ハイスクールDXD 巨獣の目覚め   作:プリンカステラ

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ここから先は敵味方問わず巨獣器と戦う事が増えてきます。その前哨戦として書きました。

プロジェクトXでゴジラ見たぜと思っていたらまさかのガメラリバースが4月からNHKで放送されるとは!

サブスク多用しても使いきれないからネットフリークスに入らなかったからこれは嬉しい。

DVDレンタルやテレビに放送されればもっと評価される作品多いと思うのでこれをきっかけにどんどんやって欲しいです




第六章 体育館裏のホーリー編 5

俺アザゼルはレーティングゲームのバトルフィールドで旧魔王派の悪魔達を部下達と共に片付けるはずだったのだが現在目の前の光景を半ば呆然と見ていた。

 

「たった4人でこれだけの悪魔を……」部下の一人が顔を青ざめながら言う。

 

ああ、分かるぜ。もし自分達がこいつらの敵だったらと思うと恐ろしい。

 

「『暴獣怪球烈弾』(アンギラスボール)!!」と磯野敏博叫びつつ〔暴竜の戦槌] (アンギラス・ハンマー)鎖槌モードの鉄球を金槌で勢いよく打つ!!

 

加速した鉄球が十数いや数十の悪魔を一瞬で肉塊に変えた!!

 

攻撃を躱すべく空中に逃げるがそこは!!

 

「『超音速竜巻』(ソニック・トルナード)!!」と叫びながら花沢鈴が高速飛行モードになった状態で高速回転しながら突進し空中で固まっている悪魔の集団をバラバラにする!!

 

攻撃を避けてバラバラになった奴らも白兵モードに変身し〔大翼竜の弓](ラドン・アロー)から放たれる高速の矢で次々撃ち落とされていく!

 

「くそ!!こいつらいい加減に……」「斬り捨て御免デス!」

 

毒づきながら旧魔王派の悪魔達が陣形を立て直そうとするがマイロン・ハリスが投擲した[山神の苦無](バラン・クナイ)は的確に、敵の首や心臓などの急所に当て葬りつつ手に持った苦無で素早く敵を切り裂いた!

 

混乱している所を地中から奇襲した佐々木理愛が[地底獣の馬上槍](バラゴン・ランス)の突撃で蹴散らした。

 

こいつら一人ずつでも十分厄介なのに何より恐ろしいのは……

 

「『彗星弾』(すいせいだん)!!」攻撃範囲を広げる為アンギラス・ハンマーを鎖鉄球モードに変え繰り出せれた鉄球は正に彗星の様に突き進み旧魔王派を粉砕する。

 

何とか躱し磯野に攻撃しようとするが、磯野が突如かがむ同時に理恵がその背中を踏み台に突っ込み悪魔を3人をまとめて串刺しにした!

 

これだ!こいつらの厄介な所は!一切お互いの姿を確認しないのに抜群の連携を見せる。

 

巨獣器使いが協力した時、どれ程力を発揮するか改めて思い知らされる。

 

「『千切り乱舞』(せんぎりらんぶ)!」[大翼竜の剣](ラドン・ソード)に変えた理恵が両手の剣を交差させ高速回転しながら突撃し相手を切り刻む。

 

鈴の剣技は木場ともまた違う中国始め手数が多い動の動きに加え、料理人という事もありどこか調理法を思わせる剣術を見せる。

 

マイロンに魔力攻撃が集中し爆発に巻き込まれる。おそらく向こうはやったと思っただろう。だが!

 

爆煙が消えるとそこには盾と見間違えそうなサイズの卍手裏剣を高速回転させ攻撃を防いでいた。

 

「本邦初公開これが[山神の手裏剣](バラン・スライサー)デ~ス!!」そう言いつつ手裏剣を投げて敵を切断する。

 

見た限りどうやらブーメランみたいに弧を描いて手元に戻ってくるらしく、躱したと思っても背後から奇襲してくるので回避が困難だ。

 

しかも両手の手甲に取り付けることができ、高速回転させ斬りつけたり手裏剣を持ったまま切りかかるので接近戦にも対応してる。っていうか手裏剣をそんな使い方していいのか?

 

「あたしの新たな武器を見せてあげる!」理恵もそう言うとランスが発光し異なる形に変形していく。

 

「[地底獣の旋棍](バラゴン・トンファー)!!」と機会音声と共に両腕にトンファーが装備されている。

 

一見すると間合いが短くなり刃物が無く殺傷力が無いように思うかもしれない。

 

「磯野と鈴ちゃんから教えてもらったのよ!」そう言いつつ握り手を持ちつつ殴りかかったり、手首を回転させ長い部分を殴りつけたりしている。

 

その変幻自在の攻撃に加え巨獣器のスピード、パワーも合わさっているので対応できていない。

 

こんな奴らが4人連携して襲ってくるとは恐ろしい限りだ。

 

……巨獣器の対応は和平前まではその対応は難しかった。まず表立った存在を明らかにできない。

 

巨獣器の存在は神の不在含めこちらが秘密にして置きたい事に関わっている。その為表立って動きにくい。

 

無論上位のものなら十分対抗できるが確実に倒せる者が動く場合、協定もあるので対応する者に攻撃はできない。

 

だがそれはつまりその分戦力が減っているという事なので巨獣器討伐し終えた瞬間、他勢力が攻めるという事は初期によくありそれを防ぐためにそれぞれの勢力から一人ずつ出す事になった。

 

最後に巨獣器は死んだら転生する。モスラの巫女の到着を待つ、或いは合流してから対応するのがベスト。だが、それまでに持ちこたえる事ができた訳じゃない。

 

殺さずに無力化するというのは非常に難しいものだ。

 

確実にできる者はそう簡単に動くことができず事情を知らない者に悟られかねないので対応できず、結果的に封印できず討伐してしまった。

 

