「うおおおお!!」俺中島剣吾(なかじまけんご)は伊藤歌織(いとうかおり)さんをどうやら慕っている後輩と説明された松宮杏子(まつみやきょうこ)。
彼女から放たれる毒針と鉄より切断力がある糸の猛攻を叫びながら必死に逃げ回っていた。
「ちょこまか逃げるな!!」「そんな物騒なもんでいきなり攻撃されたら誰だって逃げるわ!」そう言いつつもゴジラギアに青い炎を纏わせながら毒針と糸を焼き切る!!
「いい加減動きに慣れてきたな」彼女松宮さんだっけ?もし彼女ともっと早くに戦っていたら今よりずっと苦戦していただろうな。
確かに猛毒の針と変幻自在で攻防利用できる糸を使ってくる彼女の攻撃は厄介だ。
だけどデスギドラ、ビショップ、フェンリルと曲がりなりにも戦い、生き残ってきた今だから言える。彼女にはそこまでの領域には届いていない!
何より……「毒針と糸は散々やられたからいい加減対処法も慣れてきた!最も残念の事に君の方が上なんだがね!」
そう言いながら糸と毒針を凍結させ殴りつけ粉砕させながら言う。
……思い出すのは伊藤さんに会ってからどれだけボコボコにされた事だろうか。それがこんな形で役に立つなんて皮肉なもんだ。
「く、ならば!!」そう言うと松宮さんは針を一本手に持つと糸を巻き付けていく。何をしてるだと思っていると物の数秒で形状が変化していき……。
「どこをどうやったらそうなった!?」あっという間の槍に変わった彼女の武器を躱しながら思わず突っ込んだ!
どういう理屈か分らんが針に糸を巻き付けると武器に変わるらしい。
便利だが「流石に他の巨獣器の武器程丈夫じゃないみたいだな!」そう言いながら槍をへし折った。
やっぱり他の巨獣器の武器と違って再生できず使い捨てになるみたいだな。なんて余裕持って対処できたのはこの時までだった。
彼女の両手に漫画でしか見ないようなバカでかいガトリング砲を一本ずつ持っているのを見て思わず「マジか」と声が零れ落ちてしまった。
その直後ガトリング砲だけでなく背中から生えている4本の蜘蛛脚先端から弾丸が飛んでくる!!
情けない声を上げながら必死に逃げる!?「飛び道具も作れるのか!?」
ゴジラギアを輝かせると黄盾(こうじゅん)による光の障壁で弾丸を防ぎながら驚きの声を上げる。
まさか銃弾まで作れるのかと思っていると近くの地面に当たった銃弾をよくよく見てみると弾丸サイズになった毒針だった!!
なんで毒針か分かるかというと先程の針同様刺さった場所がズブズブに溶けているからだ。
どうやら毒針の大きさをある程度を自由に調節できるみたいだな。先程の槍を見る限り恐らく巨大化もできると思った方がいいだろう。
なんて思っているとザス!ザス!と何かが突き刺さると音が聞こえる。
恐る恐る音がした方に目を向けると光の障壁に毒針が突き刺さっていた!
光の障壁に突き刺さるってどんな針だ!!「これならどう!!?デスクロス・ネット!!」いつの間にか持っている小型銃を放つとそこから糸が蜘蛛の巣状に広がりつつ展開し迫ってくる!
あれ絶対触れたら細切れになるやつだ!!仮に違っても身動き取れなくなる!!
ゴジラギアと目を金色と桃色にそれぞれ輝かせ、黄塵による結晶体、桃色に光る蔓や根など植物による障壁を築き攻撃を防ぎつつ驚きの声を上げる!「あっぶな!!」
しかしこれは不利だな。ああ、こういう時に一誠がいれば楽なのにあいつ今どこいるんだ!!
あいつがいれば乳語翻訳(パイリンガル)、洋服崩壊(ドレス・ブレイク)が使えるから簡単にこの子勝てるんだけどなー。
……もうその辺り敵も分かっているから分断したんだろうがね。合流したいが伊藤さんは捕まっているから放っておくわけにはいかない。
いくら彼女の親しい後輩だからって残していったらどうなるかわかったもんじゃない!
