣モスラの巨獣器を宿しているわ。」歌織さんと紹介してくれた。

 

「詳しい話はこの部屋を出てから説明するわ。まずは出ましょう?」

 

「嫌ですぅぅぅー!!僕には外の世界は無理なんですぅぅぅー!!怖い、お外怖い!箱入り息子というで許してくださぁぁぁぁぁい!!」

 

ふっと僕は気づいた。「そう言えば吸血鬼なら血をどうしているの?引きこもりなら血を吸いにいけないから輸血用の血液パックとかですか?それともそもそもハーフだから血を吸わなくていいですか?」

 

「どっちも正解よ。10日に一回血液パックでいいのよ。……そもそも血が苦手なんだけど流石に全く補給しないとまずいから無理矢理飲んでいるの。」

 

「血は生臭いから嫌いですぅぅぅ!!レバーもいやあぁぁぁぁぁ!!」

 

「そうですか。正直血を吸ったら怖いと思うから安心したよ。」

 

と僕は率直な感想と共に落ち着かせようとするのだが一誠が男だと知って行き場のない怒りでいらだっているのだろう。

 

無理矢理引っ張り出そうとする。ちょっと、そんな乱暴な。

 

「ほら、部長が言っているんだから外に」すると突然一誠の動きが固まった。

 

まるで一時停止ボタンを押したみたいだ。

 

「……一誠、どうしたんだ?君もちょっと待って。」と一誠の手から逃れたギャスパー君を捕まえる。

 

「え、え、何で動けるんですか?」「ってことは君の力で動きを封じたのか?一体どうやって……?」

 

「おそらく時間、空間若しくはそれに近い種類の力だと思われます。」と伊藤さんも僕の傍に来ながら言う。

 

「あ、貴方も何で効かないですか?」「それは先ほども言った通り巨獣器使いだからです。」

 

「とりあえずこのままだと話が進まないので解除しますね」と言うと一誠達が動き出した。

 

「あ、あれいつの間に?」「……伊藤さん、そんなことできたんですね。」

 

「モスラの巫女ですから。この程度はできないと」時間停止を解除するのをこの程度ってどんだけ……。

 

色々レベルの差を痛感させられ密かに傷つく僕。一誠以前のオカルト部は時間停止の事を知っているのでまたかという感じの雰囲気だったが一誠達新入りは驚いている。

 

当然だろう。向こうからすれば一瞬で掴んでいたギャスパー君が遠くに行ったのだから。

 

「じゃあ、詳しい話は外でしましょう。剣吾さんしっかり捕まえてください。今度やっても私が無力化するので大丈夫です。皆さん、行きますよ。」

 

「いやああああ!!たすけてくださぁぁぁぁぁい!!」「……ごめん、逆らえないから無理。」と抵抗するギャスパー君を抱え上げいった。

 

 

部屋から遠ざかり隠れる場所がないので近くにあった空のダンボール箱に入るギャスパー君。文字通りの箱入り息子になったなあと変に感心してしまった。

 

「……ひょっとして彼は停止世界の邪眼(フォービトゥン・バロール・ビュー)を宿しているのですか?」「ええ、よく分かったわね。」

 

と伊藤さんとリアス部長が話すのにちんぷんかんぷんな新メンバーを代表して僕が口を挟む。

 

「すいません、一切事情が分かんないのですがまず停止世界の邪眼(フォービトゥン・バロール・ビュー)って何ですか?神器(セイクリッド・ギア)ですか?確かバロールって邪眼を使う何かの神話に登場した神様の名前だった気がしたんですが?」

 

「よく知っているわね。ケルト神話の邪神バロール。邪眼の代名詞と言っても過言じゃないわ。もう滅んでいてバロールを模したものであってイッセーみたいに本物は宿っていないから安心して。」と説明し

 

「その力は邪眼の名前の通り見たものに効果を及ぼすの。それこそが時間停止能力。一応使い手より上位の存在特に高位の神とかになる程効果がないけどそれでも十分強力ね。」

 

「僕たちが平気だったのは怪獣を宿しているからですか。」と部長の説明に納得して返事する。

 

