ハイスクールDXD 巨獣の目覚め   作:プリンカステラ

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リアルで色々忙しかったのでここまで伸びました。
多分今後もどんどん更新が遅くなると思いますが温かい目で見てほしいです。
いよいよゴジラ-0.0の映像あれ凄いですね
仮に重力をゴジラが使えるならこの作品でも採用するか悩みますね
スパロボだけでなくゴジラバトルラインにマジンガーZ・真ゲッターロボが登場とかスパロボやコンパチヒーローの枠になるかもしれませんね


第七章  放課後のラグナロク編 6

時は少し遡る!

 

ロキとの戦いで俺磯野敏博はフェンリルの解放を阻止すべくその前に陣取っていた。フェンリルの子供である巨大な狼スコル、ハティが猛攻を〔暴竜の戦槌](アンギラス・ハンマー)鎖槌モードでワイヤーを掴みながら鉄球と小槌を振り回しながら防いでいた。

 

流石神をも食い殺すと言われる北欧神話最強の魔物であるフェンリルの血を引くだけの事はある。真面に牙や爪が当たったら不味そうだな。

 

こいつらだけならいいが他にも量産型ミズガルズオルム、巨大な骸骨の兵士火死人(ドラウグル)それに何よりロキがいる。

 

白竜皇であるヴァーリ率いるヴァーリチームとタンニーンがスコル、ハティを攻撃しているが流石北欧最強の魔物の血を引いているだけあり先程からダメージを受けているがそう簡単に倒れてくれない。

 

今の所は何とか防いでいるがこのままでは不味いな。

 

「ほう、さすがは歴代最強の白竜皇と呼ばれるだけはある。北欧の魔術を短期間でここまでものにするとは恐るべき才だな」

 

「……よく言う。こっちは『半減』の特性を使っても少しずつしか削られない。何より」

 

ロキが放った魔術攻撃を俺が躱すとヴァーリが「先程から他の相手に援護攻撃をする余裕があるじゃないか」そう悔しそうに言う。

 

自分と相手しているのに余所に攻撃する余裕がありその状態にも関わらず倒すことができない現状に嘆いているようだった。

 

「気にすることは無い。君に集中しても倒すにはかなり手こずりそうだ。ならば我が子を解放した方が手っ取り早そうと判断したまでさ」

 

そう言いながら先程から俺達に魔力攻撃をやっているのだがなんか違和感感じるんだよなあ。

 

単純な魔力を放つばかりだ。単純にヴァーリの攻撃が凄まじいからもっと大規模な攻撃をする暇がないのであるならいいだが。

 

「『古龍の突進』(ダイナ・ラッシュ)!!」ゴロザウルスを宿したオスマン・ヒューズが飛び蹴りでドラウグルの腹をぶち抜き粉砕する!

 

ドラウグルを先程から何体も撃破しているがまだまだ数が衰えない。

 

こいつらいくついるんだ。俺以外の巨獣器使いはこのドラウグルの群れと量産型ミズガルズオルムを相手していた。

 

『海龍の錨(サーペント・アンカー)!!』マンダを宿したマーク・ペルランが水龍の深淵銛錨(マンダ・アンカー)を投げドラウグル頭部を粉砕する。正に投げ槍そのもの或いは銛漁だな。

 

『忍法!封魔手裏剣』(ふうましゅりけん)!!」「『梁山泊』(りょうざんぱく)!!」バランを宿したマイロン、バラゴンを宿した理愛(りえ)それぞれ投げた[山神の手裏剣](バラン・スライサー)と[地底獣の旋棍](バラゴン・トンファー)が一匹の量産型ミズガルズオルムの目を潰した。

 

『風雷刃(ふうらいじん)!!』その隙を見逃さずラドンを宿した鈴(りん)が[大翼竜の剣](ラドン・ソード)二振りを構えながら上から高速に飛来し上雷状に斬りつけてから風の様に自由自在に切りつけバラバラにした。

 

「よしまず一匹!!」「鈴!!動くな!!」一匹倒したことで若干油断した鈴に俺が警告の声を上げる。

 

ロキが鈴に向け魔力弾を放たれ不意を突かれた事もあり素早い鈴であっても回避できない!

 

俺は手にした「『金剛封鎖』(こんごうふうさ)!!」咄嗟にアンギラス・ハンマーを鎖鉄球(モーニングスター)モードに変えワイヤーを伸ばし投げ鈴を囲うように包み込み攻撃を防ぐことに成功した。だが

 

「ダーリン!!」鈴が悲鳴を上げる!!俺が鈴をフォローした隙を見事につかれ、どっちか分らんがフェンリルの子供である狼の片割れがヴァーリチームを突破し俺に噛みつく寸前だった。

 

これは回避できないな……まともに噛みつかれたら流石に防ぎきれない。ならば!

 

噛み砕かれる前に[暴竜の剛武装](アンギラス・アームズ)に装飾された棘を限界まで伸ばした!!

 

狼に噛みつかれる前に棘が口に突き刺さった事で痛みから俺を吐き出す!!

 

その隙を見逃さす苦しむ狼の背後を取ると棘を引っ込めた状態で殴りつけると同時に棘を発生させる!!

 

こうすることで単純に打撃と刺突を与えるのではなく体の内側にダメージが突き刺さる!