「杏子ちゃんは悪い子じゃないんです!できるだけ傷つけないでください!!」
「分かっているよ!素人目にも完全に何か妙な術かけられているって一目でわかるオーラを纏っているからね。手荒なことはできない」
「でも、なんでこんな雑な洗脳したのかしら?X星人ならもっと上手くできそうですが。仮に彼らではできないにしても協力者に頼めばできそうですし」
「そりゃあ簡単だよ。もし洗脳だと分かっていなければ俺が手心加えず攻撃する可能性がある。流石に自分の命より優先する気は無いからね。伊藤さんには申し訳ないけどね。だけど」
俺をものすごい形相で睨んでくる松宮さんにちょっとビビりつつも「洗脳されていると分かっているなら見捨てる訳にはいかないだろう。ましてや君の知り合いだというなら尚更ね。これだけでこっちが手出ししづらくなるんだから敵ながら見事だわ」
そう言いながら今の状況を整理する。
先程の見立てが間違っていないなら倒せない相手じゃない。だが場所が悪い。
洞窟の中必然的に崩壊するとこっちも困るので威力の高い攻撃は避けないといけない。俺だけだったら掘っていけばいいから気にしなかったかもしれんが伊藤さんやここにはいない一誠達がいるかもしれないので封じられる。
幸い割と広い空間だからある程度自由に動けるがその立地を向こうの方が格段にうまく活用できている。
蜘蛛の怪獣だからかヤモリみたいに側面や天井を普通の地面みたいに走り回っている。
その上糸も併せ持つ事で単純な移動速度の上昇だけでなく方向転換などもしてくるので軌道が読みにくい。
手数の多さといいこれは不味いな。だが向こうしてもこちらを倒すには火力不足だというのは痛感しているだろうなあとこちらを忌々しそうに見てくる松宮さんを見ながらどうしたもんかと考える。
今の俺じゃ仮に倒せても致命傷を負わせる可能性が高い。それは避けたいがじゃあ手加減して勝てるかというとそんな甘くもない。
洗脳を解かせるには伊藤さんに任せるのが一番だがだとしてもまず大人しくさせないといけないから……気が進まないがアレをするしかないか。
背に腹は代えられないし一誠や磯兄達に合流しロキに対抗しないといけないし。
内心覚悟が決まった時だった。「なんてしぶとい奴。ならば!!」
一旦武器を捨てて後ろに大きく下がると「いくよ!クモちゃん!!」その途端『クモンガ』の鳴き声と思われる音声が鳴り響くと共に強く発光し姿が変わっていき……!!
光の中から現れたその姿は正にアラクネそのもの、つまり人間の上半身に蜘蛛の下半身をした姿になっていた。
これは鈴姐さんのラドンと同じ高速移動モードに変更したんだろう。こんな事もクモンガはできるのか!?
「そんな!!クモンガの歴代継承者には高速機動体なんて今まで確認されていなかったのに」
「じゃあなんでこんなことできるんですか?」
「おそらく杏子ちゃんとクモンガの適合率がいいんでしょう。本来あのレベルだったら精神汚染しても可笑しくないのに全然暴走する気配が無いなんて天性の才能を感じます」
「まあ、ある意味今も精神汚染しているのと大差ない状態ですけどね」全身鎧の為表情が見えないがどう見ても荒ぶっている雰囲気の松宮さんを見て思わず呟いた。
俺と伊藤さんがそんな風に話し合っているのがどうやら気に食わなかったらしく
「イチャイチャするなー!!」と叫び突っ込んできた。
これ、イチャイチャしていると言えるのか?そんなツッコミすら口に出る間もなくあっという間に間合いを詰められ槍で貫いてきた!!
自分でも今の攻撃を咄嗟によく防いだもんだと感心するレベルだった。
だが蜘蛛の下半身から突如顔らしいものが出現し口から蜘蛛の巣を放ち動きを封じられた。
すぐ糸を焼き切ろうとするが向こうの方が速かった。ザスザス!!鈍い音と共に目から光が消え激痛が走った!!