「そう、問題はさっきみたいに制御できないの。だから無意識に神器が発動してしまうのが原因で危険視され封じられていたのよ。」

 

「あの先ほどから巨獣器とか怪獣って何の話ですか?」とギャスパー君が聞いたので簡単に説明した。

 

「そ、そんなおっかない事になっていたんですか?僕が引っ込んでいる間に。」

 

「自分に宿ったものが原因で危険視されるという点ではそっくりかもね。僕達。」と僕が言うとギャスパー君は怖がりながらも同じように感じたのか頷いてくれた。

 

「でも時間停止ってスゲーな。」「二天龍宿した君が言うセリフじゃないな。それにどんな力も使い越せないと意味がないよ。僕みたいにね。」と一誠に僕が応える。

 

「一つ感謝するのは二人の神器が逆じゃなくて本当によかった。」「どうゆう意味だてめー!!」

 

「……聞きたいか?」と漫才しているとふと気づく。

 

「あれ?彼が『僧侶』なら価値3ってことですよね?この能力ならそこまで低くないと思うんですが?何で駒一個でできたんですか?」

 

「それは変異の駒(ミューテーション・ピース)を使ったんですよ。」と朱乃さんが本を開いて説明してくれた。僕達新入りは開かれたページを覗き込む。

 

「悪魔の駒における本来、複数の駒を使うであろう資質を宿した転生体を一つの駒で済ませてしまう特異な駒ですわ。上位悪魔の十人に一人は持っていて本来はほぼバグですがそれも一興と言うことでそのまま運用していますのよ。」

 

……変異の駒ねえ……。

 

「問題は彼の素質が高すぎて無意識にどんどん神器の力が高まっていくの。上の見解ではおそらく禁手に至るのも時間の問題とされているわ。」

 

自由にコントロールできないのに禁手とはそれはまずいな。神器も不便なもんだ。

 

「ふと思ったんですけどモスラの力で抑えることはできないんですか?」「・・・できなくはないですが、神器は所有者と密接に結びついていますから余り力づくで抑えるのはお勧めしません。」

 

「そうですか、やっぱりそう上手い話はないですね。」と悩んでいると「うぅ、ぼ、僕の話なんかして欲しくないのに・・・」とギャスパー君が泣き言を言う。

 

慰めようとしたら一誠の奴が無言で蹴りを入れたのでさらに悲鳴を上げる!オオーイ!!?

 

「てめー!!何しとんじゃー!!」と馬鹿に殴りかかる!

 

「いてー!!何すんだー!!」「こっちのセリフだ!!引きこもりの子を何いじめとるんじゃ!!」

 

「ああゆう優柔不断している奴は好かん!!」「文句言えるような人間になったつもりか?おこがましい!!」と激しくぶつかり合う。

 

それを無視して「潜在能力は朱乃に次ぐ資質よ。ハーフとは言え由緒正しい吸血鬼の家柄だし、神器も人間の血を引いているから宿している。それも時間を止めるような強力なものをね。」

 

「勿論、吸血鬼の能力も宿しているし、人間の魔法使いが扱う魔術も扱えるわ。変異の駒がなければ僧侶の駒1つでは絶対に眷属にはできない程の資質よ。」

 

へえ、そんなにすごいんだ。僕達とは大違いだな。「……相変わらずのヘタレヴァンパイア。」と小猫ちゃんからの痛恨の一撃。

 

一誠以外に毒舌する子じゃないからちょっと驚いた。

 

やっぱり同級生だから突っ込みやすいだろう。考えてみれば子猫ちゃんからすれば皆先輩色々気を遣うんだろうな。と思っていると

 

「あれ、俺先輩なのに容赦ないのは気のせいか?」「……先輩だからって皆が無条件に尊敬されるとは限らないよ。」「ほほう、どうゆう意味だ?」

 

とまた喧嘩になりそうだったが伊藤さんが咳払いしたので大人しくなった。

 

「私と朱乃、祐斗は会談の会場の打ち合わせと聞きたい話があるとのことだからこれからその準備をするからギャスパーのこと貴女たちに任せていいかしら?」

 

「……やるだけやってみます。」と僕が代表し応じた。

 

リアス部長達がいなくなるとまずは普段何しているか世間話でもするかと思っているといつの間にか段ボールが消えていた。

 

あれ、伊藤さん以外のオカルト部がいない。あれ、いつの間に?