 

『崩核貫衝(ほうかくかんしょう)!!』俺が技名を告げると同時に狼の口から大量の血が溢れ出す!!

 

その時だった。背後からバキンと何かが壊れる音と共に強力なプレッシャーと共に風が吹き抜ける。

 

……これはまさか!!俺が声を上げる前に答えがそこにあった。

 

「ぐは!!」ロキと戦っていたヴァーリがフェンリルに嚙みつかれ吐血する姿だった。

 

――――

 

俺、兵藤一誠がX星人の妨害から抜け出しロキの元に向かいそこで見たのは、ヴァーリがフェンリルに嚙みつかれた姿だった!!

 

「「ヴァーリ!!」」俺と磯野さんが同時に叫んだ!!

 

「ふはははは、よくやった!ハティ!!」ロキの笑い声が聞こえる。

 

「……今までずっとフェンリルの鎖を壊すことに専念し魔術を練っていたのか!」タイニーンのおっさんがズタズタに切り裂かれた姿で荒い息を吐きながら説明した。

 

鎖を見ると錆びつき腐食していた。

 

「おっさん、大丈夫か!?」「問題ない!」

 

そう言うとフェニックスの涙を飲み回復すると量産型ミズガルズオルムの一匹を焼き尽くしつつ「やはりフェンリルは別格だな!解放された一瞬で俺と白竜皇にここまで傷つけるとは」と警戒しつつ闘志むき出しで応えた。

 

アーシアもヴァーリチームを始めロキ達と戦っていたメンバーの傷を癒した。

 

「赤龍帝も合流したか。まあ、だがモスラの巫女と怪獣王がいないだけでも十分だ。それに二天龍の片割れを残してオーディンの元に行くのも不安だったからな。ここで潰していくとしようか。始めようか、わが子達よ!!」

 

その言葉に応えるかのようにロキの軍勢から鬨の声が上がった!!このままじゃ不味い!

 

明らかに向こうの戦意が上がっている!!!唯一ヴァーリを咥えて声を上げられないフェンリルからも目に見えてオーラが増しているのが分かる!!このままじゃ。そう思っていた時だった。

 

「……兵藤一誠、フェンリルは――俺が引き受けた。ロキを始め他をお前達に任せたぞ」

 

見ているだけで痛々しい姿のヴァーリがフェンリルに咬まれたまま俺に話しかける。

 

「どうやってだ?既に瀕死の身ではないか?単なる強がりや妄言は白龍皇の品位を貶めるだけだぞ?」

 

ロキは嘲笑と言うよりも戸惑いの色が強い口調で聞くと

 

「――天龍を……このヴァーリ・ルシファーを舐めてくれるなよ!!」

 

血を吐きながらも力強い眼差しを向けると静かに口ずさんだ。

 

「我目覚めるは――」 〈消し飛ぶよっ!〉〈消し飛ぶねっ!〉

 

「覇の理に全てを奪われし、二天龍なり――」 〈夢が終わるっ!〉〈幻が始まるっ!〉

 

「無限を妬み、夢幻を想う――」 〈全部だっ!〉〈そう、全てを捧げろっ!〉

 

「我、白き龍の覇道を極め――」

 

「「「「「「「「「「汝を無垢の極限へと誘おう――」」」」」」」」」」

 

『Juggernaut Drive(ジャガードライブ)!!!!!!!!!!!!』

 

ヴァーリでない声恐らく歴代の白竜皇所有者と思われる怨念のこもった声が響いていた。

 

俺が説得しようとしている歴代所有者達の魂は本当に暗黒なのかもしれない。

 

今始めて見てどれだけ困難なのか漸く実感できた。

 

採石場跡地全域を照らす程大出力のまやぶい光がフェンリルの口の中から溢れるだけでなくフェンリルそのものも飲み込まれていく。感覚がマヒしてしまうぐらい圧倒的なパワーを感じる。

 

これが『覇龍』(ジャガーノート・ドライブ)!!

 

「黒歌、俺とフェンリルを予定のポイントまで転送だ!」

 

「にゃはは!了解!念のため予備貰っておいてよかった!」

 

黒歌がそうにんまり笑うとフェンリルを縛る鎖をヴァーリに渡しつつどこかに空間転移した。予定ポイントという事からおそらくあいつは最初からフェンリルなりロキなりを一対一で決着をつける算段だったのだろう。

 

『覇龍』もあいつなら魔力を代償に短時間なら使いこなせると聞いたが生命力激減のリスクが消えた訳じゃない。大丈夫だろうか?いや考えている場合じゃない!!

 

「まさかフェンリルをこの様な形で失うとは予想外だよ。やってくれたものだ。だがこのロキ北欧の邪神をなめてもらっては困るな!!」

 

「お前の相手は俺だ!!」タイニーンのおっさんの大きな火の玉とロキの魔術がぶつかり激しく爆発する。

 

両者激しい攻撃をする。っていうか流れ弾でこっちもやばい!!完全に戦場か天災の規模じゃないか!!これが龍王と神の戦いなのか!!

 

俺達も戦わないとまずはミズガルズオルムとドラウグルを蹴散らすぞ!!