転生し新たな災厄をもたらすというのがこれまでの流れだった。

 

それがあの時みたいにこうして大半を同じチームにできて嬉しい。

 

もう二度とこんな光景は見れないと思っていた。それだけに今リアス達が対応している二人が操られている事を知り内心腹が煮えたぎっている。

 

あいつらは俺がこの世界に巻き込んでしまったのに後始末をリアス達に任せる事になったのが本当に情けないもんだな。

 

思わず自嘲している間にも磯野達がどんどん蹴散らしていく。その時魔法陣が出現し何者かが転移してくる。

 

黒色の長髪に、貴族風の衣装を着用している男が現れ一礼する。

 

「久しぶりだな、いや初めての者がいるから一応礼儀で挨拶しておこうか。俺はクルゼレイ・アスモデウス」

 

「『禍の団』(カオス・ブリゲード)魔王派の幹部のお出ましか。そっちが挨拶したなら礼儀として応えておくか。初めまして、俺は磯野敏博、アンギラスの巨獣器を宿している」

 

「貴様!以前、俺と会っているだろうが!!?まさか忘れているのか!?俺とシャルバに何をしたか!!!」

 

「……そうだっけ?ゴメン忘れた」

 

「ふざけるな!いや、じゃあ俺も知らねえ!!お前の事なんて知らねえ!!!」

 

「知らねえなら別にいいだろうが」「うるせー!知らなくてもむかつくんだよ!!」

 

「……どうやら俺と昔因縁があったらしいから相手は俺でいいよな?」

 

「……そうだな、先に堕天使総督からにしようと思っていたがまずは貴様とだ!怪獣、お前たちが最も憎い!貴様らがいなければ我ら悪魔の勝利であったのに!!」

 

「……間抜けが」磯野が嘲笑いながら呟いた。「何だと!?」

 

「まず第一に怪獣が出る前、封印された後で勝つことができなかった時点でお前たちが勝利する未来は無かった。もう一つは封印を解き、怪獣を自由にした所で復讐するならともかく、仮に俺を殺してもまた転生したそいつに恨みをぶつけるだろ?いい迷惑だ」

 

「黙れ!貴様に我らの思い!!何が!!」「理解できるかってか?理解できんし知るつもりも欠片も無い。そもそもこうして話すだけでもお互い苦痛だろうからさっさとやろうぜ。部下をけしかけなくていいのか?」

 

「なめるな!貴様など俺一人で充分だ!!昔の俺と一緒だと思うなよ!!」「覚えてないから何とも言えんが決闘といういいのかな?それならお前ら手だすな、俺一人が相手してやる」

 

「いい度胸だな」「いくぞ、アスモデウス!」そう言うなり魔力の塊と鎖鉄球がぶつかり合った!

 

クルゼレイが膨大な黒い魔のオーラを全身から迸らせる!「お前もオーフィスの『蛇』を使ったか」

 

「何だ卑怯とでもいうのか?」「ルールがある試合ならともかくはい、戦争です。何でもありですよとなったら反則などない。っていうかそんなもんあるなら即使わない奴が馬鹿なだけだ」

 

「ほう、中々いい心がけだな。その辺りは今の悪魔達にも見習って欲しいもんだ」

 

呑気に言葉を交わしているがその間にも魔力と鎖鉄球の激しい攻防している。魔力の掃射を鎖鉄球で防ぐと両者同時に一旦後ろに下がった。

 

磯野がさらに追撃しようとした時だった!磯野の後方から十数発のミサイルが発射される!

 

だが、磯野は連冷静に鎖鉄球を振り回しミサイルを叩き落す!!「この程度でやられるとでも?」

 

「まさか!思ってもいないさ!」と磯野の左右後方から稲妻状に蛇行する二つの光線が発射された!!

 

「くっ!!」咄嗟に躱した磯野だったが完全に躱す事はできず光線の一つに左肩が命中すると大ダメージを受け苦痛の声を上げる。

 

「これが……メーサー兵器ってやつか?普通の攻撃より随分効くな」「ふふふ、ご名答!!これはX星人から譲渡された対巨獣器用の兵器だ!!」そう言うとその兵器と思われる2基の円筒形ユニットが文字通り飛び出て来た!

 

「これは機動兵装ポッドと呼ばれメーサー砲、誘導型ミサイルが内蔵されている飛行砲台だ!」

 

「……なるほど、オーフィスの『蛇』にX星人の飛行砲台まであると単純な火力はそっちの方が上みたいだな」

 

「何だ、もう負けを認めたのか?」「まさか、このままでは分が悪いと分かった。小細工させて貰おう」と言いつつ全然怯む要素も無く、まだまだやる気満々だった。

 

両者再びぶつかると思っていたがその時転移用魔方陣が描かれる。それを見た瞬間クルゼレイの顔が憤怒と化す。

 

サーゼクスが現れ、最後に説得を試みようとした。だが、結果は予想道理であっさり決裂した。

 

両者の溝は深すぎる。それにしても利用しあうだけだとほざいているが、傍から見れば和平している俺達と大差ないという事すら気づかない。

 

いや認める事すらできずただ己の地位に固執し悪魔という種全体の視点を持つ事すらできん奴よりサーゼクス、お前の方が格段に魔王として相応しいぜ。

 

「クルゼレイ、私は魔王の責務として貴殿を排除する!」「貴様如きが魔王を語るな!」と最後通告しぶつかり合おうとした瞬間、両者の間に鉄球が地面にぶつかり土煙が舞い上がった!!

