機動戦士ガンダム DOWN FALL   作:ヨルムンガン

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一人称と三人称が混ざった…

まだまだ未熟です


第三話 北京攻略戦

9月11日を回って間もない頃、ダウンフォール隊の姿は北京西部のタイハン山脈の中にあった。

 

『隊長、もうすぐで作戦開始時刻(ゼロアワー)です。』

 

通信機から聞こえるマリアの声を聞いて俺は浅く眠っていた事に気付いて自分をたしなめる。

 

「(敵の哨戒網の外だからといって気を抜き過ぎだな。)」

 

ライプニッツが気合を入れ直していると、今一番声を聞きたくなかったベリアルの声が聞こえてきた。

 

『隊長。隊長って呼ばれてやんよ。ふぐっ…マジ笑える。隊長と呼ばれた気分はどうですか、たいちょ〜。』

 

あいつの乗ってるホバートラック踏み潰してやろうかな。そしたら平和になるだろうし…主に俺の心が。

そんな事を考えて俺は気分を切り替える事にする。

今だにアホが何かわめいているが無視をし他の2人に声をかける。

 

「残り時間が少ないが作戦を再確認するぞ。第一目標は旧中華人民共和国の首都北京にあるペキン基地の奪回。第二は当該基地に保有されているであろう敵MSの鹵獲だ。また同時にハワイへの増援を送らせないのも目的だ。」

 

ここまで説明するとユリスが疑問を挟む。

 

『なぜハワイへの増援を警戒するのでしょう。普通はハワイからの増援を警戒すると思いますが?』

 

「それはハワイでも同時攻撃を行うからだ。ただでさえ今回の攻撃は戦力が足りてない。二面作戦を行うというのもあるが、それ以前に主力兵器の質の違いだな。同数では我が軍の戦車や爆撃機は逆立ちしてもMSには勝てない。それは2人とも理解しているだろ?」

 

はぁ…、と気の抜けた返事が聞こえる。まぁ、当たり前の事を言っているからな。

そんな部下の態度に軽く苦笑いをしてから続ける。

 

「まぁ、取り敢えず戦力が圧倒的に不足してる事は分かっていてくれ。でだ、今回は真夜中の奇襲を完璧に成功させて五分五分の戦いだ。これはハワイにも言える事だ。」

 

なるほど…、と納得した声が聞こえる。その声に満足を覚えながら続ける。

 

「疑問が解けた所で話を戻そう。作戦概要は次の通りだ。黄海まで進出した第六潜水艦隊と太平洋第一分遣艦隊が敵の兵舎と飛行場格納庫にミサイル攻撃と絨毯爆撃を仕掛ける。次は俺たちの番。滑走路を確保し陸戦隊第七空挺大隊(ジャール大隊)の降下ポイントの確保と部隊の護衛だ。攻撃開始から部隊の到着まで10分しか無い、注意しろ。もちろんMSの相手も俺たちの仕事だ。質問は?」

 

誰も言葉を発しない。特に質問は無いようだ。

アホが何か言い出すまでは。

 

『ん?戦力的に厳しいのは分かるが、ハワイを奪回する必要が有るのか?』

 

「あぁ、それは…」

 

〈こちら太平洋第一分遣艦隊オーシャンポスト。ダウンフォール隊聞こえるか?〉

 

「こちらダウンフォール隊隊長。どうした?」

 

〈作戦開始時刻まであと5分。何か問題でもあったか?〉

 

「いや、特にない。了解した。移動を開始する。」

 

〈了解。作戦の成功を祈る。ハワイで会おう。〉

 

そういって通信が切れる。あの人、ハワイも成功するのが前提だったな。ネガティブなのよりは全然いいけど。

 

「後で教えてやるよ、ヨハン准尉。全機、北京に向けて移動開始。ホバートラックは飛行場到着後に隠れとけよ。見つかったら死ぬからな。」

 

そういって北京に向けて愛機を歩かせる。その後に部下たちも続くのであった。

 

 

『ゼロアワー、作戦開始です。』

 

そんなマリアの声に続くかのように東の空が急に明るくなった。

無秩序な開発と戦争で地球の空気はかなり汚くなってしまったが、未だに星の瞬きは見る事が出来る。

尤も、その瞬きが本当に星なのかそれとも戦争の爆発によるものなのかはハッキリとはしないが。

しかし、今回彼らが見た光はそのどちらでもなく無数とも言えるミサイルの推進剤が発火する光だった。

 

『この一帯を耕す気か?』

 

ベリアルの言う通りである。それ程までにミサイルの数が多過ぎたのだ。

そんな呑気な事を考えられたのは、地面から幾条もの光が上がるのを見るまでだった。

 

『AA-GAN?速すぎる!』

 

叫んだのは誰だろうか?ともかく、敵の対空攻撃によりミサイルはみるみるうちに数を減らしてゆく。それは味方爆撃部隊も同じだった。

 

「ーッ、作戦変更!ベリアルはここで待機。味方制圧部隊到着3分前になったら滑走路に侵入して降下ポイントの確保。残りの2人は俺と一緒に対空兵器を潰す。アレが残ってるとミデアがここに近付けない。」

 

ライプニッツは部下に素早く指示を出しながらも動揺を禁じ得なかった。

この対応速度はまるで事前に襲撃があるような対応だった。

この作戦は二級秘密事項で攻撃部隊は今朝各部隊長に直接手渡しをされたほどだ。ただのスパイならこの攻撃を知る由は無い。これを前の段階から知っているのは上層部ぐらいだ。ん、上層部?