 

「あれ、皆は」「剣吾さんが悩んでいる間にゼノヴィアさんが仲間にするなら軟弱は好かないから少し鍛えると言って出て行きました。」

 

「止めなくて大丈夫ですか?」「まあ、身体を鍛えるのは悪い事ではありませんし、まずは任せてみましょう。」と言う。

 

取りあえず僕たちも後を追う事にした。

 

 

校庭に近づくにつれ何やら悲鳴が聞こえる。……あの子はすぐ悲鳴を上げるからまだ判断は早い。

 

そして校庭に着くと二人して目が点になった。

 

ギャスパー君が一生懸命走っている。本来は喜ぶべきこと何だろう。だが、

 

「デイウォーカーなら日光も平気だろう。ほらほら、走らないと不幸な事になるぞ。」

 

「ひ、ひいいい。聖剣を振りまして追いかけてこないでください!!」

 

「こうでもしないとお前は真剣ににやらないだろう。叫ぶ暇があったらまずは足を動かせ!」

 

「……ギャー君、ニンニク食べてパワーアップしよう。」「子猫ちゃん!それほぼ毒だから!いじめないデー!!」と叫んでいる。

 

「ほらほら、二人とも何をしているですか?そんないじめ許しませんよ。」と伊藤さんが助け船を出す。

 

「あ、ありがとうございます。助かりました。」と感謝するギャスパー君だったが

 

「ところで貴方に対して今後の筋トレスケジュールを作りました。さあ、後10週走りましょうか?」

 

「い、いやー助かってなかったああああ!!」と悲鳴を上げるが本能的に逆らうと碌な目に合わないと察したのか素直に走り始めた。

 

……お気の毒に。しかしゼノヴィアさん、随分楽しそうだ。そう言えばこっち来てから全てが新鮮で楽しいと言っていたなあ。

 

教会では楽しめなかった青春を体験して欲しいものだ。子猫ちゃんもいじれる関係らしいので随分楽しそうだ。もう少しお手柔らかにして欲しいものだが。

 

そう言えばアーちゃんと一誠はどうしたんだろうと思っているとちょっと涙目で落ち込んでいるアーちゃんを一誠が慰めているようだ。

 

僕はそっちに向かっていき話を聞くと以前から同じ『僧侶』と話をしたかったのに目も合わせてくれなくて落ち込んでいるとの事だ。

 

「……アーちゃん、もう少し様子を見よう。彼は人より繊細なんだと思う。でもね、多分今の彼は君が教会に追放されて不安だった頃に近いと思うんだ。」と頭をなでながら話しかけ

 

「僕たちより付き合いがあったリアス部長達でさえあの調子だ。でも、いつか必ず仲よくできると僕は信じている。だからその時を待とう。」と慰めた。

 

「おー、やってるなあ。」と第三者の声が聞こえたのでそっちに目を向けると匙君が現れた。

 

「引きこもりの眷属を連れ出して鍛えていると聞いて見に来たんだがあれか?」

 

「ゼノヴィアさんが追いかけている金髪の女の子か?しかも可愛い!」

 

「そう見えるけど残念。一見女性に見えるけど彼は男性だよ。名前はギャスパー・ヴラディ君。そして剣を振り回されて追いかけられている事にまずつっこまないのかい?」

 

それを聞き心底ショックを受け落胆した匙君。「そりゃ、詐欺もいいとこじゃねえか。っていうか、ひきこもりで女装って矛盾もいいところだろ。」

 

「だって普通女装って誰かに見てもらうためにするものだろうに。誰が分かるんだよ、そんなの。」

 

「だよな!普通そうだよな!似合っているのが腹立つ!」と一誠が相づちを打つ。

 

「まあ、服を楽しむのは他人に見せるためだけじゃないからね。コスプレを家でひっそりSNSにも載せずに自分だけで楽しむ人もいると考えると同じことじゃないかな?」

 