 

「話は終わったか?じゃあ続きやろうぜ」「引っ込んでろ!下等な人間風情が、貴様如き!」

 

「ならさっさと俺殺して相手すりゃいいだろうが。それともまさかオーフィスに宇宙人の力借りたにも関わらず俺如きに消耗するとルシファーには勝てないとでもいうのか?」

 

わかりやすく挑発している。「待ってくれ、磯野君。ここは私が」

 

「喧嘩の途中で話したいことあるみたいだから黙っていたけど終わったなら続けるだけだ。それにあんたらが動くのはもっと後の方がいい。この程度の奴なら俺で充分だから休めるうち休んどけ」

 

「……舐めやがって!!私を何だと思っているんだ」「力が足りずそれを知恵やカリスマなどで補う事もせず、現実を受け入れ鍛え上げる訳でもなく借りものにすがっている無能な落ちぶれ2世か3世」

 

お、お前……そ、そこまで言うか。その通りだけど。「……よくも俺にそんな口を」

 

「天使とかならともかく悪魔が力失った主に忠誠誓う方がイメージ違うだろうが。隙があれば容赦なく蹴落とすぐらいの方が自然だと思うぜ。それに口喧嘩は飽きた」指でかかってこいとジェスチャーしていやがる。

 

「そんなに死にたきゃ殺してやる!」そう叫ぶと膨大な魔力と共に魔力で操作している飛行砲台からメーサーと誘導ミサイルが放たれる!

 

が!「甘いな!『合成獣の円舞曲』(キメラ・ワルツ)!!」と言うと鎖槌のワイヤー部分を両手で操作し鉄球と小槌を縦横無尽に振り回し攻撃を防いだ!

 

そればかりか小槌が右の飛行砲台を粉砕した!「く!だがまだもう一基残っている!」

 

そう言うと磯野の攻撃が届きにくい高さに残った飛行砲台を浮かばせながら攻撃を繰り出す!磯野も攻撃を躱す、アンギラス・ハンマーで防御するのに集中していた。

 

「ははは!どうだ!?為す術も無いだろう!!たかだが怪獣を宿しただけの下等な人間如きが真の魔王であるこの俺に……!」と勝ち誇るクルゼレイだったが次の瞬間!腹に槍が突き刺さり口から大量の血を吐きだした!

 

コントロールする飛行砲台の制御も明らかに甘くなり、鈍った所を飛んできた剣が突き刺さり爆発した!

 

「ば、馬鹿な!アンギラスの武器はそこにあるのに何故だ!?」「大した事ない、お前の部下達が落とした武器を投げただけだ」

 

……元々潜在能力高い人間には神器及び聖剣などの特殊な武器、或いは魔法などの特殊な術に目覚める者が多い。

 

そして巨獣器と神器両方持つ事ができない上、特殊な武器などと相性が悪いので適合者は戦闘の素人というのがほとんどだ。

 

だが、何事にも例外がいる。磯野がその代表だ。磯野は元々優れた武道家だ。それも今の平和な日本で生きるには不釣り合いな程実戦的なものだった。

 

俺と初めて会った時には既にアンギラスの力に目覚めていたが、その力は明らかに当時の年齢からは想像も出来ないほど高度なレベルだった。

 

あいつが唯一生き残れた大きな一因になっている。身体能力の向上にかまけず武術を磨きつつければ今の様に脅威度は桁違いになる。

 

「こう見えてもアンギラスの武器がハンマーだから使っているが、元々は剣や槍とかを扱う機会が多かったから今でもそこそこ使えるぞ」と拾った剣と槍を振るいつつ磯野がそう話した。

 

「何故だ!何故貴様如きに俺が破れる事になるんだ!!」

 

「前に戦った事覚えていないから何とも言えないが一つだけ言えるのは別に力を貰うのは良い。だが、その力を自在に使いこなすまで鍛え上げる事をしなかったお前の鍛錬不足だな。折角、オーフィスの力でパワーアップしたのにムラがあるから対処できた。もしお前がこれらを鍛錬していたらもっと苦戦していた」

 

そう言いながら磯野は血を吐きながら怨嗟の声をあげながらクルゼレイが放つ魔力攻撃を奴の右手ごと薙刀で切り裂いた。

 

薙刀は手を切り落とした時点で魔力に耐えきれなかったらしく砕け散ったが気にする素振りも無く、刀を拾うと残った左手、両足も切り落とす。

 

「うん、久しぶりにやったがまだまだ寂びついていないようで安心したよ」と言いつつ刀を見る磯野。

 

「じゃあな」と言いつつ首を切り落とそうとするが「待ってくれ!彼はカテレアやコカビエル同様『地獄の最下層』(コキュートス)にて永久冷凍の刑に処す。だから命だけは助けてやって欲しい」

 

サーゼクスの頼みに「甘いね。この手のタイプはそうやって手を差し伸べても屈辱だ何だって逆恨みするだけだ。ま、俺には関係ないから別にいいけどよ」

 

磯野がそう呆れつつも抗議の声を上げるクルゼレイの頭を踏みつけ顔を地面にめり込ませ沈黙させた。

 

「これで残りはヴァ―リを除けばベルゼブブだけだな。……どうした?おっさんにルシファーの旦那?」

 

「お前が直接出張って来るとはな」「クルゼレイ、あれ程『蛇』の力を分けてやったのにまさか堕天使総督や魔王と戦う事もなく敗れるとは……」

 

黒いワンピースを身に着けた腰まである黒髪の小柄な少女がそつ呟きながらこちらに向かって歩いてくる。

 

立ち止まると薄く笑いながら俺に顔を向けた。「久しいな、アザゼル」

 

「ジジイの姿だっただ美少女さまとは恐れ入るよ。まあ、お前にとっては姿なんて飾りだろうが。何を考えているんだ?――オーフィス」

 

こいつが『禍の団』(カオス・ブリゲード)のトップ。『無限の龍神』(ウロボロス・ドラゴン)オーフィスだ。このオーラ見間違うはずがない!

 

こいつ自身が出てくるとはそれだけ今回の作戦デカいのか?