これじゃまるで上層部に…

俺が驚くべき仮説にたどり着いたのと同時に無線から悲鳴が上がる。

 

『隊長!ザクです!正面、100m。』

 

チッ、余計な事に気を取られ過ぎた。今は戦闘中だってのに。

 

「散開しろ!俺が引きつける。」

 

そういって俺は愛機にビームライフルを構えさせる。

モニタに現れたレティクルで照準を合わすのもそこそこに操縦桿横のボタンを押す。

俺の命令を受け、陸戦型ガンダムは引鉄を引いた。

直後、ピンク色の光条がザクの腹部を貫通する。

この一撃を受けてザクは大破する。

 

「戦艦の主砲並の威力があるのかっ!エゲツないなこの武器。」

 

たった一発のビームが見せた暴虐に俺たちは唖然としっぱなしだった。

たが俺はいち早く復活し、火力と装甲を勘案した上で命令を下す。

 

「2人は一緒に行動。ビームライフルの使い過ぎに注意しろ。対空兵器は踏みつぶせばいいだろう。3分前になったら滑走路に侵入してホバートラックの支援をしろ。」

 

了解、と威勢のいい返事を聞いてから俺は2人と別れて対空兵器の蹂躙へと向かった。

 

 

『ジャール大隊到着まで後3分。滑走路への侵入を開始。』

 

ベリアルの声が聞こえる。俺は最後の対空兵器をチョップで叩き潰してからマリアとユリスに声を掛ける。

 

「滑走路に集合。降下ポイントでホバートラックを中心に円陣を組み、当該地点の堅守及び制圧部隊の護衛を行う。準備しろ。」

 

マリアとユリスも対空兵器を粗方潰してから合流する。

 

『部隊到着まで後1分。…IFF(敵味方識別装置)に反応あり。』

 

〈こちらジャール01。全機降下準備完了。〉

 

「ジャール01へ、予定変更。位置をスモークでマーキングするのでそこに強襲着陸して欲しい。敵の対空兵器を潰しきれてない。」

 

〈了解した。到着まで後30秒。着陸準備。〉

 

「ベリアル、ここの位置を発煙弾でマーキングしろ。マーキング後はそこを離れろ。」

 

ベリアルも今回は何も言わずに緑色の発煙弾を真上に打ち上げてからさっさと隅の方に移動する。

 

〈降下地点確認。降下開始。〉

 

地面を這うように飛んでいたミデアが次々と着陸してきて、計10機のミデアから20輌の61式戦車が現れる。

 

〈全車両の降車を確認。作戦終了後に迎えに来る。〉

 

そう言い残してすべてのミデアはきた時と同じような高度でマドラス方面に向かっていった。

さて、仕事の時間だ。

 

「ここからのエスコートを担当するダウンフォール隊です。あなた方を基地司令部まで護衛します。」

 

『よろしく頼む。連邦のMSの性能を楽しみにしているよ。あぁ、俺はジャール01。我々には圧倒的に時間が足りない。早速頼むよ。』

 

「了解いたしました。ガラスティン兵長は中央右側、フロストル兵長は逆側。俺は一番前に行く。ベリアル准尉は部隊の真ん中で索敵を頼む。」

 

部下たちの力強い返事を聞いてから移動を開始する。

途中で数回敵の防衛部隊と戦闘になったが、損失なく切り抜け司令部前へ。

 

『陸戦隊が突入を開始。』

 

マリアの声が聞こえる。

それから5分後、司令部の占拠に成功したとの報告が入ってきた。

 

マドラスに帰還する為のミデアを滑走路で待ってる最中にベリアルが話を降ってくる。

 

『で、結局ハワイも同時に攻撃する意味は?』

 

「あぁ、一言でいえば補給路の確保だな。MSなどの最新兵器はジャブローから輸送されてくるんだが、オデッサ方面はもちろん、太平洋のほぼ中心に位置するハワイ基地もジオン軍に取られてる為兵器輸送には危険が伴うんだよ。」

 

『なるほど。だが、それだけなら此処を攻め落とす必要が無いんじゃないか?』

 

「それはさっきも言ったが増援を封じ込めるため。更には来たる大反抗作戦で後顧の憂いを断つためだ。」

 

そこまで説明した時に回収のミデアが到着した。

 

「さて、家に帰るぞ。」

 

 

 

そして一週間後の9月18日、サイド7がシャアの攻撃を受ける。




本編では触れてませんが太平洋第一分遣艦隊の艦隊構成を

空母×1
イージス艦×2
防空駆逐艦×4
ミサイル駆逐艦×2

あと、ハワイ基地はこれから太平洋艦隊の母港になります
…多分出てこないけど
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