「因みに僕は初見で分かったよ。」「何で冷静なんだよ。」「そんなことよりその格好は何?」

 

匙君がジャージ姿で小さなシャベルを持っているのが気になった。

 

「花壇の手入れだよ。会長の命令で一週間前からやってる。ほら、ここ最近、学校行事が立て続いたし、三竦み会談の会場ってココだろ? 」

 

「魔王様方や他勢力のお偉いさんに見せても恥のない学園の姿にするのが生徒会の『兵士』(ポーン)である俺の仕事だ。」と胸を張って言う。

 

立派なもんだ。僕たちも見習わないと感心している。

 

「へぇ、魔王の妹の眷属さんたちはここで集まってお遊戯してんのか?」と言う声が背後から聞こえたので振りむく。

 

そこには前髪が金髪で顎鬚を生やした矯正な顔立ちにチョイ悪系雰囲気を漂わせる浴衣を着た外人浴衣を着た中年と見られる多分外国人の男性がいた。

 

ワイルドとイタズラ小僧を混じったような男性というのが僕の第一印象だった。

 

誰だろうと思っていると一誠は知り合いらしく驚きの表情をしていた。

 

「お、お、お前はアザゼル!!」「よう、赤龍帝。あの夜以来だな。」

 

その名を聞いた途端、僕と伊藤さん以外身構えた。アザゼル・・・何か聞いた名前だなあ?

 

何だっけ?ええっと……確か堕天使の総督そんな名前だったような。

 

「……もしかして堕天使の総督ですか?」

 

「その通り。君が中島剣吾君だな?怪獣王『ゴジラ』を宿した人間。一度会いたかったぜ。」「はあ、そりゃあどうも。」

 

「剣吾何冷静に挨拶しているだ?堕天使のボスだぞ?そいつは!!」

 

「気づくの遅れて驚くタイミングを失っただけだよ。とりあえず落ち着きなさい。もしそのつもりなら今この瞬間に全員バラバラになっていただろう?」と言い

 

「サーゼクスさんのポジションならそのぐらいできるだろう。少なくても今攻撃する事は無いと思うよ。『モスラ』の巫女である伊藤さんがいる場ではしないはずだ。」

 

「ほう、ヴァーリが言っていた通り冷静だな。」「単に暢気なだけですよ。」

 

「あ、あんたも剣吾を狙っているのか?」と一誠が僕を守るかのように前に立ちふさがる。

 

「馬鹿を言うな。俺はあの地獄を経験したんだ。君には是非とも今後もそのまま抑えてほしいものだ。」と言うと何かに気づき

 

「そういや、聖魔剣使いはここにはいないのだな?」と軽く辺りを見渡す。

 

「ここにはいないぞ!!木場を狙っているんだったらそうはさせない!」と一誠が言う。

 

彼が神器マニアだと聞いているからさらに警戒する。

 

「コカビエルに手も足も出ない奴が粋がるなよ。安心しな。新人悪魔をいたぶる趣味はねえよ。義弟君が言うようにやるつもりならモスラの巫女がいるときにやるわけねえだろ。」というアザゼル。

 

確かに伊藤さんの前でそんなことしたら他勢力に堕天使を攻める絶好の機会を与える。そんな自殺行為する訳がない。

 

そうだと頭で分かっていても警戒心が完全に消えないのは無理もない話だ。

 

そんな空気の中一切敵意なくギャスパー君に気づくと話しかける。

 

「散歩に来たんだが面白い奴がいるな。おい、ヴァンパイア。

 

 

お前確か停止世界の邪眼宿しているんだよな?

 

感覚で発動させる神器は持ち主が未熟だと勝手に動くから危険きわまりねぇんだよなあ……。分かっていると思うが使いこなせないと害悪だぞ?