 

イッセーたちを向かわせたのはやはり失敗だったかもな。

 

「へー、こいつが(ウロボロス・ドラゴン)オーフィスか。人間の姿しているんだな、てっきり馬鹿でかい龍だと思っていたんだが」と磯野が会話に加わる。

 

「巨獣器、異世界の怪物。怪獣を宿した者達か」オーフィスが珍しく興味深そうに磯野達を眺める。

 

「磯野お前たちは……」「皆まで言うな。力の差ぐらい分かっているさ。俺達は別な所に行くから大人の話でもしてな」そう言うと磯野は鈴たちと共に去っていった。

 

「オーフィス、貴殿に聴きたいことがある。貴殿は世界をどうにもでもできたのに興味を示さなかった。それが何故今になってこのような暴挙を?」

 

「暇つぶしとか言うなよ。今更流行らん。各地に被害出ているんだ」こいつがいなければここまで被害が

 

サーゼクスと俺の問いにオーフィスが口を開いた。

 

「静寂な世界――――故郷である次元の狭間に戻り静寂を得たい。ただそれだけ」

 

それが理由だと。次元の狭間は様々な世界の隙間に存在し、世界と世界を分け隔てる境界。完全なる静寂以外は何も存在しない「無の世界」と言われている。

 

「お前がそこから来たのは知っている。ホームシックかよと笑いたい所だがあそこは今」

 

「グレートレッドがいる」オーフィスと対をなす真龍。奴が次元の狭間を統べている。

 

つまりグレートレッド排除を条件に『禍の団』(カオス・ブリゲード)のトップになったという訳か。

 

しかし次元の狭間。異世界からきた怪獣。その言葉を聞くと4年前にコキュートスに封じたあの男を思い出す。

 

サーゼクスの表情からあいつも俺と同じ奴を思い出しているのだろう。あいつを封じて良かった。奴がいればどんな事態になったか想像も出来ない。

 

異世界の事だけ執着したあの醜悪な男を。

 

その時、奇しくも奴と関係がるヴァ―リの事も頭に過り、目的が何なのか察した。お前はまさか。

 

その時オーフィスが何かに気づき俺達から視線を移す。その目はあいつにしては珍しく警戒している。

 

視線の先を辿っていくとそくには老兵と呼ぶに相応しい貫禄がある男がいつの間にか立っておりクルゼレイとオーフィスを見ていた。

 

「やはりクルゼレイは敗れたか。どうやらグレモリー眷属も予想通りこちらが仕掛けた刺客を撃破し赤龍帝も眷属を蹴散らしディオドラの下にたどり着いたようだな」

 

「異世界から来た星人か」「お初にお目にかかる。私はジャック。副統制官をお支えするものだ」

 

「その声……お前、ジェイか!いやJ(ジャック)って呼んだ方がいいか!最高幹部『フェイスカーズ』(絵札)の一人らしいな」

 

その言葉にジャックは「どこでその事を!!……ああ、コスモスどもか。奴らから聞いたんだな」と肯定した。

 

「何しに来た!」「我々のゲマトリア演算で計算した今日をもって旧魔王派は壊滅する。仮にも手を組んだのだからその最後ぐらい見届けようと思ってな」と応える。

 

こいつらは旧魔王派が壊滅すると思っているのか。

 

「まあ、それは構わないが一つ気になるのが兵藤一誠がどうやって自身より高ランクの『神滅具』(ロンギヌス)である『絶霧』(ディメンション・ロスト)を破るのか気になってね」

 

「『絶霧』だと!」結界系神器の頂点にして上位神滅具の1つ。

 

それがカオス・ブリゲードに所属しているとは最悪にも程がある!だが『赤龍帝の籠手』(ブーステッド・ギア)より上の『絶霧』を打ち破るだと。その話が本当ならこんな状況じゃなきゃ確かに興味深い話だ。

 

「こちらとしては今まで会う事ができなかった『禍の団』トップであるウロボロスことオーフィスに会えたのは幸いだった。しかし、てっきり巨大な蛇か龍の姿をしていると思っていたがまさか人間の姿をしているとは想像もしなかった」

 

「そなたたちは何故別の世界からこの世界に来た?」「我らが同胞そして主を取り戻すためにここまで来た」

 

「我に何故会いたいと思っていた?」「この世界で最も強い力を持つ存在なら興味を持つのは当然では無いか?」

 

「でお前らはどうするつもりだ?」「とりあえず見届けるだけだ。ただ兵藤一誠の可能性を見たい。だから申し訳ないがお二方はここで待機していてもらいたい」

 

「一誠達にそんな危険な連中と戦うなら黙って見ていられるものか!」「否、黙って見てもらうよ」

 

……すまない、一誠、リアス。どうやら助けに行けなさそうだ。俺とサーゼクスは構えジャックを迎え撃った!

 

 

――――

 

時は少し遡る

 

僕、木場優斗は苦戦していた。X星人が用意した『機械人形』に手こずっていた。戦い続ければ必ず僕が勝つ。

 

だか!ガキン!!まただ!何度隙をついても攻撃を剣で防がれる!!太刀筋を異様に読まれおり攻めきれない。

 

「何故こいつに君の剣が通じないか教えてあげよう。こいつの手甲剣にはセンサーが埋め込まれており、一定範囲に入った刃に対して自動的に受けきることができるのだよ」とX星人が応える。

 

「無論耐久限界は存在する。そう言う意味ではゼノヴィア嬢が相手ならデュランダルの破壊力に耐えきれず比較的楽に撃破できただろう。君の強さは多彩な技だがこいつを倒せる攻撃力を使うには聖魔剣しかあるまい。だがそれにはどうしても時間がかかる。そしてそんな隙を与えるつもりは無いさ。何事も相性は大切だよ」

 

『機械人形』を通じて話す声に苛立ちながらも認めざるを得なかった。確かにその通りだ。このままやっても時間がかかりすぎる。

 

だがあの防御を突破するには自動防御を超える斬撃か剣ごと叩き切る攻撃力が必要だ。どちらも今の僕では困難で対処しきれない。

 

デュランダルを借りることができれば勝機はあるが向こうもそんな余裕はない。

 

せめて対巨獣器用に創り出す事に成功した剣を渡す事ができればいいのだがそんな余裕はお互いにない!何とかしなければ!!