 

「防御にまわったら負けよ、ひたすら攻めて!」「私達がドラウグルを引き受けるので皆さんは他を!」部長と朱乃さんが消滅魔力と雷の広範囲攻撃によってドラウグルの軍勢が大幅に数を減らした!!

 

俺達も負けていられないな!ギャスパーが無数の蝙蝠に変身し、量産型ミズガルズオルム達の視界を奪う。

 

その隙を見逃さなかった!!「……少しでも弱らせます!」子猫ちゃんが仙術を込めた打撃を量産型に叩きこむ!

 

あの巨体だ。ダメージは少ないだろうが気脈を阻害効果は必ず役に立つ!!

 

その瞬間!!木場が量産型の足元に大量の聖魔剣の刃を生えさせて腹ごと突き刺さる!!

 

サイズ的にちっちゃい棘が刺さった程度だろうがそれでも痛みはあるのだろう。苦悶の声を上げる!!

 

「くらいなさい!!」イリナが投げた二つの光の槍が量産型の一匹に突き刺さる!!

 

これは流石に堪らなかったのか悲鳴を上げ暴れまわる!!

 

「よくやった!後は任せろ!!」ゼノヴィアがデュランダルとアスカロンを構え莫大な聖なるオーラの斬撃を繰り出す!!

 

その威力は凄まじく完全に消滅させた。これで残りは三匹!

 

「ボールは友達!!」磯野さんがそう言いながら鎖鉄球状態のアンギラス・ハンマーのワイヤー部分を引きちぎると鉄球をサッカーボールの様に蹴りつけた!

 

鉄球は凄まじい勢いでミズガルズオルムに向かって突き進む!!ミズガルズオルムも口から炎を吐き撃退しようとするも炎を蹴散らし鉄球が命中すると頭部が吹き飛び肉片に変わった!!

 

「今の『彗星列弾』(すいせいれつだん)とでも名付けておくか」そう言いながら大槌モードに変えた磯野さんは他のミズガルズオルムを討つべく向かっていった。

 

……分かっていたけどこの人も化け物だよな。

 

「『古龍の斬撃』(ダイナ・スラッシュ)!!オスマンさんが[古龍の飛去来器」(ゴロザウルス・ブーメラン)に繰り出される強力な斬撃がミズガルズオルムの左目を潰す!

 

激痛で暴れるミズガルズオルムの首にマークさんが「『大蛇の締め付け)』(スネークバインド)!!」と叫びつつ水龍の深淵鎧(マンダ・アームズ)にある盾から変わった龍頭の鞭による締め付けが行われた。

 

どう見てもそんなに長くないように見えたがどうやら思ったより伸ばすことができるらしい。

 

単純だが効果的である首に強力な締め付けをされ泡を吹くミズガルズオルム。

 

ミズガルズオルムの腹に理愛さんが[地底獣の馬上槍](バラゴン・ランス)を突きつけると石突部分のレバーを引っ張り押すと爆発し同時にランスが押し出される。巨体貫くと爆散した!!

 

「……『崩衝錐爆』(ほうしょうきばく)!!」肉片が飛び散る中そう呟く理愛さんの姿は恐ろしくもあり同時に美しかった!!

 

最後に残ったミズガルズオルムを木場が高速で動き回り顔面を切りつける。「赤龍帝とのトレーニングは伊達じゃないんだ!!」痛みを感じつつ激怒した様子で炎を吐こうとした瞬間!

 

「義を見てせざるは勇無きなり!!助太刀いたす!!」マイロンさんがそういうとムササビの様に滑空しながら手にした苦無[山神の苦無](バラン・クナイ)と[山神の天武装](バラン・アームズ)による鎧背面に装飾されたハリネズミみたいな無数の棘を利用し体を回転させながらミズガルズオルムの背中を切りつける!!

 

「『旋刃乱舞』(せんじんらんぶ)!!」怒り狂い木場とマイロンさんに潰そうとその巨体で暴れまわるミズガルズオルムは下ばかり注目し自分の上を注意しなかったのが敗因となった。

 

「『超音速弓矢』(ソニックアロー!!)」鈴さんによって〔大翼竜の弓](ラドン・アロー)から放たれる超音速の矢がミズガルズオルムの頭上を貫きその息の根を奪った!

 

一方ヴァーリチームはアーシアが回復を受け礼を言うと再びまだ動いているフェンリルの子供を相手をしていた。

 

「にゃははは♪それそれ、足止め、足止め」黒歌が術で狼の足元を泥濘に変えた。足を取られ、動きを封じられた所を美猴とアーサーが攻め込んだ!!

 

「ついてこれますか?美猴!!」「誰に言ってんだアーサー!!お前こそ遅れるなよ!!」

 

互いに軽口を言い合うと聖王剣コールブランドと如意棒をそれぞれ振るう!!

 

巨大化した如意棒で子フェンリルを何度も殴りつける美猴の攻撃も凄まじかったがそれ以上に!

 

空間ごと子フェンリルの右目、爪、牙さえも削り取るアーサーの強さに驚いた!あれが最強の聖剣コールブランドを使う者の強さだっていうのか!?

 

よし!俺達が押している!!その時だった。タイニーンのおっさんが抑えているロキに対しロスヴァイセさんが北欧式魔術でドラウグルの群れごと吹き飛ばした!!