「剣吾さん!!」伊藤さんが焦った声が聞こえるものの返事を返す余裕が無かった。
何とか無理やり目に突き刺さった毒針を力づくで引き抜いたものの全く見えない。再生できずこのままもう見ることができないんじゃないかと不安に思うもののその間にも毒針や武器と思われるもので体を貫かれる!!
これはヤバいな……唯の痛みじゃないな?これは毒が効いているのか?だがダガーラの毒に耐えれただからのここまで効果があるだろうか?
俺が苦しんでいる姿をじっくり見たいのか攻撃が止み松宮さんの勝ち誇った声が聞こえる!!
「歌織姐様に寄ってたかるゴミクズが!そのまま苦しみ死ぬがいい!!」
「嫌だね」その宣言すると共に俺の体を発光させると糸の拘束が解ける!!
一回り小さくなった体で躍り出る。「どうやらこの姿になるとダメージ回復する効果もあるようだな」
視力を回復させた俺は目をパチパチ瞬きながらそう言った。
「貴様、その姿はなんだ!?何故私の呪いと毒が消えている!?」「マッドサイエンティストに無理やり改造させられてこんな姿になるようになったんだよ」
そう言いながら邪魔な長さまで伸びた髪をなびかせながら半ばやけくそにそう応えた。
「そうか、分かりましたよ刀剣(はやみ)ちゃん!!」「その名前で呼ばないで貰える!!?そして何故どいつもこいつもスムーズにその名で話せるんだ!!?」
僕の魂の叫びをいつも通り無視し伊藤さんが叫ぶ!!
「そんな事より聞いてください!クモンガの毒は確かに強力ですがダガーラには及びません。だがらダガーラの毒が効かない剣刀ちゃんにはクモンガの毒も平気なはずです。それにも関わらずダメージがあるのは杏子ちゃんの呪力によるものです!!」
「呪力!?何この子、呪いとか言っていたの本当だったの!!?あんたの後輩どんだけ物騒なの?陰陽師とかそういう特殊な家系なの!?」
「いいえ、確かに彼女の名家ですがそういった特別な力はないはずです。事実私と一緒時にはそんな気配欠片も感じませんし恐らく私と別れたから力に目覚めたんだと思います。クモンガを宿するのどちらが先か分かりませんが呪いと毒それぞれ単品なら剣刀ちゃんに効果ありませんが両方含めているので効果があったんだと思われます」
成程、毒だけじゃなくて呪いもあって苦しんでいたという訳か。ま、とりあえず当たったら不味いという事だね。
「デスクロス・ネット!!」またネット状に展開した切れ味抜群の糸を右腕に装着したゴジラキャノンから放たれる炎で焼き尽くしながらこっちも前に出る!!
先程ボコボコにされた恨みもあるがそれ以上に女体化した事で精神的に女性を傷つける事への抵抗感が自分でも驚くほどに低くなっているのを再認識していた。
さてこれ以上時間かけてもいられない!危険だがやってみるか!
瞬時に槍を創造し、斬りかかってくる松宮さんに向かって走っていく。
この女体化状態刀剣モードと言っておくか。通常時より戦闘能力が劣るがその分小回りが利き武器で火力を補っている。
今の所僕が出せる武器は今使っている大砲、大剣、大矛の三つでどれもデカい武器ばかりだ。
もっと取り回しがいい武器も出せれば良かったのかもしれないが、ないものねだりしても仕方がない。
「男か女分からない訳が分からない奴に姐様を渡せるか!!」
「性自認は完全に男だよ!後伊藤さんは誰のものでもないし相手は彼女が選ぶことだよ」
「じゃあもし姐様が付き合ってほしいと言ったら断るのか!?」
「まさか有り難く交際させて頂くよ」「やっぱり狙っているじゃないの!?」
「ランクが違いすぎて諦めていた高嶺の花から交際してもらえるのならそりゃあ付き合わないという選択肢があるのか?」「確かに!!」
そんな軽口を叩きあいながら交戦に入った!
ゴジラキャノンで槍を粉砕すると距離を取ろうとしているのだろがそのは問屋が通さない!!