 

「くらえ!!」デュランダルと一誠君から借りたアスカロンの二刀流で切りかかる!

 

だが[ゴロザウルス]と[マンダ]の二人はあっさり攻撃を躱し逆にカウンターを仕掛けようとするが部長と朱乃さんの援護を避け距離を取る。

 

前衛をゼノヴィアと子猫ちゃんが構え僕以外のメンバーが後衛で攻撃するという陣形だが未だ攻め切れていない。

 

元々脅威の肉体スペックを誇る巨獣器だが操らている事もあり完璧な連携を見せる。これで打つ手がない。

 

ゴロサウルスは驚異的なスピードとパワーを併せ持ち三次元の高速歩行は捕らえる事を困難にしていた。

 

マンダはゴロサウルス程の機動力はないものの腕に装備されたとぐろを巻いた龍の形状をした盾を変形させ龍を伸ばす事で攻撃範囲を広げる事ができる!しかもそれだけでない!

 

丁度マンダの龍を襲いかかったのを子猫ちゃんが躱し地面にぶつかる!!地面にめり込んだ龍をそのままにした状態で、高速に縮める事で一気に間合いをつめて来る!

 

マンダはその勢いを利用して放つ蹴りを辛うじて躱した。この間合いが読めない戦い方に手こずっているのがよく分かる。

 

その上二人の武器まで使ってくる!!

 

今ゴロサウルスが手にしている一対の刃は『古龍の飛去来器』(ゴロザウルス・ブーメラン)と呼ばれ、ブーメランとして扱うだけでなく今みたいに短剣としても扱う事ができるようだ。

 

先程から部長の滅びの魔力を切り裂くあたり見た目以上の切れ味を誇るようだ。

 

一方マンダが手にしているのは錨型の銛。水龍の深淵銛錨(マンダ・アンカー)と呼ばれ、水中戦が基盤としているマンダらしい武器で単純な斬突だけでなくつるはしの様に粉砕することも可能にしている。

 

それを扱うのは相当な力らしくゼノヴィアが武器がぶつかってもすぐに吹き飛ばしてしまうので真面にぶつかることすら困難だ。

 

この武器がある限り折角身につけた対巨獣器用の攻撃も防がれてしまうだろう。どうすればいいんだ?

 

そう思いつつ僕は今戦っている『機械人形』にある既視感を抱き始めた。

 

自動で攻撃を防ぐ防御はともかくこちらに攻撃するときのこの太刀筋……武器が違っているので最初気づかなったが確かに覚えがある!

 

「まさかこいつ、フリードか!?」フリード、かつて戦ったいかれたはぐれエクソシスト!

 

まさかこんなサイボーグに改造されているなんて!

 

いくら醜悪な人物とはいえこんな機械仕掛けの姿に変えられるなんてX星人の非道さに吐き気がする。

 

「同情するには値しないよ。もし当初の計画通りならキメラに改造されていたらディオドラの眷属を捕食していただろう。それに比べれば格段にマシだろう、リサイクルには上出来だろう」

 

「それを平然と言えるのが外道というだよ」と応えつつ剣を交える。

 

さてどうする?どうにか少しでも時間を稼ぐことができたら対応できるのにと内心焦っている僕達に通信魔法陣が展開される。

 

「あ、あの皆さん!」ギャスパー君からだ。正直意外だった。

 

今回の戦い残念ながらギャスパー君の力は余り期待できなかった。時間停止はそもそも巨獣器には使えないしフリードも砂ぼこりとか起こして防いでいたからだ。

 

他の能力も力不足なので戦いに参加できるレベルではないと思っていたが「考えたんですけど……」

 

その言葉に僕達は驚いた。確かにリスクはあるがそれならこの状況を打破する可能性がある!

 

「良いわ、ギャスパー!貴方に賭けるわ!行くわよ皆!」部長の決定に従った。後はタイミングだ!

 

ゼノヴィアと子猫ちゃんがゴロサウルスとマンダを引きつける。

 

その隙に後方から部長と朱乃さんが消滅魔力と雷光を放つ!!

 

ここまでは先程と変わらない。実際攻撃を払おうとするとが消滅魔力と雷光が停止した!

 

そう、ギャスパー君の力だ!向こうの動きを停めれなくてもこっちの攻撃を停止する事はできる!

 

部長と朱乃さんは構わずどんどん攻撃する。無数の蝙蝠に変化したギャスパーによって停止した消滅魔力と雷光がどんどん増えていく!

 

当然そんな危ない場所から離れようとした瞬間、「今よ!」部長の号令と共にギャスパーの停止を解除する。

 

すると一斉に動き始めた消滅魔力と雷光がぶつかり合い激しく干渉し爆発したりでたらめな方向に攻撃が反れたりした。

 

流石にこれには敵味方関係なく回避するしかない!だがこの瞬間がチャンスだ!

 

攻撃が止むとフリードが僕に切りかかるが返し刀で斬りつける。

 

当然再び刀でガードしようとするが今度は今まで違う!

 

僕の剣を受けフリードの左手にある手甲剣にヒビが入る!「その剣は!」

 

「どうやらデュランダルを防ぐにはその武器では耐えきれなかったみたいですね!」その時僕とゼノヴィアはお互いの武器を交換した!