 

お、ちょうどいい奴がいるじゃねえか。

 

黒い龍脈(アブソーブション・ライン)そいつなら練習に使うのに最適だぞ。」と神器を出現させ警戒している匙君を指して言う。

 

匙君が驚きながら「お、俺の神器は相手の力を吸い取るものだかそんなことまでできるのか?」と聞く。

 

それを聞いた途端アザゼル……さん付けしておくか一応。は露骨にため息を吐き呆れた表情を浮かべながらこう言った。

 

「……そんなことも知らなかったとは。悪魔はここまでレベルが低いのか?まあいいだろう、教えてやる。」

 

「黒い龍脈は赤龍帝の籠手の様に龍が封じられている。その名も黒邪の龍王(プリズン・ドラゴン)ヴリトラ。

 

伝説の五大龍王の一角に数えられる程の存在だ。因みに以前は6大だったんだがそいつは悪魔に転生したから5大になった。

 

天龍に次ぐ強大な龍だ。ヴリトラは現在滅びいくつかの神器に分けられている。その内の一つがお前のやつだ。

 

そして黒い龍脈は黒いラインを伸ばしどんな物にも繋いで力の吸収と拡散を行うことができる。

 

短時間なら、持ち主側のラインを一旦引き離して別のモノ同士をつなぐことも可能にする。」

 

もちろん、限度や鍛錬が必要だが使いこなせない停止世界の邪眼の余分なエネルギーを奪い取り暴走させないようにするぐらいなら今のレベルでもできるだろう。」

 

「そうだな、例えば今後シトリー眷属とグレモリー眷属でゲームを行う場合、赤龍帝の籠手の増加や聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)の回復効果を奪い自軍で使うなんて事もできるぜ。」

 

そう言われると匙君は戸惑いつつ「……それって神器以外でもできるのか?」と問いただす。

 

「もちろんだ。だが、それには高い集中力と訓練が必要だがな。ただ、ゴジラだけはやめた方がいいぞ。」「何でだ?」

 

「どうなるかわからん。力が大きすぎて自爆するか。今想定される中で一番最悪なのはゴジラは大量の放射能を含まれているからラインを繋いだ瞬間一気に放射線が流れる可能性も十分あり得る。」

 

それを聞いた瞬間匙君が慌てて僕から離れる。ひ、酷い!

 

「そんな言い方……!」「だが、事実だ。」と一誠の抗議を遮りアザゼルさんが続ける。

 

「神器に限らずどんな力も制御できないと自滅するだけだ。覚えておけ。ま、制御する一番簡単なのは赤龍帝の血を吸いな。ヴァンパイアは血を吸えば力がつくさ。後は自分たちでどうにかしな。」

 

そこまで言うと伊藤さんに視線を移した。「しかし、モスラの巫女が悪魔サイドにいるのはちょっと複雑だな。」「これも使命の為です。ご了解してください。」と応じる伊藤さん。

 

当たり前だけど伊藤さんは全勢力と交流していることを改めて認識した。

 

その時だった。「アザゼル殿、こちらにいましたか?」と聞き覚えがある声が聞こえた。

 

その声を聞いたとき、僕、一誠、アーちゃん、子猫ちゃんの表情が変わった。

 

こ、この声。振り向くとそこには黒一色のスーツにサングラスという映画にでてくるエージェントをお手本にしたような東洋系の美女。名前は

 

「星空 藍(ほしぞら あい)否、……I(アイ)!」そう、彼女はX星人。

 

一誠とアーちゃんの神器を狙い対立したことがあった。そう言えば堕天使についているという話だった。

 

警戒心を高める僕たちに対し「おや、シスター・アルジェントに兵藤一誠さん。そう言えばここは貴方たちが通う学校でしたね。お久しぶりです。」

 

と全く気にしない様子で気さくに挨拶してきた。

 

仮にも一度は殺しあった間だというのにこの対応にこっちも少なからず戸惑ってしまう。

 

「お元気そうで何よりです。総督、ここにいましたか。突然いなくならないでください。何かあったら『神の子を見張る者』(グリゴリ)から責められるのは我々なんですから。」という。

 

「わりいなあ。ちょっと散歩にな。」と全く悪びれることなくいうアザゼルさん。

 

「お前たち、宇宙人なんだよな。何で堕天使と交流しているんだ?」と一誠が聞くとIのことを知らない伊藤さんを始めあの時いなかった人が皆びっくりしていた。

 

「う、宇宙人!?宇宙人なんて本当にいたんですか?」「まさか、宇宙人と会うことになるとはエクソシストでも想像していなかった。」

 