ゴジラキャノンを金色に輝かせていて僕と松宮さん事その周辺毎を黄界を形成し動きを封じ込めた。
「これは!?」突然結界に覆われた事で動揺しつつも松宮さんは毒針や糸を飛ばすが。
髪の毛を桃色に輝かせると植物の蔓や根を操り攻撃を防ぎつつ松宮さんを捕まえ動きを封じる!
「こんなもの!」と毒で溶かすなどして拘束を解こうとしたのだろう。だが!!
「残念だったね!!遅い!!」そう言うと桃色に発光させながらゴジラキャノンから大量の花びらを浴びせる技、花びらの舞を放つ!!
花びらの舞は相手を麻痺させる効果がある!!これで視界と動きが鈍った所をゴジラキャノンで彼女のボディに叩きこんだ!!
本来ならこのまま吹っ飛ぶのだろうが今やったのは植物の能力を得た事で生命力つまり気のエネルギーを鑑賞できる力を得たらしい。
僕としてはそんなに上手くできないが今やったのは肉体のダメージの変わりにその分相手の気を乱す、要は酔わせた。今まさに乗り物酔いみたいな気持ち悪さを感じているだろう。
そこをすかさず植物で縛り上げるとそのまま生命エネルギーを植物に吸収させると貧血みたいな状態になり禁手状態を保つことができずに松宮さんは倒れた。
……ああ、何とか上手くいった!手強かった!!やっぱりこの手のタイプは苦手だなあと思いつつ元の姿に戻る。
良かった!目も見えるしどうやら毒とかも回復できたみたいだ。
「杏子ちゃん!!」伊藤さんを糸の拘束から解放すると俺の方を見ず慌てて気絶した松宮さんへ駆け寄る!!
松宮さんを抱き寄せ呼吸とかを確認しどうやら無事と判断したらしく安堵の息をつく。
「剣吾さん!もう少し優しく取り押さえる事はできませんでしたか?」
「目に毒針刺してくる相手に対してはこれ以上になく優しい対応だと思うが……大体そんな余裕がある相手じゃなかったよ」
結構ボコボコにされていたのにこっちの心配をあまりにもしていない態度。流石に傷つくのだが今はそんな事ツッコんでいる暇はない。
「俺は一誠達と合流しようと思う。伊藤さんはその子の意識戻るまで傍にいてあげて。一人にするけど大丈夫?」
「ええ、任せてください!一誠さん達に磯野さん達も心配ですし先に行ってください。杏子ちゃんの意識を取り戻したら私も後を追います!」
「その子戦力になりそうだからうまい事説得して味方につけてね!」
「杏子ちゃんを危ないことに巻き込みたくないんですが!」「ロキが勝ったらそれどころじゃないでしょうが!多分彼女なら即戦力になるから心配しなくていいよ!」
そんな事を言いながら一誠達と合流すべく走っていく!!
……大して心配もされずちょっと悲しいだけどね。どうしてこう貧乏くじを引くことが多いだかちょっと理不尽な境遇に少々視界が潤んでいるように感じたのは気のせいだと思いたい。
――――
ドカン!!「グハッ……!!」俺、兵藤一誠は容赦なく岩壁に叩きつけられた!!
相手はX星人幹部『チェスメン』の一人、N(ナイト)!!怪獣チタノザウルスの巨獣器を宿し、奇しくも俺と同じ赤い鎧[暴風恐竜の潜水鎧](チタノザウルス・アームズ)を纏っている。
唯でさえ手強いX星人。その幹部であるNは禁手(バランス・ブレイカー)すらせずに俺とアーシアが合流するまで部長を始めとした他のグレモリー眷属を軽くあしらっていた。
それは今もそうだ。俺が合流し『赤龍帝の鎧』(ブーステッド・ギア・スケイルメイル)を纏ってからはほぼ俺以外を無視して集中的に攻撃している。
「はあー!!」木場と子猫ちゃんが俺を援護しようとそれぞれ巨獣器有効なメーサー剣とオーラを纏ったメーサー手甲、足甲による攻撃を左右から同時に仕掛けるが、ナイトは振り向く素振りも見せず二人の手を簡単に捕らえそのまま投げ飛ばす!