 

ドラウグルはともかくロキは簡単に防いだ。龍王と戦いながら不意打ちにも簡単に対応できるのは敵ながらあっぱれとしか言えない。

 

だがこれで隙ができた!さっきから俺が様子見しているのはこの為だ!!

 

ミョルニルを取り出す。普通の状態じゃ持てなかったけど今なら持てる!!巨大化させたミョルニルを構えた状態でロキに向かって高速飛行する!!

 

この雷で終いだ!!皆も俺に合わせて巻き込まれないように引く。

 

ロキも驚きながらも振り下ろした一撃を躱す。外した一撃は巨大なクレーターを残した!確かに威力は申し分が無い!……だけど!!

 

「な、なんで雷が出ないんだ!!」説明じゃ雷が発生するはずなのに不良品か、これ!!

 

「ふははははは、残念だったな。その槌は純真な者にしか使えない。本来であれば羽のように軽く扱えるほど重さを感じないはずだ。どうやらよほど邪な心の持ち主らしいな。……それにしても何と危険なものを手にしているんだ。ミョルニルとは!!」

 

ロキはミョルニルを見て驚いていたが「いや、どうやら本物ではなくドワーフのレプリカか。しかしオーディンめ、あんなものを持ち出しそれほどまで会談を成功させたいか!」とミョルニルを見てオーディンへの錨を露わにする。

 

だが俺はそれどころでない!邪心があるとNG!!心当たりがありすぎる!!エロエロのおっぱいドラゴンだからか!ってかそれなら最初から俺じゃダメじゃないか!!どういうつもりだオーディンのエロジジイ!!

 

この瞬間間違いなく油断した。「朱乃!!」

 

部長の声に振り向くとそこには磯野さんにやられたはずの子フェンリルの片割れが復活し朱乃さんを襲い掛かろうとする姿だった。

 

不味い!!俺達が朱乃さんを助けようとするが間に合わず肉に牙が突き刺さる嫌な音が響いた。

 

狼の牙が背中を貫き、傷口だけでなく口からも大量の血が流れていた。

 

「……どうして?」驚いた表情で朱乃さんが突き飛ばされ代わりに傷ついた彼に呆然とそう呟いた。

 

「……お前まで失うわけにはいけない。怪我は無いか朱乃?」そうバラキエルさんは苦しげだが話しかける。

 

クソ!何をしていたんだ俺は!!俺は狼の横っ面を殴打し、吹き飛ばす。その拍子にバラキエルさんを解放して後退した。

 

俺は近くにいたアーシアに傷の治癒を頼んだ。傷は塞がったが失血がひどく体力も相当失われただろう。前線復帰どころか命が助かるかどうかも怪しい。

 

「……私は……私はっ……」「お前が無事ならそれでいい。私の命など安いものだ。そんな事より戦いは終わっていない。しっかりしろ朱乃」

 

「一誠、どけ!!」磯野さんの声に俺は避けるとその直後磯野さんが雷みたいに一瞬で間合いを詰め子フェンリルの頭を大槌で粉砕した!!

 

「……『壊城山撃』(かいじょうさんげき)!!バラのおっさん、無事か!!」子フェンリルを粉砕した磯野さんが俺達の元に駆け寄ろうとしたがすぐに鎖槌モードに変形させ俺達の周囲に振り回しロキの攻撃から守った!!

 

「ここは俺が時間を稼ぐからおっさんの傷を治せ!」そう言うとロキへの攻撃に加わった。

 

 

「アーシア!」もう手持ちのフェニックスの涙はない!俺はアーシアを呼んで回復させる。

 

「はい!」アーシアから淡い緑光のオーラが放たれ、バラキエルを包み傷を癒していく。だが出血がひどい。体力も相当失われただろうからこれ以上の戦闘は無理だろうな。

 

「……わたし……わたしは!!」「……しっかりしろ、朱乃。戦いはまだ終わってはいないのだぞ」

 

確かにまだ戦いは終わっていない。戦力がもうロキしかいないのに危険なプレッシャーが消えない!!?

 

これはいったい?「……わが子らよ。よくここまで奮闘した。そなた達の犠牲断じて無駄にはしない!」

 

そう言うと子フェンリル二匹、量産型ミズガルズオルム5匹にドラウグルの大群。その全ての死骸が粒子状に輝きながら散っていくと今度はロキの手に集まっていく……!!

 

「これぞわが子たちの血肉からできた魔杖(まじょう)セプターだ!!」

 

そう言うと槍などの長物にも見える杖を掲げ闘志をさらに燃やす!!

 

こっちはヴァーリがいないとはいえ磯野さんを始めとした巨獣器がこれだけいてまだ戦いを辞めないとは恐るべき執念だ。

 

だが今は朱乃さんとバラキエルさんが心配だ。

 

朱乃さんがバラキエルさん……お父さんの事を嫌っているのですか?それだけを知りたい。俺は泣いている朱乃さんに気づかないよう、静かに『乳語翻訳』(パイリンガル)を発動させる。

 

「なあ、朱乃さんのおっぱい。教えてくれ。朱乃さんは本当にバラキエルさんを恨んでいるのか?」

 

『……。』

 

おっぱいの返事が返ってこない。答えることができないほどショック状態なのだろうか。それともまさかの不発?そう思っているとおっぱいは静かに語りだす。

 

『私は姫島朱乃のおっぱいではありません。――私はおっぱいの精霊です。』

 

…………はい?……え?……え?ええぇぇぇぇぇ!!?