「う、う、宇宙人ってことはエイリアンってことですかああああ!?」

 

「ま、マジかよ、兵藤!」と口々に叫ぶ。

 

それに対しIが「それなら私よりも今一緒に同行しています上司の口から直接お聞きすればいいですよ。そろそろ、ああ丁度お見えになりました。」というと向こうの通りから二人組がこっちに来るのが見えた。

 

ええっと……。あの格好は……。年齢はどっちも10代後半から20代前半と言った感じの男女。男は東洋人風の黒髪短髪で高身長。

 

Iより日本人に近い感じ。どことなく軍人ぽい雰囲気がある。

 

女性はダークエルフやクレオパトラを思わせる褐色美人。長い銀髪が似合っている。で服装なのだが。

 

男性は新選組の格好をしており一方女性は花魁を思われる鮮やかに着物を身に着けておりご丁寧に履き物も草履と高下駄と凝っている。

 

完全に来日した外国人若しくは修学旅行の学生がはしゃいでコスプレしている姿そのものだった。どっちもすごい美形だから絵になっているから文句言う奴もいないだろうけどね。

 

「……俺が言えた義理じゃないがその恰好は?」

 

「折角日本に来たならQ(キュー)が言うもんでこの格好にしました。ああ、これは模造刀ですから安心してください。」と男性が腰に差した日本刀に視線を移しながら言う。

 

「副統制官、彼らは以前報告したグレモリー眷属です。」「へえ、君たちが。」というと僕たちを見た。

 

「初めまして。私はK(ケイ)、こっちはQ(キュー)。二人とも副統制官をしている。以後よろしく。」

 

どっちも裏表のない笑顔で言う。どうしたものか思っていると一誠はQさんの胸に釘付けだった。確かに着物からでも分かるボリュームをしている。

 

「何しているんですか!」と伊藤さんが一誠の頭を叩くのと僕が膝蹴り食らわせるのは同時だった。

 

「ごめんね~、もうパートナーはいるので♡」とKさんの腕を組むとKさんもQさんの肩を抱き寄せる。

 

見ているだけでアツアツというのが伝わる。……なぜ、お前が悔し涙を流す?何の関係もないだろうが!

 

つっこみたかったが宇宙人にまで地球の恥を晒すわけにはいかず必死に堪える。

 

「貴方が宇宙人?初めて聞きましたよ。」

 

「おそらく上層部があまり私たちの事を報告しない方がいいと思って堕天使、悪魔双方が判断したからじゃないかしら。」

 

「貴方たちは何故堕天使と?」

 

「地球に着て一番最初に接触した種族が堕天使だった……。それだけですよ。」と伊藤さんの質問にKさんが応える。

 

「我々はX星人。元々はエクシフィカルスという星で生活していたのですが星の寿命により新たな新天地を目指し彷徨い地球に流れ着いたという所です。」

 

星を失った……。そんな辛い過去が。

 

「そしてアザゼル殿に場所を提供してもらったお礼に技術支援を行ったというわけです。これは彼が戦争に興味がなく和平に積極的という点も考慮したからです。」

 

なる程。「和平前に我々の存在を明かせばそれが争いの種になるかも知れないと言われ、なるべく目立たないようにしこの度の和平会議にて正式に他勢力とも顔合わせとなる予定です。」

 

「その割には堕天使に組しこっちを攻撃したが?」「頼まれたので。それにアーシア嬢もエクスカリバーでも最小限の犠牲になる様に動きましたが?」

 

ちょ……エクスカリバーって?

 

「あのエクスカリバーを盗んだのは君たちなのか!?」「はい、そうです。」と悪びれることもなくあっさり応えた。

 

「我々が断ろうと同じ事が起こった可能性は9割以上。断ると寧ろもっと多くの犠牲が出ていた可能性もありましたので手を貸しました。」

 

「この度の和平もそうですが必ず反発する存在は現れます。それを対処できるか否か試すという側面もありました。残念ながら世の中気持ちだけでは動きませんので。」とKさんが話す。

 

そこに一切の罪悪感を感じない。……何というかこっちを騙すとかいうより根本的に価値観とかがずれている気がする。

 

アザゼルさんも「気にするな。こいつらはこうゆう種族なんだよ。俺たちが何を言いたいのかはもっと交流しないと言葉でしか伝わってないだろうよ。」と助け船をだす。

 

「それにコカビエルに協力したときもこっちにも情報を流しているしな。あいつもそのことを承知でこいつらの力を借りたんだからな。」

 

すると一瞬Qさんの目が光ったと気がした!?一体何が?