その隙を俺が突こうと殴りかかるがあっさり足払いされ体勢を崩す。辛うじて翼を広げ飛行することで転倒を防いだがそんなもので窮地は脱しなかった。
ナイトは俺を顔を掴むと地面に叩きつけそのまま引き摺り回す!!
クッソ!!離せ!!必死に抵抗しようとするが「イッセー!!」「イッセー君!!」部長と朱乃さんが俺を救おうと消滅魔力に雷光を放ち援護をするが
「ふん!」その瞬間俺を投げ消滅魔力と雷光にぶつけ攻撃を防いだ!!
「「イッセー(君、さん、先輩)!!」」グレモリー眷属の悲鳴が響いた。
「だ、大丈夫ですよ!」俺は部長達に応え俺は立ち上がる!
だがやっぱりこいつシャレにならねえぞ!!剣吾はこいつと同格のビショップとよく一人で戦えたものだ!
こんな事している場合じゃないのに!!ヴァーリ達がロキと戦っているだろう。早く向こうと合流しないといつまで対抗できる分からないぞ!!
そう焦るがナイトは両手に装着されている団扇から突風を起こされ俺達は飛ばされないよう必死に踏みとどまるしかできなかった。
さっきからこの繰り返しだ!接近戦は一方的に叩きのめされる。遠距離だと突風により身動きが取れず踏み止まるのが精一杯で油断するとあっという間に壁に叩きつけられるてしまう。
『不味いぞ!相棒!あいつ赤龍帝の特性を徹底的に封じるつもりだ!どうにか使わないと勝ち目は無いぞ!』
そうほんの少しでも赤龍帝の特性である『増加』をしようとすると即座に他のを無視して殴りかかりダメージを与えチャージを中断させられる。
こいつにとって脅威なのは赤龍帝だけなんだろう。弱点であるメーサー攻撃、それと同じ効果がある攻撃もこの時ばかりは回避、防御するばかりで最小限反撃する程度で俺に攻撃する。
こんな状況で俺達がまだ立っていられるのは、アーシアがダメージを回復させてくれるおかげに過ぎないというのは誰の目にも明らかだった。
『どうして止めを刺そうをしないんだ?』ドライグがナイトに向けて話した言葉は俺達の総意だった。
認めたくはないがこいつの実力なら簡単に俺達少なくても一人はもうとっくに倒しても可笑しくないのにいったい何故なんだ?こいつは[暴風恐竜の軍配刃 ](チタノザウルス・ファン・エッジ)もあるのに何故か使わないし。
ナイトは「理由はいくつかあります。こちらの性能テストがメインというのが一つ。ロキと貴方達の戦いに少し水を差しその観測するためというのもあります。個人的に貴方達の成長率を考えると今の内に消した方がいいとも思うがこちらにも利になる可能性があるので避けたい。そして最後に今貴方達に死なれるとこちらにも不利益があるんですよ」
それはどういう事だと聞く前に「どうやら来たようですね」とナイトが言うと「一誠~!!名前~!!」と剣吾が俺達の名前を呼びながら走ってきた!!
「皆大丈夫!?でこっちはやっぱりX星人か?」「ああ、『チェスメン』の一人ナイトだ!チタノザウルスを宿している。エクスカリバーを盗んだ奴だ、気をつけろ!」
その言葉を聞いた途端剣吾が顔を歪め「あの時の奴か!『チェスメン』だったとは。それにしてももうこんなに早く『チェスメン』とまた戦うのか……」心底嫌そうな声で力なく言った。
一瞬うな垂れたが……すぐに気合を入れなおし「こいつは俺が相手するから皆はロキを任せた!!」
俺達も一緒に戦うと言おうとしたが「ええ任せたわ剣吾!行くわよ、皆!!」部長がそう言うと出口に向かい走っていった!!