 

「え、え、だ、誰!?…………だ、誰だあんた!!?」俺が戸惑い朱乃さんのおっぱいに指さし叫んだ事で朱乃さんとバラキエルさんが体をびくつかせ驚く。

 

『落ち着いてください。私はこの娘のおっぱいを通じてあなたに話しかけているのです。』朱乃さんのおっぱいさらに謎の事を言ってくる?ナニコレ?何これ!!?

 

「いや、だから誰だよお前!?」

 

『私は全てのおっぱいを司りし神、乳神様。聖母神チチの異名ともお呼ばれるチムネ・チパオーツィ様に使える精霊です。あなたの類なまでのおっぱいへの愛と渇望によって私は導かれたのです』

 

こ、こんな事あるのか!?まさか朱乃さんの胸を聞こうとしたらまさかの神様が応えるとはそんな事ありえるのだろうか?とりあえず確かめよう。

 

「お、おっさん!」ロキと戦っていながらタンニーンのおっさんは俺に振りむく。

 

「何だ!今忙しいだが、またなにか起こったか!?また乳か!?」

 

「おっさん、乳神様チムネ・チパオーツィってどこの神話体系の神様何だ!?聖母神チチ様とも呼ばれているらしいぞ。とりあえず日本の神様では無いとは俺でも分かるんだが」

 

俺がそう話した瞬間さっきまでシリアス全開だった雰囲気が一瞬で霧散し敵味方問わず、みんな間抜けな顔で俺を見ていた。

 

開いた口が塞がらない状態だったタンニーンのおっさんが我に返ると部長に叫んだ。

 

「――リアス嬢――!!アイツの頭に回復をかけてやってくれ――!!致命傷だ――!!」

 

違う!俺正常だから!!聞いて!!

 

「ああ、イッセーしっかりして!!幻聴よ!!なんてことなの、戦闘のダメージか傷口から病原菌が入ったのかしら?赤龍帝であるイッセーの精神まで!!?」

 

脳へのダメージを疑われる始末!!違う正常だから!!アーシア回復するなら俺よりバラキエルさんに!!俺は大丈夫!HPマックスだから!そうは見えない?そうですか。

 

「違うんです!!確かに朱乃さんのおっぱいから乳神の自分はおっぱいの精霊だって!」

 

「貴様!!……うちの娘の胸がそんなわけのわからないものだと言うのか!!――ぐふっ!お、おのれ!!おっぱいドラゴン……!!」

 

バラキエルさんが死にかけているのを忘れる程ブチ切れている!!体に稲光奔らせめっちゃ怖い!!

 

『い、いや、みんな聞いてくれ。俺も確かに乳の精霊とやらの声が聞こえた。しかも俺の知らない世界の力を感じる……残念な結果だが、こいつはどうやら本等に異世界の神の使いとやらを呼び寄せたらしい』

 

ドライグが全員に俺が聞こえた声を伝えるが「嘘だ!!」「嘘だ!!」「ドライグまでダメージを!?」

 

駄目だ!!誰も信じてくれない!!

 

『うおおおおおおん!!どうせおっぱいドラゴンの言葉なんて誰も信じちゃくれないんだ!俺は何も悪くない!相棒が、相棒がぁぁぁぁぁぁ!!』

 

本気で泣くドライグ!!ごめんね!俺がおっぱい好きなせいでお前泣かせてばっかでごめんなさい!!

 

アーシアが宝玉にまで回復の光を浴びせる!!おっぱいの精霊は続ける。 

 

『よく聞きなさい、乳龍帝。この巫女の本音を聞くことで乳神様の力をここに降臨させるのです。その力によって、あなたが望む奇跡が起こることでしょう』

 

誰が乳龍帝だ!何であんたも知っているんだ!!?

 

俺の望む奇跡……?よく分からんし意味不明だ。だがなら朱乃さんの本音が分かるのか?でも俺だけじゃなく朱乃さんとバラキエルさんにも聞こえるようにできるか?精霊さん!!

 

『いいでしょう。――では、聞きなさい。この娘の思いを』

 

目を閉じる俺の脳裏に、とある風景が写しだされる。

 

 

――

 

 

朱乃さんの過去が映し出された。まだ小さかった朱乃さんが彼女によく似た母親、朱璃さんとの幸せな生活を送っていた。どうやらこの頃はバラキエルさんは忙しくたまにしか会えないのが寂しいくらいの不満しかない幸せな時だったが長くは続かなかった。

 

悪意を持った者によって母娘は襲撃された。この時朱乃さんは助かったが目の前で朱璃さんを失った。

 

襲撃した者達は全員バラキエルさんが始末したとはいえ朱乃さんの心は傷ついた。

 

襲撃者たちの堕天使が如何に穢れた存在でその血を引く自分もそうなのだと言われた。

 

父であるバラキエルさんが本来いるはずだったその日にいなかったから起きた悲劇という事もあり朱乃さんは堕天使の事も堕天使の血を引く自分の事もその日から嫌うようになった。

 