 

「そこの子、自分でも制御できない力を宿して困っているみたいね?」とQさんが尋ねる。

 

「い、今僕の力無効化しましたね。」とギャスパー君も驚きながら頷いた。

 

「察したところ恐らく時空に関する力ですかね?なら練習用に制御装置でも作りますか?今までのお詫びも含めて。」「そ、そんなことできるんですか?」

 

「絶対とは言いませんけど多分いけますよ。詳しいことは後日完成品を持ってくるときにしますよ。ではそろそろ戻りますよ、アザゼル殿・・・」

 

「若さ~ま~!!姫さ~ま~!!」とQさんの言葉を遮り大声で誰かが叫びながらこっちに近づいてくる。

 

そこには……巨体の僧兵が猛スピードがこっちに向かってくる。顔も頭巾で隠して全く見えないから分からないけどどうやら結構年配な気がした。

 

「J(ジェイ)?貴方がどうして?A(エー)か他のが来るはずだったのでは?統制官のサポートはどうしたの?」

 

「Z(ゼット)様ならわしがいなくとも大丈夫です。それよりお二人に何かあっては大変なのでAに押し付け変わりにやってきました。」

 

「全く。貴方は最高幹部の一人なのよ。こんな細事に……。」

 

「何を言いますか?お二人は我々の希望。貴方たちの護衛以上に大切なことなどございません。」

 

「分かったよ。Qもいいだろう。日本のコスプレで僧兵ってどうよ?いや、突っ込んでもあれか。後にしよう。ではアザゼル殿全員揃いましたしそろそろ戻りますか。」とKが言う。

 

「ああ、そういやヴァーリ、白龍皇が勝手に出向いて悪かったな。いきなり現れてさぞ驚いたろう。なに、あいつはとんだバトルマニアだが今すぐに赤白対決をしようとは思っていないだろうよ。」

 

「今は寧ろ磯野の方が興味あるかもな。」

 

「その前にあんたに謝ってほしいんだが。」と一誠がアザゼルに聞くが「そいつは残念、俺の趣味だ。謝らねぇ。」 悪戯っぽい笑みを浮かべ立ち去った。

 

その姿が見えなくなってもしばらく呆然としていたが漸く緊張感から解放され皆疲れていた。

 

まさかの堕天使総督にX星人と再び会うことになるなんて想像すらしていなかった。

 

「取りあえず匙君、悪いけどギャスパー君の特訓に付き合ってくれない。その間僕が花壇の手入れするから。」と言い他の皆にはギャスパー君の特訓に付き合ってもらい僕は花壇の手入れに専念した。

 

手入れを終えて戻るとリアス部長が戻ってきて皆でお弁当を食べていた。

 

僕も一緒に食べにいくとX星人とアザゼルについて話し合っていたと一誠が言う。

 

「歌織にも秘密にしていたのはおそらく他勢力とかに余り知らせたくなかったのよ。そもそも宇宙人だって報告したのを完全に信用していたか怪しい部分があるもの。」

 

「確かに実際に会うまではとても信じられませんものね。見た目は人間と同じなのに何かが根本的に違いました。何か妙に気になるですよね?コスモス様の耳に入れた方がいいのかもしれません。」部長とコスモスさんが話す。

 

「今、コスモス様は少し出張しているので戻り次第相談してみます。」

 

今気づいたのだが僕と伊藤さん、つまり巨獣器を宿したものが異様にX星人の事を警戒しているんだ。これはどうゆうことなのだろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




モンスターバース新作作成が決定しました。

今年はファンタスティックビースト、ジュラシックワールド、ONE PIECEと個人的に好きな映画の新作が公開されるので嬉しいです。
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