朱乃さん達もついて行くので俺とアーシアがちょっと戸惑い剣吾を見るがあいつは無言で行けとジェスチャーしたから「無事でいろよ!!剣吾!!」
「お前らの方が危険なんだからそっちに集中しな」一誠達も出口に向かっていく。
「……止めないんだな?」「ええ、一番の目的は貴方をロキ達と戦わせない事ですから」
「それはやっぱりあの時フェンリルと渡り合えたからか?」「もう貴方も分かっているでしょう。フェンリル、終末の獣である奴との戦いはゴジラの覚醒を促している。それはこちら側としても非常にリスクがあるので防がせてもらうよ」
「なら何で俺以外も転移させたんだ」「単純に君だけを転移することができなかっただけだが結果的に色々試したい事があったから正解だったよ」
「……伊藤さんの後輩松宮さん彼女がクモンガを宿しているのは君達がやったのか?」
「いいえ、彼女は敬愛する先輩である伊藤歌織が君の為に転校した事でショックを受けていた。どうにか君を消そうと伊藤歌織を慕う学友と共に協力したが、上手くいかず己の不甲斐なさに絶望していました。そんな時、彼女の願いに応えるかの如くクモンガを宿しました」
ナイトは俺の問いに応えながら続ける。
「彼女は巨獣器を宿すと共に呪力に目覚めました。その力であなたを消したがっていたので今回協力を持ちかけたら喜んで申し出ましたよ」
「じゃあ、あれ君たちに操れたとかじゃなくて素だったって事?」
「まあ、一応躊躇しないように軽い洗脳はしたがおそらく結果は大して変わらなかったんじゃないのかな」
「マジか、正気に戻っても命狙ってくる可能性が高いって事?」勘弁してほしい。
「一つ聞きたいだが松宮杏子をどうしましたか?」「どうにかして無力化できたよ。苦労したよ」
「殺しはしなかったんですね?」「そりゃあ伊藤さんの後輩で操られている女の子と知ったら傷つける訳にはいかないからね」
「……どうやらゴジラの影響を受けていないみたいですね」「……まさかそれを確かめるためだけにこんな大掛かりな事をしたのか!?」
「ゴジラの復活は我々にとっても無視できない事象だ。あなたがどれだけゴジラの意識を乗っ取られていないかどれだけ引き出せているのか非常に重要だ!確かめさせてもらおう。かの神喰狼フェンリルと渡り合ったその力見せて貰おうか!!」
ナイトはそう叫ぶと手にした槍の石突を洞窟の床に打ち鳴らした途端、岩の床にヒビが入り、一気に崩壊した!!
ここは洞窟!!突如浮遊感と共に足場を失い、焦りながらも咄嗟に植物を操り蔓で命綱変わりに固定した。
ホッと一息ついたが「それじゃあ困るんですよ」ナイトが月牙を放ちあっさり切断され再び落下した!
「まだまだ!!」そう言うと足から水を噴出し高速移動や短時間の飛行を可能にする技水進(すいしん)で逃げようとするが「しつこいですよ!!いい加減落ちなさい!!」首根っこ捕まれ無理やり底に落とされた!!
ドボン!!これは水か。てっきり地面に叩きつけられると思っていたので想像と違う触覚に驚きつつ起き上げる。
結構深いな……胸の辺りまで水に浸かっている。まあ幸い水中でも息ができるから問題ないんだが……ここは地底湖か?湖かどうか分らんがそこそこ大きいな。
「いかがですか?この為に用意しました」とナイトが高らかに言う。
「さあチタノザウルスもまた水中戦を得意とした種族!さあやりあおうじゃないか!!」そういうナイトの姿は下半身が人魚やラミアを思わせる下半身に姿が変わっていた。
多分水中戦特化形態という所か……ビショップとの戦いを思い出す。あれと同格の『チェスメン』が相手……。
しかもビショップ本人が自分は他の『チェスメン』程接近戦は得意でないと言う。
で『ナイト』という名前にエクスカリバー盗難事件で会った時を思い出す。
こりゃあ覚悟を決めないとダメかもな。
「水柱(みずばしら)!!」ナイトが[暴風恐竜の軍配刃 ]を振り回し水を含んだ竜巻正に水柱そのものをぶつけてきた!!
ゴジラギアで切り裂くと、そのまま紫色に輝かせ振動拳を水中に叩きこむ!!