……本当は朱乃さんも分かっていた。バラキエルさんは悪くない。だが父親を恨まないと心を保てなかった。

 

『朱乃。何があっても父さまを信じてあげて。確かに父さまはこれまでたくさんの人を傷つけてきたかもしれない。……でもね。あの人が私と朱乃を愛してくれているのは本当だから。だから、朱乃もあの人のことを愛してあげて』

 

幻だったのかもしれない。だが、俺の目と耳にはっきりと見え聞こえた。

 

朱乃さんのお母さん、朱璃さんが朱乃さんとバラキエルさんをやさしく包みながらそう話しかけるのが。

 

「母さま……私はッ……父さまともっと会いたかった!もっと頭を撫でてもらいたかった!もっと遊びたかった!父さまと母さまと……三人ずっと一緒にいたかった……!!」

 

それが朱乃さんの本当の想いだった。それを聞いたバラキエルさんはただ一言呟いた。

 

「朱璃の事を……お前のことを一度も想わなかった日はないよ」

 

震える手でバラキエルさんは朱乃の頬に伸ばす。朱乃さんはその手を受け取った。

 

「……父さま」感動的な場面で思わず涙が出そうになった時だった。 

 

『赤龍帝の鎧(ブーステッド・ギア・スケイルメイル)』の全宝玉が輝きだし、そして機能しなかったミョルニルから眩く神秘的な放ち輝き始めた!!

 

『乳龍帝よ、あなたはこの娘の心そして、この娘のおっぱいを救ったのです。さあ、今こそ乳神様の加護をあなたへ――』

 

おお!!ミュルニルからパワーを感じる。これが聖母神チチ様の力か。何か知らんがありがとう。乳神様!!

 

「むぅ、何やら知らない神格の波動を感じるぞ。異世界の……乳神?今度の赤龍帝は不思議がいっぱいだな!だが!」

 

ロキはそう言うとセプターを振るった!!するとロキの影が大きく揺れてそこから現れたのは子フェンリル、ミドガルズオルム、ドラウグルが飛び出した。

 

そんな馬鹿な!!あいつら死んだはずなのに何故!!俺の疑問に答えるかのようにロキが笑いながら語った。

 

「この魔杖セプターの力によって我が子達を具現化した幻影よ。ただし!!ただの幻影だと思うな。実態があり傷つけば命に関わるぞ!流石に本物程の力はないものの幻影だけにいくらでも復活するぞ!!」

 

そう高らかに宣言すると怪物たちも暴れ始める。実態がある幻影なんてマジか!!

 

だがどうやら嘘では無いようだ。実際タイニーンのおっさんによる炎、ロスヴァイセさんの魔術、磯野さんの打撃で簡単に消し飛ばされるとすぐ復元する。

 

こんなのどうすればいいんだ!ロキを倒せば済むのか?だがこの怪物たちの包囲網を突破しロキに当てることができるのか?俺が躊躇していた……その時だった!!

 

ロキごと怪物たちを黒い炎が包んだ!!「この黒い炎はヴリトラ、五大龍王の一匹『黒邪の龍王(プリズン・ドラゴン)』ヴリトラのものだ!!間違いない」タンニーンのおっさんが叫ぶ!!

 

ヴリトラ!!ってことは匙か!!尻神かと思ったじゃないか!!ビビった!!緊急時にと俺に耳につけていたイヤホンマイクから聞き覚えのない声が聞こえてくる。

 

『兵藤一誠君、聞こえますか?私はグリゴリ副総督のシェムハザです』

 

ああ、確かアザゼル先生の同僚の方ですよね。

 

「あ、どうも初めまして。シェムハザさんが匙を送ってくれたんですか?」

 

『ええ、トレーニングが終わったらそちらに転送するようにとアザゼルに言われていましたから』

 

「あの……匙に何したんですか?何か黒い炎のあのでかいの蛇?いや龍の姿を形作った黒炎というのが正しいですかね?ああれがヴリトラなんですね」

 

『ヴリトラは複数の神器に封印されていることはご存知ですね。グリゴリは宿主から抜けた後のそれら複数の神器を保管していたのですが「黒い龍脈(アブソーブション・ライン)」「邪龍の黒炎(ブレイズ・ブラック・フレア)」「漆黒の領域(デリート・フィールド)」「龍の牢獄(シャドウ・プリズン)」。

その全てを匙君に埋め込みました。バラバラに分断されていたヴリトラの意識が復活するかとやってみたのです。結果アザゼルの予測通りヴリトラの意識が復活しましたんですがまあやっぱり無茶だったんですね。暴走しました。ですが匙君の意識は残っています。ドライグを通じて呼びかければ繋がるでしょう。どうにか正気に戻すのお願いできますか?』

 

「……ええ、何とかやるだけやってみます。いざとなったらぶん殴っても正気に戻します!」

 

そうこうしている間にも黒い炎、ヴリトラがロキ達を燃やすと変化が表れた。

 

ロキは狼狽しているし何より!!

 

「なんだこの炎は!!?燃えるだけじゃなく力が抜けていくとは!!いやそれより幻影が消えていく!!どういう事だ!!?まさか呪いの炎を操る龍王がいるとは聞いていたがこれがそうなのか!!」

 

動揺しながら叫ぶ!!そうこの炎に包まれるといくらでも復活した幻影が消えていく!!