 

ゼノヴィアからデュランダルを借りる代わりに僕は対巨獣器用の新兵器をゼノヴィアと子猫ちゃんに渡していた。

 

ゴロサウルスのブーメランを躱しつつ子猫ちゃんが蹴りを入れる!右手で難なくガードしようとするが

 

「がああ!!」とガードした右手が痺れたように悲鳴を上げる。

 

時同じくしてマンダの銛をアスカロンで受け止め右手に僕が渡した新たな刃を振るう!盾で防ぐが蹴りを入れ態勢を崩した所で左肩に突きが突き刺さる。

 

仮にデュランダルでもオーラを溜めなければ大したダメージでは無いだろう。だが!

 

「あああ!」こちらも悲鳴を上げダメージが甚大という反応を示す。

 

「どうやら上手くできて良かったよ!」「あの武器まさか!」ゼノヴィアが持つ剣が実体がなくエクソシストが使うような光刃を発生させ光り輝くのを見てX星人が驚愕している。

 

「そう僕は夏休みメーサーソードを作れるように修業したんだ!」巨獣器相手では何の力に慣れないのが悔しくて滝川さんにメーサーの仕組みを学ぶ試行錯誤を繰り返した結果遂に作れるようになった。

 

まだそんなにたくさん作れないし時間もかかり巨獣器以外では他の剣を使う方が威力はあるものの作れるようになったのは大きな前進だった。

 

さらにフリードの姿を見て手甲剣という発想で子猫ちゃんにも手足にメーサー刃がでる武器を作り渡した。効果は今見た通り抜群だった!

 

明確に隙ができた!「二人ともどきなさい!!」巨大な消滅魔力を部長が放つ!!戻って来たブーメランと銛を合わせゴロサウルスとマンダは滅びの力を弾き飛ばそうとするが余りの威力に辛うじて防ぐのが精一杯のようだ。

 

「あらあら、大変そうですね。楽にしてあげますよ」と朱乃さんがSっ気たっぷりの笑みを浮かべると今まで放っていた雷光と少し異なる雷が奔った。

 

「これは木場君同様対巨獣器用に編み出したメーサーに近い特性がある雷光です。どうぞ味わってくださいな」

 

そう言うと動けない二人は真面に雷光を浴びた。「「ギャアア!!」」と絶叫すると同時に手が緩み消滅魔力を防ぎきれず命中し大爆発した!

 

僕も負けていられない!!デュランダルで何度も斬りつける!攻撃を防いでいるがその度に刃にヒビと亀裂ができていき、最終的には剣ごと全身を切り刻んだ!

 

煙を上げながらもゴロサウルスとマンダが立ち上がろうとするが子猫ちゃんが距離を詰める!

 

彼女が取得した気脈の操作する内部にダメージを与える攻撃は巨獣器にも有効だ。ましてや今のある状態ではかなり効果があるだろう。

 

ダメージに苦しむ二人に「よくやった!後は任せろ!」ゼノヴィアの言葉に子猫ちゃんが引くとそこには

 

僕が返したデュランダルとアスカロン、二振りの聖剣から放たれる聖なるオーラが共鳴し何倍も高まる!

 

デュランダル、アスカロンを振り下ろすと広大な光の柱を天高く迸らせ、二つの大波とも言える聖なる波動が交わり合いながらゴロサウルスとマンダ飲み込んだ!

 

爆音が響き揺れが収まると完全に気を失った二人の姿がそこにあった。あれ程の攻撃を食らっても息がある所かボロボロとは言え五体満足なのは驚異の生命力としか言えず畏怖すら抱いてしまう。

 

見ると頭に装着されていた装置も先程の攻撃も完全に壊れている……。

 

「お見事です!これで目覚めると正気に戻っていますよ」とフリードの頭部からX星人が語りかけている。

 

「先程の剣は何ですか?」「木場みたいに制御するのは難しいと思い知った私は制御することを諦め切れ味と破壊力を増大させる方向に突き進むことにした!流石に連発はできないがな」

 

ゼノヴィア……威力だけじゃなくてテクニックも学んでくれるかい。僕は内心突っ込んだのは内緒。

 

「いやあ、皆さん見事でした。ではご褒美としてディオドラが何故アーシア嬢を求めたか教えましょう」

 

そこから語られる真実は吐き気がする程だった。全員がディオドラへの殺意を高めていく。

 

「……行くわよ、皆!一誠達に追いつくわよ」部長の言葉に全員以上無言で頷き走り出した!

 

アーシアさんにこんな残酷な真実を知る前に助けないと!!

 

――――

 

俺兵藤一誠と歌織ちゃんはディオドラ本人を除く眷属全員と相対していた。いきなり大所帯とはな。

 

さてどうするかと思っていると「一誠さん、乳語翻訳(パイリンガル)、洋服崩壊(ドレス・ブレイク)を使ってください!特別に許可します!!」

 

「良いの!?歌織ちゃん!!」普段使ったら必ず激怒する歌織ちゃんの言葉に驚愕した!!?

 

いったいどうしたの!!?「アーシアさんを助けるためにもできるだけ早く突破しないといけません。更に消耗を避けるためにもあれは適切です!私が出ますのでサポートしてください!!」そう言うと前に出た!

 

「よし、許可を貰ったから早速使わせてもらうぜ!さあ、その胸の内を聞かせてちょうだいな、乳語翻訳(パイリンガル)!」

 

「ヘイ!ディオドラ眷属のおっぱいちゃん!これからどうするか教えてくださいな」

 

傍から見ると訳の分からない事言っていると思うだろうがフフフ……。

 

『何か変なことしている赤龍帝は無視してモスラの巫女を集中攻撃!』

 

『私達『兵士』(ポーン)が囲んで牽制しているうちに『女王』(クイーン)、『僧侶』(ビショップ)が裏で攻撃するの!』

 

「歌織ちゃん、『兵士』が囲んで襲ってくる。その隙に『女王』、『僧侶』が狙っている!」

 

その言葉に全員が動揺した!「分かりました!![胡蝶嵐・揚羽式・翠型]」(こちょうらん・あげはしき・りょくがた)!!」

 

と言うと緑色の鱗粉を背中に生えた羽根と[極光虫の翼扇・翠型]から羽ばたかせ強風と共に鱗粉をばら撒き緑の雷を発生させ乱反射させながら攻撃し『兵士』を全員撃破した。

 

動揺している『女王』、『僧侶』に向かって行くと「くらえ、洋服崩壊(ドレス・ブレイク)!!」

 

服に触れた瞬間服が破れ全裸になる!!『いやああ!!』二人とも体を隠し叫びながら体を隠す!