これで水中全体に振動が伝わりダメージを与えようするがこっちの狙いはお見通しだったようでナイトは素早く水から飛び上がった。
だが、それはこっちもお見通し!!足から青い炎の光刃、炎刃を放つ。普通ならこれで回避不可能なのだがそんな甘くは無い。
こいつら『剃刀』(カミソリ)を始めとする高速移動術があるから当然のようにあっさり躱す!!
新たに作った光刃を手に[暴風恐竜の軍配刃 ]と切り結ぶ!
……こうしてぶつかり合って確信する。間違いなくこいつはロキやフェンリルには及ばない。
だが、『怪獣王の籠手』(ゴジラギア)本来の姿になる素振りが無い。
ゴジラが力を貸してくれる可能性は期待しない方がいいだろうな。こいつは強さそのものはロキ達より下かもしれないがだからって楽に勝てるかといえば当然ノー。
とりあえず伊藤さん達も完全に避難してくれないとこの洞窟ごと破壊するだけの高威力技も使えないし果たしてそれまで持てるものだろうかと不安に思いつつも激しい水中戦が始まった!!
――――
剣吾と別れヴァーリ達と合流すべく出口を目指して進んでいたが漸く洞窟を抜けた!!
そこで俺の目に映ったのは……!!
「ヴァーリ!!」磯野さんが悲痛の叫びを上げ、「ふははははは!!まずは白龍皇をかみ砕いたぞ!!」とロキの高笑いが同時に聞こえる!!
そこに映っていたのはフェンリルに嚙みつかれ吐血するヴァーリの姿だった!
モンスターバース面白そうですね。この為だけにアップルプラスに入ってみたくなりました。
いよいよゴジラ-1.0の情報が今月わかるようで楽しみです。
[大蜘蛛の妖魔鎧](クモンガアームズ)
焦げ茶と黄色の縞模様の全身鎧の背中に4本の蜘蛛足状の鉤爪が装着されており自由自在に動かせる。この蜘蛛足から糸や毒針を放つことも可能。
クモンガの毒針に糸を巻き付けることで様々な武器に加工することが可能。強度、硬度は巨獣器の武器には流石に及ばす、一度破損すれば再生不可能だが数で補う。
糸は可燃性で粘着性があるものと切断力に優れるものなど複数の種類を使い分ける。毒針の大きさも調節可能。現所有者である松宮杏子が呪力に目覚め毒に呪いも混じり相乗効果でより強力な効果を持つ。
[大蜘蛛の妖魔鎧](クモンガアームズ)[高速機動モード]
背中の蜘蛛足が消え代わりに下半身が蜘蛛に変化し正にアラクネを思わせる姿に変形する。下半身には蜘蛛の顔が独自にあり毒牙や糸を吐くがこれらはあくまで鎧に過ぎず、蜘蛛の顔を始め下半身が傷ついても本体にダメージが無くいざとなったら蜘蛛の体から強制排除する事が可能。
この状態では機動力が大幅に上昇する。
[暴風恐竜の潜水鎧](チタノザウルス・アームズ)
赤を基本色にしており各部に黄色いヒレを思わせる形状の装飾をされている。両手に[暴風恐竜の団扇](チタノザウルス・ギア)が装着されており陸上より水中の方が機動性を増す。
巨獣器特有の高い身体能力向上に加え[暴風恐竜の団扇]による突風を武器とする。大量の水がある場所なら水も武器になる。
[暴風恐竜の潜水鎧](チタノザウルス・アームズ)[水中機動モード]
人魚やラミアを思わせる下半身に姿に変わり水中を高速で移動する形態。この状態では蛇のように締め付ける事も可能で陸上でも蛇さながらに移動する。この状態では尻尾の先端も団扇状になっており、ここからも強力な突風を起こすことが可能。
水柱(みずばしら)
[暴風恐竜の団扇]あるいは[暴風恐竜の軍配刃 ]によって竜巻を起こし大量の水を含ませ放つ技。風と水の合わせ技で凄まじい回転力と圧力がありまともに喰らうと引き込まれ、中に入るとミキサーさながら粉々にされる