 

俺達ではどうにもできなかったのにこれが龍王ヴリトラの力なのか。後で聞いたのだがヴリトラは龍王の中では力は弱い方だがその分異質さ、技の多彩さは群を抜いているらしい。

 

「みんな!!匙の黒い炎でロキは動きが取れない上に幻影の魔獣を構成できない!!今がチャンスだ!!攻撃を集中してください!その間に俺が匙を正気にします!」

 

その言葉に全員が頷きロキに一斉攻撃を繰り出す。念のため巻き込まれないよう遠距離攻撃のみで行った!!

 

『匙、聞こえるか?』俺は神器を通して匙の意識に接触した。『……うぅ』

 

『匙、俺だ。一誠だ』

 

『ひょ、兵藤……?俺、今どうなってる……?なんだかとてつもなく熱くて体が燃え尽きそうてしまうそうだ……』

 

『しっかり意識を持て!!せっかく、格好良く登場したんだから、活躍してからぶっ倒れてくれ!』

 

『……わかった、だがどうすればいい?』 『今何が見える?』

 

『黒い炎の中にが見える、黒い炎を消し去ろうとしている男がいる……。』

 

『そいつらを繋ぎ止め続けてくれ。そう念じればいいんだと思う。兎に角強くだ!後、ヒト型の奴もいないか?』

 

『いる。なんだか得体のしれない魔術か何かを感じる。……黒い炎を消し去ろうとして男が見える』

 

『そいつが親玉だ!!俺が決着つけるから逃がさないよう時間を稼いでくれ!!』

 

そう言うと俺はミョルニルを握りしめ背中のブースターに一気に点火し、突き進む!!

 

だが敵もさるもの引っ掻くもの!!身動きが取れないにも関わらず部長たちの攻撃、匙の黒炎を防ぐバリアーを張りながら俺や部長達に魔術砲を放つ!!部長達は攻撃を何とか防いだが俺はそんな余裕はない!!被弾しながらも突き進む。

 

だがその時、ロキが炎の拘束を打ち破った!!「そう簡単にやられると思うな!!」

 

そういうとロキは高く飛び上がる。「逃げる気か!」

 

「見事だ赤龍帝……認めよう。今回は私の負けだ。だが決して諦めるつもりはない。ヘルを含め我が子達全員率いて今度こそ」

 

そう言った瞬間だった。不自然にロキの体が急停止した?これはいったい!?

 

「な、なんだこれは!?糸か!!?だが、こんなもの!!」と言おうとしたときだった。ロキに特大の雷光が落ちそして糸に雷が流れた事で漸く目で見えた。

 

ロキが巨大な蜘蛛の巣にひっかっている事に!!振り向けば堕天使の翼を広げた朱乃さんとバラキエルさんが互いに手を取り合っていた。すげー、親子の雷光だ!!

 

「な、なにをした!?」狼狽するロキに今度は無数の針が突き刺さる!!

 

「飛雷針(ひらいしん)!!」どうやら電気が流れているらしくさらに感電し悲鳴を上げるロキ。

 

「やりましたよ!姐様!!」「あなたの力があったからよ、杏子ちゃん。今です一誠さん!!」

 

声がした方を見ると歌織ちゃんにその隣には蜘蛛を思わせる形状をした全身鎧を着た女性の姿があった。

 

歌織ちゃんが無事だった事、蜘蛛の女性との関係が気になるが今はそれどころじゃない!

 

ダメージを受けたロキへダメ押しと言わんばかりに黒い炎が再び包んだ!!

 

「く、馬鹿な!一度解けたはずだ!!」匙を舐めるなよ!!あいつの根性は俺にも劣らないだからな!!

 

『今だ!!やれ、兵藤!』「ああ、行くぞ!!ドライグ!!」『おう!!』

 

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!!!!』

 

『Transfer!!』「くらえええええええええええええええ!!!」

 

おれは匙に応えミョルニルをロキに振り下ろす!!「舐めるな、小僧が!!」

 

ロキも杖、魔杖セプターで迎え撃ち、武器がぶつかると激しい衝撃が周囲を広がり雲が吹き飛ぶ程だった!!

 

「我が子達からできたこの武器!!たかがレプリカに敗れるものか!!」こいつまだ折れないのか!!?

 

ミョルニルから放たれる膨大な雷と打撃を押し返そうとしている!!何つー執念だ!!

 

和平を求めず他神話を否定するこいつの気持ちなんて全然わかんないけどその覚悟は本物だというのが伝わった!

 

本来なら歌織ちゃんやタイニーンのおっさん達の援護を受けた方がいいのは分かっている!!

 

だが、この時正面からこいつに勝たないといけないと何故か思ってしまった!!後に思い返しても何故なのか分からない!だけどこの時の選択は間違いじゃないと思ったんだ!!

 

赤龍帝の特性である『倍化』の力もありセプターを砕きロキの顔に巨大なハンマーが叩きこまれたと同時に神の雷が落ちる!!