 

ふ、思い知ったか。「一誠さん、『兵士』もお願いします!」

 

おお、普段なら怒る歌織ちゃんが今回進めてくるなんて!!

 

嬉々として洋服崩壊をすると意識があった『兵士』も体を隠して恥ずかしがる。ふははは怖かろう!!

 

「奴から先に潰せ!!」と『戦車』(ルーク)の一人が恐怖に引きつかせながら叫ぶと『騎士』(ナイト)も含め全眷属の敵意が俺に向く!!

 

いやあー!!やめてー!!と思っていると「よくやりました![胡蝶嵐・御白式・翠型](こちょうらん・おしらしき・りょくがた)!!」

 

その言葉と共に翼から緑の鱗粉と共に糸が放たれ鱗粉による麻痺と糸で体が動かなくなる。

 

「今です!!」「うおおお!洋服崩壊!!」全員全裸で恥ずかしがっている所を歌織ちゃんが追撃し気絶させた!

 

そして逆バニーというかニップレスみたいな乳首と股間を最低限隠す程度の糸をつけるだけで終わった。

 

この姿かなりエロい!!「か、歌織ちゃんどうしてこんな格好を!!?」興奮して叫ぶ俺に対し

 

「理由は二つ。一つはこの姿なら仮に目が覚め抜け出したとしても羞恥心で真面に戦闘できる状態にさせない事ですね。そしてもう一つは」

 

そう言うと気を失った眷属を指さして「乳語翻訳でディオドラに知っている事、なぜアーシアさんを狙ったのか聞いて見てください」

 

成程、流石に理由が無いとこんな事許すわけないわな。と思いつつ乳語翻訳で聞いてみた……。

 

「ふざけんな……!!」その内容に俺は怒りに満ちていた!!普段見れない絶景で喜んでいた感情が一瞬で吹き飛んでしまった!

 

「何を聞いたのですか!」「歩きながら説明します!!」気持ちが抑えられずアーシアがますます心配という事もあり逸る気持ちを抑えつつ今知った真実を歌織ちゃんに伝えた……。

 

ディオドラの眷属は全てあいつの愛人だ。奴は聖女やシスターなど信心深い女性を誘惑して墮とすことを趣味としており眷属は全てあいつに騙された被害者だった。

そしてアーシアはその中でも特にお気に入りだった。神器に詳しい者がアーシアが悪魔も癒す神器を持っていると教えられる。そこから計画が始まった

 

まず、わざと自分は怪我をして教会の前に来る。当然心優しいアーシアは傷を癒すだろう。しかし、その正体が悪魔だとすればアーシアは悪魔を癒す魔女として教会を追い出される。それが狙いだ。

 

信じていた教会から追放され、信じていた神も信じられなくなれば自然とアーシアは自分のものになる。その苦しみも快楽のためのスパイスなのだから。

 

そうやって今まで聖女達はあいつのいいようにされてきた。眷属からは内心ディオドラに対する恨みを感じているが特殊な術式で逆らう事ができない体にされており屈服したと自分を誤魔化して生きてきたとおっぱいが教えてくれた。

 

聞き終わると「……一誠さん、手は出しません。貴方がやるべきなのでしょうから。その代わりアーシアさんを傷つけた報いを私達の分までお願いします」

 

その目は恐らく俺も同じ目をしているだろう。凄まじい怒りに満ちていた!

 

「ああ、任せてくれ!」アーシア!待っていろ!!お前の優しさを踏みにじったあいつに思い知らせてやる!!

 

――――

 

「……勝利とてむなしいものだ」僕中島剣吾(剣刀)は静かにそう呟きつつ旧魔王派による悪魔の軍団が気絶もしくは衰弱しているのを眺めながらこう呟いた。

 

勝ったもののこの虚しさは何だろう。やはり争いは何も生まない……。

 

感傷に浸っていると「……そりゃあ、虚しいだろう。っていうかこんな勝ち方して満足できるか。あんな騒音聞かせつつ聖水の雨を浴びせて衰弱させるなんて卑怯にも程があるだろうが」

 

「ああ?」掠れた声で抗議した男に対し「いきなり大群で不意打ちしかけておりながら何言ってんだてめー……くだらねえ戯言ほざいてんじゃねーよ!負け犬が!!」

 

蹴りでそいつの顎をへし折りながらそうツッコんだ。

 

「さて、どうしたもんか。上手く釣れてくれればいいんだが」これでスルーして一誠達の方に行く可能性も高いから正直賭けだが、僕も一誠達に合流すると確実に来るだろう。

 

『ゴジラ』の価値を過大評価してくれる事を祈るしかないとこいつらを倒してからずっとここで内心ドキドキしながらずっと待機していた。

 

その時だった「賭けに勝ったか?いや、あえて乗ってくれたのかな?」僕がそう呟くと同時に転移式魔法陣が展開された。

 

そこから出てきたのは……「X星人さんですか?ひょっとして悪魔族みたいに外見バラバラの種族ですか?」

 

「ああ、私は純粋なX星人じゃないよ。X星人は外部の存在でも種への忠誠心と実力があればいくらでも上に行ける組織でね。主に支配惑星の種族やスカウトした宇宙人からなっているんだよ」

 

「その姿ちょっと驚きですね」「君たちが想像している典型的な宇宙人の顔をしているだろう」

 

そう話す相手の姿に僕は驚いていた。だ、だってあの姿

 

「地球人ではグレイと呼んでいるらしいね。私の名はB(ビショップ)!Bの『聖文字』(シュリフト)を与えられている」と右手の甲にビショップの駒をした絵とBの刻印を見せたビショップ。

 

僕より頭一つ背が高い以外はグレイそのものだった。

 

「ビショップ……確か『チェスメン』という幹部の一人だったよね?」「ほう、よくご存じで。コスモスから聞いたのですね」

 

「ああ、そうだよ」「私から聞きたい事が何故別行動しここで待っていたのですか?」

 

「君達が怖いからさ。いいか悪いか君達は僕というか『ゴジラ』の事を随分注目しているみたいだし、もし一誠達と一緒に行動していたら確実に君たちが出てくると思ったんだ。正直旧魔王派数百より末端のX星人一人の方が僕からすれば何倍も恐ろしい。君達がディオドラの方に出てこない為にここで待っていたんだ」

 

「おお、中々素晴らしい読みをしていますね。確かに兵藤一誠一行はディオドラを破るでしょうね。我々が捕らえた巨獣器も打ち破りましたしお見事でした。戦略的には既に敗北していますね」

 

「じゃあ、何で出てきてんだい?」「まず興味深いですかね。まさか女体化するとは思いませんでしたよ」

 

「その事あまり触れないで貰えるかな!こっちからすれば大問題なんだよ!」他人事だとどいつもこいつも!!

 

「一番の目的は実験ですよ」「実験?何の?」「それをこれから貴方で試させて頂きます」

 

そう言うと[ガバラ!]の機械音声が鳴り響くと奴の右手が鋭い鍵爪が付いた生物感がある籠手をはめている。

 

あ、あれはまさか!ビショップは不敵な笑みを浮かべながら[禁手 虐殺獣の雷神鎧](バランスブレイク ガバラアームズ)と機械音声が鳴り響く同時に発光した。

 

光が収まるとそこにはどことなく鬼を思わせる形状と両生類の皮膚みたいな質感をした緑色の全身鎧を纏った姿がそこにあった。

 

よりによってX星人が巨獣器を宿すとは……!

 

「さあ、実験に付きあってくれたまえ」僕はこの瞬間戦いの次のステージに変わったというのを肌で感じた。

 

 

 

 

 

 

 




アスモデウス特有の能力が分からず何か目に見える強化したいなあと考え、原作者がクルゼレイという名前は、ラウ・ル・クルーゼとレイ・ザ・バレルに由来しているとの事でドラグーンシステムを使うと思いました。

ただいきなり最初からプロヴィデンスやレジェンドみたいなタイプだと数が多すぎるし、今後の発展機を出た時の為にもう少しレベル下げたタイプと言う事でカオスガンダムに搭載されている 機動兵装ポッドタイプにしました。

ディオドラの眷属はアニメでは全員女性だったのでそちちを採用し、彼女達も被害者だったと思うと同情してしまい全員生存ルートにしました。

次章以降はX星人が巨獣器を宿すものが本格的に動き始めます。

山神の手裏剣(バラン・スライサー)
盾と見間違えそうなサイズの卍手裏剣。手甲に取り付け丸鋸の様に高速回転し斬りつけるなど格闘戦にも対応している。投げてもある程度コントロールでき必ず手元に戻って来る

地底獣の旋棍(バラゴン・トンファー)
一対のトンファー。攻防に優れておりこちらも投擲してもブーメランの様に戻って来る。ただし流石に射的距離はそこまで高くない。頑丈な以外普通のトンファーと大差がない

『千切り乱舞』(せんぎりらんぶ)
花沢鈴の技。大翼竜の剣(ラドン・ソード)を交差させ高速回転しながら突撃し相手を切り刻む。戦闘以外にも料理にも使用されている。全て同じ大きさに正確な切り刻む


『彗星弾』(すいせいだん)
鎖鉄球モードのアンギラス・ハンマーから放たれる一撃。衝撃波を飛ばす技を除けば磯野の技で最も攻撃範囲が広い。鉄球を高速で投げる比較的シンプルな技だが彗星を思わせる軌道で対象を破壊する

『合成獣の円舞曲』(キメラ・ワルツ)
鎖槌の鉄球と小槌両方を投擲しワイヤーを操り縦横無尽な攻撃を繰り出す攻防一体の技。鬼滅の刃に刃に登場する岩柱悲鳴嶼行冥の戦闘スタイルを元にしています

『暴獣怪球烈弾』(アンギラスボール)
鉄球を小槌で撃ち飛ばして敵にぶつける磯野敏博が扱う技でも上位の威力を誇る。忍風戦隊ハリケンジャーに登場するカラクリボールゴートハンマーを元ネタにしています。

古龍の飛去来器(ゴロザウルス・ブーメラン)
牙の様な刃を二振りを持つ。短剣として斬りつけるだけでなくブーメランと呼ばれるだけあり投擲する。どんな軌道でも手元に戻ってくる。合体して巨大化させる事も可能。
元ネタは仮面ライダーダブルのフォームの一つファングジョーカーが使うショルダーセイバーになります。

水龍の深淵銛錨(マンダ・アンカー)
錨の形状をした銛。見た目より鋭利で頑丈。作中使う事なかったが投擲、つまり投げ槍に適しており仮に外しても何かにぶつかった時点で瞬時に手元に召喚される仕様になっている。

三月以内にまとめたかったけど間に合いませんでした。4月も忙しいので多分5月以降の更新になると思います。我ながら鈍足で嫌になります

現在きみが考える「スーパー戦隊」レッド大募集という企画を知り絵心は欠片もありませんが挑戦したくなりました。
採用されなくても何かのアイデアの足しになってくれると嬉しいです。
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