 

ボロボロになったロキが落下し気を失う前にこう言い残した。

 

「……忌々しき聖書の神よ。なぜ神滅具(ロンギヌス)いや神器(セイクリッド・ギア)という神に迫る道具と禁手(バランス・ブレイク)という現象を残した……。人間に神殺しの術を何故持たせようとしたんだ」

 

『乳龍帝。お見事でした。またいつか会う事になるでしょう。その時まで貴方に幸があることを願って』

 

そう言って乳の精霊は消えていった。おれどんどん得体の知れないと関わっていくなあと内心うんざりしながら別れた。

 

「うう、兵藤か。どうなった?」匙が人間に戻り暴走状態の記憶もあるのかまるで二日酔いみたいに頭を押さえながら聞いてきた。

 

「いろいろあったが俺達の勝ちだな。お前がいないと勝てなかっただろうな」

 

「そうか後で詳しく教えてくれ。ただ凄いな、これ」とあっちこっちでクレーターだらけになってしまった採石場を見回しながら言う匙。

 

確かに我ながら凄いもんだ。とんでもないなミョルニルは。そう思いながら俺はアーシアの光で回復されると朱乃さんとバラキエルさん親子の姿が目に入った。

 

朱乃さんに支えてもらいながら立ち上がろうとするバラキエルさんの元に駆け寄り肩を貸した。

 

「乳龍て……ああいや、兵藤一誠」バラキエルさんが驚いた様子で俺を見る。

 

ってか今、俺の事乳龍帝って言おうとしましたね。まあほぼ事実だから別にいいですけどね。

 

「俺は乳なんて食べませんよ」苦笑しながらそう言うと「あ……ああ、そうだな」照れと戸惑いが混じった表情でバラキエルさんはそう応えた。

 

苦笑しながら言うイッセーを見て、バラキエルは先に言われたダイスケの言葉を思い出した。

 

そこで、バラキエルは勇気を出してあることを聞こうとした。

 

「……兵藤君、君は私の娘、朱乃の事が好きなのか?」

 

「はい、大好きです!とっても頼りになって、優しい素敵な女性だと思っています」

 

俺は笑顔で即答するとバラキエルさんは体が満足に動かせない状態にも関わらず嬉しそうな表情になった。

 

俺と一緒にバラキエルさんを支えていた朱乃さんは顔を真っ赤になった。そんな反応されたら俺も照れちゃうな。これは

 

「……そうか。安心したよ」バラキエルさんは満足そうな表情を浮かべつつ、後方支援してくれた味方の元に転移した。

 

「よし話は終わったな。じゃあ戦後処理だ。この土地元に戻すぞ」

 

タイニーンのおっさんの言葉を聞き、思わず周りを見渡した。

 

……確かにどこの戦場だと言わんばかりの有様でこのままにしたら大騒ぎになるのは待ったなしだからやらないといけないのはよく分かる!分かるのだが納得できるは別の問題!

 

しかもヴァーリチームいつの間にかいないあいつら!!「くそ、どこ行きやがった!!手伝っていけ!!ヴァーリの野郎!チックショー!!」

 

そう言いながら疲労が蓄積した体に鞭を打ち必死に作業をする。

 

作業しながら歌織ちゃんが後輩だという松宮杏子(まつみやきょうこ)ちゃんの事を紹介される。

 

「へえ、歌織ちゃんと別れた後巨獣器を宿したんだ」

 

「はい!クモちゃん、クモンガと言うですね。結構気に入っています」

 

「私も貴方達と別れたのは辛かったけど使命を無視できませんからね。当初は封印してすぐ戻る予定でしたし」

 

「ってか剣吾の奴いったい何しているんだ!!いつまでも顔出さないであいつも手伝え!!」

 

「まさか、まだN(ナイト)と戦っているのでは?」俺が剣吾の姿を見ないことを言うとアーシアが不安そうにそう言った。

 

「いえ、それはありませんね。戦闘しているなら気配でわかるので。剣吾さんはどの辺りでナイトと戦っていたんですか?」

 

「地下だからな。いったいどの辺なんだろう~」俺と歌織ちゃんが話していると

 

「……まさかと思うがミョルニルを始めとしたロキとの戦闘による余波で生き埋めになっている事はないよな?」

 

「まっさか――!!」磯野さんの言葉に全員でハハハハハハハ!!と笑うと

 

「剣吾!!」「しっかりして!!生きてますか!!」と慌てて巨大なクレーターを掘り起こし始めた。

 

数十分後黒焦げになった剣吾を見つけることになった。

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 




ゴジバースト凄い!ここまでできるとは。おかげで今作のラスボスどれにするか迷っていましたが決まりつつあります。
ロキの武器はアベンジャーズに登場するロキの杖をモデルにしています。原作より子供達に愛情を持っている様にしました。

彗星列弾(すいせいれつだん)
サッカーボールのようにアンギラスハンマーの鉄球を蹴りつける技。これを使う為にわざわざワイヤー部分から外し隙も多いが威力は高い。

崩核貫衝(ほうかくかんしょう)
打撃と同時に棘を生やし攻撃する。こうすることで単純に打撃と刺突両方のダメージを与えるだけでなく内部にダメージを与える。
るろうに剣心に登場する二重の極み、トリコの釘パンチみたいなものだと思ってください。

本当なら今回で7章終えるつもりでしたができませんでした。剣吾君もロキ戦に参戦する予定だったのに色々予定が変わり何事も当初の想定道理にはいかないものだと痛感させられました
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